目次
ニキビを慢性化させてしまう悪い習慣
ニキビを指で潰す
膿をもって腫れたニキビ(赤ニキビ)を早く治そうと潰してしまうことはありませんか?ニキビができた毛穴の中は、アクネ菌などが皮脂をエサに増殖して化膿している状態です。指でもピンセットでも、無理に潰してしまうとそこからさらに雑菌が入りニキビが悪化してしまいます。
また、周囲の皮膚まで傷つけてしまうこともあり、なかなか消えないニキビ跡の原因にもなります。
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一日に何度も洗顔をする
ニキビが気になるからと、何回も洗顔をしてしまうのも逆効果です。肌は常に適度な皮脂のバリアに守られています。この皮脂が増えすぎるとニキビの原因の1つになるのですが、洗顔をしすぎると本来必要な分の皮脂まで洗い流され、乾燥肌の原因になってしまいます。
また、肌の表面が乾いてしまうと、皮脂腺はなんとかバリア機能を回復させようと過剰に皮脂を出してしまい、余計にベタベタ肌になってしまうことがあります。
メイクの厚塗りでニキビを隠す
ニキビがあるとどうしてもコンシーラーやファンデーションで隠したくなってしまいます。しかし、ニキビの原因菌・アクネ菌は化粧品に含まれる油分が大好物です。しっかりクレンジングをしたつもりでも毛穴にメイク汚れが詰まっていると、余計に菌を増殖させてしまいます。
ニキビを作りにくい化粧品選びの1つの基準に「ノンコメドジェニック」というものがあります。これはニキビのもととなる毛穴の詰まり「コメド」ができにくい成分で作った化粧品、という意味です。
ただ、油分の少ない化粧品を選んでも、ブラシやパフでゴシゴシこすると、刺激で炎症がひどくなったり、ニキビを潰してしまうこともあります。ニキビのある時はファンデーションはなるべく薄めに、コンシーラーは収まった後のニキビ跡にだけ使うのがおすすめです。
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タバコを毎日吸っている
タバコの煙に含まれるニコチンやタールには血管を収縮させる作用があります。血管が収縮していると、体の隅々まで栄養を運ぶことができません。こうして肌の老化を促進してしまうのです。
老化の進んだ肌は、細胞の生まれ変わり「ターンオーバー」もうまくいかなくなります。古い角質や皮脂が肌に溜まったままになり、それが毛穴に詰まってニキビの原因となります。他にも皮膚の栄養不足は、バリア機能の低下、自然治癒力の低下など、様々な悪影響を及ぼします。
ニキビ肌を改善するために必要な栄養素
普段の食事から、ニキビ肌改善のための栄養素をしっかり摂りましょう。おなじみの食品も多いので、ぜひメニューに取り入れてみてください。
抗酸化作用のあるビタミンC
美白効果を期待されることが多いビタミンCですが、ニキビの治療、予防にも効果を発揮します。ビタミンCには強い「抗酸化作用」があります。抗酸化作用とは、増えすぎると細胞も傷つける「活性酸素」の発生を抑える力のことです。
その他にも、ニキビの炎症を抑える、ターンオーバーを促すなど、健康な肌のためにはなくてはならない成分です。
多く含まれる食品:パプリカ、芽キャベツ、ゴーヤーなど
免疫を強化するビタミンA
ビタミンA(β-カロテン)は免疫力の維持に欠かせない栄養素です。口や鼻、食道などの粘膜の細胞分裂を助け、ウイルスなど、異物が入ってくるのをブロックします。胃や腸の粘膜を保護する効果もあるため、食べたものの栄養を効率よく摂取できるようになります。
また、肌のターンオーバーも正常に行われるようにサポートします。
多く含まれる食品:レバー、うなぎ、ニンジン、ホウレンソウなど
活性酸素を除去するビタミンE
ビタミンEにも強い抗酸化作用があり、肌の細胞が活性酸素によって傷つけられるのを防ぎます。その効果の高さから「若返りのビタミン」とも呼ばれ、老化予防効果が期待できます。
また、ビタミンEには毛細血管を広げて血流をよくする効果もあります。血流がよくなると体の隅々まで栄養が運ばれるため、特にフェイスライン(あごから頬にかけて)のニキビに効果的な栄養素です。
多く含まれる食品:アーモンド、ヘーゼルナッツなどのナッツ類、かぼちゃ、パプリカなど
老廃物を代謝するビタミンB群
複数あるビタミンBの中で、ニキビ肌改善に特に重要なのがB2、B5、B6です。
ビタミンB2は肌細胞の新陳代謝をサポートするほか、体に溜まった脂質の代謝を高め、脂性肌になるのも予防してくれます。
多く含まれる食品:納豆、レバーなど
ビタミンB5(パントテン酸)は、皮脂の過剰な分泌を抑える栄養素です。過剰な皮脂はアクネ菌のエサとなりニキビの原因となるため、分泌量を調整してくれるビタミンB5はニキビ対策には欠かせない栄養素です。
多く含まれる食品:卵、牛乳など
ビタミンB6はたんぱく質を分解、合成して新しい皮膚が作られるのを助けます。また、女性ホルモンのバランスを整える働きもあるため、生理前に肌荒れ、ニキビが気になる人にもおすすめです。
多く含まれる食品:マグロ、カツオなど赤身の魚など
新陳代謝を助ける亜鉛
亜鉛は必須ミネラルの一種で、たんぱく質が新しく髪や皮膚になるのを助けます。また、肌のハリ、ツヤを保ち、ニキビ跡などを修復するコラーゲンの合成にもかかわっています。
多く含まれる食品:牡蠣、レバー、ウナギなど
摂り過ぎるとニキビ肌の悪化を招く食べ物
皮脂を増やす甘いお菓子
甘いものに含まれる糖分は、体の中で消化・分解される際、大量のビタミンB群を消費してしまいます。摂りすぎると脂肪として蓄積され、皮脂の出やすい体質になってしまうこともあります。
さらに、糖分の高いものは食後の血糖値を上げやすい「高GI値食品」です。血糖値が上がるとそれを下げるためにインスリンが分泌されますが、インスリンには皮脂を分泌させる働きもあり、べたべた肌の原因になります。
活性酸素を増やすお酒類
お酒は少量なら血行を良くしてくれますが、アルコールには意外に糖分が多く、注意が必要です。
また、飲みすぎるとアルコールを分解する臓器・肝臓に負担がかかり、細胞を傷つける活性酸素を増やしてしまいます。肝臓は異物の排除、解毒に深くかかわっている臓器なので、肝臓の不調はすぐに体に表れてしまいます。
皮脂量が上がる揚げ物、油脂分
揚げ物には大量の動物性脂肪が含まれています。動物性脂肪は摂りすぎると中性脂肪を増やし、毛穴から分泌される皮脂の量も増加します。同じ油でも、動物性脂肪は植物性脂肪に比べて体に蓄積されやすいといわれています。
胃に負担のかかる辛い食べ物
辛み成分「カプサイシン」も適量なら新陳代謝を良くしてくれます。しかし、あまりに辛い物や食べる量が多いと、胃腸に負担がかかり、肌のために必要な栄養も消化・吸収できなくなってしまうことがあります。
体質、体調にもよりますが、お腹が痛くなるほど辛い物は肌にとっても危険です。
ビタミンを流出させるコーヒー
コーヒーに含まれるカフェインは体の神経を刺激し、これが眠気覚まし効果にもなっています。ところが、摂りすぎると体内の「自律神経」がバランスを崩してしまいます。自律神経はには活動モードの「交感神経」とリラックスモードの「副交感神経」がありますが、カフェインを摂りすぎると交感神経ばかりが優位になってしまいます。交感神経は男性ホルモンを増やす働きがあり、その影響で皮脂の分泌量が多くなってしまいます。
また、カフェインには利尿作用(体の水分を外に出す作用)があります。摂りすぎるとビタミンやミネラルなど、これから肌のために使われるはずだった栄養素も逃がしてしまうことがあります。
ニキビ肌の正しい洗顔と保湿ケア
最初に蒸しタオルで毛穴を開かせる
蒸しタオルを使うと、毛穴の奥の汚れやメイク汚れも落としきることができます。
軽く濡らしたタオルをレンジで30秒から1分ほど加熱し、やけどしない程度の温度になったら顔にそっとあてて3分ほど待ちます。
石鹸を丹念に泡立てて洗う
石鹸・洗顔料は泡立ちのいいものがおすすめです。泡立てネットを使えば、簡単にフワフワの泡を作ることができます。洗顔はゴシゴシこすらず、泡でマッサージするように洗います。
ぬるめのお湯で素早くすすぎ落す
顔をすすぐときのお湯の温度が高すぎると必要な皮脂まで流してしまうことになります。30℃前後のぬるま湯で丁寧に流しましょう。
清潔なタオルに水分を吸収させる
タオルで拭くときも、なるべくこすって刺激を与えないよう、顔の上にふんわりタオルを乗せて、水分を吸収させるイメージで拭きます。タオルに雑菌がついていては洗顔が台無しになってしまうので、きちんと選択した清潔なものを使いましょう。
保湿は洗顔後すぐに行う
洗顔後の肌はとても無防備な状態です。すぐに化粧水や乳液で保湿します。一度にたっぷりの化粧水をつけるより、少しづつ、2、3回に分けてつけるようにしましょう。
また、1回目の化粧水が肌に残っているときに次の化粧水や乳液を付けても、肌の細胞が吸収しきれません。1回目の化粧水をつけてから1、2分置いて2回目、さらに1、2分後に3回目、と、間隔を空けてケアするのがおすすめです。
普段の生活からニキビを予防する方法
睡眠時間は最低でも6時間必要
肌のためには、睡眠の時間が重要です。
傷ついた肌の修復を行う「成長ホルモン」がもっとも活発になるのは夜22時から2時の間です。この時間に深い眠り(ノンレム睡眠)についていると、さらに効果的だといわれています。脳と体がノンレム睡眠に入るのは、入眠からおよそ3~4時間後。つまり、2時にノンレム睡眠をとるためには遅くとも22時ごろにはベットに入っている必要があります。
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適度な運動で汗を流す
運動で流れるさらさらした汗を「エクリン汗」といいます。エクリン汗は体中の血行を良くし、ニキビやニキビ跡に効果的です。ただ、汗をかいた後をそのままにしておくとニキビ・肌荒れの原因になります。シャワーを浴びたり、タオルで汗を拭きとりましょう。
食事では野菜や果物を多くとる
ニキビに効果的な栄養素、ビタミンの多く含まれる野菜や果物を積極的に摂るようにしましょう。肉類にもビタミンが多いものはありますが、脂肪も多いので食べすぎには注意が必要です。何を食べればいいのかわからない、というときは、なるべく色どりの鮮やかなものを選ぶと自然とビタミンが取れるようになってきます。
栄養の不足分はサプリメントを活用する
亜鉛、ビタミンEなど、食品からたくさん摂ることが難しい栄養素は、サプリメントを活用して補充しましょう。特に飲むタイミングが指定されていない場合は、胃腸がしっかり動いている食後に飲むのが効果的です。
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好きな方法でストレスを解消する
ストレスは交感神経を刺激し、男性ホルモンを増やすほか、細胞を傷つける活性酸素も増やしてしまうことがあります。好きな香りのアロマ、音楽などでリラックスしましょう。人によっては、じっとしているより少し体を動かした方がストレス発散できることもあります。
半身浴で冷えを予防する
「冷え」全身の血行が悪くなっている状態です。血流が悪いため細胞の隅々まで栄養がいきわたらなくなり、肌荒れ・ニキビの原因になります。半身浴はさらさらした汗「エクリン汗」をかきながら体を温められるのでおすすめです。
肌に良い習慣を身につけてニキビとさよならしよう
ニキビ予防の貯めにできることは、一つ一つは些細なことです。大切なのはこれを習慣にして続けることです。バランスのいい食事や規則正しい睡眠、適度な運動などは、肌だけでなく体全体の不調も解消してくれます。肌にも体にもいい生活習慣を身に着けて、ニキビ肌とお別れしましょう。