目次
エストロゲンが女性の体にもたらす作用
肌や髪をつやつやにする
女性ホルモンには、卵胞ホルモンの「エストロゲン」と黄体ホルモンの「プロゲステロン」があります。どちらも女性にとっては大切な女性ホルモンです。
エストロゲンは美容をサポートするホルモンといわれており、プロゲステロンは妊娠をサポートするホルモンといわれています。そのため美容に関心があるならエストロゲンについての知識を頭に入れておきましょう。
エストロゲンはコラーゲンの生成を促す働きがあり、美肌ホルモンとも呼ばれているほど肌をきれいに保ってくれます。ただし一生のうちにティースプーン1杯分くらいの小量しか分泌されません。20代後半~40代前半が分泌量のピークで、40代を超えたころから分泌量は減少します。
エストロゲンが女性の体にもたらす作用の一つに、肌や髪をつやつやにするということがあります。生理後から排卵日にエストロゲンの分泌量がピークになり、この分泌が活発な時期は肌が潤ってきれいになります。そして肌だけでなく髪の毛にも影響を与え、つやつやと美しい髪の毛になります。
逆にエストロゲンが不足すると、憂鬱になったりイライラしたり肌荒れを起こすことがあります。
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生理の周期を安定させる
生理の周期は、25日から38日が正常だといわれています。そして次回の生理の周期との変動は6日以内が正常の範囲内で、一回の生理周期に出血がある期間は3日から7日が正常といわれている期間です。
ただし生理の周期には個人差があり、40日周期でも毎月定期的に生理も排卵もあれば正常だといえます。
ただし生理の周期が安定していない場合は、生理不順ということになるので注意しましょう。排卵がないなど、場合によっては治療が必要なこともあります。
生理不順の原因になっている可能性があるのはエストロゲンの分泌量です。エストロゲンは卵胞からつくられているので、生理や排卵の働きに大きな影響を及ぼします。エストロゲンの分泌量が安定していると、生理の周期が安定して、ホルモンバランスや体内のバランスが整います。
新陳代謝を促して若さを維持する
エストロゲンは新陳代謝を促す働きもあります。新陳代謝が上がると、細胞のターンオーバーも促進。古くなった細胞がなくなり新しく生まれ変わります。
その結果、シミやくすみやニキビなどの肌トラブルが改善したり潤いやハリを与えるので、若さを維持できます。コラーゲンの再生能力も高めてくれるので、美しい肌を維持するためには欠かせない女性ホルモンです。
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骨密度の低下を防ぎ骨を丈夫にする
エストロゲンの働きはまだたくさんあり、その1つがカルシウムの吸収を助けて骨を丈夫にすることです。
骨も肌と同じように新陳代謝をしています。古くなった骨を壊す細胞の破骨細胞と、新しい骨をつくる骨芽細胞がバランスよく働くことが骨のためには重要。しかし、エストロゲンが不足すると破骨細胞の働きが活発になって骨芽細胞の働きが追いつかなくなり、骨密度が低下して骨粗しょう症や骨折のリスクが高くなります。
加齢とともにエストロゲンの分泌は減少します。骨を丈夫にするためにもエストロゲンを意識して骨密度の低下を防ぎましょう。
胸にハリを与え女性らしくする
エストロゲンが活発に分泌されると乳腺が発達し、胸にハリが出て女性らしさが増します。
生理前に胸にハリが出るという方も多いでしょうが、これは女性ホルモンであるエストロゲンがその時期に増えるからです。生理前の時期に胸にハリを与えるイソフラボンなどの栄養素を含む食事やサプリを摂る、もしくはバストアップのマッサージをすると、エストロゲンの分泌をしっかりとサポートしてくれるので更なる効果が期待できます。
自律神経を整えて健康を保つ
加齢により卵巣機能が低下してエストロゲンが不足すると、自律神経が乱れて更年期障害や自律神経失調症になる可能性があります。更年期になって自律神経が乱れやすくなる原因は、卵巣機能が低下してエストロゲンが不足しているからです。
自律神経が乱れると、ホットフラッシュと呼ばれる、のぼせやほてりの症状があらわれたり、頭痛、不眠、めまい、肩こりなどのいろいろな体の不調が出てきます。自律神経を整えることが健康を保つための秘訣です。
子宮や卵巣の発育を促す
子宮内膜はエストロゲンによって厚くなり、卵巣の発育を促す働きをします。そして女性らしい体をつくって妊娠できる準備が整うのです。
エストロゲンの分泌が少なくなると、頻発月経になって排卵が起こらなくなることがあります。不妊に悩む女性はエストロゲンの減少が原因の可能性があります。
エストロゲンの分泌が少なくなるのは加齢によるものというイメージがありますが、最近では20~30代の若い女性でもエストロゲンが減少して子宮や卵巣機能が低下する方が増えています。若い女性がエストロゲンの減少が原因で生理不順や更年期障害のような症状になることを若年性更年期障害といいます。

プロゲステロンとエストロゲンの違い
生理周期による分泌量
2つの女性ホルモンのプロゲステロンとエストロゲンは、働きも分泌が活発になる時期も異なります。これらの2つの女性ホルモンの分泌量のバランスを整えることが女性の美容と体のためには大切です。
女性らしさをつくるエストロゲンの分泌量が多い時期は、整理後から排卵日までの「卵胞期」。肌も体も心も調子が良い時期です。
卵胞期が過ぎ「排卵期」になると、妊娠を助ける働きをするプロゲステロンの分泌量が徐々に増えていきます。そして最もプロゲステロンの分泌量が多くなるのは、排卵期が過ぎた「黄体期」です。黄体期は、腹痛、腰痛、頭痛、むくみ、イライラ、気分が不安定、肌荒れなど、肌も体も心も調子が悪くなりやすいです。
生理中の「月経期」になると、プロゲステロンの分泌量は減っていきます。
基礎体温の温度
基礎体温を測ることによって、2つの女性ホルモンが正常に分泌されているかどうかを判断できます。さらに基礎体温の変化によって、プロゲステロンとエストロゲンのどちらの女性ホルモンが、多く分泌されているかも判断できます。
基礎体温が低い時期は、月経期から排卵期が終わる前まで。排卵期が終わるころに基礎体温が高くなり、生理前まで高いまま続きます。
基礎体温が低くなった頃からエストロゲンの分泌量は徐々に増え、基礎体温が上がる直前に分泌量のピークを迎えます。
基礎体温が上がると次は徐々にプロゲステロンの分泌量が増えていきますが、黄体期中盤頃にピークを迎え、基礎体温が下がる直前の生理前には分泌量は減少しています。
毎日基礎体温を測ってグラフにした時に、基礎体温の変化が通常のパターンではなかった場合、プロゲステロンとエストロゲンのホルモンバランスが乱れている可能性があるので注意しましょう。
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皮脂の分泌量
皮脂の分泌量も2つの女性ホルモンが関係してきます。プロゲステロンとエストロゲン、2つの女性ホルモンがバランスよく作用していることが肌や身体のためには理想的です。
エストロゲンは余分な皮脂分泌を抑える働きをし、プロゲステロンは皮脂分泌を促進する働きをします。よく生理前に皮脂分泌が増えるということがありますが、これはプロゲステロンの働きが影響しているのです。
女性ホルモンの分泌量が減ると、皮脂の分泌量も減ります。女性は男性と比べると皮脂が少ないので、皮脂の分泌量が減ってしまうと乾燥の原因になってしまいます。
水分の排出機能
生理前に体がむくみやすくなりますが、これも女性ホルモンによる影響です。
排卵日が過ぎ、次の生理が始まるまでの黄体期の間は、プロゲステロンの分泌が活発になる時期。この時期は水分の排出機能が抑えられてしまい、体がむくみやすくなるのです。
水分を排出しやすくする食べ物としておすすめなのは、大豆製品、海藻、ホウレンソウです。むくみが気になったら食生活に摂りいれてみてください。
また、黄体期はプロゲステロンの影響で食欲が旺盛になり、さらに便秘になりやすい時期です。そのため食べ過ぎや便秘によるむくみも出てくることもあります。
感情の安定度
生理後からはじまる卵胞期から排卵日までは、エストロゲンの分泌が活発な時期です。この時期は感情が安定していて肌と体だけでなく心も健康な時期といえます。
排卵後から次の生理までの時期は、プロゲステロンの分泌が活発な時期です。この時期の感情は不安定。イライラしたと思ったら、憂鬱になって落ち込みやすくなったりと、感情の起伏が激しくなりがちです。
イライラしたり気分が落ち込むことが増えたら、リラックスすることを心がけましょう。気分転換をしてリフレッシュすることが大切です。

エストロゲンの分泌が乱れる理由
年齢による卵巣機能の低下
30代頃までは順調にエストロゲンが分泌されますが、更年期を迎える頃になると卵巣機能が急激に低下します。年齢でいうと40歳がピークです。
年齢によって卵巣機能が低下するとともに、卵胞が分泌するエストロゲンも減少します。エストロゲンの働きは子宮内膜を厚くするだけでなく、肌や身体や心にも大きな影響を及ぼしているので、イライラ、疲労感、憂鬱、頭痛、肩こり、腰痛、肌の老化などのあらゆる不調を引き起こす原因に。
40歳頃に急に体調が悪くなることがあれば、エストロゲンの分泌が乱れていることが考えられます。体調不良がひどくなる前に、サプリメントの摂取や食事などでエストロゲンの分泌を安定させる方法があるので試してみましょう。ただし体調不良がひどい場合は、自己判断をせずに医師に相談してください。
心に強いストレスを抱えている
ストレスもエストロゲンの分泌が乱れる原因になります。仕事、家庭、恋愛、人間関係、妊娠・出産、育児など、ストレスを溜めこむと体に不調をもたらすので、溜まったストレスは発散するように心がけてください。
適度な運動やストレッチをしたり、カフェやウィンドウショッピングをしてリフレッシュしたり、好きなことをしてリラックスをするとストレス発散になります。なるべくストレスを発散する時間をつくって自分の体をいたわること大切にしてください。そしてエストロゲンの減少を食い止めましょう。
生活習慣の乱れ
寝不足や、食生活の乱れなど、生活習慣が乱れているとエストロゲンの分泌も乱れます。
夜更かしをよくする、眠りが浅くてすぐ起きてしまう、なかなか寝付けないという方は要注意です。眠りの質が悪いと卵巣機能が低下してエストロゲンが減少します。寝る前にストレッチをしたり、入浴時は湯船にしっかりとつかるなど、体を温めるように心がけることが眠りの質を上げるコツです。
朝食を抜く習慣がある、油っぽい食事や甘いものをよく食べる方も注意が必要です。栄養バランスの悪い食生活をしていると、エストロゲンの材料不足になり分泌量が減少します。栄養バランスのいい食事を心がけましょう。
無理なダイエットによる栄養不足
ダイエットのために無理な食事制限をすると、栄養不足になりエストロゲンが減少します。卵巣機能が低下してしまい、妊娠に適さない体だと判断されて不妊になることもあるので注意しましょう。
無理なダイエットによりエストロゲンが減少したことで起こる症状は、不妊や月経不順や無月経の他にも、胸が小さくなる、シワやたるみができるということもあります。女性の体の健康と、美容を守るためにも、無理なダイエットはしないようにしてください。
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体の冷えを助長する行動
体が冷えると卵巣機能が低下してエストロゲンの分泌量も減少します。気温は暖かいのに手足や身体が冷えると感じている方は、血行が悪くなっていて冷え性になっている可能性があるので注意してください。
入浴時は湯船につからずに簡単でシャワーで済ませる、冷たい飲食物をよく摂取するという行動は体の冷えを助長してしまうのでやめましょう。

エストロゲンの分泌を増やす方法
分泌を促すツボを押す
人間の体には361カ所もツボがあり、その中にはエストロゲンの分泌を促すツボも数カ所あります。胸のあたりにある壇中(だんちゅう)や渕腋(えんえき)、お腹のあたりにある中院(ちゅうかん)など。頭の頂点にある万能ツボの百会(ひゃくえ)もおすすめのツボです。
ツボ押しの効果を高めるポイントは、ホルモン分泌が活発になる夜に行うことです。就寝前にリラックスした状態で行いましょう。もし手指が冷えていたら、温めてからツボ押しをすることをおすすめします。
サプリメントで補う
エストロゲンを増やす働きをする成分・栄養素が配合されたサプリメントで補う方法もあります。例えば、大豆イソフラボン、ビタミンE、ビタミンB6、コレステロール、エクオール、マカ、ローヤルゼリー、プラセンタ、ホップ、ザクロなど、エストロゲンを増やす働きをする成分はいろいろあります。
食生活でこれらの成分・栄養素を摂取することが難しいと思ったら、サプリメントに頼りましょう。気軽に摂取できるのでおすすめです。
食べものから摂取する
エストロゲンを増やす働きをする成分・栄養素を含む食べものから摂取する方法もおすすめです。栄養バランスが取れた食生活を心がけることも大切なので、エストロゲンを増やす働きをする食べ物を意識しながら、栄養バランスのいい食事にすることを心がけてください。
例えば大豆イソフラボンを含む食べ物には豆腐、納豆、おから、みそ、厚揚げがあります。ビタミンEは、モロヘイヤ、大根の葉、カボチャ、アボカド、アーモンドなどに含まれており、ビタミンB6はマグロ、バナナ、ニンニクを食べると摂取できます。
もし食生活に摂りいれることが難しいのであれば、サプリメントで補いましょう。
適度に運動して体を動かす
適度に運動して体を動かすことで代謝が上がりエストロゲンの分泌が増えます。さらに、ほどよく体が疲れて質のいい睡眠を促すことができるという効果も期待できます。
無理のない運動というところがポイントで、心地よい疲労感になる程度に抑えてください。そうすることで毎日無理なく続けることができます。
例えば、簡単なスクワットやストレッチをするだけでもいいですし、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使って上り下りをする、掃除をする時に手足を大きく動かすなど、普段の生活の中で少し運動量を上げるだけ大丈夫です。
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良質な睡眠をとる
睡眠不足や浅い眠りはエストロゲンの分泌量が減少する原因になるので、睡眠前に適度な運動をしたり体を温めてリラックスをすることを心がけ、良質な睡眠をとるようにしましょう。
特に眠りはじめの3~4時間ほどはホルモンの分泌が活発になるので、すぐに熟睡できるように就寝前の行動に注意しましょう。寝る前にスマホ画面を見たり、体が冷えていると寝つきが悪くなります。
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アロマの香りでリラックス
アロマの香りでリラックスをしてエストロゲンの分泌を促すという方法もおすすめです。
おすすめのアロマは、フルーティーな香りが特徴のカモミール・ジャーマン、リラックス効果が高いラベンダー、エレガントな香りのローズ・オットー、柑橘系の香りのネロリ、ローズに似た香りで心を落ち着かせるゼラニウム、優美な香りのジャスミン、スパイシーな香りのジンジャー、フローラルな香りのイランイランなど。
機器を使用しなくても、ハンカチにオイルをしみこませ、香りを楽しむだけでもリラックス効果が期待できます。

押すだけで女性ホルモン整えてくれるツボ
胸にハリを与える壇中
「壇中(だんちゅう)」というツボを押すだけで女性ホルモンを整え、胸にハリを与えます。
左右の乳首を結んだ真ん中から、指1本分下の場所に押すと少しくぼむツボがありますが、この場所が壇中というツボです。両方の人差し指から薬指までの3本ずつを上下に重ねて置き、少し息を吐きながら3~5秒くらい軽く押すという行動を4~5セット行ってください。デリケートな場所ですので強く押さずにやさしく押すようにしましょう。
女性ホルモンを活性化する中院
壇中から真っすぐ下に下がってみぞおちのラインに位置するツボが「中院(ちゅうかん)」というツボです。中院を押すことで女性ホルモンが活発化します。
片手もしくは両手の中指で、ゆっくり押してから離すという行動を4~5セット行ってください。
お腹のあたりにあるツボでデリケートな場所なので、優しく押すようにしましょう。
胸への栄養を促す渕腋
「渕腋(えんえき)」というツボを押すと、胸への栄養を促す効果が期待できます。
左右の乳首を結んだ線を体の外側に伸ばして、脇の下と交差する場所が渕腋というツボです。両方の親指で左右同時にやや強めに3秒ほど押すという行動を4~5セット行ってください。
ストレスを解消する百会
ストレスを解消する効果が期待できるのは「百会(ひゃくえ)」というツボです。万能ツボともいわれていて、疲れ解消やイライラ解消などさまざまな不調を緩和してくれます。
頭頂部の真ん中に位置する場所に百会というツボはあります。ストレスが溜まっている時や精神が不安定な時に押してみましょう。

エストロゲンのバランスを整える栄養素
エストロゲンに似た働きのイソフラボン
大豆イソフラボンはエストロゲンに似た働きと化学構造をしているので、女性の美しさや若々しさをサポートします。
大豆イソフラボンを多く含む、豆腐や納豆などの食べものやサプリメントを摂取することで、不足したエストロゲンを補うことができます。
エストロゲンを調整するエクオール
大豆に由来する健康成分のエクオールは、エストロゲンを調整する働きをします。抗エストロゲン作用を持っているので、過剰に分泌されたエストロゲンを抑えてバランスを保つ働きをするのです。
他にも、女性ホルモンのような働きをするエストロゲン様作用、男性ホルモンのアンドロゲンの働きを抑制する抗アンドロゲン作用、抗酸化作用など、エクオールはエストロゲンに似た働きをします。
エクオールを直接含む食材はありませんが、大豆由来なので大豆製品を食べるかサプリメントで摂取する方法がおすすめです。
エストロゲンを補充するブラックコホシュ
ブラックコホシュとは、北アメリカ原産のハーブの1種です。エストロゲンを補充する働きをします。ホルモンバランスを整えてくれるので、月経前症候群(PMS)の症状の緩和、更年期障害の症状の緩和、骨粗しょう症の予防、バストアップの効果も期待できます。
ブラックコホシュはサプリメントで摂取する方法がおすすめです。
女性ホルモンを整えるプラセンタ
プラセンタは女性ホルモンを整える働きをします。化粧品、ドリンク、サプリメントに配合されていることが多く、美容成分としても有名です。
美容だけでなく健康維持にも働きかけます。自律神経を調整、内分泌を調整、精神安定、基礎代謝を上げる、免疫力を調整、細胞活性、活性酸素を除去、抗炎症作用、血行促進など、さまざまな効果が期待できる成分です。
エストロゲンと似た作用のプエラリア
プエラリアはマメ科の植物で、エストロゲンと似た作用をするミロエステロールとデオキシミロエステロールという成分が含まれています。食べものから摂取することは難しいので、プエラリアはサプリメントで摂取しましょう。
必要な栄養が豊富なマカ
必要な栄養が豊富に含まれているマカは、サプリメントで摂取する方法が定番です。エストロゲンを増やしてくれるアルギニンという成分も含まれているので、ホルモンバランスを整える作用が期待できます。冷え性改善にも効果があるので、体の冷えが気になる女性は積極的に摂取しましょう。体を温めることがエストロゲンの分泌にも作用します。

エストロゲンの分泌を助けてくれるサプリメント
ファンケル スムースクリアAC
特許成分のチェストツリーと大豆イソフラボンをはじめとする美容成分がエストロゲンの分泌を助けて女性ならではのバランスの乱れを抑える働きをします。さらにシールド乳酸菌やラクトフェリンが配合されており、ストレスや食生活による体内環境の乱れを整える働きをします。
肌のポツポツに悩んでいる方、すべすべ肌を手に入れたい方におすすめです。
EQUELLE エクエル
大豆を乳酸菌で発行させて作ったエクオール含有食品です。エクオールはエストロゲンのような働きをしてくれる成分なので、女性の健康と美容をサポートします。
加齢に伴った心身に変化が現れる時期に摂取すると、女性特有の変化が穏やかになります。
ビューティートレンドファクトリー pinky plus
女性らしさをサポートするブラックコホシュ抽出物、リラックス効果のあるロディオラロゼア、代謝をサポートするヘンプオイル、快眠やストレス緩和に作用するバレリアン、代謝と成分吸収をサポートする発酵ウコンが配合されています。
美しく女性らしい体に、そして健康的できれいな女性を目指している方におすすめです。
KIMEHADA 馬プラセンタ
1粒に14,000mgの液体プラセンタ原液を凝縮させたサプリメントです。プラセンタはエストロゲンの分泌を整える働きがあるので、女性の美容と健康をサポートし、さらに疲労回復や更年期障害の症状の緩和も期待できます。
サプリ生活 マカスーパープレミアム
スーパーフードのマカを300mg配合しているサプリメントです。さらにL-オルチニンと80種類の植物による植物発酵エキスも配合されており、毎日の美容と健康維持をサポートします。

エストロゲンを増やす働きを持つ食べ物
イソフラボンが豊富な大豆食品
イソフラボンはエストロゲンに似た働きをすることが知られています。加齢とともに減少するエストロゲンの不足を補い、肌、体、心のトラブルを予防する働きが期待できます。
そのため、イソフラボンが豊富な大豆食品の豆腐、納豆、油揚げ、大豆飲料、大豆煮、きな粉などを食べることは女性の美容と健康を守るために大切です。
コレステロールが豊富な卵
コレステロールと聞いて悪いイメージを持っている方もいますが、実はエストロゲンの大切な原料です。
エストロゲンが減少すると脂質を調整する力が弱くなり、コレステロール値が悪くなります。そうならないためにも、良質なタンパク質やコレステロールが豊富な卵を食べましょう。卵を食べるペースは1日1個がおすすめです。
ビタミンEが豊富なナッツ類
エストロゲンは卵巣でつくられています。そして卵巣の老化を防いで健康状態を保る役割をする栄養素がビタミンEです。
ビタミンEが豊富なナッツ類を食べて卵巣の健康状態を保ち、エストロゲンの分泌をサポートしましょう。
ボロンの含まれる海藻類
ボロン(ホウ素)は、エストロゲンを増やし血中濃度を上げる効果がある成分です。ボロンはミネラルの1種なので、海藻類に多く含まれています。
ボロンを摂取することで女性ホルモンを安定させる効果が期待できます。
DHAが豊富な青魚類
青魚類もエストロゲンを増やす働きを持つ食べ物です。血液のサラサラを維持する不飽和脂肪酸、タンパク質、脳の働きをよくするDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれています。
ちなみにサバに含まれているペプチドという成分は、動脈硬化を防ぐ働きをする成分です。動脈硬化は命にかかわる病気を引き起こす原因になります。40代以降で発症する例が多いので、40代以降の方は健康のためにも積極的に摂取しましょう。

エストロゲン分泌を高める就寝前後の工夫
就寝前に軽いストレッチ
就寝前に軽いストレッチをすることで、質のいい睡眠を促す効果と血行促進効果が期待できます。心地よい疲れで睡眠を促し、そして血行促進効果で体が温まるので、就寝前の軽いストレッチはおすすめです。
ストレス発散やリラックス効果もあります。その日のストレスをその日のうちに発散し、そして気分を落ち着かせてリラックスすることで、ストレスを溜め込まずにエストロゲンの減少を抑えることができます。
スマホをベッドルームに置かない
エストロゲンの分泌を高めるためには、質のいい睡眠をとることが大切です。できれば毎日7時間くらいの睡眠をとることが望ましいのですが、スケジュール上難しい方は、熟睡できているかどうかが重要なポイントになります。
就寝前にスマホ画面やテレビ画面を見ると、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなって熟睡できないことがあるので、スマホをベッドルームに置かないようにしましょう。
ゴールデンタイムの時間に寝る
睡眠のゴールデンタイムは22時~深夜2時といわれています。この時間に熟睡できていると、エストロゲンの分泌が活発になり肌のターンオーバーが促進されます。
最近では眠り始めてから3~4時間がゴールデンタイムだという説もあるので、スケジュール上22時~深夜2時に眠ることが難しい方は、眠り始めてからすぐに熟睡できているかどうかがポイントになります。
寝つきが悪いと悩んでいる方は、就寝前の行動が大切です。入浴は湯船にしっかりとつかって体を温める、就寝前にストレッチをするなど、ちょっとした工夫で寝つきが良くなります。
起床後に太陽の光を浴びる
起床後にすぐに太陽の光を浴びることが夜の寝つきをよくするコツです。朝起きて太陽の光を浴びてから14~15時間後に、睡眠を促すメラトニンというホルモンが分泌されはじめます。そのため、朝起きてすぐに太陽の光を浴びることが、その日の夜の睡眠の質につながるのです。
睡眠の質がいいとエストロゲンの分泌を高めるので、起床後はすぐにに太陽の光を浴びましょう。

女性ホルモン安定におすすめのアロマオイル
ばら園 ローズアロマオイル RX
心を安定させるローズの香りが魅力のアロマオイルです。咲きたてのバラからとった天然ブルガリアンローズやローズヒップなどの贅沢なエッセンスを凝縮しています。
みずみずしいローズの香りでリラックス効果があり女性ホルモンを安定させます。さらに保湿成分やうるおい成分も配合で美しいツヤ肌にも期待です。
マギーティスランド エッセンシャルオイル ラベンダー
安眠効果のあるラベンダーの香りが魅力のエッセンシャルオイルです。洗練された香りで緊張をときほぐし、気分が穏やかになります。そしてリラックスすることで女性ホルモンの分泌も安定します。
MARKS&WEB ハーバルオイル ゼラニウム/ホホバ
イランイランは月経前症候群(PMS)の症状を緩和する働きをします。イランイランの花から水蒸気蒸留法で抽出したエッセンシャルオイルで、花の香りが高く気分が落ち着きます。

エストロゲンを安定させて快適な生活を送ろう
エストロゲンは女性の若々しさを保つために大切なものです。肌や髪の美容にも働きかけて女性の美しさをサポートします。
さらに、生理周期を安定させたり、自律神経を整えたりと、女性の健康のためにもエストロゲンは欠かせません。エストロゲンが減少すると、肌や体や心までも不調をもたらしてしまいます。
エストロゲンを増やすためには、食事やサプリメントで栄養を補うこと、女性ホルモンを整えるツボを押すこと、質のいい睡眠をとること、生活習慣を整えること、アロマオイルでリラックスすることなど、いろいろな方法があります。
年齢とともにエストロゲンの分泌量は減ってしまうので、サプリメントやアロマオイルに頼るなどしてエストロゲンを安定させて快適な生活を送りましょう。