皮膚の乾燥の原因は意外なところにあった。正しいケアで潤う肌を

2017.09.03

皮膚の乾燥の原因は意外なところにあった。正しいケアで潤う肌を

すべて

NADECICA編集部
NADECICA編集部

毎日ちゃんと保湿しているのに、どうしても改善しない肌の乾燥に悩んでいませんか。じつは、意外なところに原因が潜んでいます。自己流のお手入れだけではなかなか解決しない皮膚の乾燥について、おすすめのコスメとともにアドバイスします。

INDEX

目次

    皮膚が乾燥する原因

    ターンオーバーの乱れ

    肌の乾燥の大きな原因のひとつとして、ターンオーバー、つまり肌の新陳代謝の乱れがあります。新陳代謝とは簡単に言うと肌の生まれ変わりのことで、これが乱れてしまうと乾燥をはじめシミやくすみ、肌荒れなどの肌トラブルが起こりやすくなります。

    ターンオーバーは皮膚の表面にある表皮で行われ、肌細胞が4つの階層を徐々に上にあがっていきます。一番奥の基底層から生まれた新しい肌細胞が、その上の有棘層(ゆうきょくそう)、さらに上の顆粒層を経て角層に届くまでが14日間、やがて古くなった細胞が垢として剥がれ落ちるまでが14日間です。

    こうして通常28日間でターンオーバーは繰り返されますが、さまざまな要因によりこの周期が乱れてしまうことがあります。肌の乾燥につながる乱れとは、28日よりも短い周期で肌が代謝を行い、未熟な状態の肌細胞が早々と肌の表面に出てきてしまい角層になっている状態です。

    角層は肌を保護する役割を持っていますが、生まれたばかりの肌細胞は保湿力もバリア機能も弱く、外部の刺激にとても敏感です。本来の機能を備えていない角層は、肌を乾燥から十分に守ることができないため、肌が乾燥しやすくなるのです。

     

    ▼さらに詳しい解説はこちら
    美肌のもとは「ターンオーバー」。肌の再生機能を助けるケア方法 

    洗いすぎている

    汚れを落とすことばかりを考えて、必要以上に洗いすぎてしまうと、肌の乾燥につながります。

    私たちの皮膚は「皮脂膜」で覆われています。皮脂膜とは皮脂腺から分泌された皮脂が膜となったもので、肌を乾燥や外部の刺激から守る、いわゆるバリア機能の役割を担っています。ボディソープや洗顔料に通常含まれる界面活性剤は、汚れと一緒にこの皮脂膜まで洗い流してしまうので、一日に何度も洗浄したりゴシゴシこすってしまうと、そのぶんバリア機能が損なわれてしまうのです。

    過剰な洗浄は、肌の保護機能を奪い、乾燥や刺激に弱い肌にしてしまいます。だからといってまったく洗わないと汚れが蓄積し、さらなる肌荒れを招きます。乾燥対策には、適度な洗浄とその後のケアが重要です。

    食生活の乱れ

    意外ですが、食が乱れると肌の乾燥が起きやすくなります。特に気を付ける必要があるのは、アルコールと塩分の摂りすぎです。

    飲酒して体内に入ったアルコールを分解する際、無害化の過程で必要になるのが、水です。飲酒後は身体中の水分がアルコール分解のために肝臓に集められるため、適宜水分を補給しないと肌やその他の細胞は水分不足になってしまいます。アルコールを無害化するためには、たとえばビールなら飲んだ量と同等の水分が必要だと言われます。

    また、塩分を摂りすぎると血液中の塩分濃度が上がりますが、濃度を正常値まで下げるために使われるのも、やはり水。過剰な塩分摂取は、体内の水分を血液に集めることになり、結果身体中の水分が不足します。

    暴飲暴食は皮膚の乾燥の原因になります。飲み過ぎに気を付けて、塩辛いおつまみや濃い味の料理、ジャンクフードなどを控える習慣をつけておけば安心です。

    基礎代謝の低下

    運動不足による基礎代謝の低下も、皮膚の乾燥に関わってきます。

    基礎代謝とは、身体を動かさなくても呼吸や内臓を動かすなどで無意識に消費するエネルギーのことです。運動不足だと内臓や筋肉、血管などの動きが鈍くなり、消費エネルギーが減る=基礎代謝が低下するのです。

    つまり基礎代謝が低下した状態というのは、血行が悪く、内臓の動きも悪いため、栄養の消化吸収が十分に行われず、肌に必要な栄養も届きにくいというわけです。すると肌のターンオーバーにも影響し、正常な28日周期が乱れます。

    長期間古い角層が残ったままの肌は硬く保湿力が下がっており、化粧水などで保湿しても浸透しにくくなっています。逆にターンオーバーが早くなってしまうと未熟な角質が肌の潤いを守れず、やはり乾燥肌に。

    適度な運動は基礎代謝を上げ、血行を良くして消化吸収を助けます。また発汗することで皮脂分泌が促され、より強固な皮脂膜によって皮膚が保護されるなど、いいことだらけです。

    肌を健康な状態に保ち乾燥を予防するには、運動不足を解消して基礎代謝を上げるのが意外な近道なのです。

     

    ▼さらに詳しい解説はこちら
    基礎代謝が低い人の特徴は?生活習慣の見直しで健康的な体へ 

    体の冷え

    冷え性だったり、エアコンの効いた室内に長時間いるなどで身体が冷えがちな人も、肌の乾燥に注意が必要です。

    身体が冷えると血管が収縮し、血行不良に陥ります。すると元気な肌に必要な栄養や新鮮な酸素が十分に行き渡らなくなり、新陳代謝が正常に行われなくなります。皮膚を保護する皮脂は新陳代謝によって生成されるため、冷えはバリア機能の低下につながるのです。

    また、表皮からは常に水分が蒸発し続けています。水分を肌細胞へ届ける血液の流れが冷えによって滞ってしまうと、肌が水分不足になり、慢性的に乾燥してしまう恐れが。冷えは美容の大敵です。

    メイクを落とさず寝る

    翌朝、「やってしまった……」と後悔するパターン。メイクのまま寝落ちした顔は、パサパサしているような、ベタベタしているような、とにかく不快な感じです。

    パウダリーファンデーションやチーク、フェイスパウダーなど、メイクは基本パウダーです。顔に大量にまぶされたこれらの粉末は、じつは肌の水分を吸収しています。すでに朝から晩までずっと肌に付いていたところに、さらに夜中から朝まで付けっぱなしとなると、肌の水分はメイクに吸い尽くされているかもしれません。

    皮膚は乾燥すると皮脂を分泌して肌を守ろうとします。メイクを落とさずに寝てしまった翌朝に、顔がベタついているように感じるのは、肌が乾燥している証拠なのです。

    皮膚の乾燥が引き起こす肌トラブル

    ヒビがはいって痛みを生じる

    皮膚が乾燥すると、表皮の角質が硬くなります。柔軟性を失った表皮は関節やシワに沿ってひび割れることがあり、その際痛みを感じ出血を伴うこともあります。皮脂腺がなく水分を保持しにくい、皮膚の薄い部分から硬くなるため、手指の関節などがよくヒビに悩まされることになります。

    治るのに時間がかかる

    肌が乾燥していると、傷やニキビなどの治りが遅れます。肌トラブルや傷が治るには肌の新陳代謝が不可欠ですが、表皮の水分が不足して乾燥していると、新陳代謝が正常に行われなくなります。潤いたっぷりの肌なら肌細胞が新しく生成され続け順調にキレイになることができますが、乾燥肌はそうはいきません。傷の治りが悪いのは、加齢だけでなく乾燥も大きな要因なのです。

    シミやくすみの原因になる

    紫外線が原因だと思われているシミやくすみも、乾燥のせいで発生する可能性があります。

    潤いが十分な表皮はターンオーバーが正常に行われ、新しい肌細胞が次々と生み出され、古い細胞は剥がれ落ちていきます。しかし乾燥しているとターンオーバーが停滞し、基底層で生成されたメラニン色素がなかなか排出されず、そのうち色素沈着を起こします。

    シミやくすみの元となるメラニン色素が発生するのは紫外線や摩擦などが原因ですが、肌に定着してしまうのは乾燥が一因です。

    ターンオーバー機能の低下

    乾燥して硬くなった角質が肌に留まり、蓄積してしまうと、ターンオーバーが正常に機能しなくなります。健やかな肌細胞の生成には、表皮に十分な水分が必要です。乾燥は、新しい肌が作られる作業を停滞させ、古い細胞が剥がれ落ちるサイクルを阻害する原因になります。結果、ターンオーバーの機能が低下し、肌がさらに乾燥に弱くなっていきます。

    角栓により毛穴が黒ずむ

    乾燥は毛穴を目立たせてしまいます。水分を失った肌細胞はキュッと縮まって、肌は委縮します。すると毛穴は四方に引っ張られ、大きく広がるのです。そこに皮脂や古い角質が入り込み、角栓となって毛穴を塞いでしまうことで、黒ずんで見えるというわけです。

    角栓は本来毛穴を細菌などから守る役目を持っており、適正な大きさなら必要なものです。また正常なターンオーバーにより不要な角栓は排出されます。しかし、乾燥で新陳代謝が滞ってしまった肌では、広がった毛穴を埋めてしまうほどの大きな角栓を除去することが難しく、次第に黒ずみが目立ってきてしまうのです。

    皮膚を乾燥させないケア方法

    入浴後の保湿を欠かさない

    乾燥対策になにより大事なのが、入浴後の保湿です。

    入浴後の濡れた肌からは水分が蒸発し続けていて、放っておくとカラカラに乾いてしまいます。また、洗顔料やボディソープで皮脂膜が洗い流された直後なので、肌は乾燥に対してとっても無防備。入浴後なるべく早く、できれば5分以内に保湿ケアを始めるのが理想です。

    顔に化粧水をなじませたあとは乳液やクリームで蓋をして、身体はボディクリームで水分を守りましょう。血行を良くするために軽いマッサージを取り入れるのも、肌が潤うためには有効です。

    紫外線対策をする

    紫外線は日焼けの原因では、と思ってしまいますが、乾燥とも密接に関係しています。

    紫外線が肌に当たると、表皮を覆う皮脂膜が破壊されます。肌を保護している皮脂膜が壊れてしまうと、水分を保つことが難しくなり保湿力が低下します。どんなに保湿しても、水分を留めておくことが十分にできなくなるのです。

    保湿だけでなく、紫外線対策も並行して行うことで、肌の乾燥を予防することができます。

     

    ▼さらに詳しい解説はこちら
    日焼け止め「最強アイテム」。美肌を守るための紫外線対策 

    良質な睡眠

    寝不足は肌の代謝を低下させます。

    そもそもターンオーバーとは、表皮で細胞分裂が行われ、新しい肌細胞が作られていく過程のことです。細胞分裂を促す成長ホルモンは、主に睡眠中に活発に分泌されます。睡眠が不足していると細胞分裂の動きが鈍くなり、細胞間で保湿を担うセラミドなどの生成も満足にされず、肌の保湿力が下がってしまいます。

    成長ホルモンは21時から23時に最も多く分泌されます。せめて22時には眠る習慣をつけ、肌にとって良質な睡眠をとるようにしましょう。

     

    ▼さらに詳しい解説はこちら
    安眠グッズを使えば、なかなか眠れない夜もぐっすり! 

    スチーマーを使う

    肌の乾燥対策としてよく挙げられるスチーマーですが、スチームの粒子が細かいものでないと効果は薄いようです。

    粒子が大きいと肌の表面を湿らせるだけで、角質へ浸透してくれず、乾燥対策にはなりません。細かい粒子のスチームなら角質に浸透し、表皮に潤いを補充することができます。また、スチーマーの温かい蒸気を浴びると血行が良くなることも期待できるので、ダブルの効果で乾燥を防げます。

    低刺激の洗顔料を選ぶ

    乾燥肌に過度な刺激な禁物です。汚れをごっそり落とすことを目的とした、刺激が強めな洗顔料も存在しますが、肌のバリア機能までごっそり落としてしまう恐れがあります。バリア機能は肌の潤いを守るためには必要不可欠。乾燥対策には、刺激の少ない、やさしい洗い上がりの洗顔料を選ぶようにしましょう。

    寝るときにマスクをする

    口の周りや頬など顔の乾燥を予防するには、就寝中のマスクがおすすめ。お休み前のスキンケアで潤った肌をマスクでガードして、潤いキープの効果を狙います。さらに、吐息に含まれる湿気がマスクの中に留まることで肌表面の湿度が保たれ、乾燥を予防することができます。

    乾燥肌に効く化粧水

    タカミ スキンピール

    乾燥などによりターンオーバーが乱れ、ごわつきやくすみなどが起こった肌に、代謝ケア専用の化粧水を。潤いを保持できる理想的な状態の角質に導くことで、肌荒れを改善させてキメを整え、見た目にも美しい肌に。無着色、無香料で肌への優しさも忘れていません。

    アクセーヌ モイストバランス ローション

    潤いが12時間持続するという、ヒアルロン酸とジグリセリンを配合したローション。潤いの浸透力にも自信がある、乾燥肌にはうれしい保湿化粧水です。アルコールフリーで優しい使い心地。

    ビーシキスキンケア 白漢 しろ彩

    セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンの3つの保湿成分でバリア機能を向上させ、乾燥肌を癒します。アルコールやパラベン、鉱物油不使用で、敏感肌にも優しく作用。和漢植物エキス配合の化粧水です。

    無印良品 化粧水・敏感肌用・高保湿タイプ

    乾燥や刺激から皮膚を守ってくれる肌保護成分、スベリヒユエキス、グレープフルーツ種子エキスを配合。天然水使用で素肌になじみやすい化粧水です。保湿成分にはヒアルロン酸が。低コストなのも魅力です。

    乾燥肌に効く洗顔料

    ミノン アミノモイスト クリアウォッシュ パウダー

    敏感肌にも使える、低刺激なパウダータイプの洗顔料です。乾燥して硬くなった表皮をやさしく洗い、ゴワつきの原因である不要な角質を取り除く、角質オフの効果があります。保湿ケアが浸透しやすい肌にしてくれます。

    カウブランド無添加フェイスケア カウブランド 無添加うるおい洗顔

    デリケートな肌のことを考えて着色料、香料、防腐剤、鉱物油、安定剤、アルコールフリー。さらに洗浄成分は植物性、アレルギーテスト済みと、徹底して低刺激な洗顔料です。天然由来の保湿成分セラミドを配合した、乾燥肌に最適な処方です。

    DHC 潤米ソープ

    くすみの原因、古い角質をやさしくスッキリ洗い流す、お米パワーでおなじみ潤米シリーズのソープです。コメ由来の成分が肌を乾燥から守るので、洗い上がりがしっとりします。

    毎日正しいスキンケアをして乾燥をなくそう

    乾燥は肌質だとあきらめたり、高級な化粧品を使わないと改善できないと思い込んだりするのは間違いです。毎日欠かさず、丁寧なスキンケアを心がければ、きっと肌は答えてくれます。

    皮膚の乾燥における正しい知識を身につけて、繊細な肌を乾燥から守ってあげましょう。

    当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に 相談されることを推奨いたします。

    記事のお問い合わせはこちら

    CATEGORIES

    アイケア&アイクリーム
    EYE CARE & EYE CREAM
    クレンジング
    CLEANSING
    コンシーラー
    CONCEALER
    ボディローション&ミルク
    BODY_LOTION&MILK
    まつげ美容液
    EYELASH_SERUMS
    化粧水
    SKIN_LOTION
    洗顔料
    FACIAL_WASH
    美容液
    ESSENCE
    SNSをフォローして
    最新の口コミをチェック!
    SNS ACOUNT