目次
加圧トレーニングとは
軽い負荷で成長ホルモンの分泌を促すトレーニング
いつまでもハリのある若々しい肌や、持久力のある体をキープしたい、美しいボディラインになりたい、と誰しもが思うことでしょう。そんな若さ維持に役立つのが成長ホルモンなんです。加圧トレーニングでは、成長ホルモンがたっぷりと分泌されるとモデルや女優さんの間で話題なんです。
加圧トレーニングでは成長ホルモンの分泌量が通常の4〜5倍、多い人だと300倍分泌されます。普段あまり使われていない毛細血管まで血液がめぐるようになるので、体全体が活性され冷えやコリなども解消できる健康効果も期待できます。
一度に与える負荷は軽くケガもしにくいので、高齢の方でも挑戦できます。また、週に1回というペースで1ヶ月行うだけでも十分効果が得られるので、幅広い年齢層にとって効率のよいトレーニング方法といえるでしょう。
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加圧トレーニングで理想のボディを!女性に嬉しい美肌効果もある
短時間のトレーニングで効果が出る
加圧トレーニングで要する時間は、わずか60分とされています。この効果と同等のトレーニングを行おうと思うと、2時間必要だとも言われています。腕だけなら10分、足だけなら15分、全身でも30分程度というのも魅力ですよね。忙しい方でも、手軽に始められるトレーニング方法です。
ダイエット効果を期待する人にとっては、加圧ありと加圧なしを比較してみると、分泌される成長ホルモンの量が大きく異なるので、脂肪燃焼という点で加圧ありのほうが期待できます。
また、筋力アップに関しては、長時間重い負荷をかけてトレーニングする必要があります。運動不足の方や、高齢の方は急に激しい運動をしてしまうとケガにつながる恐れがあるので、加圧トレーニングで短時間・軽い負荷からトレーニングをしたほうが安心です。
リハビリや回復力アップという点では、痛みなどがあり通常のトレーニングをすること自体難しいことが多くあります。加圧トレーニングであれば、軽い負荷や短い時間で行えば、無理せず行うことができます。
ジムで行う方法と自宅で行う方法がある
加圧トレーニングは専用トレーナーの指導のもと、ジムで行う方法があります。しかし、ジムに通う場合、高額な費用がかかることがあります。その点を懸念して、自宅で行っている方も多くいます。自宅でトレーニングを行う場合、器具を揃えるコストはかかりますが、ジムに行くよりは低コストで実施できる点も魅力です。
自宅で行う場合は、専用の加圧ベルトの購入が必須で腕用、足用の計4本必要です。購入時に指導者の講習を受けた上で圧力設定をする必要があります。
加圧トレーニングを行うことで得られる効果
軽い負荷でも筋力が上がる
通常、筋肥大(筋力アップ)をする場合、高重量のものを適度な回数持ち上げる運動が必要になります。その点、加圧トレーニングでは、低負荷で少ない回数でも筋力アップを可能にしたトレーニング。楽して筋力アップできるというのは、運動を始めるハードルが下がりますよね。
軽い負荷で短時間トレーニングというやり方が、病院などでのリハビリにも応用されています。
太りにくい体作りができる
加圧トレーニングを行うと、成長ホルモンが増大し太りにくい体作りをサポートしてくれます。トレーニングを行うことで筋肉が増え、脂肪が燃焼しやすい体にもしてくれます。ダイエット効果にも期待できるトレーニングです。
筋肉などの修復が早まる
加圧トレーニングを行うと、骨折や肉離れ、ねんざなどのケガの回復が早くなるという研究データもありリハビリにも最適とされています。関節に負担をかけることなく、ケガや病気で筋肉が急に衰えてしまってもトレーニングできるため、高齢者や運動が苦手な方でも取り組みやすく、加圧トレーニングをリハビリに応用している病院なども多く見られます。
新陳代謝が上がり冷え性などを改善する
加圧することで、血流を増やすよう脳から指令が出ます。血流が増えて体の隅々まで血液が流れることと、ベルトを外したときに血管が拡張して大量の血液が流れることで、全身の血流が良くなります。
このように、加圧と除圧を繰り返すことで血流が良くなり血流量も増えるので、新陳代謝が活発になります。代謝が良くなることで、肩こりや冷え性などの症状も緩和されます。
成長ホルモンにより美肌効果が期待できる
成長ホルモンは美肌作りには欠かせないものです。年齢とともに分泌量が減る成長ホルモンを、加圧トレーニングによって大量に分泌できることで、肌の保湿力を高めてくれると同時に、肌のハリやツヤを取り戻してくれ、美肌への効果が期待できます。
若返りのためにトレーニングを始めた方も多く、また、加圧トレーニングを初めて最初に効果を実感するのも、肌の変化と話す方も多くいます。
エコノミー症候群の予防効果がある
エコノミー症候群とは、長時間座りっぱなしでいると血行が悪くなるとともに血液の粘度が高まり、血栓ができやすくなります。この血栓が血流に乗って肺動脈まで達すると引き起こします。加圧トレーニングを行うと、血管の弾力性を保て、血栓を作りにくくしてくれます。
さらに、血液を固まりやすくする因子が減り、血液を溶かす因子が増えるという研究結果もあります。血流が良くなることで予防効果に期待できるということです。
加圧トレーニングを始めるために必要なもの
加圧トレーニング用のベルト
必ず専用の加圧ベルトを購入するか、レンタルするようにしましょう。専用のもの以外で加圧し血流量を制限することは注意が必要です。専用ベルトは加圧トレーニング指導資格をもつ施設に行くと、購入、レンタルが可能です。一度相談してみましょう。
加圧トレーニング用のウェア
加圧トレーニング用のウエアは、通常のウエアとは異なり加圧トレーニング専用のものになります。ベルトと同様に、一度購入したら終わりではなく、数ヶ月に一度くらいのペースで調節してもらう必要があります。ウエアは自宅でトレーニングする方のみが必要になるアイテムになります。
普段の私生活に加圧ベルトを使用したときと同じような効果を得たい方には、加圧スパッツがおすすめです。着るだけで、たるんだお腹や背中、さらに下半身を引き締めて理想の体型を手に入れることができます。
自宅で行う加圧トレーニングの方法
自分の目的に合わせたプログラムを選ぶ
自宅で加圧トレーニングを行う場合、「筋力アップ」「ダイエットシェイプアップ」「肩こり・腰痛のためのストレッチ」のプログラムの中から目的や体調によって自分に合ったメニューを選ぶ必要があります。
筋力アッププログラム
主に筋肥大が目的となるため、ベルトを少しきつめの締めてのトレーニングとなります。ベルトをきつめにしめると、その分より筋肉に負荷があかかるため週に2〜3回のトレーニングで十分な効果を得ることができです。筋肉を休ませる期間を間に挟むことで、しっかりと筋力アップを図ることができます。
ダイエットシェイプアッププログラム
脂肪を落としながら筋力をアップすることが目的になります。ベルトをゆるめに巻いてのウォーキングや、体幹を使う腹筋メニューを取り入れることで、体脂肪を減らし効果的にシェイプアップすることができます。
肩こり・腰痛のためのストレッチ
加圧ベルトを巻いた状態で、首、肩、腰などのストレッチを呼吸をしながら行います。加圧することで血流がよくなり、筋肉が伸びやすくなるので、無理なく体をほぐすことができます。
トレーニング前に腹筋やストレッチを行う
トレーニングを行う前には、体重や体脂肪を測定したり、その日の体調を確認しましょう。そして、ストレッチをして体をほぐします。加圧ベルトを巻く前に、ベルトなしで鍛えたい部分の筋トレを行い、効果を得られやすいコンディションにします。
専用ベルトを巻きトレーニングを行う
準備が整ったらトレーニングを始めましょう。圧を設定し、腕、足の付け根に加圧ベルトを巻きます。1種目につき3セットを行うようにしましょう。
1セット目
運動をスタートさせ、動かし続けるのが苦しくなる回数(40〜60回)行います。この回数ができない場合は、負荷が強すぎる可能性があるので、弱くすることも必要です。運動終了後は、加圧した状態で15〜20秒のインターバルをとります。
2セット目
運動をスタートすると、動かし続けるの辛くなるので、1セット目の約半分の回数(20〜30回)を目標に続けましょう。1セット目と同様の回数ができてしまった場合、1セット目の回数が少ないか、負荷が軽すぎる可能性が考えられます。運動終了後は、1セット目終了と同様に、加圧した状態で15〜20秒のインターバルをとります。
3セット目
運動をスタートすると、さらに動かすのが辛くなります。2セット目にできた回数の約半分の回数(10〜15回)を目標に頑張りましょう。2セット目と同様の回数ができてしまった場合、1セット目終了時と同じように回数が少ないか、負荷が軽すぎる可能性が考えられます。これだけでも十分な運動負荷が体にかかっているので、最初のうちは余力を残して終えるつもりで行いましょう。
ベルトを外して有酸素運動を行う
加圧後は脂肪を燃焼しやすい状態なので、除圧後は有酸素運動を行います。ウォーキングやジョギング、ロードバイクなどを行うことで内臓脂肪が減少し、ダイエットに効果的な流れになります。加圧トレーニングで大量に分泌される成長ホルモンは、加圧開始後約15分でピークに達します。
成長ホルモンには脂肪分解を促す効果があり、加圧後約2時間後に脂肪の分解量は最大になります。加圧トレーニング直後から2時間の間に、有酸素運動をすることで、最も効率よく脂肪燃焼ができます。
自宅で加圧トレーニングを行う時の注意点
必ず有資格者から講習を受ける
加圧トレーニングは一人一人に合った適正な圧力を測定したり、動脈ではなく静脈の位置に圧力をかけなければならない、など、ただ単にベルトを巻いて強く締め付ければいいというものではないので注意が必要です。加圧ベルトの巻き方で気をつけたいのが位置です。必ず腕、足の付け根の部分に巻くようにしましょう。
高い効果を得ようとして強くベルトを巻いてしまうのは注意が必要です。必ず専門トレーナーの指導のもと、適正な加圧でトレーニングを行いましょう。
加圧ベルトは正規認定施設で購入する
安全に正しくトレーニングを行うためには、正規認定施設でのベルト購入をおすすめします。初回購入の際は、正しい使い方を学ぶ講習に参加する必要があります。適正な圧力を測定してもらう必要もあるので、自己流で進めていくのは、とても危険です。安価なもので代用することも危険なのでやめましょう。
定期的にベルトの調整を専門家にしてもらう
加圧トレーニングを行っているうちに、腕や足のサイズが変わったり筋肉の質が変わってきたりします。そのような変化が見られたら、ベルトの締め具合を変える必要があります。定期的に加圧トレーニングの有資格者のもとで、適正な圧力を設定してもらいましょう。
効果の高いトレーニングほど、細かな調整や正確性が必要になってきます。大けがをしてからでは遅いので、不安を感じたら独断で判断せず、専門家に相談するようにしましょう。
自己流でトレーニングは行わない
加圧トレーニングは専門的な知識を必要とするトレーニングです。自己流で行うのはやめましょう。せっかく運動をしても効果がなかったり、筋肉を痛めてしまうだけでなく、加圧することで血栓ができてしまって命に関わる危険が伴うこともあるので、おすすめできません。
長時間の使用は控える
高い効果を得ようとして長時間トレーニングを行うことはおすすめできません。静脈血栓ができたり、冷感やしびれ、皮下出血といった症状を引き起こすといわれています。
また、腕と足を同時に加圧することはやめましょう。血流が変動し、心臓に負担がかかってしまいます。腕を始めに行ったあと足という順番だと心臓に負担がかかりにくいので、この順番で行うようにしましょう。
また、腕10分、足15分を目安に行いましょう。初心者の方は、5分を目安にして、まずは慣れることから始めることをおすすめします。
トレーニングは毎日行わない
加圧トレーニングは1回30分を週に2回程度を目安に行いましょう。毎日行うのは体に負担がかかりすぎてしまうのでおすすめできません。また、回数が少なすぎるのも、効果が得られません。
負担のかかった筋肉を回復する時間として、2〜3日は休息期間として間隔を空けましょう。毎日続けると筋肉が回復する前にさらに負荷を与え、筋肉量を低下させてしまう可能性があります。
ベルトは直接地肌に巻かない
加圧ベルトは衣服の上から巻くようにしましょう。皮膚に直接巻くと皮膚トラブルを招く可能性があります。人によっては、かぶれてしまうこともあります。ノースリーブや短パンなど、肌の露出の多い服装は避け、Tシャツやスパッツなどの上から巻くようにしましょう。
体調が優れない時は使用しない
加圧トレーニングは血流や血圧に影響があるため、少しでも体調が悪いと感じた日はトレーニングを行うのをやめましょう。余計に体調を悪くしてしまう可能性もあります。また、体調が回復してきたとしても、その日一日は休息日としてトレーニングは控えましょう。トレーニングで体調を悪くさせ、病院に運ばれてしまったケースもあるので注意が必要です。
自宅用の加圧ベルトを購入するメリット
忙しくてもジムへ行く必要がない
加圧トレーニングを行えるジムなどは増えてきてはいるものの、ジムに通う時間のない忙しい方には、自宅でのトレーニングはおすすめです。スタジオに通うのは、トレーナーも常にいるので安心ではありますが、高額な施設が多いのも事実です。そのため、自宅で空いた時間にトレーニングをする方も増えています。
持ち運びができ気軽にトレーニングできる
購入した加圧ベルトが、持ち運びのできる場合は、ベルトを巻く装着圧で圧力をかけられ、旅行先などでも使えるメリットもあります。購入の際に、有資格者のインストラクターに自分の適性圧を設定してもらえれば、そのあとは自宅やオフィス、旅行先でもいつでも気軽にトレーニングを行うことができます。
自宅で加圧トレーニングを行い健康的な体作りを行おう
短時間で高い効果が期待できる加圧トレーニングは、忙しい方にはとても魅力的なトレーニング方法です。自宅で行えば、空いた時間に自由に実施できるのも魅力です。専門的な知識を必要とするトレーニングなので、自宅で行う際には、注意点をしっかり理解して行う必要があります。正しいトレーニング方法で無理なく、健康的な体作りを行いましょう。