目次
ニキビに効くビタミンとは
新しいビタミンを作るビタミンB
ビタミンBは、わたしたちの身体やお肌を健康に維持するために大切な栄養素です。ビタミンBとひと言でいっても8種類に分かれています。
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ナイアシン(ビタミンB3)
・パントテン酸(ビタミンB5)
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・葉酸
・ビオチン
以上の8種類が総称して、「ビタミンB群」と呼ばれています。それぞれに特徴や効果がありますが、単体で摂取しても効果が弱いため、ビタミンB群同士を一緒に摂取することが望ましいです。それぞれがサポートしあうことによって効果を発揮するのがビタミンB群の特徴でもあります。
ビタミンB群の主な働きは、脂質や糖質などの代謝をサポートすることです。わたしたちの身体を動かすためのエネルギーを作りだしてくれるほか、きれいなお肌と健やかな心を保ってくれます。わたしたちが、いきいきとした毎日を過ごすために、とても大切な栄養素なのです。
そんなビタミンB群の中でも、ニキビに密接にかかわっているのがビタミンB2、ビタミンB6です。それぞれを詳しく見ていきたいと思います。
皮脂の分泌をおさえるビタミンB2
ビタミンB2は、脂質をエネルギーに変えてくれる栄養素です。脂肪の蓄積を防いでくれるため、ダイエット時に積極的に摂取していきたいビタミンですが、ニキビを予防することにも効果があります。
ビタミンB2は、過酸化脂質を分解したりや皮膚・粘膜の代謝を促進したりする働きがあるもので、皮脂の分泌をコントロールしてくれています。ニキビができてしまうのは、過剰な皮脂の分泌によって毛穴詰まりを起こしてしまうことが原因です。ビタミンB2を摂取することによって、皮脂を抑制し、ニキビのできにくい肌質をつくってくれるのです。
現在、脂性肌に悩んでいる方は、ビタミンB2が不足している可能性がありますので、食生活を見直してみてください。
正常なターンオーバーを促すビタミンB6
ビタミンB6の主な働きは、たんぱく質の代謝をサポートすることです。たんぱく質がアミノ酸に分解され、皮膚や髪の毛を作り出し、ターンオーバーを促してくれます。
ターンオーバーの周期は約28日間が理想と言われていますが、年齢とともに遅れがちになってしまうものです。ビタミンB6を摂取し正常な周期に整えることで、古い角質が蓄積してしまうことを防ぐことができ、ニキビや肌荒れの予防につながります。
ビタミンB6は神経伝達物質にも作用し、ストレスをやわらげてくれる効果もあります。ストレスがかかってしまうと、男性ホルモンが分泌されやすくなり、皮脂量を増加させてしまうのです。つまりビタミンB6は、皮脂量をコントロールし、ニキビのできにくい状態を作ってくれる効果があるのです。
▼さらに詳しい解説はこちら
美肌のもとは「ターンオーバー」。肌の再生機能を助けるケア方法
メラニン生成をおさえるビタミンC
ビタミンCは、お肌の救世主とも言われており、美白やアンチエイジングにうれしい効果をもたらしてくれる栄養素です。主な働きは、コラーゲンの生成です。コラーゲンはお肌に弾力を与えてくれるものですが、不足するとニキビが治りにくくなったり、シワができやすくなったりします。また、毛細血管を強くしてくれるため、ニキビの炎症が悪化することを防ぎます。
抗酸化作用の強い栄養素でもあり、チロシナーゼの活動を阻害してくれる働きがあります。チロシナーゼとは、メラニンを生み出す際に作用している酵素のことです、メラニンの生成をストップさせて、ニキビ跡の悪化やシミを防いでくれる効果もあります。
ビタミンCは、水に溶けてしまう性質があるため、大量に摂取したとしても、体内に蓄えておくことができません。体内で作り出すことができず、尿や汗に混ざって排出されてしまいます。食事やサプリメントからこまめに摂取していくことが大切な栄養素です。
私はニキビが出来てしまった時、食事後やおやつとしてビタミンCが豊富に含まれているみかんやオレンジ等の柑橘類を食べるようにしています。特にオレンジにはバレンシアオレンジ、ネーブルオレンジ、ブラッドオレンジ等の様々な種類があり、味もそれぞれ少しずつ異なるので、違いを楽しみながらビタミンCを摂取するのも良いかと思います。柑橘類の他に私が今注目しているのは「カカドゥプラム」です。このプラムはオーストラリア原産のスーパーフルーツで、地球上で最も高い天然ビタミンCを含んでいるものだそうです。現在は生鮮食品としてより、加工製品が多く流通しており、加工パウダーやジュース、サプリメントとして購入できるようです。また、このカカドゥプラムのエキスを配合したオーガニックコスメも販売されているとのことで、いつか試してみたいと思います。
▼さらに詳しい解説はこちら
ニキビ改善にはビタミンCが効果的。効率良く摂取する方法とは?
抗酸化作用を持つビタミンE
ビタミンEは、強い抗酸化作用を持っている栄養素で、アンチエイジングに効果をもたらしてくれるものです。抗酸化作用によって、健康な細胞を破壊してしまう「活性酸素」を取り除き、メラニンの生成を食い止めたり、ターンオーバーの乱れを防いだりすることができます。
そんな強い抗酸化作用を持っているビタミンEですが、摂取しすぎてしまうことにもまた問題があります、ビタミンEは、男性ホルモンを分泌させる働きも持っており、過剰に摂取してしまうと皮脂量を増やして、ニキビができやすくなる恐れがあります。
食事から摂る分には気にする必要はありませんが、サプリメントでの摂り過ぎには注意してくださいね。
肌生成サイクルを整えるビタミンA
ビタミンAは、健康な皮膚を作ることや粘膜を正常に保つ効果のある栄養素です。お肌のターンオーバーを整え、古い角質の蓄積を防ぐため、毛穴詰まりの予防やメラニン色素の排出にも役立つものです。
ビタミンAは、健やかなお肌を作るために貢献してくれるものですが、摂取しすぎには注意が必要です。ビタミンAといっても、動物性由来のレチノールと植物性由来のβ-カロテンに分かれていますが、レチノールは身体への吸収率が高く過剰摂取により、肌荒れを引き起こしてしまう可能性があります。
β-カロテンであれば、過剰に摂取したとしても、体外へ排出されますので、ビタミンAを摂取する際には植物性由来の食べ物、β-カロテンと表記のあるものを選択することがおすすめです。
ビタミンB群を多く含む食べ物
アーモンド
アーモンドは、ビタミンB群を手軽に摂取できる食材です。アーモンド100gの中に、ビタミンB2が0.92㎎、ナイアシン(ビタミンB3)が3.5mg、葉酸が63μg含有されています。
皮脂抑制に効くビタミンB2は、ウナギや納豆よりも多く含まれており、美肌効果を期待できます。
焼き海苔
のりは「1日2枚で医者いらず」と言われていることもあるほど、たっぷりの栄養素が含まれています。5種類のミネラルと12種類のビタミン、たんぱく質や食物繊維などヘルシーでありながら栄養の宝庫でもあるのです。
わたしたちが普段食べている焼きのり1枚(19×21cm)には、ビタミンB2が0.07mg、ビタミンB6が0.04mg含まれています。たった2枚食べるだけでも、牛乳や豚肉100gに匹敵するほどです。
ビタミンC群を多く含む食べ物
柿
ビタミンCと言えばレモンを思い浮かべますが、実は秋のフルーツである柿にもビタミンCがたっぷり含まれています。柿に含まれるビタミンCは100gあたり70mgです。1日あたりのビタミンC推奨量は100gですが、柿1個(約200g)を食べるだけで、1日分のビタミンCを摂取できてしまうのです。
ゆず皮
ゆずも豊富なビタミンCを含む食材で、その量はレモンの約3倍と言われています。特に皮の部分にビタミンCがたっぷりと含まれており、100g(ゆず3個分)あたり150㎎です。ゆずジャムや塩ゆずなど、いろんな食べ方ができますので、旬である秋ごろには積極的に食べていきたい果物です。
ビタミンE群を多く含む食べ物
アーモンド
ビタミンBも豊富に含まれているアーモンドですが、ビタミンE(トコフェロールα)もたっぷり。100gあたり29.4gと、あんこうの肝やすじこなどよりも多い含有量です。
アーモンドは、腹持ちも良いので1日20~25粒程度を目安に摂取していくと、美肌はもちろんダイエット効果も期待できます。
ヘーゼルナッツ
チョコレートやアイスクリームと一緒に美味しく食べられるヘーゼルナッツ。実は、ナッツ類の中でも栄養価が高く、おやつに最適な食材なのです。その中でビタミンEは、100gあたり28.3㎎です。抗酸化作用をもたらすオレイン酸は、アーモンドの1.6倍の量を含んでいるので、ニキビ肌への効果をより期待できます。
ビタミンA群を多く含む食べ物
レバー
100gあたりのビタミンA(レチノール)含有量は、鶏レバーで14000μg、豚レバーで13000μgとかなり豊富に含まれています。
他にも鉄分やビタミンB群も豊富に含まれており、わたしたちが元気に生活していくための活力となってくれるものです。
アンコウ
アンコウの身には、100gあたり13μgとビタミンAはほとんど含まれてはいないのですが、肝臓であるあん肝には、100gあたり8300μgものビタミンA(レチノール)が含まれています。
ビタミンAのほかにもビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE(トコフェロールα)といったさまざまなビタミンが含まれており、どのビタミンもトップクラスの含有量です。
市販サプリメントに含まれる添加物に注意
ビタミン不足に気づいても、すぐに食生活を改善するのは難しいもの。そんなとき、自分に足りない栄養素をサプリメントから補給するのは大切なことです。しかし、サプリメントの選び方を間違えてしまうと、ニキビや肌荒れを悪化させてしまう恐れがあります。
市販のサプリメントには、食品添加物が必ず含まれています。サプリメントを製造する際には、機械に粉が付着するのを防いだり、粉を錠剤に固めたりするための添加物を使わなければならないためです。
商品によっては、より食べやすくするために着色料や香料、増量剤などの添加物を大量に使用している場合があります。しっかりと見極めて購入しなければ、「ビタミン入りの添加物」を摂取していることになってしまいます。購入の際には、成分表を確認して、必要以上に添加物が使われていないかどうかチェックするようにしましょう。