日焼け止めの成分はなにでできている?知って選ぶ最適な日焼け止め

2017.08.04

日焼け止めの成分はなにでできている?知って選ぶ最適な日焼け止め

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NADECICA編集部
NADECICA編集部

店頭に並んださまざまな日焼け止め。パッケージは異なるものの、なにがどう違うのかよくわからないと悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。そんなときに日焼け止めの成分表示を読み解くことができれば、自分に最適な日焼け止めを選ぶことができるかもしれません。

INDEX

目次

    日焼け止めの主成分の特徴

    効果の強い紫外線吸収剤

    日焼け止めの成分は主に2種類あります。紫外線吸収剤と紫外線散乱剤です。そのうちの紫外線吸収剤は、その名に「吸収」とあるように紫外線を吸収して日焼けを防ぐ方法です。

    肌に塗布された紫外線吸収剤は、紫外線を吸収します。そして科学反応を起こし熱エネルギーや赤外線といったものに変換、放出します。化学反応を起こすためケミカルな成分がメインとなっており、含まれる物質にはt-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなどがあります。紫外線吸収剤は紫外線を防ぐ効果がとても高く、また伸びが良く白くなりにくいという性質があります。汗にも強いので、防御力は高いといえるでしょう。

    刺激の少ない紫外線散乱剤

    それでは紫外線散乱剤はどのようなものなのでしょうか。こちらは「散乱」という名が示すように、白色顔料などの粒子により紫外線を散乱させて日焼けを防ぐ方法です。紫外線吸収剤よりも長持ちをしますが、紫外線を防ぐ効果が低く、なめらかさに欠け白っぽくなることがあります。

    使用されている物質には酸化チタンや酸化亜鉛などがあります。それらは自然界に存在するので、比較的肌にやさしいオーガニックな物といえます。
    ▼さらに詳しい解説はこちら
    日焼け止めの紫外線吸剤不使用とは。違いを知って紫外線対策をしよう

    紫外線吸収剤のメリットとデメリット

    伸びが良くさらっとしている

    紫外線吸収剤は紫外線を反射する必要がないため、無色透明のまま使用することが可能です。白浮きしにくいため日焼け止め効果のある化粧品にもよく使用されています。

    またオイルタイプの物質ですから、肌に塗布したときに色むらも少なく塗ることができます。紫外線吸収剤が配合された日焼け止めはとても使いやすく、化粧品として使うには最適です。

    SPF値が高い物が多い

    紫外線吸収剤の中には、少量で効率よく紫外線を防ぐことができるものがあります。そのため、SPF50やPA++++など紫外線防御効果の高い日焼け止め製品に配合されやすいのです。紫外線を防ぐ効果がとても高く、強い日焼け止めには含まれていることが多いです。

    SPF値の高い物は、その分肌を傷めやすいので使用に注意が必要ですが、真夏の海や山などのレジャーや、長時間の戸外のスポーツなどでしっかりと日焼け対策をしなければならない時には、紫外線吸収剤の入ったSPFやPA値の高いものを選ぶと良いでしょう。

    アレルギー反応が出やすい成分が多い

    日焼け止めを使用した際に、チクチクしたりかゆくなったりと肌にアレルギー症状がでたことはありませんか。紫外線吸収剤の分子構造は不安定で、長時間紫外線を受け続けると分解されてしまいます。

    化学反応や、それにより変質してしまった物質が肌へ残り刺激となることがあります。ケミカルな成分がメインのため、体が異物と認識してアレルギーを起こしやすいといわれています。

    紫外線を吸収した時に科学反応がおきる

    紫外線を吸収した際に紫外線吸収剤が熱を発生し、化学反応を起こします。紫外線を熱エネルギーや赤外線に変換するのです。このときに発生する熱自体は熱いと感じるほどのものではありませんが、敏感肌の人にとっては肌への負担が大きく、これでアレルギーを起こす人もいます。

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    紫外線散乱剤のメリットとデメリット

    天然成分由来のものが多い

    紫外線散乱剤使用の日焼け止めはオーガニック、酸化チタンなど、ノンケミカルと表示されるものが多いです。紫外線散乱剤の主成分は酸化チタンや酸化亜鉛です。またそれに加えトチノキ種子エキスやヒマワリ種子エキスなど植物関連の成分を含んでいるものもあります。

    オーガニック、ノンケミカルなどをうたっている製品は、天然成分由来のものをメインに商品が作られているので、肌にやさしい日焼け止めとなっています。

    肌への負担が少ない

    ケミカルな物質を使用していないので、肌への負担が大きくありません。天然成分由来のものが多いので肌にやさしい物が多く、敏感肌でも平気な成分もあります。

    紫外線散乱剤の多くに使用されている酸化チタンは自然界にすでに存在する物質で、ファンデーションなどにも使われている金属酸化物です。このような天然成分のみで精製されている日焼け止めは石けんでメイクオフできたりします。

    落ちやすくて伸びがわるく白く浮きやすい

    紫外線散乱剤の日焼け止めは、天然成分なので伸びがあまりよくありません。また、白色顔料を使用しているため白っぽく浮きやすいのが特徴です。だからといって、少量を薄くのばして使っては、紫外線散乱剤の紫外線を反射させて防ぐという意味が大きく損なわれてしまいます。

    よく、500円大の日焼け止めを肌に塗布するなどと仕様書に書かれていることが多いですが、紫外線散乱剤の含まれた日焼け止めをその量塗ると、しっかりと白い色が残ってしまうでしょう。だからといって量を半分にすると効果は半分ではなく4分の1くらいになってしまいます。また汗などで落ちやすいため、何度も塗りなおす必要があります。

    アレルギー反応が出る場合もある

    敏感肌向けをうたった日焼け止めは数多く出ています。注意しなければならないのは、紫外線散乱剤を使った日焼け止めが絶対アレルギー反応を引き起こさないとはいえないことです。

    アレルギーはなにもケミカルな物質だけにおこるものではありません。天然成分自身にアレルギーを示す人もいるので、必ず使用前にサンプルなどでパッチテストを行うように心がけましょう。

    SPFを高くするためにナノ粒子を使用している事がある

    SPFを高くしたり、白浮きを改善するためにナノ粒子を使用していることがあります。通常200~300nmの粒子を50nm以下にすると透明感が出るうえに、紫外線散乱効果も高まります。ただし、このナノ化、まだ安全性についてははっきりと安全だといえないのです。

    酸化チタンや酸化亜鉛は光触媒によって有機物を分解する働きを持っています。それが肌の上に乗っているので肌に負担をかけないわけがありません。酸化チタンなどは肌の奥に浸透して発がん性があるともされています。

     

    ホットクレンジング肌に優しい日焼け止めの選び方

    SPF数値の低い物を選ぶ

    SPFは「Sun Protection Factor」の略でUVBによる炎症ややけどを防ぐ効果を示しています。UVBを防がないと、そのダメージが後にシミやソバカスの原因となります。

    店頭に数多くの日焼け止めが並んでいると迷います。そして思わずSPFやPAが高いものを手にとってしまうかもしれません。でも数値が高いものは確かに効果も高いのですが、肌への負担も大きいのです。

    SPF値は日焼け止めの効果持続時間を示したものではありません。どこまで紫外線に耐えられるかの値なのです。日常生活を過ごすならば低めの数値「SPF15~20」程度でも十分効果的です。

    出来るだけ紫外線吸収剤が入っていないものを選ぶ

    特に敏感肌の方はオーガニックや、ノンケミカルをうたっている紫外線吸収剤不使用のものを選びましょう。紫外線吸収剤不使用の製品はそれほどSPFが高くない物が多いので、日常使い用になるかもしれません。

    はっきりと紫外線吸収剤不使用と記載されている物は、肌にやさしい製品というのがウリの事が多いので、紫外線吸収剤の他に香料や着色料、防腐剤、合成界面活性剤、鉱物油などさまざまなものを無添加にしています。紫外線吸収剤以外のそれらもチェックしてみましょう。基本的には肌への負担が少なく、やさしい物が多いです。

    無添加な物を選ぶ

    注意したいのが「偽オーガニックコスメ」です。天然成分でできているなどという売り文句を信じて購入したものの、よく見たら添加物がたくさん入っていてそちらにかぶれてしまったという話もあります。

    せっかくオーガニックな日焼け止めを購入できたとしても、防腐剤や酸化防止剤、合成着色料や合成香料、合成界面活性剤、鉱物油などが入っているとそれが肌への負担となってしまいます。無添加で肌にやさしいものを選びましょう。

    保湿成分が配合されている物を選ぶ

    オーガニック成分の中には油分を吸収するものもあります。乾燥を防ぐため保湿成分が配合されているものもあるので、一度手に取ってみてください。「美容成分配合」のものを選ぶと保湿力がある程度高いです。

    また、日焼け止めのタイプもいろいろありますが、パウダータイプや、スプレータイプよりも保湿力が高いのはクリームタイプやジェルタイプです。保湿成分があり日焼け止めに配合されやすいものの一例は、ブドウ種子脂、シャクヤクエキス、ボタンエキスなどがあげられます。

    出来るだけ敏感肌用を選ぶ

    日焼け止め自体に「敏感肌用」と書かれているものは、比較的安全です。敏感肌用は、刺激となる成分を使っていないものが多いです。もしも店頭に見当たらなかったら、赤ちゃん用を購入してもよいでしょう。

    子供用や赤ちゃん用など敏感肌用の日焼け止めが避ける成分は、紫外線吸収剤、鉱物油、石油系海面活性剤、パラベン、エタノール、合成香料、合成着色料などです。それらの成分が入っていないか確認した上で購入しましょう。
    ▼さらに詳しい解説はこちら
    日焼け止めによる乾燥を防いで素肌を守る。成分と塗り方のコツとは

    日焼け止めを使う時の注意点

    シーンによって種類を使い分ける

    日焼け止めの種類は主に3種類あります。クリームやローションなどの液状タイプ。ヘアースプレーのように直接肌にシューッとスプレーするスプレータイプ。スポンジなどで肌に塗るパウダータイプです。

    液状やパウダー、スプレータイプなど特徴に応じて使い分けを行いましょう。下記に主な3タイプを紹介しますが、それ以外にも様々な商品があります。

    クリームタイプ

    店頭でもっとも幅広く売られているメジャーなタイプ。保湿力が高くしっかり塗ることができますが、その分白浮きしやすいです。また、油分が多いので肌荒れやニキビの原因になることも。石けんでメイクオフできるとうたっているもの以外は、しっかりとクレンジングを使用して落としましょう。

    スプレータイプ

    スプレーを噴射して直接肌につけるタイプなので、手が汚れません。しかし塗りムラしやすく、日に焼けてから塗り忘れに気づくことも。

    日焼け止めを嫌がる子供にもそれほど抵抗なくつけることができますが、見えない霧状の液が周囲に飛び散るため幼児などの吸い込みには注意が必要です。顔にスプレーはできませんので、頭皮や髪、背中など自分の手が届きにくいところ用だと考えると良いでしょう。

    パウダータイプ

    メイクの上から乗せることができます。肌にやさしいものが多いので敏感肌の方にも向いていますが、落ちやすいため頻繁に塗り直しをする必要があります。

    ボディ用のものを顔に使用しない

    顔用、ボディ用としっかり記載があるものは、その部位のみに使用しましょう。顔と比べて体の方が皮膚は丈夫なので、配合されている成分が強いことが多いです。

    また、日焼け止めのタイプによっても使用部位が異なります。市販製品に良くあるクリームタイプは、顔や腕など様々なところに使用できるものが多いですが、スプレータイプは直接噴射するので顔には使用できません。

    購入前に試し塗りをしてみよう

    成分表を見てもわからない場合は、なるべく試し塗りをしてから購入すると良いです。店頭にテスターがある場合、できればパッチテストを行ってみましょう。

    直接顔で試すと万一炎症が起きてしまったときに困ったことになるので、腕の内側など敏感だけれど目立たない箇所に少量つけてみてください。2日くらいおいて、塗布した場所に変化がなければ問題ないでしょう。

    サンプル品などを利用しよう

    テスターなどがない場合、製造会社に電話をかけるとサンプル品を送ってくれることがあります。ノンケミカルやオーガニックでも化学成分を使用している場合があるので、特に敏感な肌の方は試した方がいいでしょう。心配なことがあれば、電話をかけた際に質問してみてもいいかもしれません。

    また、インターネットなどで販売している場合、ネット上から無料サンプルの請求ができることもあります。サイトの情報がしっかりしている場合、その製品のウリや特徴、成分まで詳細に記載されている事が多いのでサンプル品があるかどうかを確認しつつ商品についての知識を深めてみてもいいでしょう。

    日焼け止めを使わない場合の日焼け対策

    なるべく日光にあたらない

    日焼け止めを塗っていても肌がぼろぼろになるのに、中には日焼け止めを塗らなくても美肌の人がいます。うらやましい限りです。でも、そのような人も紫外線を避けて日常生活を送っているのかもしれません。

    紫外線にさらされないよう、なるべく屋内にいることで、単純ですが日焼けに悩まされないですむのです。また外を歩く際には日陰を選んで歩くだけでも小さいですが日焼け止め効果は得られるでしょう。

    外出の時は紫外線の多い日中をさける

    外出する場合は紫外線の強い午前中やお昼間をさけて、夕方か夜にかけてしたいものです。紫外線の多いピークの時間帯は月ごとによっても異なりますが、おおむね10時~14時くらいです。1日の紫外線量のおおよそ半分がこの時間帯に降り注ぐといわれています。

    そのため夕方4時くらいまではしっかり日焼け止め対策はした方がいいですね。もしその時間帯に外出しなければならない場合には、肌を覆ったり、日陰を選んで歩きましょう。

    外に出る場合は肌を極力覆う

    それでも外にでなければならないときはありますよね。その場合には紫外線が肌に触れないよう、衣類や手袋などで肌を覆うよう心がけましょう。

    最近はUVカット効果の高い衣類も見かけられるようになりました。紫外線を直接肌にあてない工夫ならすぐにでもできると思いませんか?

    真夏に長袖の服というと暑いように感じますが、中東や砂漠に住む人のことを考えてみてください。彼らはより暑い中、肌を見せない服装をしていますよね。あれは直接肌に日光が当たるのを防ぐ方が大切だからです。

    サングラスや日傘帽子を着用する

    紫外線を防ぐ効果のある日傘や帽子、サングラスを使用するというのもひとつの手です。

    サングラスは目へのダメージを軽減します。最近では紫外線を受けて目がダメージを被ると、全身のメラニン色素の生成が促されることもわかってきました。

    帽子は直接降り注ぐ紫外線ダメージには効果があります。ただ反射する紫外線に対してはほとんど効果はないので気をつけましょう。

    日傘は白系よりも黒系の方が遮断効果は高いといわれています。また、帽子と同じく反射光に対しては効果がありません。

    天然のキャリアオイルなどを使う

    キャリアオイルとは、100%天然の植物油のことです。アロママッサージなどに興味のある人は、精油とともによく混ぜて使うオイルと聞けばピンとくるかもしれません。

    ある種のキャリアオイルには紫外線を遮断する効果があります。たとえばラズベリーシードオイルなどは、SPF28~50、PA++と店頭販売されている日焼け止めと大差ない値となっています。

    他にはオリーブオイルや小麦胚芽油、ココナッツオイルやスイカ油などがあります。キャリアオイルはもちろんすべて天然の成分ですし、添加物や肌に悪い成分を心配する必要もありません。オイル自体にビタミンやミネラルなど美容成分が含まれているので、皮膚への栄養補給もでき一石二鳥といえるでしょう。

    自分の肌に合った日焼け止めの成分を選ぼう

    日焼け止めの主な成分は2種類あることをみてきました。大切なことは、それぞれのメリットデメリットを知った上で自分の肌にあった日焼け止めの成分を選ぶことです。もしくはシーンに合わせて2種類を使い分けてもよいかもしれません。

    真夏の炎天下で長時間海で遊ぶ場合は、効果が強く紫外線を長時間防ぐことが可能な紫外線吸収剤を。日常生活で買い物などに出るときに使うのは、敏感肌にもやさしい紫外線散乱剤といったぐあいです。自分の肌質を知り、それにあった日焼け止めの成分を選ぶことで、肌を傷めずきれいなまま保つことができるでしょう。

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