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日焼けしてしまった肌に合う化粧水
美白化粧水だけが有効ではない
日焼けしてしまった後というと「とにかく美白しなければ!」と考えてしまいがちですが、日焼け後の肌はとてもデリケートな状態です。美白効果以外にも、必要な成分を補ってあげる必要があります。
日焼け直後はほてりの沈静化がポイント
日焼けは軽度のやけどの一種です。まずは日焼けしてしまった部分を冷やし、熱、ほてりを冷ましてあげましょう。痛みがある程度おさまるまで、水をかけ続けるか水風呂に入ります。水をかけにくい部位なら、氷水で冷やしたタオルを当てておくのも効果的です。
化粧水はおしみなく、たっぷりと使えるもの
痛みが治まったら化粧水で保湿します。化粧水はなるべく低刺激で、たっぷり使えるものを選びます。たっぷりといっても一気にバシャバシャとつけるのではなく、少量づつ、しっかり肌になじませるように浸透させていきます。
また、あまりに痛いときは化粧水ではなくクリームタイプを使った方がいい場合もあります。
化粧水は低刺激のものを
日焼けした肌はバリア機能を失った状態なので、化粧水は「低刺激」「敏感肌用」の表記のあるものがおすすめです。具体的には、
・アルコール(エタノール):蒸発する際に必要な水分まで奪ってしまう
・ビタミンC誘導体:美白効果があるので普段使いには最適だが、皮脂の分泌を抑える働きがあり、乾燥した肌には不向き
・香料、着色料:天然香料でも刺激になることがある
などの配合されたものは避けましょう。
保湿成分も必要
日焼けで乾燥した肌には、取り込んだ水分を逃さないように保湿成分も必要です。細胞と細胞の間で水を保つ働きのある「セラミド」や肌細胞の元「アミノ酸」が配合されたものは保湿力が高くおすすめです。
日焼け直後にしてほしいケア4つ
水(シャワー)などで冷やす
日焼けで炎症を起こしたり、熱がこもってしまった肌は、いきなり化粧水などを付けてもスムーズに浸透しません。特に赤みがある場合や腫れている場合は、ケアの前にほてりが収まるまで、シャワーなどの流水で冷やします。
全身の日焼けの時はぬるま湯より少し冷たいぐらいのお風呂にそのまま使ってしまいましょう。範囲が狭い場合は氷水で冷やしたタオルなどで冷やすのも効果があります。
▼さらに詳しい解説はこちら
日焼けした肌を戻す方法?おすすめのアフターケアについて知りたい
保湿する、ヒリヒリする場合は軟膏などを塗る
水で冷やしてもヒリヒリが収まらない場合は、化粧水の刺激でも染みてしまう可能性があります。水ぶくれなどになっていない、赤く腫れている状態ならオロナインなどの軟膏を塗ってケアします。
ただ、炎症がひどかったり水ぶくれになってしまったときは、触ったり潰したりせず、皮膚科を受診しましょう。
医療・美容コンサルタントの滝沢日花里です。紫外線の強さは5月に続きまだまだ気が抜けない毎日ですよね。以前6月21日の記事で「日焼け止めのおすすめケアとは」で記載させて頂きましたが、再度、日焼けのアフターケアについてお話しさせて頂きます。日焼けは「やけど」に近い状態ですので、早い段階で流水により冷やしましょう。流水がしみる場合は、保冷剤をタオルで包んで冷やすと良いです。(その際、タオルが患部に引っ付いて傷にならない様気を付けましょう。)その後、特に悪化した様子(水ぶくれ等)が無ければアルコールフリーの化粧水で保湿した後、馬油を付けてあげるのはお勧めです。馬油は全身に使え、日焼け後の炎症を抑える効果があると言われております。伸びが良いので、塗り過ぎには十分気を付けて下さいね。尚、医療機関からの指示や異変に気付いた場合は、使用を中止しDr.の指示を仰いで下さい。日焼け後は、刺激を与えず当日の入浴も長湯は控えましょう。注意書きの連載になりますが、ケアをする際、雑菌が入らない様しっかりと手指を洗ってからケアをして下さいね。炎症が治るまでは直射日光は避け、風通しの良い羽織などで患部を隠してあげると良いでしょう。まだまだ夏の日差しが続きますので、全身のスキンケアを忘れず思いっきり楽しんで下さいね。
水をたっぷり飲む
たとえ汗をかいていない時でも、肌からは水分が蒸発しています。スキンケアで外側から保湿するだけでなく、水分補給で内側からも失った水分を補うことが大切です。また、冷たい水を飲むことで体の中からほてりを冷ますこともできます
早く、たっぷり寝る
強い日差しを浴びた後は、皮膚だけでなく体全体が疲労してデリケートになっています。肌のケアを終えたらできるだけ早めに寝るようにしましょう。
また、肌は睡眠中に「成長ホルモン」のターンオーバーによって修復・再生しています。特に成長ホルモンが活発になる午後10時から午前2時の間はしっかり睡眠をとりましょう。さらに、成長ホルモンは脳も体も眠っている深い睡眠、「ノンレム睡眠」状態の時にさらに活発に働きます。ノンレム睡眠は就寝後3時間から4時間後といわれているので、肌の回復のためには午後10時か11時には眠るようにしましょう。
日焼け直後のNG行為
念入りすぎる化粧水のパッティング
特にコットンを使って強くパッティングしてしまうと、力加減が難しく、せっかく化粧水を付けても逆に刺激や摩擦で悪化してしまうことがあります。
化粧水をしっかりしみこませたいときでも、なるべく優しく、肌になじませるように手でケアしましょう。手のひらに化粧水を少量づつ取り、手のひらで包み込むように肌に押し込むように浸透させていくのがコツです。
シートマスクをする
日焼け後の肌は大変デリケートな状態なので、シートマスクの美容成分が刺激になり、炎症を引き起こす可能性があります。また、マスクは長時間付けていると乾燥して逆に水分を奪ってしまうこともあります。
パックでケアしたいときは、コットンに低刺激の化粧水を付けてパックにする方が効果的です。この時も、コットンが渇く前にはがさないと水分を奪われてしまうので注意が必要です
熱いお風呂に入る
汗をかいた後にさっぱりしたいときはありますが、熱湯は日焼けを一層悪化させることになるので厳禁です。また、石鹸、ボディーソープも肌にダメージを与えることがあります。日焼けした部分は腫れがひくまではぬるま湯で洗い流す程度にとどめましょう。
保湿のためにクリームを使う
ほとんどの保湿クリームには油分が含まれています。油分は肌の透明感を促進させる効果がありますが、塗ったまま外出するとクリームの油が酸化して色素沈着する「油焼け」を起こしてしまう可能性があります。
日焼け後にはなるべく油分の少ない、さっぱりしたタイプの化粧水・乳液を使うようにしましょう。
日焼けした翌日以降のケア3つ
ビタミンCの入った化粧水を使う
日焼けの目立つ夏以外にも、肌は紫外線からダメージを受けています。普段からシミ、そばかすを防ぐ「ビタミンC誘導体」「アスタキサンチン」などの成分を含む化粧水、乳液を使いましょう。
ビタミンを中心にバランスの良い食事を心がける
ビタミンCにはメラニン色素を分解し、日に焼けた部分がシミ、そばかすになるのを防ぐ働きがあります。また、コラーゲンの生成を助け、乾燥した肌にハリと弾力を取り戻してくれます。
そのほかにも、肌のターンオーバーを正常にするタンパク質、新陳代謝を促進する亜鉛、抗酸化作用の強い「アントシアニン」など、肌に良い成分を含んだバランスの良い食事を心がけましょう。
亜鉛やアントシアニンのように食べ物だけからとることが難しい成分は、サプリメントで摂るという方法もあります。
また日焼けしないよう紫外線対策を怠らない
特に、一度日焼けした肌は前よりデリケートな状態になっています。痛みが収まったからといって油断せず、日ごろから帽子、日傘などで日焼けを防ぎましょう。
日焼け止めを塗るのも、もちろん効果的ですが、ひどい日焼けの後には日焼け止めを塗ったりクレンジングするだけでも刺激になることがあるので注意しましょう。最近では長袖でも涼しい素材で作られた紫外線対策用の衣類も登場しています。
日焼け直後にいい化粧水
ナチュリエ スキンコンディショナー(ハトムギ化粧水)
ドラッグストアでも安く買えるおなじみの商品です。保湿効果に加え、肌のターンオーバーをサポートしコンディションを整える効果もあるハトムギエキスを配合しています。大容量の上に肌なじみも良いので、ほてった顔にも体にもたっぷり使えます。
ザ・ボディショップ カーミング トナー AL(アロエ)
肌に水分をたっぷり与えて、おだやかに整えるアロエベラジェル配合の化粧水です。無香料、無着色、アルコールフリーで低刺激なので、日焼け直後の肌でも安心です。保湿効果があるのにさらっとした使い心地は夏のスキンケアにぴったりです。
小林製薬 アロケア アロエしぼり汁化粧水
「アロエエキス」ではなく、100%有機栽培のアロエのしぼり汁を使用しています。無香料・無着色・弱酸性で肌に優しく、すっと肌になじむので上から乳液、クリームを付けてもべたつきません。顔以外、体中の日焼け後に使えます。
通常ケアにも使えるおすすめ美白化粧水
資生堂 HAKU
メラニンの生成を防ぐ、すでにメラニンを含んだ角質を柔らかくする、というWの効果でメラニンによるシミやシワから肌を守ります。肌に馴染ませ、マッサージするように使うことも、気になる部分にピンポイントで使うこともできる化粧水です。
ファンケル ホワイトニング 化粧液 II しっとり
メラニン色素を発生から抑え、美白有効成分であるアクティブビタミンCが配合されています。ヤグルマギクエキス、白ブドウ発酵エキスなど植物由来のエキスでメラニン色素を作らない、残さないことに特化した化粧水です。
オルビスユー ホワイトローション
シミの素となるメラニンをため込んでしまった年齢肌のための化粧水です。また、保湿成分「アミノシールド」で紫外線や乾燥など、外部刺激からも肌を守ってくれる高機能な化粧水です。
ちふれ 美白化粧水W
美白成分「アルブチン」と、より肌に浸透しやすい「安定型ビタミンC誘導体」を配合した薬用美白化粧水です。さらに保湿成分「ヒアルロン酸」と「トレハロース」を配合し、夏の肌の乾燥を防ぎます。無香料、無着色、アルコール不使用なので、敏感肌の方の普段使いにも最適です。
日焼け後の化粧水の使い方に注意してケアしよう
日焼け後の肌はとてもデリケートな状態です。自分のいつも使っている化粧水が日焼け後にも使えるものなのか、普段からチェックしておきましょう。
文中で紹介した化粧水は日焼け後にも使えてコストパフォーマンスも良いので、冷蔵庫に1本、応急処置用に備えておくのもいいかもしれません。