目次
嫉妬は誰もが感じている
小さい頃から嫉妬心を感じてきた私達
人は成長の過程で2歳頃から自我意識や独占欲が強くなってきます。しかしまだ理性の発達が乏しいため、おもちゃの取り合いや母親の取り合いなどで嫉妬心を抑えることができず、喧嘩をしたり泣き叫んだりすることがあるのです。
このように、私達は小さい頃からさまざまな場面で嫉妬し、独占欲を満たそうとしています。自分が持っていないものを他人が持っていたり、独占欲が満たされないときには、自然におこる感情なのです。
嫉妬心は誰にでもある感情で、決して醜いものではありません。しかしうまくコントロールできないと間違った行動に出てしまったり取り返しのつかないことになる場合もあります。何よりも心が疲れてしまい毎日を楽しむことができません。自分の嫉妬心をうまくコントロールできるようになりましょう。
嫉妬心は恋愛に関するものだけではない
「嫉妬」と聞くと恋愛をイメージする方が多いですが、恋愛以外でもさまざまなシーンで嫉妬心は生まれます。例えば仕事では、同僚の昇進や才能など羨ましいと思うことすべてが嫉妬に繋がりますし、友人関係でも相手の可愛さや優遇された家庭環境を羨ましく思うものです。
相手を独占したいという「独占欲」の他にも、相手のことを羨ましいと思う「羨望心」、物事に対する「執着心」など、さまざまな思いが嫉妬心に繋がるのです。自分に自信のない人が嫉妬心を抱きやすいといわれていますから、ネガティブな感情は持たないことが大切です。
ただ、人間には子孫を残さなければ…という本能が備わっているため、よりよい相手を探さなければという気持ちが根強くあります。ですから、他には嫉妬しなくても恋愛に関しては嫉妬してしまうという人もいるのです。
なぜ嫉妬してしまうのか
手に入りそうで入らない
私達は、自分から見てとても遠い存在の物や人、まったく違う人生や価値観を持った人には嫉妬心は抱きにくいですが、自分にとって近い存在や同じような境遇の人には嫉妬しやすい傾向があります。
どう考えても自分には手に入れることのできないものを他人が持っていたら「いいな」とは思いますが、何が何でも手に入れたい、とまでは思わないはずです。しかし、ちょっと頑張れば手に入るのにまだ手にしていない…という場合はどうでしょうか。
近くにあって、手に入りそうなのに手に入らない…そんな状況に直面したときには「なんであの人にできて私にはできないの?」「なんであの人は持ってるのに私は持ってないの?」というような気持ちが強く現れてしまうのです。
失うかもしれないという不安
自分に自信がない人や心配性の人は、不安な未来を想像し、それについて焦りや憤りを感じることが多くなります。そのような気持ちになるのは、自分より優れている・自分より幸せにしている誰かが存在しているからであって、その不安な気持ちを感じさせる対象に嫉妬してしまいます。
その対象に嫉妬するのは、自分の思い描く未来を失うかもしれないという「不安」が大きく関係しています。「あの人さえいなければ…」と思うのは、その人に対しての嫉妬心からくるものなのです。
不安は誰にでもあるものですが、相手には悪気がない場合がほとんどです。不安になって嫉妬ばかりしていても意味がありませんから、自分も努力をすることから始めましょう。
嫉妬心が強くなりやすいタイプ
ネガティブ思考の人
「自分なんて…」と自分に自信がなく自分を卑下する人は、色々な状況や人達に嫉妬することが多くなります。自分は何をしても上手くいかない、幸せを感じないという気持ちが強いため、周囲の人を羨ましいと思うのです。
このタイプの人は、周りの人より自分の方が劣っていると思い込んでいるため、空回りしたり、嫉妬心を解消する術がなかなか見つからずに、気持ちを引きずりやすい傾向にあります。気持ちを引きずっているとさらにネガティブになってしまい、とても悪循環です。
ネガティブな気持ちでいると、本来ならでき得ることもできなくなってしまいます。物事を悲観的に考えず、自分の生活を楽しむためにはどうすればいいのかを考えましょう。気持ちが明るくなることで、嫉妬心が軽減することもあります。
他の人より優れていたい人
自分に自信がなくネガティブなタイプの人は、周りの人に対して嫉妬心を抱きやすいですが、逆に負けず嫌いで他の人より「できる自分」でいたいという気持ちが強い人も、嫉妬心が強くなりやすい傾向にあります。
前者の場合は嫉妬心を自分の心の内に秘めるタイプが多いですが、後者の場合は嫉妬心を剥き出しにして自分の欲を満たそうとするタイプが多くなります。嫉妬心が努力に結びつけばいいですが、嫉妬から間違った行動をしないように気をつけましょう。
他の人より優れていなくても、あなたにはあなたの良い部分がたくさんあります。周りの人の良い部分に嫉妬するのではなく、自分の良い部分を周りの人にわかってもらえるように努力しましょう。
周りからの評価を気にする人
職場でも友人関係でも、周りから評価されたい・可愛がられたい・チヤホヤされたい、という思いが強い人は、自分より他の人がチヤホヤされることに嫉妬しやすくなります。自分が評価されないという劣等感から、評価されている人に対して嫉妬心が生まれるのです。
努力をしているのになかなか評価されないのはとても辛いことですが、評価ばかり気にしていて本来の目的から大きくかけ離れてしまうのはもったいないです。相手に勝つことを目的に行動していては評価は得られません。勝ち負けではなく目標に向かって努めることが大切です。
周りからの評価は気にせず、自分自身を評価してあげるようにしましょう。周りの成功にばかり目を向けるのではなく、自分も頑張っているんだということを、自分自身で認めてあげましょう。
プライドが高い人
プライドが高い人は、物事が自分の思い通りに進まず他の人に主導権を握られたり、自分より他の人のほうが成績が良かったりすることを心良く思いません。自分よりも他人が優れているという状況が許せないのです。
ですから、何らかの理由でプライドを打ち砕かれたとき、問題に直視することができず逆恨みの様な嫉妬を覚えるのです。それまでは仲良くしていた友人や同僚でも、理不尽な理由をつけて嫉妬してしまうこともあるのです。
プライドが高いのは悪いことではありませんが、自分の非を認めることはとても大切なことです。プライドが高い人は自分の間違いに気付かないことも多いですから、周りの意見にも耳を傾けるように心がけましょう。
嫉妬をしてしまう時 恋愛編
好きな人と他の女性が話をしている
片思い中の相手でも彼氏や夫でも、好きな人に他の女性が話しかけたり触れたりしているのを見てしまうと「奪われるのではないか」という不安から嫉妬する女性は多くいます。私達は、好きな相手を自分のものにしたいという独占欲も持ち合わせていますから、他の人に取られたくないと思うのです。
彼と職場が同じだと、好きな人が部下や同僚の女性と話してる様子を毎日のように目することもあります。見なくていい場面まで見てしまうため、職場恋愛では嫉妬する人が多く、悩みを抱えている女性は大勢います。
彼のことが気になって目で追ってしまうこともあるでしょうが、目の前の仕事に集中することで、嫉妬心を抑えることができますし、仕事の効率も上がります。公私混同せず、仕事中は仕事のことだけ考えるようにしましょう。
彼や夫の過去の女性が気になる
元カノや元妻など、過去の女性を気にしてしまう女性はとても多いです。抱きしめられても「元妻ともしていたんだな」と思ってしまったり、デート中には「元カノとも来たのかな」と考えてしまって、会ったこともない相手に嫉妬してしまうことがあります。
他にも、彼が元カノとのエピソードを話したり、思い出の品を持っていたりなど、浮気を連想させる不安感を感じたときに、実際はそうでなくても嫉妬心が芽生えてしまうのです。しかしそれはただの想像にすぎません。過去は変えられませんから、彼を作り上げた一部として認め、受け入れましょう。
自分だって、元カレのことを思い出すときがあるはずです。もらったものをまだ持っているという人も多いはずです。それは、あなただけでなく、周りの人達も好きな人も同じなのです。ですから、責めるようなことはしないように気をつけましょう。
彼が自分よりも他の人を優先させたとき
好きな相手には、誰よりも自分のことを優先して欲しいと思うものです。予定を立てるときも、まず自分のことを考えた上で予定を立てて欲しいと思ってしまったりもします。しかし、彼はあなたとだけ過ごしている訳ではありません。友達や同僚と過ごす時間もとても大切な時間です。
相手が浮気相手や女友達でなく彼の母親や友人などであった場合でも、自分以外を優先された時、羨ましい・悔しい・悲しいなど複雑な気持ちになり、嫉妬してしまう人もいます。
付き合い始めは、彼を自分だけのものにしたいという気持ちが強いので、このような気持ちを抱きやすくなります。しかし彼も1人の人間ですから、彼の都合もしっかりと汲んであげましょう。自分のことばかりでなく周りを見れるようになることで、視点が変わり嫉妬心も薄らいでいくはずです。
心の浮気を疑ったとき
自分以外の女性と楽しそうに話していたりメールやラインを頻繁にしていると「あの子のこと好きなのかな?」「私といるときより楽しそうだな」と勝手な想像を膨らませて落ち込んでしまうこともあります。
浮気をしていなくても、他の人に心が移ってしまったのではないかと不安な気持ちになり、彼の気持ちを何度も確かめたり、その女性との関係を問い詰めたりしてしまう人もいます。度がすぎると「重い女」と思われてしまいますので気をつけましょう。
嫉妬をしてしまう時 職場や友人編
同僚の昇進や結婚
結婚願望の強い女性や昇進意欲の強い女性は、誰よりも早く自分がそうなりたいと思っているので、周りの動きに敏感になったり焦りが出てしまったりします。焦ってしまうとまちがった決断をしてしまうこともあるので注意が必要です。
同僚が自分よりも先に昇進し給料が増えたり、自分より先に結婚して寿退社するなど、自分よりも先にお祝い事があるときには羨ましい気持ちが大きくなります。
幸せな女性を見て「失敗すればいいのに」「別れちゃえばいいのに」と思うこともありますが、嫉妬ばかりしていても何も始まりません。焦らず自分のペースで自分の幸せを掴めばいいのです。
自分にはない才能を感じたとき
自分には持っていないものを他人が持っているとき、その人に対して「羨ましい」という気持ちになる人は多いものです。自分がずっと欲しいと思っていたものを持っている相手に対しても、同じです。
例えば勉強や運動などで、自分にはできないのに友人が上手にできたときや、自分にはできない仕事を成功させたときなど、相手の優れた才能を目の当たりにしたときに「いいな」「すごいな」と嫉妬してしまうのです。
自分が持っていないものを相手が持っていたとしても、あなたにはその相手にはない才能があるのです。ですから、自分のことを悲観したり他人に嫉妬したりせず、自分の才能をどんどん伸ばしていくことが重要なのです。
自分よりも優れた何かを手に入れたとき
かっこいい彼氏や家庭の環境など、自分よりも優れているものを友人や同僚が持っているときには、妬ましい気持ちになってしまうことがあります。しかし、これは誰にでもおこる普通の感情であって、自分を責めることではありません。
裕福な家庭で育ち、いい学校に行き、大手の会社に入社し、お金持ちの男性やかっこいい男性と結婚する人もいます。そんな女性を見て「ずるい」と思うのは、ほとんどの女性が経験したことのある感情だと思います。
しかし、あなたにも他の人より優れている部分が必ずあるはずです。周りの人の優れている部分や自分の悪い部分ばかり考えるのではなく、自分の長所を伸ばして自信をつけましょう。自信がつくことで、嫉妬しにくくなります。
嫉妬しない女になる方法
嫉妬することを受け入れる
嫉妬することは、悪いことではありません。誰にでもおこる感情であって、恥ずかしいものでもありません。ですから、自分が嫉妬しているという気持ちを素直に受け止め、隠したりごまかしたりしないことが一番です。
隠したりごまかしたりしないというのは、相手を責めたり愚痴を言うことではありません。自分が「嫉妬しているんだ」ということをちゃんと受け止め、さらっと可愛らしく伝えてみましょう。
隠していると無限ループに陥り、嫉妬心がどんどん強くなってしまうこともあります。相手に伝えるときは「寂しかったな」「妬いちゃうな」と爽やかに伝えてみましょう。それ以上は言わなくてもいいのです。それだけで気持ちが楽になります。
どこに嫉妬しているのか明確にする
嫉妬している相手を嫌いになってしまう場合もありますが、相手は自分に対して悪気がある訳でもないですし、意地悪をしている訳でもありません。自分の気持ちの問題ですから、しっかり受け止めて考えることで解決することもあります。
相手のことを嫌いになりそうなら、なぜ嫉妬しているのか、どこが一番モヤモヤするのかを考えましょう。もしかしたら問題点は自分にあるかもしれません。可愛さに嫉妬しているなら、自分も努力をするなど、自分を変えてみることで解決できる場合もあります。
自分の努力だけでは解決できない場合もありますが、どこに嫉妬しているのかを明確にすることで、自分の立ち位置や本当に求めているものがわかります。まずは自分の気持ちと向き合ってみましょう。
自分と他人を比較しない
「あの人はいいな」「なんで私ばっかり…」と、他人と自分を比較して優劣をつけてしまうと、気持ちが落ち込み物事がうまく進まなくなります。上には上がいるのですから、嫉妬しても仕方ないのです。
自分と同じ人間はいません。考え方も感じ方も人それぞれです。自分は自分・他人は他人、というように、他人と自分を比較しないように心がけましょう。自分にもいいところがあるという自信をもつことで、周りのことも気にならなくなってきます。
自己肯定感が低い人は、まずは自分を肯定してあげましょう。自分は間違っていないということが分かれば、自分の成功にも目を向けることができるようになります。自己肯定感を高めることで、気持がスッキリし向上心も生まれます。
嫉妬を目標にする
「負けたくない」「私もあの人みたいになりたい」という嫉妬心を、エネルギーにして努力できる人もいますが、残念ながらなんの努力もしないで嫉妬ばかりしている人も多くいます。それでは現状は何も変わりません。
嫉妬するなという訳ではありませんが、自分もできると信じ、その嫉妬を目標にして前に進むことが大切です。嫉妬していることを受け入れ、どこに嫉妬しているのかを明確にすることで、何が目標なのかが見えてきます。
仕事では「この仕事を成功させたい」という思いがあればやる気もみなぎりますが、目の前にある仕事を淡々とこなすだけではなかなかやる気がわかないものです。人は目標があってこそ頑張ることができるのです。
不安な気持ちを伝える
恋愛について不安で嫉妬してしまうならば、不安な気持ちの部分「だけ」を彼や夫に伝えることも、嫉妬心を落ち着かせる方法です。伝えるときは、余計な話はしないようにすることが重要なポイントです。悪口や責めるような発言は、相手を怒らせてしまったり疲れさせてしまい逆効果になってしまいます。
「最近なんだか寂しいな」というように、不安になった理由は言わずに気持ちだけを伝えましょう。彼は「自分のことを好きでいてくれてるんだなぁ」と愛しく感じ、意外に素敵な返事が返ってくることもあります。
不安な時に「私のこと好きなの?」「本当に仕事なの?」「私より仕事が大事なの?」と彼の気持ちを疑ってしまい、相手にその気持ちをぶつけてしまう人もいます。しかし彼は「信用されていない」と感じ、信頼関係が崩れてしまう可能性もありますので、マイナスな気持ちは心にとどめておきましょう。
嫉妬しない方法を試しても嫉妬心が消えない時
友人に相談してみる
1人でずっと考えているより、恥ずかしくても誰かに話を聞いてもらうだけでスッキリする場合もあります。1人で考えていると、さまざまなことを妄想して自分の中で話を作り上げてしまい、余計な心配や不安を膨らませてしまうこともあります。
第三者からアドバイスをもらえることで、ハッと気づかされることは多いものです。自分の間違いに気づくことも大切ですし、友達の同じような境遇の話を聞くことで「自分だけじゃないんだけど」と安心感を得ることもできます。
友人とご飯を食べに行ったり出かけたりして、1人で過ごす時間を少なくすることも1つのポイントです。嫉妬心で押しつぶされそうになってしまったら、友人を食事に誘ったりして心の中をスッキリさせましょう。
入浴で気分をリフレッシュ
嫉妬しない方法を試しても嫉妬心で心がグルグルしてしまったら、入浴で体からサッパリさせることで気分転換になります。39℃以下のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、副交感神経が働き心身がリラックスします。
また、水圧によるマッサージ効果で、体の疲れを取ることができます。体が疲れているとストレスが溜まりやすくなるので、体をほぐして血流を良くすることもストレス解消法の1人です。
ラベンダーやヒノキやイランイランなどの、興奮を鎮める効果のあるアロマオイルやアロマキャンドルなどを併用することで、さらにリラックス効果を高めることができます。
運動で頭をスッキリ
運動をすると、エンドルフィンなどの幸福・快楽ホルモンが分泌されます。また反対に、コルチゾールなどのストレスホルモンは減少するため、体を動かすことで幸福感が増し頭をスッキリさせる効果があります。
ストレスが溜まっていると、何を考えてもイライラしたりネガティブになってしまったりしますが、スッキリした頭でもう一度考えることで答えがでるかもしれません。暇な時間は色々考えてしまいがちですから、モヤモヤしているときこそ体を動かすことをおすすめします。
短時間で効果を感じたい場合は、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動だけでなく、筋トレをすると幸福ホルモンが分泌されやすいです。また、音楽を聴きながら運動をすることで効果上がるといわれています。
嫉妬心をコントロールして理想の自分に
嫉妬することは決して悪いことではありませんが、嫉妬からストレスを溜めてしまっては悪循環です。嫉妬心をうまくコントロールすることができるようになれば、むやみやたらに嫉妬することもなくなり、自信がついたり自分のことを好きになることができます。
待っているだけでは幸せは掴みづらくなります。嫉妬心を受け入れ、理解し、その答えに向かって行動することで、理想の自分に近づくことができるはずです。