意外と気になる太ももニキビの原因は？日頃からの予防＆ケア方法

太ももにできるニキビの原因

皮膚が厚く汗の分泌が多い

全身の皮膚は、実は部位によって厚さがさまざま。顔などと違い、太ももは、もともと皮膚や角層が厚くつくられています。また、運動不足や冷えなどで汗腺の働きが正常ではなくなると、身体の一部から汗を出そうとし、その部分が太ももだと、大量の汗が太ももから出るようになってしまうのです。

太ももは角層が厚いため、汗をかいても放出されにくく、結果として蒸れや雑菌の繁殖を招きます。

蒸れに起因するニキビ

ジーンズやスキニー、タイツやストッキングなどのアイテムは、女性のオシャレにとって欠かせないアイテムですが、同時に、ニキビの天敵にも。

脚に密着した衣類を身に着けていると、汗が乾かず、太ももが常に湿った状態になります。ジメジメと湿った環境を好む雑菌は、ニキビの原因になるのです。

衣類との摩擦

蒸れを引き起こす衣類は、脚にピッタリとくっついていることが多い場合が。こういった衣類を身に着けていると、ただ座ったりする動作だけでも、衣類と太ももがこすれ、皮膚を刺激します。

肌の表面が削れ、新しい角層がむき出しの状態に。新しい角層はとてもデリケートなため、少しの刺激で肌荒れを起こすという悪循環に陥ってしまうのです。

ホルモンバランスの乱れ

ストレスなどでホルモンバランスが乱れてしまうと、肌が生まれ変わる周期も乱れがちに。すると、はがれ落ちるはずの古い角層が肌に残ったままになり、さらに皮膚の分厚い太ももに…。

またホルモンバランスの乱れは、皮脂の過剰な分泌も招きます。古い角層が残ったところに皮脂が多く出ると、出口を奪われた皮脂が角栓となり、ニキビを引き起こすのです。

石鹸が毛穴に残っている

お風呂に入ったとき、椅子に座った状態で髪の毛や身体を洗う方は多いと思います。上半身の汚れを洗い流すときに、太ももをつたって泡や汚れが流れ落ちていることを意識しているでしょうか。

太ももから流しきれなかった汚れや石鹸カスは、雑菌の大好物。また、太ももの毛穴を塞いでしまい、太もも自体から出る皮脂の出口を奪うことになります。汚れを落としきれていないということは、毛穴詰まりが原因で炎症が起こりやすくなったところに、さらに雑菌にエサを与える、という状態を引き起こすのです。

ターンオーバーの乱れ

正常なターンオーバーは、美肌のためには欠かせないものです。しかし、不規則な生活やストレスなどでターンオーバーが乱れてしまうと、肌が生まれ変わるスピードが落ち、古い角層が残ったままになります。

他のパーツと比べ皮膚の厚い太ももは、皮膚の生まれ変わりにも時間がかかりがち。綺麗な太ももを目指すには、正常なターンオーバーは不可欠なのです。

ムダ毛処理が原因

女性にとって、ムダ毛の処理は欠かせないもの。しかし、間違った処理をすると太もものニキビが発生してしまうのです。

まず大きな原因となるのは、カミソリでのムダ毛処理。 毛と一緒に肌の表面にある角層まで削ってしまい、肌が傷ついてしまいます。傷ついた皮膚は摩擦や蒸れに弱いので、炎症を起こす原因に。

また、電動の毛抜きも便利ですが、使用の際はニキビに要注意。無理に毛を抜くと、途中で毛が切れ埋没毛になったり、皮膚を傷つけることで炎症が起こり、そこから雑菌が繁殖してしまいます。

また、ムダ毛の処理をするときは肌だけでなく、使用するカミソリや毛抜きも清潔なものを使いましょう。油分の多いボディーソープではなく、シェービングフォームの泡を肌につけた状態でのムダ毛処理をおすすめします。

太ももにできるニキビの対処方法

汗をかいたら拭き取る

蒸れが気になるときは、思い切って汗を拭きましょう。拭くときのポイントは、ずばり「汗を拭きすぎない」こと。

肌の表面は、少し湿っているのが正しい状態です。肌の表面が完全に乾いてしまうと、肌を潤そうと余計に汗が出てきてしまいます。すべて拭き取るのではなく、上から軽くポンポンとおさえましょう。

また体温が下がると、汗の量が減ります。余裕があれば、濡らしたタオルで拭き取りを行うとより効果的です。

ストッキングやタイツを履かない

ストッキングやタイツは太ももを蒸らすうえ、摩擦も与えるアイテムです。また締め付けることで血行が悪くなり、太ももニキビの原因となります。

必要なときは、ひざ丈や足首丈のストッキングを選んだり、通気性の良い素材で作られたものを選ぶなど、工夫をしましょう。

通気性の良い下着選び

どうしても汗が気になる方には、汗を取るための下着がおすすめです。ひざ丈の薄いスパッツのような形のものが多いので、汗を吸い取り、太ももをサラサラに保ってくれる優れもの。

また衣類に汗が染みだすのも防ぐので、汗染みに悩む方はぜひ取り入れたいアイテムです。素材は綿100％のものを選びましょう。綿は通気性がとても良く、お肌にも優しい素材です。汗による湿りを放出し、加えて肌へのストレスも少ない、まさにニキビ対策にピッタリなのです。

ニキビを潰すのはダメ

ついつい潰したくなってしまうニキビ。「潰したほうが、なんとなく早く治りそう…」というのは大きな間違い。ニキビを潰すと様々なトラブルが起こります。

自分で潰すと、まわりの皮膚まで傷をつけてしまい、そこからさらに炎症を起こすことがあります。また傷ついた箇所がニキビ跡やシミとして残るリスクが大きいので、絶対に避けましょう。

どうしても潰したい場合は、皮膚科などの専門機関で潰してもらうようにしましょう。

▼さらに詳しい解説はこちら
「潰すニキビケア」はデメリットばかり。正しい対処法とは

規則正しい生活をする

さまざまな化粧品や薬を試す前に、まずは毎日の生活を振り返りましょう。とても簡単なことで、ニキビが改善されるかもしれません。

睡眠不足を解消したり、偏った食事をやめて野菜を意識して食べる、シーツをこまめに洗うなど、生活の基礎から見直してみましょう。

栄養バランスの整った食事

油たっぷりのジャンクフードや糖分の摂りすぎは、胃腸に大きな負担をかけてしまいます。また、脂質や糖質は皮脂の過剰分泌を招くことも。食べるときはほどほどに、を心がけましょう。 美肌に有効なのはビタミンCやビタミンA。レモン、アセロラ、豚や鶏のレバーに多く含まれます。

また水分補給も大切です。1日に1～2リットルの水分補給が望ましいといわれています。水分が足りないと血液がドロドロになり、栄養を肌に届ける力が弱まってしまうのです。水をしっかり飲むことで血行が良くなり、代謝が上アップしてターンオーバーの助けにもなるのです。

十分な睡眠をとる

ターンオーバーは眠りについてから3～4時間の間、「成長ホルモン」が分泌されるときに行われるといわれています。睡眠時間が不規則だったり短かったり、質が悪いとその分ターンオーバーにも悪影響が。

理想的なのは入眠後すぐに熟睡の状態に入り、しっかりと成長ホルモンを分泌させること。夜更かしや、眠る直前までスマホをいじる…ということはやめて、好きな香りのアロマを焚いたり、寝具を肌触りの良いものに変えたり、良質な睡眠をとれるように工夫してみましょう。

ストレスを発散する

「ストレスは万病のもと」と言われるほど、身体にとって良いことはありません。ストレスが溜まると自律神経が乱れ、ホルモンバランスや睡眠に大きな悪影響を及ぼします。また肌はとても繊細なパーツのため、ストレスの影響を受けやすいのです。

ストレスは活性酸素を発生させます。これは細胞を大幅に酸化させ、老化を促進する作用があります。また免疫力が下がり、ちょっとした刺激や菌に勝てない身体へと変えてしまうのです。

ストレスの解消法は人それぞれ。自分に合った方法を見つけ、心も身体もリラックスさせましょう。

皮膚科で相談する

食生活にも睡眠にも気を付けているのに、どうしてもニキビが治らない…。そんな方は、思い切って皮膚の専門家・皮膚科医に相談しましょう。

皮膚科で受けられるニキビ治療としてまず挙げられるのは「ピーリング」。ピーリングはレーザーや酸などで古い角質を剥ぎ取る治療です。 古い角質はニキビを招く原因になるので 、早めに取り除くのがおすすめです。自分で行うと角質を取りすぎる恐れがあるので まずはドクターに相談を。

また自分では気づかないような、思わぬ原因が潜んでいることもあります。どんどん悪化するなど、おかしいと思うことがあれば早めに受診してみましょう。

太ももニキビのおすすめスキンケア

しっかり洗って清潔に保つ

ゴシゴシと強く洗うのはNG。身体を洗うときは、泡立ちが良く肌触りの良いボディータオルやスポンジを選びましょう。 ナイロンなどの化学繊維は固く、肌を傷つける原因になります。直接肌に触れるものだからこそ、化学繊維は避け、綿や麻などの天然素材でできた、上質なものを選びましょう。

また洗う順番も大切です。まずは髪の毛から。シャンプーやコンディショナーを流したときに出る汚れは、身体を洗うときに一緒に洗い流しましょう。流し忘れや汚れが残らないように、お風呂を出る前にシャワーでサッと身体全体を洗い流すなどの対策もおすすめです。

古い角質を落とす

自宅で使える、安心・安全なピーリング化粧品が色々と販売されています。セルフで行う場合、フルーツ由来の酸で肌表面の角質を除去する「ケミカルピーリング」が良いでしょう。石鹸やふき取りタイプのものなど、方法はさまざま。いずれもドラッグストアなどで手軽に入手できます。

ピーリングを行うと古い角質が剥がれ、新しい角質が肌表面に出てきます。新しい角質は乾燥や刺激に弱いので、ピーリング後は保湿も忘れずに。また、製品によって使用頻度もさまざまです。気になるからといって使いすぎは禁物です。

▼さらに詳しい解説はこちら
クエン酸ピーリングは全身に使える。正しく活用して美肌になる方法

体ニキビ専用のジェルを使う

プラスのケアとして、身体ニキビ用のジェルも取り入れましょう。ニキビがある肌に油分や保湿成分のたっぷり入ったクリームを塗ると、かえってニキビが悪化してしまう恐れがあります。

こってりしたクリームではなく、みずみずしい使い心地のジェルタイプがおすすめです。季節や肌の調子に合わせて、使い分けてみましょう。

ビタミンC配合のボディーローション

美肌のために欠かせないのがビタミンC。美白や、肌のターンオーバーを助ける効果があります。ただしビタミンCはそのままだと肌に吸収されにくく、非常に壊れやすい栄養素。そのため化粧品などに含まれるときには「ビタミンC誘導体」という形に加工されています。

肌に欠かせないビタミンCですが、保湿力がイマイチという弱点があります。ビタミンC誘導体を含むボディーローションを使う際は、あわせて保湿ケアも忘れずに。

ビタミンCがニキビケアに優れている理由

抗酸化作用によるアンチエイジング

人間は呼吸をして酸素を取りこみ、身体を動かすエネルギーとして使っています。しかし余った酸素は「活性酸素」として体内に残ります。 またこの活性酸素は、ストレスや紫外線、喫煙などでも増えるもの。 活性酸素は、体内の細菌を倒す役割がありますが、増えすぎると正常な細胞まで傷つけます。この増えすぎた活性酸素こそ、身体を酸化させる＝老化を進める物質なのです。

抗酸化作用という言葉を聞いたことはありませんか？これは身体の酸化を防ぐ作用のこと。ビタミンCにはこの酸化を防ぐ効果があります。おすすめの食材はイチゴ、キウイ、ブルーベリーなど。朝食やおやつには、色の濃いフルーツを積極的に取り入れましょう。

抗酸化作用によるアンチエイジング

メラニン色素は悪者のイメージがありますが、紫外線などのダメージから肌を守るという、大切な役割があります。紫外線や強い刺激が加わると、チロシナーゼという物質から、メラニン色素を発生させ、肌を守るように命令が出されます。このときに発生したメラニン色素が肌に残ったままになると、色素沈着を起こしてシミとなるのです。

ビタミンCには、チロシナーゼの指令を抑える効果があり、メラニン色素の過剰な生成をストップさせます。
日差しを浴びずに生活することは難しいため、日頃のケアにビタミンCが含まれるものを取り入れるのが良いでしょう。

コラーゲン生成を手助け

コラーゲンはただの美肌成分だと思っていませんか？じつは、身体にあるたんぱく質の30%以上がコラーゲンで出来ていて、肌の土台ともいえる大切な成分なんです。コラーゲンが減ると肌の水分量が減り、ハリ、ツヤが失われたカサカサの乾燥肌に。乾燥した肌はダメージを受けやすく、ニキビなどの原因にもなってしまうのです。

コラーゲンだけを食べても、残念ながら肌に届く前にアミノ酸に変化してしまいますが、ビタミンCとコラーゲンが結びつくことで、コラーゲンの生産量はアップ。 コラーゲンを摂るときは、同時にビタミンCも意識して摂取しましょう。

太ももニキビにおすすめの薬用ボディソープ

マックス 薬用アクネオフ デコルテケアボディソープ

身体にできたニキビや、ごわつきが気になる方におすすめの、毛穴洗浄の効果がある薬用ボディソープです。毛穴詰まりの解消のほかに、殺菌・消炎の効果もあるので、すでにできてしまったニキビへ働きかけるだけではなく、ニキビの原因からケアを行います。

クリアフルーティーの香りで、豊かな泡が汚れやニオイをケアしてくれる商品です。

エテュセ 薬用アクネ　アロマボディーウォッシュ

ニキビのある肌にうれしい「無着色、無鉱物油、ノンアルコール」。 さらにアレルギーテスト済なので、敏感肌の方にも安心して使っていただけます。

ニキビやざらつきを防ぎながら、余分な皮脂はしっかり取り除く優れもの。皮脂は取り除いても、洗い上がりはつっぱらず、ツルツルの仕上がりに。またふわふわの泡が、洗うときの摩擦から肌を守ります。

「アロマボディーウォッシュ」という名のとおり、香りにもこだわりが。洗い上がりにもほのかに香り、心地良さがのこるボディーソープです。

プロアクティブ クリアゾーン ボディウォッシュ

テレビCMなどでもおなじみのプロアクティブでは、ボディー用のグッズも扱っています。太もものニキビが気になる方におすすめなのがこちらのボディーソープです。

肌にやさしいソフトスクラブ粒子が、古い角質をやさしく取り除きます。また、同時に殺菌をすることで、ニキビのできにくい肌づくりの手助けに。角質除去をしたあとの繊細な肌にうれしい植物系保湿成分(アロエエキス＆チャエキス)も配合しています。古い角質を取り除いたあとの肌をしっかり保湿し、肌荒れを防ぎます。

入浴後の保湿でおすすめのニキビケア用ご紹介

オルビス 薬用 クリアローション M(しっとりタイプ)

ニキビや肌荒れの悩みで「ちゃんとケアしているのに肌が荒れる」「同じ場所に何度もできる」「生理前になると、毎回肌の調子が悪くなる」という方は多いのではないでしょうか？原因は、女性周期にあるかもしれません。

月に1度の不調期に負けない、肌のバリア機能を高めることを目的としたローションです。無着色、界面活性剤不使用、ノンアルコールと、肌にやさしい成分を使用。肌には不可欠な浸透型コラーゲンで、しっかり保湿ができるのもうれしいポイント。またオイルカットなので、すでにニキビのある肌にも安心です。

小林製薬 オードムーゲ 薬用ローション

1953年に発売され、今なおニキビケア用品として愛されるロングセラー商品。ストレスやホルモンバランスの乱れなどで、なにかと荒れがちな肌。オードムーゲは、トラブルを起こしにくい健やかな肌づくりを助けます。

コットンに含ませたオードムーゲで、洗顔後の肌をやさしく拭き取りましょう。すると余分な皮脂や角質をすっきりふき取り、透明感のある肌へと導きます。またすでにできたニキビには、コットンパックが効果的。

無着色、界面活性剤不使用、アレルギーテスト済みと、肌のことを考えられた成分です。ドラッグストアなどで簡単に手に入り、価格もお手頃で、気軽に試せる点も魅力的です。

ピカイチ ジュエルレイン

肌のケアとニキビ予防をしてくれる「グリチルリチン酸ジカリウム」と、角質を柔らかくし、また抗菌効果のある「サリチル酸」が配合されています。高い浸透力＆保湿力で、皮膚の厚い太ももでも、肌の生まれ変わりを促し、ニキビを繰り返さない肌へと導きます。

花王 キュレル ジェルローション

汗の刺激でも肌荒れを起こしてしまう…という、乾燥性敏感肌の方に、とくにおすすめのアイテムです。
みずみずしいジェルが肌にすっと浸透する、さっぱりとした使い心地です。

キュレルの製品の特長は「セラミド」を守ること。ボディーソープなどと一緒に流れ出てしまうセラミド。セラミドの働きを守り、補い、さらにうるおいを与える「セラミドケア」にこだわっています。

適量を手に取り、肌にやさしくなじませましょう。汗が原因の肌荒れや、あせもを予防する消炎剤が含まれています。蒸れやすいジーンズやストッキングをよく着用する人におすすめ。またアレルギーテスト済なので、安心してお使いいただけます。

ファーマアクト 薬用アクネ ボディミルクローション

甘草エキスは抗炎症・解毒作用に優れた成分です。この商品はミルクタイプのローションですが、伸びがよく肌にスッとなじみます。化粧品と医薬品の中間の「医薬部外品」に指定されているため ニキビケアに大きく期待できます。

日頃からのケアとお手入れで太ももニキビを抑えよう

顔のニキビほどは注目されていませんが、意外と悩んでる方も多い、太もものニキビ。しかし顔のニキビと対処法や対策はよく似ています。顔のケアをする時間に、ぜひボディケアも取り入れてみてください。

食生活や、お風呂の入り方でも予防が期待できる太ももニキビ。ニキビができてしまう前に、まずは日頃のケアや生活からしっかり見直してみませんか？簡単な習慣で、つるつるスベスベの太ももを手に入れましょう。