目次
赤みのあるニキビ跡の特徴
赤ニキビのような痛みがな
肌はニキビができるとダメージを受け、毛細血管をたくさん形成します。血管が拡張し、毛穴周りがうっ血してニキビ周辺も赤くなります。ニキビ跡が赤くなるのは、ニキビが治ったあともうっ血が消えずに残るためです。
ニキビ跡に痛みはありませんが、肌の内部がニキビで損傷しています。ニキビが治っても赤みが残ってしまいます。肌を作る組織がダメージを受けているので、赤みは残っても痛みはありません。
表面の皮は治癒している
ニキビ跡はすぐ治るタイプと、完治まで時間が掛かるタイプがあります。肌に与えたダメージの深さで異なり、ダメージが深いほど重度なニキビ跡になります。ニキビが治ったとしても、赤みやくすみ、凸凹が残った状態がニキビ跡です。
ニキビ自体は治っているので、肌の表面は治癒していますが、奥深くに炎症が残っているケースもありますので、気を抜かずにスキンケアを行いましょう。
ニキビ跡の中では一番初期の症状
ニキビの炎症が治まってすぐは、肌の奥に炎症の火種が残っている状態です。ニキビの腫れや痛みが消えても、赤みが引かない状況なので、ニキビ跡の初期段階といえます。
皮膚の表面にほんのり赤みが残り、それをニキビ跡と呼びます。
また、赤みは肌の奥に炎症が残っている場合と、炎症によってうっ血している場合があります。どちらも時間が経てば消えていきます。
肌が再生すれば必ず治る
赤みのあるニキビ跡は、ターンオーバーによって肌が生まれ変わると、徐々にきれいになっていきます。しかし、ニキビによってダメージを受け続けると、ターンオーバーが乱れて赤みや炎症が蓄積されていきます。
まずはニキビの再発を止めて、ニキビ跡のケアに集中しましょう。ダメージの程度や体質による個人差はありますが、根気よくケアし続けていれば、ターンオーバーが正常になります。赤みのあるニキビ跡なら健康な肌を取り取り戻せます。
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炎症が深い場合治るまでに長い期間を要する
軽度のニキビ跡は約4週間で治ります。腫れや痛みが無く、赤みだけ残った慢性期になると、皮膚の奥までダメージを受けているので、完治するには数カ月~数年はかかります。
健康な肌は28日周期で生まれ変わるといわれていますが、肌に与えたダメージの深さや体質、生活習慣など様々な要因によって治る早さは変わります。ダメージで肌の生まれ変わりの周期が乱れ、健康な肌をつくり出せなくなっている状況です。
乱れたターンオーバーの周期が正常に戻るまでに日数がかかります。肌が正常に戻るまでにはさらに日数がかかるので、完治させるには時間が必要です。
ニキビ跡に赤みが残る原因とは
内部にまだ菌が残っている
ニキビ跡でも触ると痛みを感じる場合は、ニキビの原因菌であるアクネ菌が、皮膚の内部にまで入り込んで繁殖を続け、肌組織がダメージを受けているかもしれません。ニキビの再発やニキビ跡の悪化に繋がるので、しっかり完治させることが重要です。
肌が弱っているための炎症
肌が延焼するような状態は、免疫反応が過敏になっています。健康な細胞まで攻撃するので、傷ついた肌を早く回復させようとターンオーバーが早くなります。
ターンオーバーが早くなると、栄養が十分に行き渡らないで未熟なまま、新しい肌細胞が角質層まで押し上げられます。未熟な角質は保湿力が乏しくダメージを受けやすい状態です。
弱った肌は、細菌などの攻撃から細胞を守れずに、炎症を起こしやすく肌トラブルを招きます。
バリア機能が働いていない
肌のバリア機能は、紫外線などの外部刺激や異物から肌を守り、水分の蒸発を抑えて肌に潤いをキープします。肌バリア機能を低下させる一番の原因は乾燥です。
バリア機能の働いていない肌は、外部からの刺激に敏感になり、細菌が侵入しやすく肌トラブルを起こします。肌トラブルによりさらにバリア機能が低下するという悪循環を招きます。
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傷を回復するために血液が集中している
ニキビができると、毛穴でアクネ菌が増殖して炎症を起こします。体は炎症によって傷ついた皮膚を治そうと、ダメージを受けた箇所に集中的に毛細血管を張り巡らせて修復しようとします。
皮膚の深い部分にまでダメージが及んで炎症を起こすと、血管が傷つき血液が周辺組織に流れ出します。ダメージを受けた皮膚は薄くなっているので、赤みが目立つようになります。
免疫細胞の過剰な働き
増殖したアクネ菌に反応して、白血球が活発になります。活性化された白血球の働きにより炎症反応が起こります。アクネ菌の増殖に合わせて、免疫もさらに活発に反応するので、過剰な炎症反応を引き起こします。
また、アクネ菌を除去しようとする過程で、白血球が発生させる活性酸素が皮膚組織を傷つけます。皮膚組織が損傷してしまうとニキビ跡が残りやすいのです。
特に、敏感肌やアレルギーがある人は免疫が過剰に反応しやすく、炎症が起きやすい傾向にあります。
ニキビが同じ場所に繰り返す
鼻やおでこなどのTゾーンは、皮脂の分泌が多く、ニキビができやすい場所です。一度ニキビができた場所は、毛穴が開くので、汚れや皮脂が溜まり、ニキビが繰り返す原因になります。
ニキビが治っても、アクネ菌は酸素を嫌い、空気の少ない毛穴の奥で潜んでいます。毛穴が塞がり皮脂がたまってくると、増殖しニキビになります。
ニキビ跡の赤みが悪化する行為
何も対策せずに放置
ニキビは触ると悪化します。放置した方が早く治る場合もありますが、ニキビ跡は、皮膚の奥が損傷しているので、放置していては治りません。
肌はダメージを受けるとメラニンを生成します。放置が続くと赤みが沈着して黒いシミのようになります。さらにターンオーバーが乱れると、メラニンをうまく排出できず悪循環に陥るのです。
ニキビ用の市販薬を使う
市販薬は簡単に入手できます。しかし、使い方を間違うとニキビ跡を悪化させてしまいます。市販されているニキビ薬には、オロナインのように殺菌・消毒作用があるものや、テラコートリルのようにステロイドと抗生物質が配合されたものがあります。
殺菌作用や抗生物質は、ニキビの悪化を抑えたり、ニキビの炎症を鎮めたりします。市販薬はニキビ治療専用ではないものもあり、皮脂の過剰分泌を抑えられず毛穴詰まりを引き起こし、ニキビを悪化させることもあります。
ステロイドの長期使用は注意
ステロイド配合薬は長期間の使用はしてはいけません。間違った使い方をすることで、肌の乾燥や発疹、かぶれなどの症状が出てきたり、細菌やウイルスに感染しやすくなったりするので注意が必要です。
紫外線に当たって日に焼ける
ニキビのある肌やニキビ跡がある肌は、シミができやすい状態です。紫外線を受けた肌は、メラニンを生成し、肌を守ろうとします。体調不良が続き、風邪気味やストレスなどで免疫力が弱っているときほどダメージを受けやすくなります。
また、 紫外線はアクネ菌を増殖させる作用があり、ニキビの炎症を悪化させます。ニキビの治りが遅くなり、赤みが増してしまうのです。
脂っこい食事を過剰に摂る
糖分や脂質の多い食べ物は、皮脂の主成分である「トリグリセリド」を増加させます。トリグリセリドが増加すると皮脂の分泌が増加し、毛穴が詰まりニキビができる原因となります。
暴飲暴食してしまうと、体内に活性酸素をたくさん作り出します。過剰に発生した活性酸素を除去するために抗酸化作用のあるビタミンやミネラルが使われ、ニキビを治すために使う栄養素が不足してしまいます。
刺激の強い洗顔料を使う
ニキビケアに洗顔は不可欠ですが、洗浄力の強い洗顔料は、刺激が強く肌を傷めてしまい逆効果です。洗浄力が強い洗顔料は必要な皮脂まで洗い流してしまうので、肌の潤いがキープできず乾燥を招きます。
肌は乾燥すると、バリア機能が低下してアクネ菌が増殖するので、殺菌しながら保湿もできる洗顔料がおすすめです。
ピーリングジェルで角質を取り除く
古い角質が肌表面に残っていると、角質が分厚くなり、毛穴が詰まる原因になります。ピーリングジェルは、表面に溜まった古い角質をはがして、肌のターンオーバーが促します。定期的に使用すると、毛穴の詰まりが改善されます。
しかし、サリチル酸やイオウなどの殺菌成分や、グリコール酸やAHAなどのピーリング成分を含んだ商品は肌に負担がかかります。使い続けると角質層が薄くなり、雑菌に対する抵抗力がなくなりニキビができやすくなるので注意しましょう。
剃刀で産毛処理
産毛には皮脂が絡まりやすく、毛穴詰まりを引き起こしやすいので、産毛を処理することはニキビ予防にとても効果的です。しかし、剃刀で処理するときに注意しないとニキビを悪化させてしまいます。
切れ味の悪い剃刀を使うと、うまく産毛が剃れず肌を傷つけます。また、頻繁に処理を行うのも肌に負担をかけるのでやめましょう。
シェービングジェルをつけるか、シェーバーを使うと負担が少なくてすみます。生理中の肌のコンディションが不安定なときや、日焼けが予想される外出前は避けましょう。
ニキビ跡の赤みに効果のある注目の美容成分
肌に潤いを与える保湿成分
赤みのあるニキビ跡は、乾燥を防いでしっかり保湿ケアを行い、ターンオーバーを正常な状態に整えると徐々に薄くなります。肌に潤いを与える保湿成分は、ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドの3つが代表的な成分です。
ヒアルロン酸は、たった1グラムで6リットルの水分を蓄え、クッションのような働きをして、肌に弾力を与えます。
セラミドは細胞間脂質の成分の一つで、肌の細胞をつなぎ合わせる働きをし、水分を閉じ込める保湿成分です。コラーゲンは肌の土台になり、しっかりした土台があると肌のハリが保たれます。
角質層にまで届くナノ化されたもの
保湿成分として代表的な、ヒアルロン酸やコラーゲンは、分子が大きくそのままでは肌表面に留まってしまいます。大きな分子をナノ化し細かくすることで、角質層にまで届くように改善された商品を選びましょう。
ナノ化された成分は浸透力が高く、美容成分が肌の奥に届きます。抗酸化作用や美白効果のが肌の奥まで浸透するので、内側から肌質を改善してくれます。
美白効果のあるもの
トラネキサム酸
アミノ酸の一種の「トラネキサム酸」は、高い美白作用を持ちます。さらに、メラニンの生成を抑えて抗炎症作用もあるので、ニキビやニキビ跡におすすめです。
プラセンタ
豚や馬の胎盤から抽出したエキスで、保湿や新陳代謝の促進、メラニン色素の抑制などに効果があります。さらに、皮膚の新陳代謝を活性化させ、ターンオーバーを促進する作用があります。
また、皮膚の水分を補って、バリア機能を修復する効果もあります。乾燥を防ぎ、ターンオーバーを整えることで、赤みのあるニキビ跡を美白へと導きます。
メラニンの生成を抑えるもの
ニキビの炎症によってダメージを受けた肌は、メラニンの生成が活発になります。メラニンは茶色い色素で、ニキビ跡の色素沈着の原因になります。メラニンの生成を抑える効果がある成分は、ハイドロキノン、トラネキサム酸やアルブチン、エラグ酸、コウジ酸などがあります。ハイドロキノンは「お肌の漂白剤」といわれるほど、美白効果が高く、アルブチンと同様に、メラニンを生成する酵素チロシナーゼと結びつき、メラニンの合成を防ぎます。
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肌を整えるビタミンC誘導体
ビタミンCは、シミやくすみを防ぎ、メラニンの生成を抑制します。また、抗酸化効果や、美肌効果が高いことはよく知られています。しかし、ビタミンCはそのままだとかなり不安定で、化粧品に配合するには難しい成分です。
ビタミンC誘導体は、不安定なビタミンCを安定させ、肌に浸透しやすい形にしてあります。ビタミンCにはメラニン色素そのものを薄くする作用のほか、皮脂分泌抑制効果や毛穴引き締め効果や、傷の修復を助けターンオーバーを正常に保つ効果があります。
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赤みのあるニキビ跡を消す皮膚科の治療と注意点
古い角質を除去するケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、フルーツ酸(AHA)やサリチル酸といった酸性の薬剤を皮膚の表面に塗って、古くなった角質や毛穴に詰まっている角栓や汚れを溶かして、除去する皮膚科で行われる治療方法です。
ケミカルピーリングを行うことで、肌のターンオーバーが促進され、乱れた肌再生の周期が整います。毛穴の詰まりもきれいに除去され、ニキビの原因になるアクネ菌の増殖を防ぎ、ニキビの治療にはとても有効です。
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アフターケアを入念に
強力な酸を顔に塗って角質を除去するので、ヒリヒリして痒みが出るケースもあります。また、肌のバリア機能が低下するので、十分な保湿と紫外線対策が必要です。
アフターケアを怠ると、乾燥やシミ・しわ、ニキビなど肌トラブルの原因になります。十分な効果を得るには、複数回施術を受ける必要があり、半年~1年くらいは、治療期間がいります。
血流を抑えるレーザーピーリング
レーザーピーリングは、レーザーの波長の性質により血流が抑えられ、赤みを改善する効果があります。ピーリングとは、英語で「剥ぎ取る」という意味で、肌表面の古くなった角質を剥ぎ取る治療方法です。
肌表面の角質を取り除くのと同時に、レーザーの熱が肌の深部にまで届き、肌細胞のもととなる線維芽細胞を活性化し、ニキビによる肌の凹凸を滑らかにしてくれます。レーザーは薬剤を使わないので、薬品に弱い人でも安心です。
しかし、レーザーピーリングは、使っているレーザーの種類によって、かかる治療期間や治療代に大きな差が現れます。施術頻度は、月に1回ほどの治療を1~2年続けます。
保険適応外なのでやや高額
費用も健康保険の適用外なので50万~100万円と高額で、肌質やニキビ跡の状態によっては効果が出ないこともあります。また、強い副作用が出る可能性もあり、治療後1週間は外出できないほど肌が弱ってしまうケースもあります。
フォトフェイシャルでアクネ菌を殺菌
フォトフェイシャルとは、シミ、そばかす、ニキビなどのトラブル肌に、特殊な光をあて、改善するスキンケアの方法です。メラニンの色や、ニキビの赤みなどの色に反応し、肌の奥まで届く波長の光で内側から改善します。
また、肌表面にはアクネ菌を殺菌して、皮脂分泌を抑える効果を発揮します。肌に優しい光を使用しているので、施術後すぐにメイクが可能です。ただ、色に反応するので、肌の色素が濃い人や日焼け後は、やけどの恐れがあり施術できません。
費用が高額で何度も受ける必要がある
どの治療法にも共通するのは、治療期間が長期間に渡ることです。肌のターンオーバーには約1カ月かかり、治療頻度は3~4週間に1度の施術で、期間は3カ月~数年ほどはかかります。
治療法や症状により異なりますが、料金も皮膚科で受ける場合は、健康保険が適用されますが、エステサロンや美容クリニックでは、自費診療なので高額になります。
効果が表れない場合もある
皮膚科に行けば、必ず治るというものではありません。肌に合わない薬を処方されるケースがあります。肌に合わない薬は、症状がかえって悪化する可能性があります。薬を使って、気になる症状が出た場合は、すぐに医師に相談してください。
皮膚科は医療機関であり、皮膚疾患を治療するのが、目的です。美肌ケアをするわけではないので、期待する効果が得られない可能性があります。
美容皮膚科やエステの場合は、効果に個人差があります。高額だから効果が出るとは限りません。治療を始める前に、しっかりと相談して、ご自分にあった施術方法を選んでください。
回復するまでダウンタイムがある
赤みなどの症状が引き、肌が通常の状態に戻るまでの期間をダウンタイムといいます。治療ごとに痛みや腫れの程度が異なり、ダウンタイムにも幅があります。大体1週間~4週間程度が目安です。
ダウンタイムの間は、赤みやざらつき、日焼けのようなヒリつきやほてりなどの症状が現れます。肌が普段よりも無防備な状態になっています。肌に必要な栄養を摂り、規則正しい生活を心がけてください。
また、肌への負担はかけないように、施術後1日は化粧をしないようにしましょう。洗顔も肌を擦らず、十分な保湿も忘れないでください。
治っても繰り返す可能性がある
皮膚科で行う治療は対処療法です。できてしまったニキビや、ニキビ跡に働きかけて改善を促すのであって、根本の原因を改善するものではありません。治療によって一度は治っても、再びニキビができてしまうのは、ニキビができる原因が改善されていないからです。
ニキビ治療だけではなく、繰り返しニキビができる肌を改善する必要があります。肌のバランスを整え、健康な肌を取り戻しましょう。正常な肌になると、治療の効果も出るうえ、ニキビを繰り返すこともなくなります。
赤ニキビ跡を早く治すための必須栄養素
皮膚を丈夫にするビタミンA
ビタミンAは、ターンオーバーを促進して、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、ニキビ跡のシミや色素沈着を排出してくれます。また、上皮細胞の代謝を活発にして、ウイルスや細菌の侵入を防ぎ、繁殖を抑える免疫力アップ効果もあります。
角質層の天然保湿因子の生成を促進するので、肌の潤い機能を改善する効果も期待できます。ただし、摂りすぎると弊害が発生することがあります。サプリなどで摂らず、なるべく食事から摂るようにしましょう。
ビタミンAを多く含む食材は、レバー、うなぎ、卵、ホウレン草、ニンジン、カボチャ、トマトなどです。
過剰な皮脂分泌を抑制するビタミンB2
ビタミンB2は、皮脂の分泌量を調整する働きがあります。また、ターンオーバーを促進する作用もあり、肌を正常な状態に保つ働きをします。そのほか、脂質やタンパク質、糖質を分解してエネルギーに変える働きがあります。
脂質が溜まるとアクネ菌が増殖し、炎症がおき、ニキビになります。ビタミンB2を多く含む食材は、魚介類、レバー、卵、納豆、アボカドなどです。
ビタミンB群は、水溶性ビタミンなので、体に蓄えることはできません。食事とサプリメントをうまく組み合わせると良いでしょう。
シミを予防するビタミンB6
ビタミンB6は、アミノ酸代謝に用いられるビタミンで、たんぱく質を生成します。ホルモンバランスを整え、ターンオーバーを促進する作用があります。ビタミンB6を含む食材は、レバー、ニンニク、うなぎ、まぐろ、納豆、豚肉など肉や魚に豊富に含まれています。ほかにも、バナナやナッツ類にも多く含まれます。
皮膚の老化を防ぐビタミンC
ビタミンCは、抗酸化力が高く、肌にダメージを与える活性酸素の働きを抑えます。ほかにも、メラニンの生成を抑制する働きや、コラーゲンの生成を促進し、肌のハリを保ちます。
皮脂の過剰分泌を抑える効果もあり、ニキビケアには欠かせない栄養素です。ビタミンCを多く含む食材は、パプリカ、アセロラ、ブロッコリー、パセリ、レモン、イチゴなど野菜や果物に多く、水や熱に弱いので、なるべく生で食べるようにしましょう。
美肌を保つビタミンE
ビタミンEは、非常に優れた抗酸化力をもっていて、活性酸素による肌の酸化を防ぎ、老化を防止する作用があります。また、抗炎症作用もあるので、赤みのあるニキビ跡にも効果的です。卵巣や脳下垂体に働きかけ、女性ホルモンの増加を促します。
ビタミンEを多く含む食材は、ナッツ類、ゴマ、魚卵、モロヘイヤ、アボカドなどです。ビタミンEは、脂溶性ビタミンで、体内に蓄積されるビタミンです。過剰摂取には気をつけましょう。
肌の再生とコラーゲンを生成するたんぱく質
コラーゲンは細胞同士をつなぎ合わせて、肌の土台を作りハリのある肌にしてくれます。皮膚の新陳代謝を高めて皮膚を修復するので、陥没したニキビ跡の修復にも効果があります。
コラーゲンを多く含む食材は、牛スジ、手羽先、鳥皮、うなぎ、カレイ、大豆製品に多く含まれます。コラーゲンの生成にはたんぱく質が不可欠です。
新陳代謝が改善されても、たんぱく質が不足していたら肌の再生は難しくなります。ホルモンバランスの乱れがちな女性は、納豆や豆腐、豆乳など大豆製品に含まれる大豆イソフラボンを積極的に摂取しましょう。
赤みのあるニキビ跡を内側から改善するには
8時間睡眠を心がける
睡眠は肌のダメージを回復したり、皮脂量をコントロールしたりする、ホルモンの分泌に影響します。睡眠不足がストレスになり、交感神経優位になります。交感神経が優位になると、男性ホルモンが大量に分泌されてしまい、皮脂の過剰分泌を起こし、ニキビが発生します。
また、入眠後3時間は、成長ホルモンが活発に分泌されます。成長ホルモンは、肌のターンオーバーを整え、肌ダメージを回復します。睡眠のリズムが乱れると、質のいい睡眠が減り、ホルモンバラスも乱れます。
睡眠リズムを整えることで、生活のリズム自体も整い、ホルモンバラスも正常な状態に戻ります。就寝・起床時間を統一し、8時間の睡眠を心がけましょう。8時間睡眠が難しい場合は、入眠後3時間で深い眠りにつけるよう環境を整えましょう。
適度な運動で汗と老廃物を排出
適度な運動は腸にも影響を与えます。腸の代謝を上げる効果があり、便秘解消につながります。便秘はニキビの原因でもあり、便秘が解消されるとニキビ予防になります。
ただ、激しい運動や長時間の有酸素運動は逆効果です。男性ホルモンを活発にしたり、活性酸素を生み出したりしてしまい、ニキビを作る原因になります。運動は適度に行うようにしましょう。
寝る前にスマホをいじらない
質の良い睡眠を取るためには、寝る前にメラトニンというホルモンがしっかり分泌されることが重要です。メラトニンは体内時計をコントロールするホルモンで、分泌されると眠気を感じるようになります。
メラトニンを分泌させるには、睡眠前にリラックスし、部屋を暗くして環境を整える必要があります。しかし寝る直前まで、テレビを見たり、スマホをいじったりしていては、メラトニンが分泌されず、交感神経優位になります。
湯船につかって血行促進
湯船にゆっくりつかると、ストレスの緩和になります。また、湯船につかることで血行が良くなり、新陳代謝が上がるので老廃物の排出が促進されます。
入浴後は少しずつ体温が下がるので、自律神経が興奮状態の交感神経から、リラックス状態の副交感神経へと変わり、眠気をもよおし質の良い睡眠が取れるようになります。
好きなことをしてストレスを解消する
心身へのストレスは、ホルモンバランスの乱れを招き、男性ホルモンが優位になります。男性ホルモンが活発に働くと、皮脂の過剰分泌が起こってしまい、ニキビの原因になります。またストレスは、精神的に緊張状態になり、交感神経優位と自律神経のバランスを乱します。
運動や好きな趣味、ゆっくりとお風呂に入ったり、ストレッチをしたりして、リフレッシュ緊張状態を緩和させましょう。仕事などで忙しくてなかなか時間が取れないこともあると思いますが、リラックスできる時間を作るように心掛けてみてください。
こまめな水分補給
人は汗や尿などで水分を排出しています。そのため、1日に1.5リットル~2リットルの水分摂取が必要と言われています。一度に大量に摂取しようとしても体に吸収することはできないので、少量ずつ数回に分けて飲むようにしましょう。
常温か白湯で飲むようにしましょう。冷たい水はのどごしが良く飲みやすいですが、体を冷やしてしまいます。白湯は、体への吸収が高く血流が良くなったり、胃腸の調子を整えたり様々な体内のバランスを整えてくれるので、一番おすすめしたい飲み方です。
赤みのあるニキビ跡はセルフケアを続ける
赤みのあるニキビ跡は、じっくり時間をかけて、気を抜かず丁寧にスキンケアすれば改善できます。しかし、肌が受けているダメージは大きいので簡単には治りません。ニキビが治ったタイミングで安心せずに、生活習慣の改善も意識してみましょう。規則正しい生活スタイルが、ニキビに負けない体を作ります。
また、赤いニキビ跡が悪化しないよう、紫外線対策は万全に行います。季節に関わらず紫外線は降り注いでいます。日焼け止めや日傘を活用し、肌をいたわる生活を送りましょう。