目次
繰り返すuゾーンのニキビ
uゾーンは皮膚が薄いためニキビができやすい
uゾーンは皮膚が薄く乾燥しやすいのが特徴です。皮膚が薄い部分は、厚い部分に比べると水分を十分に保持できません。乾燥すると、皮脂の過剰分泌や角化異常がおこりやすくなるため、ニキビができやすくなります。
冬など乾燥しやすい時期は、クリームや化粧水などで意識的に保湿する必要があります。男性の場合だと、カミソリ負けが原因でニキビができやすい箇所でもあります。
思春期ニキビとは違う原因
思春期ニキビは、第二次成長に伴うホルモンバランスの変化が原因で発生します。皮脂腺の多いtゾーンにできやすく、毛穴に皮脂がたまりアクネ菌が繁殖して、炎症を起こすことでニキビができやすくなります。
大人ニキビは、肌が乾燥することで古い角質が蓄積し、毛穴を塞いでしまうことが主な原因で、uゾーンにできることが多いです。
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思春期ニキビとは違う治し方
思春期ニキビは皮脂分泌の過剰によるもの、大人ニキビは乾燥が主な原因です。皮脂の過多と乾燥では、肌の状態は全く異なります。
したがって、思春期ニキビのお手入れは皮脂の分泌を抑えたり、乾かしたりする必要があるのに対し、乾燥肌の場合は、乾かす行為は症状を悪化させてしまいます。乾燥による大人ニキビの場合は、保湿ケアが必要になります。
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再発しやすくニキビ跡が残りやすい
大人ニキビができる場合、思春期ニキビとは違い、肌の状態が悪くターンオーバーが遅れています。肌代謝が遅れていると、再び毛穴が詰まりやすくなります。詰まった毛穴の奥にはアクネ菌が残っているので、ニキビが再発しやすくなるのです。
また、肌代謝が遅れるということは、新しく肌が生まれ変わるのが遅いということなので、いつまでもニキビ跡として残ってしまうのです。
uゾーンニキビの原因
保湿が足りなくてバリア機能が低下している
肌の中の保湿成分が、日々肌を乾燥から守ってくれますが、uゾーンは他の部位に比べて、もともと保湿成分が少ないのです。年齢を重ねるとともに、保湿成分の量は減少していきます。
乾燥して皮脂が少ないと、肌のバリア機能が低下してしまいます。皮脂には外的刺激から肌を守るバリア機能の役割があるからです。
さらに、乾燥すると肌の防衛本能がはたらき、皮脂を過剰分泌してしまいます。皮脂分泌が増えすぎると、毛穴が詰まる原因となります。保湿をしっかりと行うことで、ニキビの予防につながります。
雑菌・ほこり・髪の毛や手の刺激を受けている
uゾーンは、刺激を受けやすい条件が揃っています。雑菌の付着した手で触れていたり頬杖をついたり、汚れた枕で寝ていたり、髪の毛がフェイスラインにあたっているなど、無意識に刺激を受けることが多い場所なのです。
また、乾燥しやすく刺激にも弱い場所なので、わずかな刺激でもニキビの原因となりやすいです。
ホルモンバランスが乱れて男性ホルモンが過剰になっている
ストレス、睡眠不足、栄養バランスの乱れなどが原因で、ホルモンバランスが乱れることがあります。特に生理前などは、ホルモンバランスが乱れがちで、生理前の黄体ホルモンは男性ホルモンと似た働きをします。
ホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンが過剰な状態になると、皮脂分泌量が増え、毛穴がつまりやすくなってしまいます。
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洗顔のときなどにすすぎが十分にできていない
洗顔やシャンプーなどのすすぎ残しにも注意が必要です。すすぎ残した汚れは毛穴をふさいでしまいますし、菌のエサとなり、菌が増殖してしまいます。ニキビの原因でもあるアクネ菌の量も増えてしまうために、ニキビができやすくなります。
洗顔の際には、顔の中心部をすすぐことに意識が向くので、すすぎ残しがおこりやすくなります。
血液が循環しにくくなっている
ストレスや肩こりなどの筋肉疲労が原因で、血液循環が悪くなることがあります。血液が循環しにくくなると、ニキビの改善によい栄養素や、ターンオーバーに必要な酸素をうまく運ぶことができません。
効率よく、摂取した栄養素や、酸素を肌まで届けるためには、ストレスや筋肉疲労を解消して、血液循環をよくすることが必要です。
食事や睡眠などの生活習慣が乱れている
生活習慣が乱れると、ホルモンバランスが崩れてしまいます。ホルモンバランスが崩れると肌の皮脂分泌量がコントロールできなくなり、バリア機能の低下につながります。
生活習慣では、特に偏った食生活、睡眠不足、過剰なストレスはニキビと関わりがあるので、当てはまる場合は、生活習慣の改善が必要となります。
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uゾーンニキビの治し方
保湿効果のあるスキンケア商品を選ぶ
保湿をするためには、ただ化粧水をたくさんつければよいわけではなく、保湿成分が入った化粧水を選ぶ必要があります。保湿効果のある成分はいろいろありますが、中でも、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンのいずれかが含まれているものがおすすめです。
セラミドはうるおいを逃さない効果、ヒアルロン酸は1gで6000mlもの水分を抱えるほどの保水力、コラーゲンは水分を逃さず潤いを保つ効果があります。
寝具を清潔にする
寝具は毎日使うもので、毎日肌に触れるため、清潔にしておく必要があります。何日も使い続けると、汗や皮脂などが枕や布団に付着してたまっていってしまいます。枕や布団はこまめに洗うように気を付けましょう。
最低でも枕は3日おき、布団は2週間に1度洗うようにし、一番フェイスラインに触れる枕カバーは、できれば毎日取り換えるようにしましょう。
髪の毛はなるべく束ねて肌に当たらないようにする
髪の毛は、常に空気にさらされているため、雑菌やホコリが沢山付着しているのです。そんな、雑菌やホコリで汚れた髪の毛が乾燥した肌にあたると、強い刺激になってしまいます。髪はなるべく束ねたり、ピンでとめるなどして、フェイスラインに触れないように気を付けましょう。
すでにニキビができてしまっているときは、悪化したり治りが遅くなる可能性があるので、必ず束ねるようにしましょう。
洗顔は優しく丁寧に、洗顔後は十分にすすぎをする
洗顔は優しく行うようにしましょう。強くこすってしまうと、肌に負担がかかり、乾燥の原因にもなりかねません。力を入れ過ぎないことが大事です。
また、すすぎ残しのないように、洗顔後は十分なすすぎをしましょう。特にフェイスラインはすすぎ残しが多くなりがちなので、すすぎの回数は30回を目安に丁寧に行いましょう。
ホルモンバランスを整えるためにストレスは適度に発散する
ストレスをためると、ホルモンバランスが乱れてしまします。ホルモンバランスの乱れは、皮脂の過剰分泌をおこし、ニキビの原因になります。ストレスを適度に発散して、ホルモンバランスを整えましょう。
質のよい睡眠をとり、食事のバランスを整え、入浴時には湯船につかるだけでも自律神経が整いやすくなります。また、軽い運動やストレッチ、アロマテラピーなどもストレス発散には効果的です。なるべく自分にあった発散方法を身につけましょう。
適度な運動やリンパマッサージで血液を循環させる
血液循環を良くすることで、肌に必要な栄養素や酸素を十分に運ぶことができます。また、運動不足になると、ストレスをためやすくなる原因となったり、筋力の減少は基礎代謝の低下をまねきます。
基礎代謝が下がると、基礎体温の低下につながります。基礎体温が低くなると、冷え性や免疫力が低下し、風邪をひきやすくなったり、ニキビができる可能性も高くなってしまいます。
美肌効果のあるビタミン類を積極的に摂る
ビタミン類には美肌効果があります。ビタミン不足に陥ると、肌の角質が硬くなってしまいます。角質が硬くなってしまうと、毛穴が詰まりやすく、ニキビの原因となってしまいます。
日々の食生活では、野菜なども積極的に摂取し、ビタミン不足に陥らないように気を付けましょう。手軽に摂取しやすい、ビタミン類などが含まれるニキビサプリもおすすめです。
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ターンオーバーを促すために質の良い睡眠をとる
質のよい睡眠は、肌を整えるために必要不可欠です。肌の修復・再生は、眠っている間に活発になります。「肌の修復・再生」に関わる成長ホルモンが活発になるのは、眠りについてから3時間後までといわれています。
「入眠後3時間の睡眠の質」が大事です。睡眠前には、なるべくスマホやPCを見ないようにし、入浴は睡眠の直前は避けるなどし、質のよい睡眠がとれるようにしましょう。
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美肌のもとは「ターンオーバー」。肌の再生機能を助けるケア方法
改善しないときは皮膚科を受診
保湿効果や抗酸化作用のある商品で、セルフケアをしても改善しないときは、皮膚科での治療も有効な手段です。適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎニキビを治すことができます。
また、ドクターのアドバイスを受けることで、ニキビができる根本的な原因の改善がしやすくなります。根本的な原因を改善し、ターンオーバーが整うと、ニキビの再発リスクを低下することができます。
uゾーンのニキビに効く市販の薬・漢方
ジョンソン・エンド・ジョンソン テラ・コートリル 軟膏(医薬品)
塗り薬で、1日1回~数回、患部に塗布するかガーゼなどにのばして貼付して使用します。抗菌成分が高く、化膿を伴う諸症、湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫刺され、じんましん、とびひ、めんちょう、毛のう炎、に効果があります。
優れた抗炎症作用を示すヒドロコルチゾン(副腎皮質ステロイド)とグラム陽性菌及び陰性菌などに広い抗菌力を示すオキシテトラサイクリン塩酸塩を配合しています。
アポスティー アポスティーローション(医薬品)
ニキビ肌、肌荒れ、脂性肌、乾燥肌など、肌質、性別、年齢を問わず、顔以外にも幅広く使用することができます。肌本来のバリア機能を高め、健康な肌を取り戻すための殺菌消毒ローション剤です。手のひらにとるか、脱脂綿に含ませ、顔や手足などの患部に使用します。
保湿効果のある基剤を使用しているので、使用後はしっとり、マイクロエマルション製剤によりべたつきのない使用感です。弱酸性、無着色、無香料です。
ツムラ 漢方桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)料エキス顆粒A (医薬品)
「桂枝茯苓丸」から抽出したエキスより製した服用しやす顆粒タイプの漢方です。食前に、水またはお湯で服用します。?血(血が、なんらかの異常で滞っている状態)を改善する、「駆?血剤(くおけつざい)」の代表的なものです。
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、などに用いられます。昔から、ニキビやしみをはじめ湿疹、皮膚炎、しもやけなどの皮膚のトラブルなどにも用いられています。
ツムラ 漢方十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)エキス顆粒(医薬品)
「華岡青洲」という江戸時代の医師が考案した漢方薬です。10種類の生薬で毒素を取り除くことから『十味排毒湯』と名付けられました。化膿しているおできや、化膿を繰り返すにきび、皮膚炎、湿疹、じんましん、水虫などの改善に使われます。
急性の皮膚の病気の初期に多く用いられますが、アレルギー体質や、化膿しやすい体質の体質改善に使われることもあります。
ハイチオールBクリア(第3類医薬品)
内側からの肌荒れ対策に効果的な第3類医薬品です。L-システイン、ビタミンB1、ビタミンB6のはたらきで、ターンオーバーを正常化し、毛穴のつまりを改善します。ビタミンB2、ビオチン、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウムが、皮脂の代謝異常を改善し、ニキビを予防します。
また、L-システイン、ビタミンC、ビタミンB6が酸化物質の増加を抑制し、肌荒れやニキビに効果を発揮します。
ペアA錠(第3類医薬品)
繰り返しできる大人ニキビ、食生活の乱れや疲れなどによる大人ニキビ、ターンオーバーの乱れによる肌荒れ、疲れやビタミン不足などによる口内炎、といった症状におすすめの第3類医薬品です。
不規則な生活などで新陳代謝が低下すると、角質や皮脂などが毛穴に詰まり、大人ニキビの原因となってしまうため、新陳代謝を促し、身体の内側からはたらきかけます。
uゾーンニキビのケアができる商品
イプサ ザタイムR アクア
アセチル化ヒアルロン酸(保湿成分)配合の薬用化粧水です。アセチル化ヒアルロン酸など複合体を組み合わせることで、水分補給が高まり、水分が逃げにくくなります。うるおい成分を抱えた水の層を肌表面につくり、キメを整えみずみずしさを持続させます。
水分不足の肌にはもちろん効果的ですが、過剰皮脂が気になる場合にも大量に水分補給することでバランスを整え、てかりにくくみずみずしいお肌へと導きます。
うる肌うるり オールインワン美容乳液
ミルクタイプのオールインワン化粧品です。化粧水のみずみずしさと、美容液の浸透感、クリームのしっとり感を併せ持っています。5種類の天然型セラミドの、うるおいサンド処方で長時間潤いをキープします。
また、刺激物質の侵入を防ぎ、敏感な肌を守ります。無着色、無香料、ノンアルコール、パラベンフリー、アレルギーテスト済みです。
アルージェ トラブルリペア リキッド
肌荒れを鎮めるだけでなく、トラブルの起こりにくい、快調な肌状態をつくる薬用化粧液です。天然セラミド(保湿成分)+4つの植物成分(生薬&ハーブ)配合、とろみのあるテクスチャーがすばやく浸透し、仕上がりはべたつかず、サラッとした感触です。
弱酸性、無香料、無着色、表示指定成分無添加、界面活性剤無添加、鉱物油無添加、ノンエチルアルコール、ノンパラベンです。
ナリスアップ コスメティックス ネイチャーコンク 薬用 モイスチャーゲル
1個で6つの機能(化粧水、乳液、美容液、クリーム、パック、化粧下地)を兼ね備えたモースチャーゲルです。肌を柔らかくして、美白有効成分のプラセンタエキスと、消炎有効成分のグリチルリチン酸ジカリウムを肌の奥まで届けます。
ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、ビタミンC誘導体配合で、長時間うるおいをとどめ、乾燥ダメージから肌を守ります。
肌美精 大人のニキビ対策 薬用美白化粧水
みずみずしくしっとりした感触で、美白ケアもできる化粧水です。殺菌成分イソプロピルメチルフェノール配合、ニキビの原因菌の殺菌(増やさない・はたらかせない)ことでニキビを予防します。角質柔軟成分として、「キウイエキス」「レモンエキス」を配合しています。
消炎成分グリチルリチン酸2カリウム、美白有効成分高純度ビタミンC、保湿成分コラーゲン配合。ノンコメドジェニックテスト済み、アレルギーテスト済みです。
効果的な基礎化粧品の使用方法
化粧水は手の平にとりよくなじませる
化粧水は、保湿成分や美容成分を肌に与え、次に使う美容液やクリームなどのなじみを良くする役割があります。手の平に適量とり、手のひら全体でゆっくりと押しあてるようになじませます。
目元、口元などの乾燥しやすい場所は重ねて塗布します。また、塗布する前に手の平で少し温めるとさらになじみが良くなります。洗顔後の肌は乾燥しやすいため、洗顔後はなるべくすぐに化粧水をつけるようにしましょう。
美容液は乳液の前につける
美容液の役割は肌に必要な成分を、角質層に届けることです。乳液には、水分と油分を補うことで、肌からの水分の蒸散を防ぐ、肌に蓋をする役割があります。
したがって美容液を効率良く角質層に届けるには、化粧水→美容液→乳液の順で使用することが望ましいです。化粧水と同様に、適量を肌にのばし、乾燥しやすいパーツには重ね塗りをしましょう。
使用量はきちんと守る
効果を得るためには、使用量をきちんと守ることも重要です。化粧水は基本的には、たっぷりと使うことが重要ですが、適量の量は人それぞれ違います。目安としては、化粧水がなじんで浸透してくると、肌がひんやりします。ひんやりするところまで塗布すると化粧水の適量といえます。
また、油分の多めの美容液や乳液などは、目安となる量を確認の上、塗り過ぎにならないように気を付けましょう。
生活習慣を見直してニキビを繰り返さない健やかな肌を目指そう
生活習慣を見直すことで、繰り返すニキビの改善に近づきます。生活習慣によるニキビの原因は、保湿不足によるもの、外的刺激によるもの、ホルモンバランスの乱れによるもの、の3つに絞られます。
保湿不足が考えられる場合は、保湿成分配合の化粧水などで保湿の習慣を身につける、外的刺激が考えられる場合は、すすぎ残しはないか、髪の毛や頬杖のくせ、寝具の汚れなどが肌に刺激となっていないか、ホルモンバランスの乱れが考えられる場合は、質のよい睡眠がとれているか、食生活は乱れていないかなど。
日々の生活習慣を自分なりにチェックしてみましょう。よりよい生活習慣を身につけ、ニキビ繰り返さない健やかな肌を目指しましょう。