目次
ランニング初心者が準備するもの
まずはランニングシューズを準備する
ランニングシューズ選びは、足を痛めずにランニングをするためにとても重要なものです。初心者だから適当なスニーカーでいいと思っている人は多くいますが、初心者だからこそケガをしないために、そして長時間心地よく走るためにも自分の足に合うランニングシューズを選ぶ必要があります。
基本はランニング用につくられた専用のランニングシューズを選ぶということです。ランニング専用のシューズも種類が豊富なので、その中から自分の足に合うシューズを選びましょう。
上級者はスピードが出やすいという理由で薄くて軽いシューズを履いていますが、初心者が薄いシューズを履くとケガをする可能性があります。初心者は筋力が弱いので、厚みのあるシューズを選ぶようにしましょう。自分に合うランニングシューズを履いているだけで、長時間でも快適にランニングができます。
自分にあったランニングウェアを
モチベーションを上げるためにも、ランニングの習慣を長く維持するためにも、ランニングウェアにこだわることは大切。自分好みのデザインで選んでもいいのですが、その前提には機能性の高さを兼ね備えているということが重要です。
ランニングウェアに必要な機能性は、通気性、.速乾性、吸水性。熱をこもらせない通気性で涼しく快適にランニング。そして汗を吸い取ってくれる吸水性と、吸い取った汗の気化熱で体が冷えることを防ぐ速乾性があれば、心地よくランニングできます。
トップス
ランニングに必要な機能性をバランスよく持っている素材にはポリエステルがあります。吸水性と通気性は綿100%の方がよいですが、綿は速乾性が劣ります。以前まではポリエステルは、速乾性には優れているものの、吸水性と通気性が悪いというイメージがありました。しかし現在は技術の進歩によって吸水性も通気性も改善され、初心者のランニングウェアにもおすすめの素材となっています。
しかもポリエステルには、90%以上UVカットをする性質と防臭・抗菌をする性質があり、日差しが出ている時間帯にランニングをする人には紫外線対策もできて便利です。さらにランニングをして汗がいっぱい出たときには汗臭いニオイが気になります。紫外線やニオイを気にしながら走っても集中できず楽しくありません。楽しく快適にランニングをするために、ポリエステル100%もしくはポリエステル×綿の混合素材を使用したランニングウェアを選びましょう。
ボトムス
ボトムスは、パンツ、タイツ、スカートがあります。オーソドックスなボトムスはパンツタイプ。通気性がよくカジュアルではきやすいという点がメリットです。
ランニング上級者は機能性抜群のタイツを選ぶ人が多いです。ただし体型を隠すことができないという点がデメリット。そのデメリットをカバーするのがランニング用のスカートです。タイツ+スカートのコーディネートはおしゃれを気にする女性ランナーに人気のスタイルです。
動く前のストレッチ必要部位別ストレッチ方法
足首のストレッチ
動く前にストレッチをすることでケガを防止することができます。足首はケガをしやすい場所なので、ランニング前のストレッチは欠かせません。
ストレッチの方法
1.床に座って足を延ばした状態にします。
2.足首を手前に曲げてから伸ばすという動きを繰り返し左右10回ずつ行います。
3.次は立ちましょう。
4.足首をくるくると回す動きを左右10回ずつ行います。
5.反対まわりでも左右10回ずつ足首を回してストレッチ終了です。
ふくらはぎとアキレス腱
ふくらはぎの肉離れやアキレス腱炎など、ランニング中にふくらはぎやアキレス腱を痛めてしまうランナーは多いです。そうならないために、ふくらはぎとアキレス腱もストレッチしましょう。
ストレッチの方法
1.片方の足を前に出してひざを曲げ、後ろ足のかかとを浮かせないように地面につけます。
(両方の足のつま先をまっすぐ前に向けること、前足の曲げたひざがつま先よりも前に行かないように注意しましょう。)
2.後ろ足のふくらはぎとアキレス腱を伸ばします。
3.左右の足を前後変えて同じようにストレッチして終了です。
ふとももの前側ストレッチ
このストレッチは少し動きながら行うとランニング前のウォームアップになります。左右両方のふとももを伸ばしてストレッチしましょう。やりにくい場合は壁に手をついて太もものストレッチをしても大丈夫です。
ストレッチの方法
1.立った状態でストレッチの準備をします。
2.右足の足先を右手で持ち、かかとがお尻につくようにひざを上げながら曲げます。
3.次は左足も同じようにストレッチをしましょう。
でん部も忘れずに
でん部(お尻まわり)のストレッチも忘れずに行ってください。こちらの方法以外では、スクワットもでん部のストレッチになります。
ストレッチの方法
1.床にあおむけになり、両ひざを曲げて寝ます。
2.両手を床につけた状態で、お尻を上げたり下げたりを繰り返します。
腰は重要入念に
腰を痛めると大変なので、腰は入念にストレッチします。
ストレッチの方法
1.片方のひざを伸ばして座り、反対の脚のひざは立てて伸ばした脚の外側に置きます。
2.立てたひざに反対側のひざをつけて腰をひねってください。
3.次は左右変えて同じストレッチを行います。
脇の筋肉もほぐす
脇腹痛の予防のために、脇の筋肉もほぐしておきましょう。
ストレッチの方法
1.右手を上に真っすぐ上げて、そのまま反対側に反らします。
2.次は左手も同じようにストレッチして終了です。
手を体の前に組んで背中のストレッチ
楽に走るためには、肩甲骨まわりの場所をほぐすことがポイントです。その中には背中も含まれています。
ストレッチの方法
1.体の前に手を組み、背中を丸めて手を遠くに伸ばします。
(左右の肩甲骨を開くようなイメージを頭に思い浮かべて腕を伸ばすことが背中のストレッチのコツです。)
2.膝を軽く曲げてゆるめて、手を組んだまま左右に振ると背中全体がバランスよく伸びます。
肩の肩甲骨をほぐす
肩甲骨は走るための原動力となる場所です。しっかりとストレッチをしてほぐしましょう。肩の肩甲骨をほぐす方法もいろいろとありますが、その中でも特に簡単にできる方法です。
ストレッチの方法
1.両腕をまっすぐ頭の上までピンとあげて、手のひらは内側に向けます。
2.次は手のひらを外側に向け、ひじを曲げながらゆっくりと下げます。(肩を下げて背中の真ん中にひじを寄せるようなイメージです。)
3.この動きを交互に繰り返します。
首をまわす
仕上げに首を大きくまわしてランニング前のストレッチ終了です。すべてのストレッチでいえることですが、ゆっくりと呼吸をしながらストレッチをするようにしましょう。
全身をほぐしてランニングをする準備を整えましょう。ストレッチをするとケガの防止になり、疲労も軽減するので、長時間のランニングも快適に行えます。
ランニング初心者の始め方
まずはゆっくりウォーキングから
ランニング初心者におすすめなのは、まずはゆっくりウォーキングからスタートすることです。コツは普段歩くスピードよりも少し速く歩くことを意識しましょう。姿勢は正しく、背中を伸ばして腕を直角に近いくらいに曲げ、ひじを大きく振ることがポイントです。かかとから着地をしてつま先で地面を蹴るようにして、大きな歩幅でウォーキングをすると理想的なランニングフォームが身につきます。
まずはこのウォーキングを30分続けることを目標に頑張りましょう。ゆっくりのウォーキングでも30分続けると、思っているよりもハードです。正しい姿勢と正しいフォームをしっかりと身につけるために、長く続けるということを大切にしてください。
▼さらに詳しい解説はこちら
毎日30分のウォーキングで痩せられる。習慣づけて健康的な生活を
慣れてきたらスピードを上げたウォーキング
ゆっくりウォーキングに慣れたら、少しスピードを上げたウォーキングにステップアップしてください。ウォーキングはダイエットや健康維持に良い有酸素運動です。20分ウォーキングをしてようやく脂肪が燃焼し始めると言われているので、ダイエットや健康を気にするなら最低でも30分は続けましょう。
心肺機能や膝への負担を考えて、いきなりランニングをするのではなく徐々にウォーキングのペースを上げるということがポイント。ダイエットや健康の効果を高めたいからと言って、いきなりランニングにステップアップするのではなく、まずはウォーキングで準備を整えることが長く続けるために重要です。
ゆっくりランニング
スピードを上げたウォーキングにも体が慣れてきたら、ゆっくりランニングへさらにステップアップしてみましょう。ゆっくりの速度とは、おしゃべりをしながらでも余裕を持って走ることができるペースです。ランニングに切り替えたばかりは慎重に、自分の体と相談しながら進めていきます。体に痛みが出たら休息し、少しペースダウンしてください。まずは30分のランニングで様子を見ましょう。
早く歩くような速度のランニングではありますが、ウォーキングからランニングになることで消費カロリーは約2倍になり、体脂肪率を減らすことができます。背筋を伸ばしてまっすぐ前を見て走り、あごを少し上げて姿勢を正しくすることを忘れないようにしましょう。走るときは足の指の付け根で着地をすると、膝への負担が軽減します。つま先を使って走ることが足を痛めないためのコツです。
ランニング初心者は20分走るだけでも疲れます。ただしゆっくりのペースを続けることで徐々に持久力がついてくるので続けることが大切です。ゆっくりのランニングに体が慣れてきたら、徐々に走る時間と距離を伸ばします。
速度を上げて持久力アップ
ランニングを続けるために必要になるのは持久力です。ゆっくりのランニングを続けて徐々に長い距離を走れるようになったら、速度を上げて持久力をアップしましょう。新陳代謝がよくなり、同時に内臓機能が上がって皮膚分泌もよくなるので美肌効果が期待できます。むくみ予防にもなるのでランニングは美容ケアにもおすすめの運動です。
美容だけでなく健康維持にもなります。肥満はあらゆる病気を引き起こす原因になるので脂肪を燃焼させてダイエットをすることが健康のためになり、生活習慣病予防にもつながります。他にもストレス解消、心肺機能の強化、脳の活性化、骨の強化にもなります。
それぞれの期間の具体的なランニングペース
初めはゆっくり12分/kmのペースで
まず初めはランニングに対応できる体づくりをする準備期間。ゆっくり12分/kmのペースのウォーキングからスタートしましょう。
初心者がいきなりハイペースで進めるのはよくないので、体を休める日をつくって週3回のウォーキングを慣れるまで続けてください。目安は4週間くらいです。
早めのウォーキング10分/kmのペースで6km
ゆっくりのペースに慣れたら、少し速度を上げて早めのウォーキングへステップアップします。週3回の習慣は変わらず、10分/kmのペースで6kmを慣れるまで続けます。目安は4週間くらいです。
少しペースアップするだけでも体の疲れが大きくなります。人によってはウォーキングでも痛みや体調不良が起こる可能性があるので、体に無理のないように速度を調整してください。
ランニングで10分/kmのペースでゆっくり走る
早めのウォーキングに慣れたら次はランニングです。10分/kmのペースでゆっくり走ることを続けましょう。体に負荷をかけないように、無理のないペースでランニングをすることを心がけてください。
週3回、このペースをまず2週間くらい続けてみましょう。このペースに慣れたらその後少し速度を上げます。
6分/kmを2週間走り仕上げ
ゆっくり走るペースに慣れたら、6分/kmを2週間走って仕上げます。速度を上げて膝が痛くなるなど体にトラブルがあった場合は、ペースダウンしてください。無理なく続けることが大切です。
ランニング初心者は速度の調整が難しいと思います。どんな速さでウォーキングやランニングをしたらいいのかわからない場合は、ペース配分の計算ができるアプリを使用すると便利でおすすめです。
ランニングのペース計算アプリ紹介
ランナー電卓
ランナーのための電卓アプリです。時間の四則演算ができるので、ランニングのペース配分を簡単に計算することができます。
トラックの距離を基にしたスプリットタイム表が表示できるという新機能が追加されてますます便利になりました。
Map My Run – GPS Running
ランニング、ジョギング、ウォーキング、サイクリングなどさまざまな運動時に活躍する計算アプリ。速度、距離、消費カロリー、時間などが簡単に計測でき、年齢や運動能力問わず利用できます。
他にも、GPSルートマッピング、栄養・食事・ダイエット・体重管理など様々な機能を搭載。ワークアウトしながら音楽を聴いたり電話をすることもできるので、便利に楽しみながらランニングができます。
ペース配分を考えてより良いランニング生活を
ランニング初心者はいきなりハイペースに進めてしまうと体に大きな負荷がかかるので、ゆっくりとウォーキングからスタートしてください。そして徐々に速度を上げてランニングへとステップアップしていきましょう。
正しい姿勢と正しいペースでランニングをすることが良いランニングになるポイントです。良いランニングを長く続けることが健康と美容のためにもなります。健康と美容の効果を高めたいからと言って無理をすると、体にダメージを与えてしまい長く続きません。
初心者は自分でペース配分の計算をすることが難しいので、その場合はペース配分の計算アプリを使うと便利です。無料でダウンロードできるのでお試しください。
ペース配分を考えてより良いランニング生活を送りましょう。そうすることで徐々に健康や美容の変化を実感できるので、ランニングをすることが楽しくなりますよ。