目次
エラが張る原因
遺伝によるもの
遺伝による、そもそもの骨格が原因という場合があります。しかし、遺伝だからどうすることもできない、というわけではないのです。骨に直接アプローチする小顔矯正などで骨の位置を変え、改善していくことは可能です。
あごの筋肉「咬筋」の発達によるもの
咀嚼するときや噛みしめるときにエラの真上の固くなる筋肉を「咬筋」といいます。咀嚼するときに欠かせない筋肉で、噛みしめるときにかかる負荷はなんと自分の体重ほどだといわれています。
咀嚼しているときや食いしばっているときは、絶えず「筋トレ」し続けている状態といえます。ここを使い続けることによって凝り固まると、筋肉なのでどんどん大きくなり、エラとなってしまいます。食いしばる癖のある方や、ガムをよく噛む方など、特に注意が必要です。
リンパの流れが悪くなったため
顔の老廃物やリンパは、リンパ節というゴミ箱の役割をする部分に流れていきます。エラの付近にはこのリンパ節が多く存在し、そのリンパがスムーズに流れなくなり滞ることで、エラが張ってきてしまいます。
リンパの滞りは、水分不足による場合もあるので、1日1.5リットルほどの適切な水分補給と、マッサージが効果的です。
ストレスによるもの
ストレスがかかると、身体は無意識のうちに緊張し力が入ります。緊張した状態は、咬筋が凝り固まりエラの原因となる食いしばりや歯ぎしりにつながってしまいます。食いしばりは日中気づきやすいのですが、歯ぎしりは寝ている間のことなので見落としがちです。ひどい方だと頭痛で目が覚めたり歯が欠けてしまったりします。
ストレス解消になるようこまめに気分転換し、就寝前にもリラックスできる環境をつくってあげることが大事です。
姿勢が悪いため
姿勢の悪さは、リンパの滞りの原因ともなります。また、現代人ならではの「スマホ姿勢」これも大きな原因です。「首猫背」や「ストレートネック」などともいわれています。
頭は、約5kgもの重さがあるといわれています。長時間スマホを見続けることで、その重い頭を支える首に大きな負担がかかり、頭は前に飛び出し本来カーブを描く首もまっすぐになってしまいます。身体にとっては当然歪みであり、筋肉も緊張した状態です。そうすると、無意識のうちに顔の筋肉もこわばり、咬筋にも力が入って硬くなってしまいます。
肩や首がこっているため
肩こりや首こりも、実はエラの張りにつながっています。肩のコリがあると、それが首のコリに、そして今度は首と繋がる顔の筋肉までもが緊張してしまうのです。
凝っていたり緊張して力んでいると、噛む力も無意識に強くなってしまい、咬筋はどんどん凝り固まり、エラが張ってきてしまいます。
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目じりの凝り
エラと目元は何の関係も無いように思えますが、実は大きく関わっており、目を酷使し続けることでエラにつながってしまうのです。その主な原因は、現代病ともいえる「スマホの見すぎ」が挙げられます。
スマホを長時間見ることは、当然目は酷使された状態です。目を凝らした表情が続くと、頬骨も緊張して前に出てきます。すると、それまで目立たなかったエラが強調されてしまうのです。それだけでなく、スマホを長時間使うことで鎖骨も出てきます。首肩コリの原因となり、それとつながる咬筋も緊張してしまうのです。
エラ顔解消のためにできること
咬筋をほぐすマッサージ
咀嚼している食事中は、当然咬筋には大きな負担がかかり続けています。食後にはマッサージすることを習慣にしましょう。お肌に摩擦を与えないよう、クリームなどを使いながら行いましょう。
1.奥歯をかみしめたときに硬くなる部分が「咬筋」です。この部分に、中指と人指し指、薬指の3本の指をあてます。このとき、絶対に爪はたてずに指の腹をあてるようにします。
2.その部分を、クルクルと痛気持ちいい圧で1~2分ほどマッサージします。
ツボを押す
顔には、いくつもの「ツボ」があり、その中には小顔に効くものもたくさんあります。
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頬車(きょうしゃ)
歯をくいしばると盛り上がる部分、まさにエラの部分にあるツボです。顔全体はもちろん、顎のたるみを取る効果があります。人指し指の腹で息を吐きながら5秒ほど押して離すということを1~2分程度繰り返します。
?地倉(ちそう)
口角の外側にあるツボです。このツボは、脂肪やむくみを取る効果があります。息を吐きながら、中指で軽く押してあげましょう。
ツボ押しは、やりすぎるとかえって筋肉を硬くしてしまうので、食後に各ツボを1~2分程度押してあげるだけで充分です。
リンパを流す
美顔ローラーなどをお持ちの方は、咬筋をほぐすのにも有効です。美顔ローラーは適切な圧力になるよう設計されているので、力が強すぎたり弱すぎたりする心配がありません。
おすすめの使い方は、
1.おでこの中央からこめかみに向かい、耳の後ろまで流します。
2.鼻の横から頬骨を通りこめかみに向かって流します。
3.口角から耳に向かって流します。
4.耳の後ろから鎖骨まで流します。
5.目の周りも優しく流します。
6.首筋を上下に流します。
7.エラの部分に当て、小刻みにほぐすようにします。
8.鎖骨に沿って左右に流し終了です。
各工程5回ずつ行います。
タオル枕を使う
タオルを巻いて首の下に置き、枕にするというシンプルな方法です。
咬筋が硬くなる食いしばりの原因は筋肉の緊張です。就寝中に食いしばっていると、その何時間もの間、ずっと咬筋は「筋トレ」し続けていることになります。そのような恐ろしい状況を防ぐために、この「タオル枕は」効果的です。首や肩、顎の力が抜けるほか、首の下に枕を置くことで顎が上がり奥歯が触れない状況をつくることから食いしばりを防ぐことができます。
枕の作り方は簡単です。
1.縦横1mほどの正方形のタオルを用意します。
2.二つに折り、長方形の形にします。
3.端からクルクルと巻きます。枕はこれで完成です。
4.その枕を、首の下に置きます。自分の胸、肩、首が脱力できる高さに調節してください。
歯ぎしりをしない
日中いくら気をつけていても、歯ぎしりの癖がある方は、何時間にも及ぶ就寝時間でまた凝り固まってしまうといういたちごっこのような状態となり、ストレスにつながりかねません。
歯ぎしりは、ひどい状態ですと歯が割れたり欠けたりしてしまうことがあるので、歯を保護する「マウスピース」を装着することをおすすめします。マウスピースは、歯医者さんで自身に合ったものを作成してもらうことができます。
舌は上あごにつける習慣を
咬筋は、咀嚼したり食いしばっている時だけではなく、上下の奥歯が触れているだけでも力はかかっています。それを防ぐために効果的なのが、舌を上顎、口の天井につけておく方法です。奥歯が触れないので咬筋も力みません。
本来の正しい位置は、上下の奥歯が”触れていない”状態です。はじめは少し意識してやっていると、無意識のうちにできるようになり、すぐ定着してきます。
ストレスをためない
ストレスがかかると、咬筋に限らず全身の筋肉が緊張状態となりこわばってしまいます。特に上半身は無意識のうちに力みやすく、そうなると歯ぎしりや食いしばりにもつながってきます。
ストレスが全くない方はなかなかいませんし、なくすということもことも難しいです。ストレスは、少しでも「軽減してあげる」というのが重要なのです。軽い運動や散歩、音楽を聴いたり読書をしたり、ゆっくり湯船に浸かるだけでも構いません。自分なりに気分転換、リラックスできることを見つけてこまめに発散させてあげましょう。
仰向けで寝る癖をつける
仰向けで寝ることによって、肩や首、顔の力が抜けて咬筋もリラックスした状態になります。さらに、余分な脂肪や体液、老廃物が自然と流れるのでむくみも防ぐことができます。横向きは片方に偏って圧力をかけ、食いしばりはもちろんゆがみやたるみの原因にもつながってしまいます。うつぶせはさらに顔にダイレクトに圧力をかけ、肌にも傷をつけてしまうので絶対にやめましょう。
前歯でも噛むようにする
咀嚼するときは、前歯も含め全体的にバランスよく使ってあげることが大事です。
奥歯だけで噛んでいると、ダイレクトに咬筋にばかりに負担をかけることとなるほか、表情筋の使われ方にも偏りが生じます。そのため、咬筋を含む咀嚼筋という後頭部までつながる筋肉ばかりが発達し、どんどん顔の横幅も広がってきてしまいます。このアンバランスな状態は顔の大きさだけでなく、首や背中、骨盤と、身体全体のゆがみにまでつながってくるので、たかが噛む位置などとあなどれません。
姿勢をよくする
姿勢は、エラに大きな影響を与えます。たとえば、悪い姿勢として代表的な「猫背」。背中と肩が丸まったこの状態は、顎も前に突き出ていることが多く、エラも外に広がってしまいます。さらに首肩コリの原因ともなり、それとつながる咬筋も緊張して硬くなる原因となります。
デスクワークの方は特に猫背になりやすいので、こまめに背筋を伸ばし、肩を下げ、肩甲骨を内側に寄せるように意識しましょう。
硬い食べ物は控えよう
硬い食べ物は、噛んでいる間それだけ咬筋を使い、「鍛え続けている」ということになります。咬筋に限らずどの筋肉も使えば使うほど発達していきますから、比例してエラも張ってきてしまうことになります。
だからといって柔らかい食べ物ばかり食べ続けても今度はたるみの原因となってしまうので、偏りすぎないよう、バランスをとって選びましょう。硬いものを食べた後は、必ず咬筋マッサージをしてあげましょう。
表情豊かに過ごそう
咬筋も含め、顔全体にある「表情筋」。これがスムーズに動かないと、顔は凝り固まって大きくなってしまいます。表情豊かに過ごすだけで自然と表情筋は使えるので、大きさの原因となるコリ解消だけでなくストレスも解消でき、心身ともに健康的で一石二鳥です。
食後やお風呂上りにマッサージする癖をつける
咬筋を酷使した食事後はもちろん、お風呂上がりは血行がよくなっているのでマッサージの効果がさらにアップします。さきほどの、「咬筋をほぐすマッサージ」をセットになるよう習慣づけていきましょう。
ボトックス注射を打つ
咬筋が発達し、凝り固まってしまっている方に効果的なのが、クリニックで「ボトックス」という成分を注射で打ってもらう方法です。
ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出されたタンパク質の一種です。筋肉に注射することで、一時的に筋肉麻痺を起こし、発達した筋肉の繊維を細くするという方法です。
手術ではないので、10分程度で終了し、回復するまでの時間も短く、早い方だと注射後3日程度から効果が実感できます。噛みしめ癖などによって個人差はありますが、半年~1年ほど効果が持続するというのも高ポイントです。
知っておきたいこと
マッサージで痛みを感じることも
エラの付近にはリンパ節が多く存在するため、詰まりがひどかったり筋肉があまりにも凝っているとマッサージにより痛みを感じることがあります。また、詰まりだけではなくマッサージのやりすぎによって、筋肉やリンパ節が腫れて痛みとなることもあります。
そのような場合は、無理をしてほぐそうとしたりせず、温めてあげるなど安静にしましょう。数日経っても改善されない場合は、一度お医者さんで診てもらうことをおすすめします。
痛みがひどければ病院へ
痛みがあまりにもひどい場合は、咬筋が凝っているというだけでなく、「顎関節症」などの症状を引き起こしていることもあるので、病院で一度診てもらいましょう。
エラ張りが気にならない髪型
フェイスラインをカバーするボブ
ボブの長さは、トップと耳のあたりの高い位置にボリュームが出るようにした「ひし形シルエット」を作ってあげることでエラ部分をカバーできます。
さらに重めな前下がりになるようにカットすると、顎周りに丸みがでてエラで角ばった印象を和らげることができます。
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パーマをかけてエラをカバーする
エラが気になる場合にはサイドの髪が重要なポイントになってきます。
直線になるようにカットしたりスタイリングしてしまうと、かえって横のライン、エラの部分が強調されてしまいます。パーマをかけて顎周りをふわっとカバーしてあげることで自然にエラを目立たなくさせることができます。また、サイドだけではなくトップにもボリュームを持たせることで、エラが張って目立つ横幅よりも縦のラインを強調することができます。
ショートでも顔回りを包み込むように
ショートヘアも、サイドの髪は残し、顔周りを包み込む丸いシルエットにすることがポイントです。また、後頭部にふんわりボリュームを持たせることで、横幅より縦のラインが強調され、エラが張って平面的な印象が立体的になります。
ロングヘアは横幅を強調させないように
ロングヘアの場合は、どうしても縦のラインを作り丸いシルエットがでないので、横幅が強調されないようにすることがポイントです。スタイリングは、毛先を内巻きにして縦のラインを作ってあげたり、ふわっとした無造作なスタイリングで動きを持たせてあげましょう。
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ショートでも前髪で縦ラインを作るとカバー可
ショートヘアはどうしてもエラを目立たせてしまうのではないかとためらう方も少なくないと思います。ショートにしたい場合は、「前髪」がポイントになってきます。ぱっつん前髪ではなく、ななめに流して少しおでこを出し、縦ラインを残しつつのスタイリングにすることでエラをカバーすることができます。
エラを気にしないようにする工夫
髪型でカバーする
髪型は、印象を大きく左右する大事なポイントです。エラは元々の癖も関わっていることから、数日で劇的に改善するものではありません。エラが気になるあまり、ストレスになってしまうようでは、さらに咬筋が凝り固まる原因となり悪循環になりかねないので、すぐに変えられる髪型はストレス軽減にも有効で一石二鳥なのです。
エラをうまく隠せるよう美容師さんに相談しよう
エラに限らず美容師さんは普段からさまざまなお悩みに合わせてスタイリングしているので、恥ずかしがらなくても大丈夫です。どんどん相談してみましょう。きちんと要望を伝え、カウンセリングすることで次回からも、希望やお悩みに沿ったスタイリング、アレンジ方法も提案してくださります。色々な美容室に行ってみて、最終的に相性のいい美容師さんを見つけるのが一番おすすめです。
メイクでカバーする
メイクで骨格、輪郭まで変えられるのは女性の特権です。せっかくなので活用しましょう。シェーデングやハイライトなどでさっとメリハリをつけてあげるだけで、大きく印象も変わります。
シェーディング
まず大事なのがフェイスラインです。「シェーディング」といって自分の肌色よりワントーン暗めの色をのせて影を作ってあげることで、シャープな印象を作り出すことができます。おすすめは、「パウダータイプ」のものです。ブラシで少しずつのせることができ、いきなり黒すぎてしまったというような失敗を防ぐことができ、扱いやすいです。
エラ張りに効果的な入れ方は、横幅を狭めて縦のラインを強調するようにすることです。エラを起点としてこめかみと顎先に向かって入れます。
ハイライト
シェーディングとは逆に、明るさをプラスする「ハイライト」もエラ張りには効果的です。エラが張って平面的になりがちなところに立体感を出すことができます。おすすめのハイライトは、ブラシで少しづつのせることのできる「パウダータイプ」です。色黒の方は、白すぎるものを選ぶとかえって不自然に浮いてしうので、ベージュなどの色味がいいです。
のせる部分は、
1.額から鼻筋にかけての部分
2.目の下に逆三角形になるように
3.顎先
いずれも軽くさっとのせる程度で充分です。
エラを強調する服を着ない
タートルネックなど襟が詰まったトップスはどうしても目線を顎、エラのあたりに向けてしまいがちなので、エラ張りが気になる方にはおすすめしません。Vネックやクルーネックなど、首元やデコルテが広めに開いたものは顔もスッキリ見せてくれます。
また、ボーダー柄は顔の横幅を強調してしまうので注意が必要です。アクセサリーは胸元まである長めのネックレスなどでエラから視線をそらすことができます。
運動などでストレス解消を
ストレスは、咬筋を発達させる食いしばりの原因となります。しっかりまとまった時間が取れなくても、軽く身体を動かすだけでストレス解消になります。運動でなくても、軽い散歩で充分ですし、はたまた外に出なくても読書やゆっくり湯船に浸かるだけでも、何か自分なりに気分転換になることを日常に取り入れてあげましょう。
エラを改善して小顔になろう
お顔の印象を大きく左右するエラ。原因は普段の癖や日常生活の中からくるものが多いので、サロンで特別な施術を受けなくても、その癖を改善するだけで解消できるのです。
咬筋マッサージだけでなく、充分な睡眠やバランスのとれた食事、適度な運動と規則正しい生活に改善することで、小顔だけでなく、健康的な身体やメンタルも手にすることができます。
習慣化してしまえば、スッキリ小顔はキープすることができます。コツコツがんばって、より自分に自信を持たせてあげましょう。