目次
ファンデーションで肌荒れする原因
肌に刺激の強い成分が配合されている
汗や皮脂に強いファンデーション。崩れにくいため、夏場などは特に重宝するものですが、崩れにくい=シリコンが配合されている場合が多いのです。このシリコンが毛穴をふさぐため、汗や皮脂などの汚れが排出されにくい状態になってしまいます。
またトラブルを招きやすい成分として、他に挙げられるのが合成界面活性剤とタール系色素。合成界面活性剤は、油と水を混ぜ合わせる成分で、リキッドファンデーションやクリームファンデーションのほとんどに含まれています。合成界面活性剤には、じわじわと皮脂と角質を溶かす効果が。長時間のメイクを毎日続けていると、乾燥肌や敏感肌を引き起こす原因となるのです。
またタール形色素とは、石油から合成された色素のことを指します。別名「合成色素」とも呼ばれています。ぜんそくやアレルギー、色素沈着を引き起こす可能性があるものも。
敏感肌の方や、乾燥が気になる方は、一度使っているコスメの成分を、しっかりと確認してみましょう。
強力なクレンジングの使用
汚れ落ちの良いクレンジングは刺激が大きいものがあり、場合によっては角質層までダメージを伴うものも。必要な角質まで、汚れと一緒に無理やり剥がしてしまっているかもしれません。
角質は肌の水分を守り、刺激から肌を守る効果があります。しかし、生まれたての角質はとても敏感。準備のできていない角質が表面に無理やり出されてしまうことで、肌バリア機能の低下を招くのです。
クレンジングの際に指の摩擦が強くなる
汚れをしっかり落としたいがために、ゴシゴシと力いっぱいこすったりしていませんか?無理なクレンジングは、肌を傷つける大きな原因に。
クレンジングをするときの力加減は、「顔の皮膚が動かない程度の力」でこすること。つまり、表面をやさしくなでるようなタッチで行いましょう。
まちがった洗顔方法
皮脂や汚れを落とそうと、時間をかけて洗顔を行っていませんか?実は長時間の洗顔は、肌にとって大きなダメージを与えます。
洗顔料には、皮脂などを吸着する効果が。これを肌につけたままにするということは、必要な皮脂までどんどん吸い取ってしまっている、ということなのです。
理想の時間は、洗顔スタートから洗い流しまでの時間を1分以内に。テカリの気になるTゾーンを丁寧に洗い、目元や口元などは軽くなでる程度でOK。また洗い流すときは、32度ほどのぬるま湯で。熱いお湯は、肌から水分を奪う原因となります。
メイクや汚れの洗い残しがある
念入りなクレンジングは必要な皮脂まで奪い取る危険性がありますが、雑すぎると、今度は汚れがきちんと落としきれないことに。
メイクなどに含まれる成分が酸化を起こし、これが原因で肌荒れを引き起こします。また汚れと皮脂などが混ざりやすい状態となり、毛穴をふさいでしまう原因にも。
生え際やあごの下などは、特に汚れが残りやすい部分。パーツごとに順番を決めてクレンジングを行うなど、落とし忘れがないように工夫をしてみましょう。
長時間のメイクや落とさずに眠る
洗い残し以上に、肌に悪影響になるのが「長時間のメイク」。ファンデーションなどの成分は、時間が経つにつれて皮脂や汗と混ざります。化粧が崩れるのは、この「コスメと皮脂や汗の混ざり」が原因なのです。
この汚れが毛穴に詰まり、皮脂や汗の出口を奪います。すると毛穴の中に、行き場を失った皮脂などが蓄積。汚れと皮脂や汗が混じることで、ニキビなどを引き起こします。
家に帰ったらすぐにクレンジングと洗顔をする習慣を。仕事などで長時間メイクを落とせない方は、肌にやさしいミネラル100%のものや、24時間落とさなくてもOKのものを選びましょう。
肌の状態が変わって成分が肌に合わなくなった
年齢によって皮脂の分泌量は徐々に減少していきます。皮脂が減ってきたのに、皮脂をおさえる下地を使っていたり、肌に合わないコスメは、それだけで肌へ負担を与えることになるのです。
年齢以外にも、食生活や生活リズムの変化でも、肌は敏感に反応します。毎日同じコスメを使い続けるのではなく、少しでも変化を感じたら、それにあった化粧品を選択しましょう。
ホルモンバランスなどで一時的に肌が弱っている
女性には「黄体ホルモン」という女性ホルモンがあります。これは妊娠をするために必要なものですが、生理前に分泌量が増えると、肌荒れを引き起こすものでもあります。
毎月同じ時期に皮脂の分泌が増えたり、肌荒れが気になる方は、ホルモンバランスによる影響が考えられます。
ファンデーションの種類と特徴
自然なツヤ肌を演出できるリキッドファンデーション
リキッドファンデーションを使用するメリットは、ずばり「高いカバー力」と「保湿力が高い」点。毛穴などをピッタリと塞ぎます。また油分と水分が含まれているため、しっとりとした使い心地です。ツヤ感やカバー力がほしい方には、リキッドタイプが向いていると言えます。
しかしながら、油分と水分を混ぜるために、合成界面活性剤が配合されている場合がほとんど。肌の弱い方は、この成分で肌荒れを引き起こす可能性も。
また、そのカバー力の高さゆえに、強力なクレンジングが必要。極力肌に負担をかけたくない方は、リキッドタイプは避けたほうがよいかもしれません。
高いカバー力のクリームファンデーション
リキッドタイプと並んでカバー力が高いのが、クリームファンデーション。リキッドファンデよりも硬めのテクスチャーで、油分がさらに多く、こってりとした重みが特徴。乾燥肌の方や、冬場の乾燥対策で取り入れる方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、こちらも合成界面活性剤が配合。そしてリキッドタイプよりも油分が多いため、より強力なクレンジングが必要です。取り入れる際は、自分の肌質に合うのか?よく考えてから使用しましょう。
肌にやさしいパウダーファンデーション
ナチュラルな仕上がりを目指す方や、肌にやさしいベースメイクをお探しの方には、パウダーファンデーションがおすすめ。クレンジングでも落としやすいため、肌荒れを引き起こす可能性はいちばん低いといえるでしょう。
しかし、カバー力が低いのがマイナスポイント。パウダーファンデだけでは、シミやクマなどは隠しきれない可能性が。また水分もないため、乾燥肌の方だと肌がパリパリになってしまうことも。
肌にやさしいイメージのBBクリームについて
普通のファンデーションよりダメージを軽減できる
添加物を極力減らして、美容成分を配合しているものも多いBBクリーム。保湿ケアからベースメイク効果まで、これ1本でOKという、手軽さも人気のポイントです。元の肌がキレイな方は、BBクリームの上からパウダーでおさえるだけで十分という場合も。
リキッド・クリームタイプよりクレンジングで落ちやすく、アフターケアにも時間がかからないのも魅力のひとつです。
合成界面活性剤などの添加物が入っているものも多い
ファンデーションを使わなくてもOKだったり、クレンジングも強く行わなくて良いBBクリームですが、油分を多く含む製品も販売されています。そのため、油分には欠かせない合成界面活性剤が含まれているのです。
BBクリームならなんでもOK、というわけではありません。ファンデーションと同じく、製品の成分はしっかりと確認してから購入するようにしましょう。
ファンデーションを選ぶポイント
紫外線を防ぐ成分が配合されている
ファンデーションを選ぶ際に注目したいのがUVカットの効果の有無。できれば、紫外線を防いでくれるものをチョイスするのがおすすめです。
ちょっとしたお出かけの際など、軽くメイクをする際に、肌の色を整えるだけでなく、UVカット効果があるものを選べば、日焼け止めを塗るひと手間がはぶけて便利です。
油分が少ないタイプを選ぶ
油分がある=合成界面活性剤が含まれているものです。肌に低刺激なものが欲しい方は、ルース(粉状)ファンデーションを選ぶとよいでしょう。
パウダータイプの粉っぽさが苦手な方におすすめ。パウダータイプよりもカバー力は下がりますが、顔全体にふんわりと乗せることで、ナチュラルに仕上がります。
ミネラルファンデーションを選ぶ
天然成分のミネラルから作られたファンデーション。製品によってはクレンジングが不要だったり、つけたまま眠ってもOKと、とにかく肌に刺激の少ないものです。
ですが、ミネラルファンデならなんでも肌にやさしい、というわけではありません。添加物が含まれている商品もあるので、成分表を確認することが大切です。
おすすめのファンデーション
オンリーミネラル プレミアムファンデーション 7g
ダイヤモンド・ゴールドなどのミネラル成分100%。毛穴やくすみなどの肌の悩みを、このパウダーの持つ光の拡散効果で飛ばします。透明感の満ちあふれた肌へと導きます。また高品質マイカを配合。肌に均一にフィットし、メイク映えのする上質な肌を演出します。
SPF40・PA++++と、UVカット公開以外にも、メイク下地、コンシーラー、ファンデーション、フェイスパウダーと、なんと5つの効果のあるパウダーです。
使用している成分は肌にやさしいものばかりなので、敏感肌の方にもおすすめ。またクレンジングは不要なので、時短ケアを目指す方にも向いているアイテムです。
ビューティフルスキン ミネラルファンデーション 8g
肌にうれしい、ミネラル100%配合のファンデーションです。汗や水に強く、肌にピッタリと密着。メイクしたてのキメ細かな美しい仕上がりを、長時間キープしてくれます。
ニキビのできやすい人はとくに心配な、毛穴詰まり。このファンデーションはつけ心地が軽いため、毛穴をふさぐ心配もありません。SPF15・PA++で、日焼け止めは塗らなくてもOK。また下地などを塗らなくても、ベースメイクはこれ1つで完成させることができます。
オンリーミネラル 薬用美白ファンデーションSPF50+ 2.5g
SPF50+・PA+++で、紫外線から肌をしっかり守ります。UVカット効果だけでなく、ミネラル100%で、薬用美白成分のビタミンC誘導体を配合。シミの原因となるメラニンの生成を抑える働きまでこなす、すぐれものです。
日焼け止めとしての効果だけでなく、化粧下地、コンシーラー、フェイスパウダーの役割まで含まれます。そして、なんとクレンジングは不要。洗顔で落とせる製品です。肌にあまり負担をかけたくない方は、ぜひおさえておきたいアイテムです。
ベアミネラル ミネラルベール 2g
シリカやコーンスターチ、酸化チタンなど、ミネラルと天然成分から作られたフィニッシングパウダーです。アレルギーテスト済みなので、肌荒れが心配な方にも安心のアイテム。
パウダーの色は白ですが、肌に乗せるとクリアに。ファンデーションの持ちをアップさせ、ベールをまとったような、上質でシアーな肌へと導きます。
SPF25・PA+++で、日中の紫外線から肌を守ります。また余分な皮脂を吸収するため、メイク崩れのない肌を1日中キープします。
M・A・C ミネラライズ SPF15 ファンデーション/ルース 7.5g
デパートコスメとして有名なM・A・Cからも、肌にやさしいミネラルファンデーションが発売されています。
ミネラル成分のマイカ、酸化亜鉛、酸化チタンと配合。また、美容成分の小麦胚芽オイルやオオムギエキス等も含まれています。フィット感が良く、肌に健康的なツヤと輝きを与えます。また超微粒子のパウダーが肌にしっかりとフィット。くすみのない、ナチュラルな肌へと導きます。
SPF15・PA+ で、日中の紫外線からも肌をしっかりとガードします。
メイクをする時のポイント
美容液は優しくハンドプレスする
皮脂は顔の乾燥を防ぐと同時に、メイクの崩れを引き起こします。余分な皮脂を分泌させないために、メイク前の保湿はしっかりと。高保湿な美容液などを使用するのがおすすめです。
適量を顔に塗り、ハンドプレス。肌がしっとりと、吸い付くような質感になれば、浸透OKのサインです。
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保湿美容液の特徴や使用方法。若々しく美肌を目指そう。
ティッシュで軽く余分な油分を取る
皮脂はメイク崩れを引き起こします。ですので化粧直しの前などは特に、余分な皮脂を取ってからメイクを行うことが重要です。
皮脂のオフであぶらとり紙を取り入れている方は多いのではないでしょうか。しかし、あぶらとり紙は皮脂を取りすぎてしまう場合があります。とくに30代を超えたら、皮脂のオフはティッシュで軽く抑える程度でOKです。
化粧下地は肌に優しいものを
メイクのノリを大きく左右する化粧下地。スキンケアのあとに直接ファンデーションを塗ってしまうと、肌への密着が悪く、ヨレや崩れを招く原因に。美しいメイクを保つためにも、化粧下地は必ず取り入れましょう。
肌のくすみや色ムラをカバーしてくれるコントロールカラー下地がおすすめです。肌色を均一に整え、より美しいベースメイクへと導きます。
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美肌を作るメイクレッスン。化粧下地を活用し輝く肌を手に入れよう
目的に合ったコンシーラーを上手く使う
シミやニキビ跡、クマなどをカバーしてくれるコンシーラー。ファンデーションの厚塗りを防ぐためにも、気になる部分だけカバーしてくれるコンシーラーは、1本は持っておきたいもの。
コンシーラーは、肌よりワントーン暗めのカラーを選びましょう。コンシーラーをのせた周りをぼかすと、より自然な仕上がりになります。
メイクブラシでファンデーションを薄くのせる
ナチュラルメイクに仕上げたい方は、ファンデーションをブラシで乗せましょう。やわらかいブラシに適量をとり、まずは手の甲でブラシにファンデーションをなじませます。
顔の中心から放射状にくるくるとつけていくことで、顔の中心から外側に向かって、濃淡ができます。この色の差によって、ナチュラルながら立体感のある顔に仕上がります。
油分の少ないパウダーやルースタイプだけでなく、リキッドやクリームタイプのファンデーションでも、ブラシでOK。ムラのない均一な仕上がりが期待できます。
厚塗りは厳禁
凹凸を隠したいがために、ファンデーションを厚く塗ってはいませんか?その方法は、かえって凹凸が目立つことになるかもしれません。
気になる凹凸は、化粧下地などでカバーしてからファンデーションを塗りましょう。またパール入りの下地やファンデーションの自然な発光は、光で肌の凹凸を飛ばす効果も。
肌悩みは塗り固めて隠すのではなく、いかに薄いカバーで済ませるか、を考えましょう。
頬のニキビはチークで隠す
頬にできてしまった赤いニキビ。これは、毛穴に汚れが詰まり、ニキビが炎症を起こしてしている証。ここに油分の多いコンシーラーなどを塗ってしまうと、さらなる毛穴詰まりを招く危険性が。
赤く目立つニキビは、同じ赤系の色に紛れ込ませることで対策を。いつもより少しチークを濃くするなど、試してみましょう。
ハイライト効果を使う
外国人のような、はっきりとした骨格は、日本人女性の憧れ。メイクの効果で、メリハリのある顔つきを演出できます。
目の下のエリアや頬骨の上、眉尻の下、アゴ先、おでこや鼻筋などに入れると、顔に凹凸が生まれます。ただし脂っぽい肌にみえてしまう危険性があるため、テカテカしやすい場所には入れないこと。
ハイライトを入れる部位によって、塗り方や線の細さは異なります。全部べた塗りするのではなく、工夫が必要です。
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ハイライトを効果的に使用して立体感のある艶肌を作り上げるポイント
メイク直しの時はフェイスパウダーを使う
メイク直しのときにファンデーションを重ねてしまうと、どんどん厚塗りになってしまいます。また、毛穴をふさいでしまう可能性も。
メイク直しのときはティッシュで皮脂や崩れた部分をオフし、フェイスパウダーを軽く乗せましょう。すると自然に、メイク崩れをカバーすることができます。
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艶肌になれるフェイスパウダー。上手な選び方と使い方で美肌に
思い切ってファンデーションをしない選択も
ノーファンデでも紫外線対策はしっかり行う
肌荒れを起こしているときや、逆に素肌に自信のある方は、ファンデーションを使わないというのも、選択肢のひとつ。肌に塗る範囲が多い分、それだけ肌荒れを引き起こしやすいファンデーションは、使わないほうが肌にとって良いのです。
ただし、何も塗らないというのはNG。紫外線対策をしないと、肌の乾燥を招いたり、将来シミを引き起こしてしまいます。肌荒れが気になるならば、肌にやさしい日焼け止めを選びましょう
反対に、完全なノーメイクだとオシャレに気を遣っていない人に見られてしまう可能性が。大人の女性として、外出の際は最低限、色つきの化粧下地だけでも必ず塗り、肌のトーンを整えるようにしましょう。
ポイントメイクは肌に優しいミネラルコスメで
チークやアイシャドウなど、色つきのコスメは、その着色料で肌荒れを招くことがあります。いまはさまざまな低刺激コスメが販売されています。
合成着色料を不使用のものなど、肌にやさしいアイテムもたくさん存在します。肌の状態に合わせて、ポイントメイクの方法も見直してみませんか?
マスカラはお湯でオフできるものを
メイクの中でいちばん落としにくいのは、ウォータープルーフのマスカラではないでしょうか。水や皮脂に強い分、落とすのも簡単ではありません。ウォータープルーフのマスカラ専用のリムーバーまで発売されているほどです。
目のまわりは、顔の中でもとくに皮膚の薄い部分。マスカラを落とそうとゴシゴシこすると、シワなどの原因に。水に塗れたりする可能性が低いときは、お湯で簡単にオフできるタイプのマスカラを取り入れましょう。
ファンデーションを変えて肌荒れを軽減しましょう
毛穴や色ムラなど、さまざまな肌の悩みやトラブルをカバーしてくれるファンデーション。アイシャドウやチークの発色も、ファンデーションでベースを整えているからこそ、発揮されます。ファンデーションは、大人の女性には欠かせないコスメのひとつなのです。
季節や肌の調子、ホルモンバランスなどによって、肌の状態は日々変化していきます。そのため、ファンデーションの合う・合わないも、常に変わっているのです。毎日同じものを使うのではなく、状況によって使い分けることも大切。
そしていちばん大切なのは、土台となる肌のケアはしっかりと行うこと。クレンジングや洗顔の方法から、そのあとにつかうスキンケアコスメまで、さまざまなものを試してみましょう。自分に合うコスメが、必ず見つかるはずです。