目次
飲み会で太りやすい理由
おつまみのカロリー
飲み会に付き物なのがおつまみです。揚げ物など脂っぽいものや味が濃いものが多く、それらの糖や脂肪をアルコールが積極的に溜め込む働きにより太りやすくなります。ダイエット中の方は空腹感も相まって吸収されやすく今まで減量した努力が簡単に消えてしまいます。ダイエット中の人に限らず、飲み会ではお酒やおつまみの飲み過ぎ食べ過ぎに注意してください。
高カロリーのおつまみ類
■カマンベールチーズ(3切れ)……194カロリー
■鶏のからあげ(1皿5個)・・・400カロリー
■ピザ一切れ……約180kカロリー
■フライドポテト一皿……約350カロリー
■シーザーサラダ(1人前)……約200カロリー
■ソーセージ盛合せ(大1本、中2本程度、1/2人前)……約350カロリー
■出し巻き卵(大1切れ)……約130カロリー
■肉じゃが(小鉢1杯)……約220カロリー
■殻つきピーナッツ(10個)……約120カロリー
■お好み焼き(1/2枚)……約250カロリー
■パスタ(1/2人前)……約300~350カロリー
■焼き鳥盛 たれ……553カロリー
■焼き鳥盛 塩……465カロリー
■おでん盛り合わせ……667カロリー
■焼き餃子……395カロリー
店舗により材料や調理法が異なるので目安としてご覧になってください。また大皿盛りの場合は食べる量だけ取り分け、食べた量は忘れないようにしましょう。
お酒のカロリー
お酒には大きく分けて醸造酒と蒸留酒があります。
日本酒はお米、ワインであればブドウといった原料に酵母が作用し自然な形で発酵されてできたお酒を醸造酒といいます。ウィスキーや焼酎・カクテルなど醸造されたお酒をさらに蒸留させて作られるお酒は蒸留酒といい、そのためにアルコール度数がとても高くできていてカロリーも高くなります。
醸造酒・蒸留酒それぞれのお酒のカロリーを比較してみました。
醸造酒
■日本酒(1合180ml)……約190カロリー
■赤ワイン(200ml)……約170カロリー
■白ワイン(200ml)……約160カロリー
■ビール(1缶350ml)・・・約140カロリー
蒸留酒
■ウィスキー(60ml)……約150カロリー
■焼酎(1合180ml)……約250カロリー
■市販の缶カクテル……約58~69カロリー
またカクテルは種類も多く牛乳やウーロン茶などの割物を使用したりとバラツキがある為、はっきりと何キロカロリーとお伝えできないのですが、甘いカクテルは糖分が多いのでカロリーもその分高くなります。
一覧で見た通り蒸留酒のほうがカロリーが高いのが分かりますか?お酒のカロリーは糖質だけではなくアルコールにもあり、日本酒などの醸造酒の方が糖質が多いのですが、ウィスキーなどの蒸留酒の方がアルコール度数が高いためカロリーも高くなるということです。
お酒だけを飲む場合は一杯あたり100カロリーぐらいなので大したカロリーではなく、アルコールのカロリー自体はエンプティカロリー(からっぽのカロリー)とも呼ばれ脂肪にならないカロリーなのです。しかしお酒に含まれる「糖質」がお腹に溜まることで脂肪へと変わっていきます。アルコールは飲むと速やかに胃や小腸に吸収され体の隅々まで行き渡り、アルコール血中濃度が高くなると体に害悪を及ぼすので、アルコールは肝臓で分解されます。分解されたアルコールは酢酸に変わり、この酢酸はエネルギーとして燃焼されるのでアルコールを飲んだ後はポカポカと体が熱くなります。しかし、一定量を超えるアルコールを摂取してしまうと熱に変換しきれないエネルギーが体脂肪として蓄積されやすくなります。
酔うと楽しい雰囲気になる
お酒が入ると酔いが進み、楽しい雰囲気の中で会話も弾むので、満腹中枢が麻痺して気が付けばいつもの夕食以上のカロリーを摂っていたということになりかねません。お酒を飲むと人は自制心を失ってしまい、アドレナリンが放出されることで興奮状態となり理性が効かなくなるということがあります。
食べてすぐ寝ると太りやすい
胃に入った食べ物は、消化されて空っぽになるまで成人では4時間かかると言われ、カロリーが高く油分の多いものはさらに長くなることがあります。そのために飲み会などでギリギリまで飲食していた場合に、帰宅後すぐ就寝してしまうことで胃に固形物が残ったままになり、翌朝の胃もたれの原因になると言われています。
また、食後は血糖値が上昇している状態になるのに加えて、飲み会などでお酒を飲み高血糖の状態が長時間続いてしまうのでいくらインスリンが分泌されても追いつけないので血中で行き場をなくした糖はそのまま脂肪細胞に蓄えられ脂肪細胞はどんどん肥大化してしまいます。
飲み会前日までにしておきたい準備
カロリーを調整する
1回2時間の飲み会の場合、食事だけで1000カロリーお酒も飲むことでプラス500カロリーは軽々と超えてしまうと言われています。これは成人女性の1日に必要な総摂取カロリーに相当し、大幅なカロリーオーバーとなってしまいます。
なので、飲み会の日程が決まっている場合は、それに合わせたカロリー調整を行いましょう。ダイエット中の飲み会を乗り切るためには当日はもちろんのこと前後日のカロリー調整もとても大切です。
前夜は炭水化物を控える
飲み会当日のカロリーオーバーを見越して前日の夜から炭水化物を普段の半分にしたり、出来る人は炭水化物を控えてみましょう。豆腐を活用した野菜スープや温野菜・納豆ご飯にお味噌汁などシンプルにいつもより量を減らしてヘルシーにしてみるのもいいですね。
睡眠をしっかりとる
飲み会の前日はできるだけ十分な睡眠をとるようにしましょう。夜更かしは間食などをしてしまう原因にもなりダイエットの大敵です。
また寝不足の状態でお酒を飲むと胃腸の働きが低下して少し食べ過ぎたり飲み過ぎただけでも体調を崩しやすくなり、二日酔いにもなりやすくなります。
飲み会当日の食事
朝は少量の炭水化物をとる
飲み会の朝はなるべく少ない量でも炭水化物をきちんと食べるようにして、普段は朝食べない人も炭水化物を摂らない人も夜までのエネルギーを朝食でまかなうつもりで食べてみましょう。
シリアルやオートミール、雑穀おにぎりなどの炭水化物と一緒に、豆乳・ヨーグルト・チーズなどのタンパク質やフルーツのミネラルやビタミンを加えることでバランスが良い朝食になります。
当日の昼食は炭水化物を控える
飲み会当日の昼食は炭水化物は控えましょう。コンビニで買う場合には、チキンなどのタンパク質を含んだ大きめのサラダやビーンズサラダがいいと思います。あとは温かいスープ一杯と、低脂肪のヨーグルトやカロリーゼロのゼリーやフルーツを少し加えることで満足感が得られます。
適量のおやつを摂る
朝食・昼食とセーブして夕方頃にお腹が空いてしまう人もいると思います。慣れていない人は血糖コントロールがうまくいかず急激に低血糖になる恐れもあるため、ナッツ類やコンビニなどのグリーンスムージーで小腹を満たしましょう。
めまいや冷や汗がでるなどの低血糖の症状が出た場合は、無理をせず飴をなめたり野菜ジュースやスムージーなどで糖分を補給するようにしてください。
乳製品を摂る
牛乳やヨーグルトなどの乳製品は胃袋や腸に薄い粘膜を張ってアルコールの吸収を抑えてくれる役目があるので、酔いが回るのを遅らせることができます。酔いが回る事で自制心がなくなってつい暴飲暴食しがちですが、それらを防ぐことができるのでダイエット中の飲み会の日には乳製品を飲んでから挑みましょう。空腹も収まるのでおつまみの量も減らすことができます。
積極的に注文したい料理
煮物やサラダなどの野菜料理
揚げ物や練り物だけを続けて食べるのではなく野菜を組み合わせることで代謝の維持を行い血糖値の上昇を抑えることができるので、脂肪がつきにくくなります。
ここで注意しなければいけないのは、マカロニサラダやポテトサラダなどは脂肪分や糖質が多く含まれ太りやすいので、葉野菜や緑黄色野菜の入ったシンプルなサラダを食べるようにしましょう。
またおでんや煮物なども比較的カロリーが低く、発汗作用のあるキムチやチゲ鍋なども野菜を中心に食べられるのでおすすめです。
枝豆や豆腐などのたんぱく質の多い料理
野菜などでは物足りずお肉が食べたくなる人もいますよね。
居酒屋メニューでは低脂質で高たんぱくな食材も豊富です。
■枝豆
■サラダ(ポテトサラダ・マカロニサラダはNG)
■きのこ料理
■もずく酢や海藻
■豆腐料理
■刺身
■焼き鳥(塩でささみ・砂肝など)
■焼き魚
などがあります。太らないためにはお肉はなるべく食べない方がいいのですが、どうしてもお肉が食べたい場合は、ヒレやモモなどの赤身のお肉を食べるように工夫しましょう。
おすすめのお酒
焼酎やウイスキーなどの蒸留酒
焼酎のお湯割りは糖質の低い焼酎をお湯で割って飲むので新陳代謝を上げてくれて、温かい飲み物は代謝がアップするのでダイエットに効果的です。
また、ハイボールなどはウィスキーをソーダ水で割ったお酒ですが、ウィスキーはもともと糖質が低くくレモンを絞る事で代謝を高めてくれる効果があるのでダイエットにおすすめです。
割り方はお湯か温かいお茶
氷や冷たい飲み物は代謝が下がり、消化機能が低下しやすくなるので太りやすくなります。
お湯割りなどの温かい割物にすることで、糖質がなく血糖値も上がりにくく、体が温められることで代謝が高まり内臓が活性化して消化も促進されるので太りにくくなります。
柑橘系やウーロンハイは脂肪分解を促進
生グレープフルーツやレモンなどの生の果物には「酵素」が含まれているので、消化の助けとなってくれるので太りにくくなります。また代謝をあげて脂肪を分解して燃焼してくれる働きがあるので、なるべくシロップなどでフルーツの味にしているものではなく、果物を搾って飲む生絞りのお酒を頼むようにしましょう。
またウーロンハイに使われる焼酎は糖質が低く、ウーロン茶は体内に入った脂肪の吸収を抑える効果があり、アルコールの代謝も助けてくれるのでダイエット中の方にもおすすめです。
飲み会中に心がけること
積極的に水を飲む
飲み会ではカロリーの高い食べ物や飲み物を長時間体に取り入れてしまうので高血糖の状態が続いてしまいます。この状態が続くと血液濃度が高くなり体の中の水分を積極的に排出する働きがあるので、脱水状態になりやすくなります。
ダイエット中に飲酒をする際には、お酒とは別に水を用意してチェイサーとしてお酒とお水を交互に飲むように心がけましょう。アルコールで失われる水分を補給することができ、胃の中のアルコール濃度を薄め分解が早くなります。
野菜から食べる
最初の一口に食物繊維が豊富の野菜を摂る事で、胃の中にクッションができて炭水化物や脂質などの急激な吸収と血糖値の急上昇を防いでくれます。
お肉や炭水化物から手をつけると血糖値が急上昇し、血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されるので、エネルギーとして利用されたり体の中に溜め込んで脂肪になってしまいます。なので食べる順番を考慮しながら摂取することで血糖値のコントロールができ、太るリスクを軽減することができます。
また普段の食事でも生野菜から食べることで、血糖値の上昇を緩やかにし、満腹中枢が刺激されるので食べ過ぎを防ぐのでダイエットに効果的です。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べることを心がけるだけでも太りにくくなるコツです。よく噛むことで満腹中枢が刺激されお腹が満たされたサインをきちんと感じられるようになり、唾液の糖の分解が進むと血糖値が上がり満腹中枢が刺激されるので少量でも満腹感を得ることができます。また食後20分ほど経つとレプチンというホルモンが分泌され満腹中枢が刺激されるので、時間をかけながらよく噛んで食事をするだけで食べ過ぎを防ぐ事ができます。
そして食事によって消費するエネルギー量を「食事誘発性熱産生」と言いますが、これは1日の総エネルギー消費量のおよそ10%と言われています。この食事誘発性熱産生はよく噛むことで消費量が増加するので、代謝がアップして痩せやすい身体になります。
目の前に食べ物を置かない
飲み会中には食べ物が目の前にあることで、アルコールなどで自制心がなくなりお腹が減っていなくても食べたくなってしまいます。大皿からとる時は少量ずつお皿にとり、取り皿などの小皿を活用してみましょう。
自分の分やみんなの分を取り分けて大皿を空け下げてもらうことで、手の届く範囲に食べ物がなく諦めがつきます。食べ過ぎも防げますし飲み会時の好印象にも繋がり、率先として動くことでダイエットにも繋がりますし一石二鳥ですね。
積極的に会話に参加する
飲み会では、飲み食いに集中してしまうことを避けるために積極的に会話に参加しましょう。暇ができてしまったりすると摂取カロリーを制限するために、おつまみを制限しお酒をひたすら飲む人がいますが、空腹時の飲酒は血中アルコール濃度が高くなり悪酔いし代謝に必要な栄養が足りなくなるのでアルコールの分解が追いつかずカロリーを消費する機能が低下し脂肪を燃焼することができなくなるので体脂肪が溜まりやすくなります。この悪循環を回避するために、お酒ではなく会話に集中することで余分な飲食を避けることができます。
〆は食べない
お酒を飲んだ後に〆を食べたくなるのは、肝臓がお酒を分解のために血糖を多く消費し血糖の量が少なくなる事で体が空腹状態と勘違いして錯覚してしまうためなので、飲み食いした短時間で空腹になる筈はありません。
〆などの炭水化物を減らすことでカロリーを抑えることができますが、もしどうしてもという時にはお茶漬け・おにぎり・日本蕎麦は1人前300カロリー以下の場合が多いので安心できるかと思いますが、ワカメやタマゴのスープなどのあっさりとしたスープで代用してみるのもいいと思います。高カロリーのラーメンやデザート・チャーハンなどを〆にもっていくのは絶対にやめましょう。
飲み会後はすぐ寝ない
飲み会後の3時間以内に寝てしまうと、胃の中の食べ物が消化しきれないまま胃に残ってしまい、消化しきれないまま寝てしまってはいくらカロリーを気にして飲み会をやり過ごしたとしても意味がなくなってしまいます。飲み会の時には長時間胃に食べ物やアルコールが送られ続けるので胃は段々と疲れてきてしまいます。なので、自分が就寝したい3時間前までには揚げ物などは食べないようにし、帰宅するか何も食べないように過ごした方がいいです。
飲み会翌日の食事調整法
朝は胃を休める
飲み会の翌日の朝は、胃に違和感のない人でも前日の食事などで消化器官が疲れているので、水分補給を心がけて胃を休めてあげましょう。
ミネラルウォーターやグリーンスムージー・酵素ドリンクなど水分が多く胃に負担の少ない食事で済まし、時間のある場合は少しだけストレッチをしたり筋肉を伸ばしたりしてカロリーを消費するように体を動かすのを意識してみるのもいいと思います。
昼食は軽めに済ませる
飲み会翌日のお昼もお腹が空いても、もう少し我慢しましょう。
スープなどでお腹を満たすようにして炭水化物も半分程度に軽めに済ませ、胃の不快感がどうしてもとれない人は無理をせず体をいたわってあげることが大切です。また、付き合いのある人は普通の食事に戻しても大丈夫ですが、その分を夕食で再調整します。小腹が空いてしまったら無理をせずに間食もOKです。
夕食からいつも通りに
お昼を普通に食べた人はご飯の量を調整し、セーブした人はいつも通りの食事に戻します。
飲み会はアルコールや揚げ物・塩分が多いおつまみを食べたりして胃腸が疲れやすく、身体に毒素が溜まってむくみやすくなります。なので翌日はデトックスを意識して、翌々日から普段から行っているダイエットに戻すようにしてください。
ダイエット中の飲み会は前後の活動も重要
食べ過ぎてもすぐに体脂肪に反映されるわけではないので、飲み会前後日などの食事量や活動量を調整し、体内に余分なものを残さないようにする事が重要です。
もし、飲み会の席で断れなくて食べ過ぎたり飲みすぎたりしても1日で変動する体重の増減は体内水分や排便状況にも差があるので、気にしすぎるのもよくありません。ダイエットでは「体重を減らすこと」ではなく、「体脂肪を減らす」ことを心がけ、毎日の変化ではなく1週間程度の増減を見ながら余裕をもって、野菜やタンパク質・炭水化物をバランスよく食べて適度な運動をすることで健康的に痩せるダイエットを行うことがおすすめです。