目次

ツボ押しがニキビに効く理由
免疫力がアップする
ツボを押すことは神経を刺激し免疫力をアップさせる作用があります。私達にはもともと免疫力が備わっていて、身体を外部の細菌やウィルスから身を守っています。
しかし、暴飲暴食や睡眠不足、過労など日々の不摂生な生活によって自律神経のバランスを崩し、血流が悪くなったり、免疫力が弱くなったりします。その結果、肌トラブルがおこったり、その他さまざまな不調がおこってきます。
そんなときは、ツボを刺激することで自律神経を整い、免疫力を取り戻すことができるのです。
ホルモンの分泌が促進される
ホルモンのバランスを整えるツボはたくさんあります。それらのツボを押すことによってホルモンの分泌を促進することができます。
ニキビを改善するうえでホルモンバランスを整えることはとても重要。ホルモンバランスを整えるには生活習慣の改善が基本的に必要ですが、ツボを刺激することもその役に立つでしょう。
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便秘を改善する
腸や消化器系に働きかけるツボを刺激することで便秘改善も期待できます。便秘は体内に老廃物を蓄積させ、毒素や活性酸素を発生させるためニキビの大敵です。そのため、1日でも早く解消したいものです。
便秘は、食物繊維の足りない食事、睡眠不足、運動不足、内蔵機能の低下、自律神経の乱れなどさまざまな要因によっておこります。いろいろなことを試してもなかなか改善されない場合にはツボ押しを試してみましょう。
リンパの流れをよくする
ツボのある場所はリンパ節のある場所と似通っています。そのため、ツボを刺激することでその周辺のリンパの流れをよくすることにもつながります。
リンパの流れがよくなれば老廃物が排泄されやすくなりますし、血流もよくなって栄養がしっかり運ばれますのでニキビの改善も期待できます。
肌の新陳代謝を高める
ツボを押すことによって、自律神経やホルモンのバランスが整い、血流や代謝が上がり、内蔵機能も活発になることによって、肌の新陳代謝も高まります。
たっぷりの栄養が肌に送られ、ターンオーバーが促進されることにより、どんどん新しい肌が生まれ古い肌と入れ替わることでニキビ肌も解消されることが期待できます。
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ニキビ解消に効果のある顔や頭のツボ
顎のニキビを予防する「内分泌(ないぶんぴつ)」
「内分泌(ないぶんぴつ)」は耳の穴の一番下の窪んだところにあるツボです。ちょうど耳の穴に指を入れながら下にもっていくと突き当たります。
このツボはホルモンバランスを整えてくれるツボですので、女性ホルモンのバランスも良くなり、肌の新陳代謝も活発にしてくれます。生理前などホルモンバランスの影響でできる顎ニキビにはこのツボを押すと効果的です。
顔のむくみを解消する「四白(しはく)」
「四白(しはく)」は両方の目の下にあるツボです。瞳の真下にある骨の縁から指1本分下にあたる部分がそれにあたります。
「四白」を押すことで顔の血流がアップし新陳代謝があがりますので、むくみ、たるみ、くすみに効果があります。朝起きて顔がむくんでいるときなどにはぜひこのツボを押してからスキンケア、お化粧をしてみましょう。
ホルモンを整える「承しょう(しょうしょう)」
「承しょう」はホルモンバランスを整えたり、血行をよくするツボです。口の下(あご)の窪んでいるところにあるのがこのツボです。
ホルモンバランスを整える働きがありますのでニキビに効果的ですし、顔の血行をよくするためたるみやくすみなどにも効果が期待できるツボです。
鼻のニキビに効く「迎香(げいこう)」
「迎香」は鼻水・鼻ずまりなど鼻にまつわる不調に効くツボです。また、押すことで鼻のまわりの血行をよくしますので鼻ニキビやたるみにもおすすめです。
このツボは小鼻の左右横にあります。
背中ニキビに効く「天柱(てんちゅう)」
「天柱」は頭痛や肩こりに良いとされるツボです。このツボを刺激することで肩周りの血行が促進されて、背中ニキビにも効果が期待できます。
「天柱」はうなじ部分にあります。髪の毛の生え際の太い筋の外側に少しくぼみがあるところがありますが、そこがこのツボの場所です。
背中ニキビは鏡を使わないとなかなか目で見ることができないので気づかないうちに進行している場合があります。気づいたときに押して血行を促進させましょう。
ストレスを解消する「百会(ひゃくえ)」
「百会」は自律神経を整え、ストレスを緩和の効果もあるツボです。自律神経は全身の内臓や血管などの機能をつかさどっているいわば司令塔のような神経ですので、このツボを押すことでさまざまな効果があります。そのため、このツボは万能のツボともいわれています。
頭のてっぺんにこのツボはあります。眉間からまっすぐ頭の上へのばしたラインと、左右の耳の後ろからまっすぐ頭の上へのばしたラインがぶつかるところ。触ると少しべこべことしているところです。
ストレスは男性ホルモンを分泌させ、皮脂が過剰になることからニキビを発生させてしまいます。ストレスを受けたと感じた場合はこのツボを刺激して早めに緩和するようにしましょう。

肌荒れを改善してくれる手や腕のツボ
便秘を解消する「合谷(ごうごく)」
万能に効くツボとして知られている「合谷」。手の人差し指の骨の付け根と親指の骨の付け根が合わさった部分(人差し指側)にあるツボです。
このツボは腸を活発にするため、便秘に効くツボとして知られています。また、便秘が原因で顎周りや口周りにニキビができている場合にもこのツボを押すとよいでしょう。
「合谷」は便秘やニキビだけでなく、肌荒れ、シミ、ソバカスにも良いといわれています。
肌のトラブルに効く「曲池(きょくち)」
「曲池」は両腕の真ん中に腕を曲げた時にできるしわがあると思いますが、そのシワの外側の端にあります。(右手ならばシワの右端、左手ならばシワの左端)
このツボは免疫機能をアップする効果が期待できるツボです。そのため、肌荒れ、湿疹、ニキビなどの肌のトラブル時にも調子を整えてくれます。
イライラを抑える「神門(しんもん)」
イライラを感じたときは「神門」を押してみましょう。イライラやストレスはニキビや肌荒れの大敵です。深呼吸をしながらこのツボを押すことで早めに気持ちを沈めてしまいましょう。
「神門」は手の付け根(手首)のシワの小指側の端にあります。触ると少し凹む部分がありますが、そこがこのツボです。手首にありますので、人と会話しながらでも仕事中でもいつでもツボを刺激することができます。ストレスコントロールに役立ててみてはいかが?
内臓の動きを整える「内関(ないかん)」
「内関」は消化器系の不調を整えるツボです。食欲不振、腹部の張り、下痢、乗り物酔いによる吐き気などにおすすめです。また、心を整える作用もありますので、精神性の食欲不振にも効果があるといわれています。
手首の一番太いシワの中央から、薬指、中指、人差し指の3本あけたところの腱と腱の間にあるツボです。
心を整えストレスを軽減することから、ニキビなどの肌トラブルにもよいとされています。強めにしっかりと押してあげましょう。
ホルモンバランスを整える「腎穴(じんけつ)」
ホルモンバランスを整えてストレスを緩和する効果もあるのが「腎穴」です。ニキビ、シミなどの肌トラブルのほか、抜け毛やダメージヘア、不妊などにも効く女性にうれしいツボです。
小指の第一関節の真ん中(手の平側)にあります。
特に頬やこめかみのニキビに効果があるとされています。また無気力なときに押すことで元気が回復するようです。何か頑張りたい時にも押してみるとよいでしょう。

ホルモンバランスを整える足のツボ
生理前の不調を和らげる「三陰交(さんいんこう)」
ホルモンバランスを整える作用があるのが「三陰交」です。足の内側のくるぶしの上に小指、薬指、中指、人差し指の4本を置いた少し上にあるのがこのツボです。
この「三陰交」は生理不順、生理通、更年期障害などに良いとされるツボで女性のツボともいわれています。生理時のホルモンバランスの乱れによって発生するニキビにも良いとされています。
新陳代謝を促す「足三里(あしさんり)」
むくんでいるな、なんだか血行が悪いなと感じたときは「足三里」。新陳代謝を促し、血流を良くしてくれるツボです。また、生理痛や生理不順など婦人科全般にも良いとされています。
「足三里」はひざのお皿から人差し指、中指、薬指、小指の4本を置いた下。真ん中のすね部分よりも少し外側にある触って痛気持ちいい場所がこのツボです。
お風呂上りなどにマッサージにながらこのツボを押すことで、新陳代謝を促し老廃物の排出を促進するとともに、一日の足や身体の疲れをとることにもなりますのでおすすめです。
肌荒れを改善する「勇泉(ゆうせん)」
「勇泉」を押すことで血流が良くなり、内臓器官や脳の働きを高めることができます。内臓器官がよく働くようになれば、肌に栄養が行き渡りやすくなり肌の調子もよくなります。
「勇泉」は足の裏の中央より少し上、指を曲げたときにくぼむ場所にあります。少し強めに押して刺激をしていきましょう。
またこの「勇泉」は気力や生命力を高めるツボとしても知られています。疲れを感じた日、よく動いた日はもちろん毎日でも、一日の終わりにこのツボを刺激してその日の疲れを取り除いてあげましょう。
生理不順を解消する「血海(けっかい)」
血の海と書く「血海」ですが、その名の通り血の道にかかわる不調によく効くツボです。生理不順や生理痛などの婦人病や血流の滞りによる冷えにもこのツボがおすすめです。
足のひざのお皿(内側の端)から薬指、中指、人差し指の3本分あけたところにあります。人にもよりますが押すと少し痛いと感じる部分です。
血流が悪く卵巣が冷えてしまうとホルモンバランスまで悪くなってしまいます。このツボを押して血流をよくすることで、ホルモンバランスも整い、肌にも良い影響があるでしょう。

便秘を改善して美肌になれるお腹のツボ
内臓の調子をよくする「中?(ちゅうかん)」
食欲不振や消化不良などに効果のあるのが「中?」です。内臓機能の低下が起こってしまうとニキビが出たり肌荒れがおこったりしてしまいます。不調を感じたらこのツボをやさしく刺激して調子を整えましょう。
「中?」は胃の真ん中(おへそとみぞおちの間)にあります。ツボを押す時はやさしく「3秒程度ゆっくり押してゆっくり離す」というのを数回行う程度にしましょう。また、この部分を温湿布、カイロ、お灸などを使って温めるというのも効果があります。
消化器の働きを促す「天枢(てんすう)」
「天枢」はおへその左右にあるツボです。おへそから人差し指、中指、薬指の3本分離れたところにあります。このツボは消化器系や大腸と関係があり、整腸作用があるため便秘にも効果的です。
便秘が解消すれば、肌にも栄養が回りやすくなりますので美肌にもよいといえるでしょう。こちらも「中?」と同じように、やさしくゆっくり押すか、温めるなどして刺激を伝えるのがおすすめです。
生理痛に効く「関元(かんげん)」
「関元」は全身の調子を整えるツボとしてして知られています。生理痛をはじめとした婦人科系や生殖系、泌尿器系、また過敏性腸症候群やガス腹やニキビ、その他さまざまなことに効くツボです。
おへそから人差し指、中指、薬指、小指の4本を置いた下あたりにこのツボはあります。このツボは生理痛がひどくなってから押したり刺激するというよりは、常日頃から温めたりやさしく手であたためながら押すなどすることで全身の調子を整えます。できるだけ冷やしたくはないので、冷たい手ではさわらないようにしましょう。

ツボ押し効果をアップさせるコツ
起床時や就寝前に押す
ツボ押しは起床時や就寝前など、できるだけ体が休んでいる状態のときに行うのが効果的です。ツボ押しをすると血流がアップしたり身体に作用するものです。ですが、日中は交感神経が優位になり身体が活発に働いている状態ですですので血流はもともとあがっている状態です。そのため、活発に活動をしていないときにするのがおすすめです。
特に食後などは消化のため血流も内臓器官へ集中します。そんなときにツボ押しをしてしまうと、消化のじゃまをしていまうことになります。そうならないためにもリラックスしているときに行うのがおすすめ。同じ理由から飲酒時、発熱時、体調不良時、心臓や腎臓に疾患のあるときには控えるようにしましょう。
痛すぎない力加減を心がける
ツボ押しは適度な力加減と適度な回数行うことで効果を発揮します。必要以上に強い力で行ってしまうことで刺激が強すぎて筋肉に炎症をおこしてしまうなど逆効果になってしまうことがあります。部位によって力加減も様々ですが、「痛気持ちいい程度」を目安にするといいでしょう。
そして、不調があるからといって同じ箇所を何回も押すのは逆効果です。それによって身体がダルくなってしまうこともあります。ひとつの不調に効くツボはいくつも存在します。いろいろなツボを刺激することで対処してみましょう。
また、呼吸を意識しながらゆっくりと行うことも大切です。押すときは息を吐き、離すときは息を吸うを意識してじっくり行うことを心がけてください。
ツボ押しグッズを使う
できるだけ自分の手や指を使って五感を用いてツボ押しをすることがおすすめではありますが、手や指も疲れてしまいますよね。そんなときはツボ押しグッズを使うのもいいでしょう。小さな力で効果的にツボを刺激してくれますので簡単にツボ押しができてしまいます。
ツボ押し棒をはじめ、今ではツボ押しグッズはたくさんありますので自分に合ったものをみつけてうまく活用しましょう。グッズを使うと簡単に強い力が出てしまいますので押しすぎには注意が必要です。

ツボ押し以外でツボを刺激する方法
パッチタイプの鍼を使う
シールのように皮膚に貼れるパッチタイプの鍼であれば簡単にツボを刺激することができます。短い鍼がついたタイプと、鍼がなく接触するだけで効果のあるタイプものがあります。
貼るだけですのでとても簡単ですが、ピンポイントでしっかりとツボに当てなければ効果が期待できません。ツボを探すときは指の感覚がとてもたよりになります。触って少しへこんでいるところ、押して痛みのあるところをしっかり指で確認してから、そのポイントからずれないように貼りましょう。
お灸を乗せる
お灸を乗せることでも手軽にツボを刺激することができます。お灸は2000年もの昔から身体のために使われているもので、ツボを温熱効果で温めることができますし、お灸の原料であるよもぎの成分を浸透させることもでき身体にとてもよいものです。
お灸といえば一昔前までは熱くて危険、そして面倒くさいというイメージがありましたよね。罰を与えるときにも「お灸をすえる」という言葉を使うこともあります。しかし、最近のお灸は心地よい程度にしか熱くなく、シールで手軽に貼れます。また、煙が出ないタイプやアロマタイプや、火を使わないお灸まであり、かなり進化しています。
毎日でも使うことができますので、身体の調子を整えたい場合には「万能といわれるツボ」にだけでもお灸をするのもいいかもしれません。
ドライヤーで温める
ドライヤーで温めることでもツボを刺激する効果はあります。とても手軽に温めることがあるので忙しいときでもツボを刺激することができて便利です。
特に頭部のツボにはお灸などは使えませんので、髪を乾かしながらツボに向かって少し長めにドライヤーを当てるのもいいですね。
温湿布を張る
温湿布もツボを温めてくれるので手軽に使用できておすすめです。ただ貼るだけでじわじわと温めてくれますので、それだけで血流アップ、代謝アップも期待できます。貼っておくだけなので時間も手間もかからないのもうれしいポイントです。
最近ではツボ刺激用の温熱湿布も発売されていますので利用してみるのもよいでしょう。

ツボ押しで体調を整えてニキビを予防しよう
ツボ押しは手軽に取り入れることのできる健康法です。いくつかのツボを刺激することで身体のさまざま機能を整えてくれるものなので、ご興味のある方はいちど試してみるとよいでしょう。
なんとなく感じる不調は身体からのサインです。そんな「未病」の段階にアプローチできるツールとしてツボ押しを覚えておくことは健康、そしてニキビのない美しい肌へつながります。
内側を整えて「健康美肌」を目指しましょう。