目次
ガスールの特徴
モロッコだけで産出されるクレイ
ガスールは北アフリカの国、モロッコの大地が育んできた、天然のミネラルをたっぷり含んだクレイ(粘土)です。アトラス山脈の麓の限られた場所に鉱山があり、そこはマグネシウムやカルシウムなどのミネラルをたくさん含んでいる地質です。ジュラ紀時代の地層から採掘されたガスールの原石はとても貴重なものと言われています。
また、鉱山の技師さんたちはこれらをすべて手作業で採掘していて、ガスールの味で良質なものかどうかを判別します。そして、厳選されたガスールの原石はマラケシュにある工房で製品化されて、ようやく私たちのもとに届けられているのです。
古来より美容のために利用されていた
モロッコでは古来から美容のためにガスールを利用してきました。アラビア語で「洗い浄める」という意味を持つそうです。モロッコの女性たちは主に洗髪に使っていたようですが、保湿力が高くいので、現在でも美肌作りには欠かせないものと言われています。
まるでチョコレートの欠片のようで、ガスールを初めて見た人の多くはびっくりしてしまうようです。洗顔だけでなく、髪の洗浄、全身のパックやクレンジングまで、ガスール1つでトータルなお手入れができるので、簡単にいつでもどこでも楽しめるのも嬉しいですよね。
優しく汚れを吸着する
ガスールの吸着性はとても優れているので、肌に負担をかけることなく優しく汚れを取り去ることができます。また美白効果が高く、パックした後は肌に透明感が生まれます。
毛穴に詰まった汚れや角栓も、ナチュラルクレイなガスールならパックするだけでスッキリと落とせるようです。保湿力も高く、しっとりとした洗い心地を実感できるので、乾燥肌の方でも安心して使えますね。
ミネラルとマグネシウムが豊富
ガスールはマグネシウムやカルシウムなどの天然のミネラル成分が多く含まれているので、肌の調子を整えたり、髪の毛に潤いを与えたりする効果があります。水に溶かすと、ガスールがペースト状になってマイナスイオンが発生し、美容効果が促進されます。
マグネシウムは、外部からのダメージを受けた肌のバリア機能を正常に戻す働きを持ち、カルシウムもその手助けとなり、肌本来の持つ力を蘇らすことができると言われています。天然のミネラルがたっぷり入ったガスールは、まるで美容の宝石箱のようですね。
固形と粉末のメリットとデメリット
粉末は使いたい分だけすぐ出せる
ガスールは固形と粉末に分かれていて、粉末の方が使いたい分だけ取り出せるので便利です。混ぜる水の量が一定にできるので好みの硬さに調節しやすく、固形タイプのものより滑らかな使い心地を楽しむことができます。
基本的には、どちらのタイプも水で溶かして滑らかなペースト状にして使いますが、粉末状のタイプは周りに粉が飛び散って、お掃除がとても大変というデメリットがあります。
固形の方がふやかす時間がかかる
固形タイプのガスールは旅行先などに携帯するのにとても便利ですし、粉も飛び散らないので1つずつ取り出しやすいです。また水で溶かした時には、粉末タイプのものより、圧倒的にガスール特有の柔らかな感触を楽しむことができます。
デメリットとしては、水でふやかす時の時間が粉末のものと比べて長くなってしまいます。水に溶かして3分~5分程度置いてふやかしてから使います。最初から水を多く入れ過ぎてサラサラの水状態になってしまったり、逆に水分量が足りなくて溶け残しがあったりするので注意が必要です。
固形の方が若干お手頃価格
ガスールの粉末は水に溶けやすい点で使い勝手がよいので、固形の方が比較的お値段がお手頃になっています。また販売されている量も固形タイプのほうが多めに入っているのでお得です。
上記にあるように、それぞれのメリット、デメリットがあるので、自分の好みに合ったものや普段の生活に取り入れやすいガスールを選ぶことをおすすめします。
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まず固形から。メリットは1つ目に一度にたっぷり使いたい時に便利なこと。顔だけでなく髪や身体など広範囲に使用する場合におすすめです。2つ目に袋に入れたままでも管理がしやすいことです。 デメリットは1つ目に作り置きができないこと。雑菌が繁殖してしまうので余っても捨てなくてはなりません。2つ目に時間がかかること。水で膨らませて溶かすのに所用3〜5分くらいかかるので、すぐ使いたい時には不向きでした。 次に粉末です。メリットは1つ目に水で溶かした直後から使え、時短でできることです。2つ目に作りたい量の調節がしやすいことです。粉末は水に溶かしても膨らんだりせずその量のままでした。デメリットは1つ目に管理しにくいこと。開封した後は何か容器に移し替えたりスプーンなどがないと使いにくいです。 比較してみたところ、固形と粉末どちらもプラス面マイナス面があり場面により使い分けをすると良いと感じました。また感触で言えば、固形は粘り気や泥感が強く、粉末はさらっと柔らかい使い心地でした。
ガスールを利用した洗顔方法
ガスールのペーストで洗顔する
ガスールを溶かす時に悩んでしまうのが、ペースト状にした時の固さ。まずガスールの2倍の水でふやかすことがポイントです。
滑らかなクリーム状になったら、少し濡らした顔に肌に優しく撫でるようになじませて、ガスールが完全に乾いてしまう前に洗い流します。
いつもの洗顔料にガスールを混ぜる
いつものお手持ちの洗顔料に、ガスールを混ぜて使用してみましょう。手軽で簡単に混ぜられる粉末タイプのガスールをおすすめします。
肌のキメが整い、しっとりとした潤いが感じられるようになります。また肌の色がワントーン明るくなって、透明感のあふれる肌に生まれ変わりますよ。
お湯に少量のガスールを溶いてすすぐように洗う
お湯に少量のガスールを溶き、少し濡らした顔に肌に優しく撫でるようになじませて、完全に乾く前にすすぐように洗い流します。この時に手でゴシゴシと擦るのは絶対に止めましょう。肌にダメージを与えてしまい、色素沈着の原因となってしまいます。
ガスールペースト洗顔にプラスα
水ではなく化粧水に溶いてペーストを作る
ガスールをお手持ちの化粧水に溶かしてペースト状にし、収れん化粧水として使うことで、より一層保湿力がプラスされます。
これはモロッコの伝統的な使い方なのですが、ローズウォーターに溶かしてスキンケアを行うと、ガスールのミネラル分が肌の奥に浸透して、とてもしっとりした仕上がりになります。優雅なバラの香りも気持ちを癒してくれそうです。モロッコの女性の美は、ここから始まっているのかもしれませんね。
水を減らしてはちみつをプラスして溶く
次はガスールにはちみつをプラスしてパックする方法をご紹介しましょう。ガスールを水に溶かすときに、水の量を4分の1程度減らし、減らした分だけはちみつを加えます。少し濡らした肌にペーストを塗って5分から10分位置き、ペーストが完全に乾ききってしまう前に優しく洗い流します。
はちみつの量はお好みの加減で調節しても良いですよ。肌がとても柔らかくなり、しっとりとした仕上がり感が実感できるので、乾燥肌の方はぜひ試してみてくださね。
ガスール配合の洗顔料
ロゼット 洗顔パスタ ガスールブライト 120g
ガスールにアルガンオイルが配合されたロゼットの洗顔フォーム。アルガンオイルは、モロッコでも古くから使われてきた、ポリフェノール、ビタミンEがたくさん含まれている美容オイルです。抗酸化作用もあり、肌のコンディションを美しく整えてくれる作用があります。
爽やかなスパイシーハーブの香りで、無着色、鉱物油を含みません。お値段もお手頃な価格なので、ガスール初心者にはおすすめな商品です。
ペリカン石鹸 ドットウォッシー洗顔石鹸 75g
ドットウォッシーの固形石鹸は、ガスールとアルガンオイルからできています。口コミでは毛穴の黒ずみが気にならなくなったなど評価が高いのですが、シトラスアースというお香のような独特な香りなので、好みで分かれるかもしれません。
界面活性剤不使用、パラベンフリー(防腐剤不使用)なので、肌にも優しく安心して使える商品ですね。
アルガンラボ プレミアムセレクトガスール 200g
アルガンラボ プレミアムセレクトガスール 200g
一年の中で暑い季節の2ヶ月間だけにしか採掘されないと言われている、とても上質なモロッコ産の「プレミアムガスール」が配合されています。この時期に採掘されたガスールは、粒子がとても細かく濃密な成分を持っているので、肌への浸透力や保湿力がかなり高くなっています。
パラベンフリー、無香料、無着色、減菌済み、ノンアルコール、界面活性剤無添加、旧指定成分無添加で、肌の敏感な方も安心して使えますね。ちなみに、旧指定成分無添加とは、昭和40年代に厚生労働省の規定で、アレルギーを引き起こす可能性のある102種類の成分が含まれていない化粧品を指します。
洗顔以外のガスールの利用方法
顔だけじゃなく全身でも「パック」
ガスールはシンプルな天然素材なので、洗顔だけではなく、髪の毛や全身パックまで利用できる優れものです。パックの作り方は、ガスールの2倍の水で溶かして使うことが基本です。肌への吸着がとても良いクレイパックなので、全身に塗り終えたら乾かないうちに洗い流すようにしましょう。
乾燥が特に気になる方は、化粧水やヨーグルト、はちみつを足して使用したり、アロマオイル、ホホバオイルなどを少量加えたりすると、肌がとてもうるおいますよ。ガスールはとてもシンプルでナチュラルなクレイなので、いろいろとアレンジできるのがうれしいですね。
地肌スッキリ「洗髪」
モロッコでは、古くから髪の毛や頭皮をガスールを使って洗浄していました。日本では洗顔やパックで称されることが多いようですが、毎日のシャンプーの代わりにガスールを使って洗髪すると、地肌がスッキリするだけでなく、髪にうるおいや艶が出てきます。また、フケやかゆみを抑えてくれるだけでなく、頭皮の湿疹などのお悩みも解消してくれます。
ペーストの固さは手に取ってみて、流れ落ちるくらいのゆるめの状態にしましょう。髪をぬるま湯で濡らしてから、ペーストしたガスールを優しくなじませていきます。塗り終えたら髪の毛を擦ったりせず、すぐに洗い流してくださいね。リンスやトリートメントは全く必要ありません。髪をすすぐときに、ガスールのぬめりが少し残るくらいがベストだと言われてます。
かかとなどの「角質ケア」
放っておくと、いつのまにかガサガサになってしまうかかと。冬はタイツなどを履くので気にならない場所ですが、夏場はサンダルが似合う素敵な女性になりたいですよね。
ガスールは、かかとや膝、肘などの角質ケアもできます。お湯に溶いたガスールで、優しくマッサージして洗い流すだけ。肌を痛めることなく角質を優しく除去してくれます。
手作りする「化粧水」
ガスールで手作り化粧水を作ってみませんか?まずガスールを2倍の水で溶かし、ガスールペーストを作ります。サラサラの液状になるようによく混ぜ合わせ、1時間ほど置いて、ガスールが沈殿するのを待ちましょう。上澄み液をすくって、手のひらにのせたら化粧水として使います。
この上澄み液は、ガスールのミネラル成分がたっぷり含まれているので、肌をなめらかにしっとり保つ保湿効果やくすみを取り除いてくれる美白効果が期待できます。
ガスール利用の注意点
固形をふやかす時は途中で触らない
粉末状のガスールをは比較的に溶かしやすいのですが、固形のガスールを溶かす際には指で抑えたり、揉んだりせず、そのまま3分ほど放置して溶けるのを待ちましょう。途中で触ったりすると、芯が残ってしまうことが多くペースト状になりにくいので、肌にのせた時にざらつきを感じることがあります。
最後に、溶かしたガスールの柔らかさを指で確認してから、肌や髪に優しくなじませていきます。固形のタイプのものは、置いておくだけで自然にクリーム状に溶けてくれるので、使い心地が抜群に良いですよ。
利用頻度は自分の肌と相談する
ガスールはクレイの中でも肌に優しく、穏やかに皮脂の汚れを取り去ってくれるものですが、必要以上に使ってしまうと乾燥の原因となることがあります。使い始めは、週に1回~2回くらいで肌の様子を見ながら使用することをおすすめします。個人個人の肌質は皆それぞれ違うものなので、自分の肌と相談しながら利用していきましょう。
また、ガスールの粒子はとても細かく、目に入ってしまう危険性があるので、目の周りの使用は避けて使用しましょう。万が一目に入ってしまったら、すぐに洗い流してくださいね。それでも目に違和感が残るような場合は、必ず医療機関に相談しましょう。
ガスールを溶く器は金属以外で
ガスールを溶かす器は、金属以外のものを使うようにするのがベストです。水やガスールが金属と反応することによって、金属イオンが溶けて出して変質してしまう恐れがあります。 できれば陶器やガラス製のもの、プリンやゼリーの容器くらいの大きさで、形は底が丸くなっている器が使い勝手がよくておすすめです。
使い終わったらきれいに洗って完全に乾かし、清潔な状態で保管しておきましょう。容器にガスールの洗い残しがあったりすると雑菌の繁殖につながります。
水に溶かしたガスールは日のうちに使い切る
水に溶かしたガスールは雑菌が入ってしまう恐れがあるので、その日のうちに必ず使い切るようにしましょう。また作り置きもおすすめしません。その日に溶かしたガスールは、すぐに使いきりましょう。ガスールは天然のクレイなので腐るということはないのですが、水自体が古くなって腐ってしまうのです。
もし、どうしても保存しておきたいときには、密封した容器に入れ、必ず冷蔵庫の中に入れて保存するようにしましょう。最低でも2日以内に使い切るようにしてくださいね。
乾燥する前に洗い流す
また、ガスールは乾かないうちに洗い流すことがポイント。洗顔として使う場合は、肌の上にガスールをのせるとすぐに洗い流すくらいの感じがベストです。乾ききった状態になると、肌に張り付いて落としづらい状態になり、肌を擦ってダメージを与えてしまう結果になるので気をつけましょうね。
パックで使用する場合は、5分~10分程度置きましょう。なるべく肌の色が見えなくなるくらい厚めに塗るようにすれば、ガスールが乾きにくくなりますが、乾くまで待たずに洗い流すのがコツです。
絶対に強くこすらない
水に溶かしたガスールは、粘土の粒子が肌の汚れを吸着するので、手で強く擦る必要がまったくありません。洗顔フォームのように泡が立たないので、どこまで洗い流してよいのかわからず、ついつい洗いすぎてしまいう方も多いようですが、ぬるま湯で優しく流すだけで大丈夫です。
また、手の刺激や摩擦は肌表面のバリア機能を破壊し、肌本来の持つ自己防衛反応によってメラニンが過剰に作られ、色素沈着を起こしてしまいます。ガスールを洗い流すときには、絶対にゴシゴシ擦ったりしないことがポイントです。また洗い終わったあとも、肌を優しく押さえるようにしてタオルドライしてあげましょうね。
天然素材で明るい肌を手に入れよう
ガスールの魅力は、洗顔だけでなく、洗髪やクレンジング、全身パックのスキンケアがオールラウンドにできるといった、まさに天然素材のクレイの女王といっても過言ではないと思います。ガスールの素材自体がとてもシンプルなアイテムなので、ローズウォーターやアルガンオイル、はちみつなどを足して、プラスアルファの楽しみ方ができるのもてとも素敵ですね。
正しい使い方の方法や注意点を守って、しっとりとした透明感のある美しい肌を手に入れることができますよ。モロッコの女性たちが古代から愛用してきたガスールで、あなたもモロッコ美人になれること間違いないでしょう。