目次
ほうれい線にニキビができる原因
加齢による肌の乾燥
肌の乾燥は、加齢によって肌の水分を保つ機能が衰えることにより起きます。肌の水分を保つ機能は、角質層にある細胞間脂質とNMF(天然保湿因子)、表面を覆う皮脂の3つの保湿因子によって保たれています。細胞間脂質とNMF(天然保湿因子)は、肌のターンオーバーによって生成される成分です。
年齢を重ねることでターンオーバーの周期が長くなり、生成が追いつかなくなると、肌乾燥を招いてしまいます。皮脂は表面を覆って水分を逃がさない役目をしていますが、加齢によって皮脂分泌を促すホルモンが減少し、皮脂量が足りなくなり乾燥が進む原因となります。
生理前のホルモンバランスの変化
特に生理前になると、ほうれい線や口の周りにニキビができてしまうことはありませんか。これはホルモンバランスの乱れによるものです。生理前になると黄体ホルモンが分泌させ、肌が酸化しやすくなったり、皮脂が過剰に分泌されたりして、ニキビをできやすくするのです。
女性ホルモンのバランスが崩れる理由として考えられるのは、閉経前後の加齢によるものと、ストレスや睡眠不足、無理なダイエットなど生活習慣によるものがあげられます。
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食事の乱れによる内臓の不調
内臓の不調は肌に現れるといいますが、肌荒れの出る部位によって不調を起こしている部位がわかります。鼻や鼻周りに肌荒れが出ているときは肺や大腸、頬は肝臓、口周りは胃や腸に不調があります。暴飲暴食、飲酒や無理なダイエット、食生活の乱れなどが原因で内臓に負担をかけているかもしれません。
脂っこいものや甘いものは皮脂の分泌を促すため、ニキビができやすくなります。またタンパク質は肌の原料なので、不足してしまうと健康な肌が作られなくなります。ビタミンは新陳代謝を促進して、ターンオーバーを促す役目があり、ビタミン不足は肌のターンオーバーが乱れる原因です。
仕事や人間関係のストレス
仕事の悩みや人間関係のトラブルによって心理的なストレスを抱えてしまうと、ニキビができやすくなります。これは、心理的ストレスを感じると自律神経のバランスが乱れ交感神経が優位になり、アドレナリンや男性ホルモンのテストステロンが分泌されるためです。
アドレナリンやテストステロンは、皮脂の過剰分泌を引き起こすので脂性肌になる原因です。また、アドレナリンやテストステロンは角化異常を起こし、毛穴に皮脂や角質が詰まりやすくなります。心理的ストレスは、ホルモンバランスの乱れの原因でもあり、ホルモンバランスが崩れることで、あごや口周りにニキビができ、ほうれい線ニキビの原因にもなるのです。
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不規則な生活による肌の代謝の乱れ
不規則な生活は肌の老化を早める原因です。肌は寝ている間にダメージの修復をしているので、十分な睡眠がないと健康な肌が作り出せません。入眠後3~4時間はしっかり深い睡眠を取ることで、肌の新陳代謝が促進されます。新陳代謝が活発になるとターンオーバーも行われ健康な肌が生まれてきます。
不規則な生活は、睡眠のリズムを乱す原因です。睡眠のリズムが乱れると、自立神経のバランスも崩れ、交感神経が優位になってしまいます。
ほうれい線ニキビの対処法
洗顔の方法を見直す
スキンケアの基本は洗顔です。正しい方法で洗顔することが美肌への近道となります。しっかり洗っているつもりが肌を傷つけてしまっていることもあります。肌荒れやニキビを繰り返しているようなら、洗顔の方法を見直してみるとよいでしょう。
正しい洗顔方法は、まず手の雑菌を落とし清潔な状態にします。洗顔料はしっかり泡立て、こすらず優しく肌になじませるように顔全体を洗います。すすぎはぬるま湯で行ってください。熱くても冷たくても肌には刺激になります。タオルで水気を取るときもこすらないように注意が必要です。
保湿の方法を見直す
ほうれい線ニキビを作らせないためには保湿が重要です。保湿を行う際に注意して欲しい点は、保湿成分配合された化粧水で潤いをしっかり与えて、乳液やクリームで潤いを逃がさないことです。
乳液やクリームは油分が多いので使用する細や油分過剰にならないように注意が必要です。化粧水だけでは潤いが足りないようなときには、美容液をプラスするようにしましょう。
普段の生活や食べ物を見直す
食生活の乱れもほうれい線ニキビの原因になります。脂っこいものや甘いものは皮脂の過剰分泌を招き、ビタミン・ミネラルの不足は肌のターンオーバーを遅らせる原因になるのです。健康な肌を作るためには良質なタンパク質が必要になります。偏食傾向にある人や外食が多い人は、栄養のバランスが崩れて必要な栄養が不足しています。そのため、食生活を見直すことで改善がみられるでしょう。
抗炎症作用のある市販薬を塗る
ニキビは症状が悪化してくると、色素沈着を起こしてニキビ跡が残ってしまいます。ニキビを悪化させないためには素早くケアする必要があります。もし症状が悪化し、ニキビの炎症がひどくなってきたら、抗炎症作用のある市販薬を塗ることをおすすめします。
ペア ペアアクネクリームW 14g/24g
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ペアアクネクリームWは、イブプロフェンピコノール(抗炎症)と、イソプロピルメチルフェノール(殺菌)という2つの成分が配合されています。イブプロフェンピコノールの作用により炎症や赤ニキビを沈め、イソプロピルメチルフェノールの作用により、アクネ菌などを殺菌し、2つの効果でニキビの進行を抑え、ニキビのもとから治療してくれます。
洗顔後にペアアクネクリームWをニキビ部分になじませてから、化粧水や乳液などを塗りましょう。テクスチャーはニベアによく似ていて、肌なじみがよく使用感は保湿クリームといった感じです。
ニキビを防ぐ洗顔のポイント
洗顔料は洗顔石鹸を使う
洗顔はニキビを撃退するため、しっかり汚れを落とす必要があります。そこで洗浄力が高い洗顔石?はおすすめです。洗顔石鹸は合成界面活性剤や化学物質不使用で、肌に優しいものが多いうえ、含まれる油分が非常に少ないので、肌に余分な油分が残りにくいのが特徴です。しっかり油を落としてさっぱりした洗い上がりなので、脂性肌や混合肌の人にはおすすめですが、乾燥肌の人は皮脂を落としすぎないように注意が必要です。
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乾燥しやすい頬や口元は最後に洗う
顔の部位によって皮脂の量は異なります。洗顔は皮脂の多い部分から順に洗いましょう。皮脂量が多いのは鼻や額のTゾーン、次に頬、最後に口周りや目元などの皮脂の少ない部位を洗うようにしましょう。最初に皮脂の少ない部位に洗顔料をつけてしまうと、皮膚の薄い部分にダメージを与えてしまいます。
洗顔は朝と夜の2回行う
肌の脂っぽさが気になるからと、1日に何度も洗顔するのは控えましょう。肌にはある程度の皮脂が必要です。洗顔によって皮脂を落としすぎると肌が乾燥してしまいます。乾燥を防ごうと皮脂量が増え、逆に脂性肌になってしまいます。そのため、洗顔料を使っての洗顔は多くても朝と夜の2回までにしましょう。
乾燥から守る保湿のポイント
保湿成分が配合された化粧水を使う
化粧水の目的は肌の水分補給です。洗顔で汚れを落としたあとは、水分が蒸発しやすい状態になっているので、乾燥を防ぐためにも保湿成分がしっかり配合された化粧水で、潤いをたっぷり与えることが重要です。保湿成分にはヒアルロン酸やセラミド、アミノ酸、コラーゲンなどがあります。
ヒアルロン酸は高い保水力を持っていて浸透力も高く、肌にハリを与えます。セラミドは角質層にある細胞間脂質の成分で保湿力のほかに、バリアの役割も果たす成分です。
ハリを持たせる成分の配合された化粧水を使う
肌にハリを持たせる成分には、セラミドやビタミンC誘導体、プラセンタ、レチノールなどがあります。特に、プラセンタは「胎盤」という意味で、胎盤から抽出したプラセンタエキスにはタンパク質やアミノ酸などたくさんの栄養成分が入っています。
レチノールは、肌の中にある線維芽細胞という、エラスチンやコラーゲンを生成する細胞に働きかけ、エラスチンなどの美容成分の生成を促進します。ビタミンC誘導体は体内でビタミンCに変わり、コラーゲンを生成するのを助ける成分です。どの成分も肌に潤いとともに、ハリを与える効果があり、ほうれい線を目立ちにくくしてくれます。
乾燥状態に応じて他のアイテムもプラスする
乾燥がひどい場合、化粧水だけでは保湿が足りないことがあります。そんなときは、スキンケアに美容液をプラスしましょう。美容液には、保湿するだけではなく、化粧水で補給した水分を維持する機能もあります。保湿以外にも、美白やリフトアップ効果のある成分が配合されているものもあり、肌の状態を健康に保ってくれます。
化粧水や美容液の成分を逃がさないようにふたをするのが、乳液やクリームです。せっかく補給した水分や美容成分が蒸発してしまっては意味がないので、肌に閉じ込めて逃がさないようにする必要があります。油分のある乳液やクリームでしっかりふたをして潤いは肌に閉じ込めましょう。
ほうれい線にニキビがある時のメイクのポイント
油分の多いリキッドファンデは使わない
ニキビのある肌は刺激に弱く敏感な状態になっています。リキッドファンデやクリームファンデは、カバー力がありニキビを隠すにはちょうどよいように思います。しかし、リキッドファンデやクリームファンデは、油分が多く含まれたファンデーションなので、ニキビ肌には大きな負担をかけてしまうのです。
油分は皮脂と同様アクネ菌などニキビの原因菌の栄養となってしまい、ニキビが悪化する原因になります。ニキビができているときにリキッドファンデは避けたほうがよいでしょう。
石鹸で落とせるミネラルコスメを使う
ニキビにはクレンジングや洗顔も刺激になります。少しでも刺激を少なくするために、クレンジング不要で洗顔石鹸だけでも落とせるミネラルコスメを使うことをおすすめします。
ミネラルファンデーションは、アメリカの医師により開発された肌質を選ばないファンデーションで、天然成分でできていて肌に優しいのが特徴です。一般のファンデーションとの大きな違いは、鉱物油が入っていないこと。油分が入っていないのでクレンジングを使わず石鹸だけで落とせます。
日焼け止めを塗ってUV対策を行う
日焼け止めは刺激が強く、ニキビを悪化させてしまうと不安に思う人も多いのではないでしょうか。しかし、日焼け止めを塗らず無防備なまま紫外線を浴びると、肌を守ろうと角質が硬くなり、毛穴が詰まりやすい状態になり、ニキビを悪化させてしまいます。
ニキビで炎症を起こした部分は特に、メラノサイトという細胞が活発に働きシミを発生させます。また、紫外線は活性酸素も多く発生させ肌老化を早めてしまうので、紫外線対策をしっかりすることはとても重要です。できるだけ肌に負担のかからない日焼け止めを選んで使用するようにしましょう。
ほうれい線にニキビを作らせない食生活
刺激物の摂取を控える
刺激物が直接ニキビに影響するわけではありませんが、極力避けたほうがよいでしょう。キムチや香辛料などの辛いものは、食べすぎると胃の粘膜を傷つけてしまったり、内臓の負担になったりします。胃腸をはじめ内臓の不調はニキビの原因です。
アルコール大量の糖分を含んでいるものが多く、飲みすぎると糖分の過剰摂取になる上、肝臓にも大きな負担をかけます。また、コーヒーや紅茶などのカフェインも摂り過ぎには注意しましょう。カフェインはビタミンB群の吸収を低下させる効果があるので、ビタミン不足を招く恐れがあります。
食物繊維を摂って便秘を防ぐ
便秘もニキビの原因のひとつです。腸内環境が乱れると便秘になり、毒素がきちんと排出できなくなるので、体中をめぐり外に出そうとしてニキビができてしまいます。食物繊維や乳酸菌を摂って腸内環境を整えて便秘を予防しましょう。
大豆イソフラボンを含んだ食品を摂る
女性は生理前になると特に、ホルモンのバランスが乱れ女性ホルモンの分泌が少なくなります。女性ホルモンが少なくなると、肌のハリや弾力の元となる成分の生成が十分にできなくなるので、ニキビができやすい肌になります。そこで、女性ホルモンのエストロゲンによく似た構造を持つ、大豆イソフラボンを摂取することで不足している、女性ホルモンの代わりに働いてくれます。
大豆イソフラボンは納豆や豆腐、豆乳、おからなど大豆製品に多く含まれています。なるべく食事に大豆製品を使った料理を一品足すように心がけるとよいでしょう。
ほうれい線のニキビを解消するための習慣
十分な睡眠をとる
傷ついた肌は寝ている間に修復されます。十分に睡眠が取れていないと、肌の修復がきちんとできず、肌荒れやニキビの原因になってしまいます。一般に1日6時間は睡眠が必要といわれていますが、睡眠は長さだけでなく、質も大切な要素です。しっかり睡眠時間を確保すると同時に、入眠後3~4時間深い睡眠が取れるように、就寝前にリラックスする時間を作ることも重要です。
好きなことをしてストレスを発散する
普段の生活の中で感じているストレスはため込まず、上手に解消することがニキビを作らないためにも大切です。半身浴やストレッチ、音楽鑑賞など好きなことをしてリラックスするなど、ストレスを発散させましょう。じっくり話を聞いてくれる人がいれば、人に話を聞いてもらうことも気持ちがすっきりするので、ストレス解消になりおすすめです。
軽い運動で汗を流す
適度な運動は心も体もリフレッシュしてくれる効果があります。ウォーキングやサイクリング、ヨガなど有酸素運動がおすすめです。バレーやバスケなどの球技も、仲のよい友人たちとワイワイ楽しく会話しながらするのもいいですね。あまり激しい運動はストレスになることがあるので、軽い運動を楽しんでするようにしましょう。
ほうれい線の保湿対策がニキビ予防に繋がる
ほうれい線ニキビの原因と対策、スキンケアについていろいろ紹介してきました。ほうれい線にニキビができてしまうと、余計にほうれい線が目立ってしまい早く治したいですよね。
ほうれい線のケアで重要なのは保湿対策です。しっかりと潤いがキープされた肌は、ニキビができにくい肌でもあります。そのため、入念な保湿ケアはニキビ予防にもつながってくるのです。保湿ケアでハリと弾力のある潤い美肌を手に入れ、ニキビにさよならしましょう。