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化粧水を冷蔵庫で冷やすメリット
夏場には気持ちがいい
夏場などの暑い日はたくさん汗をかいて体全体がベタベタする日もあるので、肌をしっとりと保湿するのが面倒に感じるときもあるのではないでしょうか。そんなときは、化粧水を冷蔵庫で保管すると化粧水が冷やされるので、その冷たい使用感が気持ちいいものです。暑い日やお風呂上りはとくに体の表面の温度も上がっているので、冷たい化粧水はクールダウンする効果を上げ、ほてりも治まるのでさらに心地よく感じます。
一時的に毛穴が縮まる
冷蔵庫で冷えた化粧水を使うと一時的に毛穴が縮まります。それは、筋肉は冷やされると縮む性質があるからです。顔にもたくさんの表情筋があるので、冷たい化粧品で顔が冷やされるとことによって縮まり、毛穴も一緒に縮まる作用があります。
日頃から毛穴の開きが気になるときは、冷えた化粧水を使うことにより筋肉を引き締めるので一時的に毛穴を目立たなくすることができるでしょう。
化粧のノリが少し良くなる
朝、メイク前に冷えた化粧水を使うと化粧ノリがいつもよりよく感じることがあります。それは、肌が冷やされることによって、それまでかいていた汗がさっと引き毛穴が引き締まるからです。
余分な汗がなくなった肌はファンデーションもよれにくくなり、ファンデーションの肌への密着性が高まります。また、毛穴が引き締まっていると肌表面がなめらかになるので、メイクのムラもなくなるのです。
特に夏は気温が高くなり、湿度も上がり、たちまち肌はトラブル肌になってしまいます。そんな夏にもノートラブルで上手に乗り切るための方法を以下の記事で詳しく解説しています。
肌を冷やす効果
シミが出来にくくなる
肌を冷やすとシミが出来にくくなるという、うれしい効果が期待できます。それは、肌が冷やされることによってシミの原因での1つであるヒスタミンを抑えることができるからです。
ヒスタミンはメラニンの産みの親であるメラノサイトにアタックして、メラニンをどんどん作りだす働きをしているので、日焼けした時はしっかり冷やすことでシミの原因の1つを抑えることができます。
また、自分のシミの種類や特徴、適した治療を知ることでシミを対処する選択肢を広げることができます。以下の記事ではシミの種類や特徴に合わせた対処について詳しく解説しています。。
肌の老化を抑える効果がある
肌を冷やすと肌の老化を抑える効果が期待できます。肌は温度が上がると毛穴が拡張しながら水分を蒸発させてしまい乾燥した状態になります。また、皮膚の温度が上がるのを放置しているとコラーゲンがダメージを受けてしまうのです。皮膚の中でも90%を占めている真皮層の中でもコラーゲンは70%を占めており、肌の内側から肌を支えてハリを保つ、美肌には欠かせない成分です。
そのため、肌の乾燥を招いたりコラーゲンが破壊されてしまう温度老化を防ぐためには、肌を冷やすのが一番効果的でしょう。
肌の新陳代謝がアップする
肌は冷やされると新陳代謝の力が高くなります。肌は冷やされることで血管が一気に縮まりますが、すぐに温めようとする生体反応が働いて血流が上がります。その動きにより、肌の新陳代謝がアップして、肌の組織にも血液がたっぷりと供給され、通常よりも肌組織の代謝が活発になるといわれています。
新陳代謝が上がった肌は、乾燥やニキビなどのさまざまな肌トラブルを自ら改善できる健康的な肌に近づくことができるのです。
以下の記事では肌を冷やす以外で新陳代謝を上げる方法について更に詳しく解説しています。新陳代謝を上げて、肌のトラブルや健康への効果をアップさせ、自分に合った方法で新陳代謝を上げたいという方におすすめです。
化粧水を冷蔵庫で冷やすデメリット
肌への浸透力が落ちてしまう
化粧水を冷蔵庫で冷やすと浸透力が落ちてしまうことがあります。化粧水や肌に浸透させたいものは、人肌くらいに温めると浸透力が上がるという研究のデータがあり、反対に冷やしてしまうと浸透を鈍らせてしまうことになります。肌の温度も同様で冷たい状態よりも温かい状態の肌の方が浸透力がアップするのです。
肌へ浸透する側の化粧水、浸透される側の肌はともに温かい方が浸透力がよくなり、保湿の効果も高くなります。
化粧水の効果が上がったりはしない
化粧水を冷やすことで、美容成分の効果が上がることはありません。それどころか、反対に成分が結晶化してしまうことがあるために、その結晶によって肌が傷ついてしまうことがあるので注意が必要です。
化粧水に配合されている美容成分は冷やすことで有効性が上がることはないといえるでしょう。反対に有効性が下がることもなく、冷蔵庫の保管でも常温の保管でも美肌への効果は変わらないということになります。
物によっては劣化することがある
化粧水の種類によっては劣化してしまうこともあります。化粧水を急激に冷やすことで、配合されている成分が固まって結晶ができてしまうこともあり、使うときに常温に戻すと結晶は溶けますが、温度の急激な変化により劣化してしまう恐れがあるのです。
化粧水を冷やすことで劣化するのではなく、冷蔵庫から出したりしまったりといった行動を繰り返すことによって起きる温度差によって劣化が進むことになるので注意しましょう。
使用期限が伸びることはない
冷蔵庫で化粧水を保管すると、食品のように長期保存ができそうですが、使用期限が延びることはありません。化粧水は一度開封してしまうと容器の中に空気が入りこむので酸化が進みます。
また、化粧水の瓶の口に手が触れてしまうなど、雑菌の繁殖も徐々にすすみます。それは、冷蔵庫保存でも同じこと。食品と違って、化粧水は冷蔵庫保管と安心せずに早めに使い切ることが理想的です。
有効成分が結晶化してしまう事がある
化粧水には、保湿効果のあるもの、エイジングケアに効果のあるもの、美白に効果があるものなど、さまざまな成分が複雑に構成されて配合されています。そのため、冷蔵庫で冷やすことで溶け込んでいる有効成分が結晶化してしまうことがあります。
結晶化した成分は使用したときに肌に当たって違和感があったり、肌を傷つけてしまうことも考えられますので気をつけましょう。
凍結してしまう場合がある
化粧水は冷蔵庫の保管場所によって凍結してしまう場合があります。
冷蔵庫の中のドアポケットなどの入り口付近は外気にも触れやすいですが、奥の部分は外気の流れもなく最も冷えやすい場所になっています。また、冷気は上よりも下へ流れてきますので、冷蔵庫の一番下の一番奥の場所は化粧水が冷えすぎる傾向になり、場合によっては液体が凍結してしまうことがあります。
凍結した場合、常温に戻せは液体にもどりますが急激な温度差で化粧水の劣化がすすんでしまうことがありますので気をつけましょう。
季節限定での冷蔵庫保存は避ける
季節限定で化粧水を冷蔵庫に保管することはさけましょう。1年を通して冷蔵庫で保管して、使用するときだけに出して最後まで使い切るのはまだよいですが、暑い夏場だけ冷蔵庫で冷やして、それ以外の季節は常温保存にもどすと化粧水が劣化しやすいだけでなく、有効成分が減少してしまったり、雑菌が繁殖してしまう原因になります。
夏場だけなどの期間限定での冷蔵庫保存は、化粧水の大幅な品質低下を招くことになりますので、夏場に開封して冷蔵庫に保存した場合は使い切るまで冷蔵庫で保管しましょう。
肌を冷やす注意点
冷やし過ぎると赤ら顔になる
肌は冷やしすぎると赤ら顔になります。肌の真皮層には毛細血管があり、拡張と収縮をすることで肌表面の温度を調整していますが、冷やしすぎると、毛細血管が開きっぱなしになり、それが肌表面へ透けてみえるために顔が赤くなります。冬場に顔が赤くなるのと同じことです。
その状態が続くと「毛細血管拡張症」となり、肌が赤くなったままになってしまいますので、冷やしすぎには注意しましょう。
引き締まった毛穴は30分ほどで戻ってしまう
肌を冷やすと毛穴が引き締まった感じがしますが、30分ほどで元に戻ってしまいます。
肌が冷えると一瞬鳥肌が立つように毛穴がぎゅっと閉じて縮まりますが、これはほんの一時的な効果です。冷やされた肌は、体温を戻す力が働き、そのときにさらに皮脂を分泌してしまうこともあるので、むしろ毛穴が目立ってしまう時もあります。
冷えて引き締まっているのは筋肉である
肌は冷やすと引き締まりますが、それは筋肉が収縮しているためにおこる現象です。なぜなら、筋肉は温度が下がると縮まる性質があるからです。筋肉が縮まり引き締まると毛穴も引き締まったように感じますが、皮膚が伸び縮みするわけではないので、しばらくして筋肉の温度が戻ると肌も元の状態に戻ります。
そのため、毛穴を目立たなくするには肌を冷やすだけでは不十分。正しい洗顔法やスキンケアで毎日きちんとお手入れすることが最も大切です。
コットンでつける場合は擦りすぎないようにする
冷たい化粧水をコットンに含ませて肌を冷やすときは、肌をこすりすぎないようにしましょう。
化粧水を手にとってつけるほうが肌にソフトにつきますが、コットンを使用することで手の温度で化粧水がぬるくなるのを防ぐことができます。コットンで肌に化粧水を馴染ませていくときは、力を入れて擦りす分ぎてしまうと肌への刺激になり、肌のダメージへとつながります。
コットンに含ませた化粧水は極力やさしく肌にあて、摩擦がおきないように肌に馴染ませていきましょう。
皮脂分泌が活発になることがある
肌を冷やすと夏などの暑い季節は冷たくて気持ちが良いですが、皮脂の分泌が活発になることがあります。それは、冷えすぎた肌を急な温度変化ととらえて危機を感じた肌が元にもどそうとして、活発に皮脂分泌をしてしまうことがあるからです。
また、一気に肌の温度を下げると血管が拡張することで、かえって皮脂の分泌を促してしまう可能性もあります。
冬場に肌を冷やすと肌が荒れることがある
冬に肌を冷やすと肌あれにつながることがあります。それは、寒いときにさらに肌を冷やすと肌のストレスになり、肌のバリア機能を低下させてしまうことになるからです。肌のバリア機能が低下すると外部からの刺激に弱くなり、肌のトラブルがおきやすくなってしまうのです。
寒い日にさらに肌を冷やすのは逆効果になりますので、やめるようにしましょう。
効果的な肌の冷やし方
氷や保冷剤を包んで肌に当てる
氷や保冷剤で肌を冷やすときは、直接肌にあてると冷えすぎてしまい、毛細血管が拡張して赤ら顔の原因になります。また、冷たすぎる温度は肌への刺激になり皮下組織にダメージを与えることになって凍傷になってしまう場合もあります。氷や保冷剤はタオルやおしぼりに包んでからあてるようにしましょう。
顔の中では、耳たぶ、鼻先、頬が凍傷になりやすい部分になっていますので特に冷やしすぎには気をつけましょう。
太い血管を直接冷やす
肌を冷やすときは太い血管を直接冷やすとよいでしょう。具体的な場所は耳の後ろや首の後ろ。そこに太い血管が流れているので、そこを冷やすことによって冷えた血液が体を巡ります。そのため、すばやく全身を冷やすことができ、効果的に体全体の肌を冷やすことができまます。
顔のケアだけではなく、体全体のクールダウンをすることができるので熱中症対策にもおすすめです。
冷たいシャワーを全身に浴びる
冷たいシャワーを全身に浴びても肌を冷やすことがてきます。冷たいシャワーを浴びることで全身の温度がサッと冷えてゆくので、血液も冷やされます。冷えた血液が全身を巡るうちに顔も冷やされることになりますので、広範囲の温度が上がっている場合は有効です。
キャベツを使って冷やす
ナチュラルな温度で冷やしたい場合は、意外にもキャベツがおすすすめ。キャベツには冷却作用があり、食べてもいいし、肌に直接あてても効果があります。
やり方は冷蔵庫で冷たく冷やしたキャベツの葉をうすいガーゼに包んで、顔に1~2分あてるだけ。そうすることで肌を程よく冷やすことができます。
基本的な化粧水の保管方法
室温で保管する
化粧水の保管方法の基本は、室温です。化粧水の品質をもっとも安定して保てるのは、冷やしすぎず暑すぎない場所においておくことが一番です。それは、化粧水を製造しているメーカーで成分や使用期限などを常温保存を前提として作られているから。
化粧水は暑すぎる場所での保管も不安定になりますが、冷たすぎる場所での保管も不安定になります。室温での保存がもっとも適しているといえるでしょう。
高温多湿の場所は避ける
高温多湿での化粧水の保管はさけましょう。高温になってしまうと化粧水に配合された成分が変性してしまったり、湿度が高い場所では雑菌が繁殖して品質がおちてしまったりします。
高温多湿ではない場所でも、化粧品の劣化を最小限にするためには、容器が空気に触れやすい部分や皮脂がつきやすい部分をきれいに保つことが大切です。
直射日光はさけて保存する
化粧水は直射日光をさけて保存しましょう。化粧水に配合されている成分は直射日光にあたると分離してしまうことがあります。また一度開封した化粧水は酸化が始まりますが、直射日光が当たっている場合、化粧水自体の温度も上昇してしまうので劣化の速度が早くなることがあります。
化粧水の品質の変化や急激な劣化を防ぐために、直射日光の当たる場所には置かないようにしましょう。
使用期限は絶対守る
化粧水の使用期限は絶対に守りましょう。これは、化粧品メーカーが品質が劣化しない期間を見極めて示しているからです。
また、化粧品は3年以上の品質の変化がないと思われるものに関しては、薬事法によって使用期限をパッケージに記載する必要がないとされています。そのために記載のないものや防腐剤が入っているものの使用期限は3年を目安にしましょう。
しかし、これも未開封に限ります。一度開封した化粧水は酸化が始まりますので早めに使い切るようにしましょう。
ひんやり気持ちいい化粧水は正しく使おう
夏場などの暑い日は、ひんやり冷えた化粧水は気持ちがよいものです。それに、肌を冷やすことによって得られる嬉しい美容効果もわかりました。
でも反対に、肌や化粧水を冷やしすぎることは肌への悪影響になる可能性もあります。化粧水は正しく使って、ひんやり気持ちいい美肌スキンケアを目指しましょう。