目次
何故ニキビ跡ができるのか
正常なターンオーバーができなかった結果
20代になってからできるニキビ「大人ニキビ」は、肌のターンオーバーが乱れることが原因でできるといわれています。ターンオーバーが乱れると、古くなった角質が剥がれ落ちることができず、角質が必要以上に分厚くなってしまい、毛穴をふさいでしまいます。ふさがれた毛穴にアクネ菌が増殖してしまいニキビができます。
ニキビのでき始めなど軽い症状の場合は跡にのこることはあまりありませんが、炎症がひどくなってしまうと毛穴周辺の皮膚が損傷してしまう事により、結果として傷跡が残り跡がのこってしまいます。
ニキビ跡を残さないためには、ニキビの炎症を悪化させないこと。なるべくニキビの発生を抑えること、ニキビの発生を抑えるためにはターンオーバーを整えることが重要なポイントになってきます。
血液の変色が原因
ニキビの出現により起こった肌の炎症や損傷を修復させるために、肌の免疫反応が働き、患部周辺に集中的に毛細血管が増えるそうです。毛細血管が増えた事により、必然的に血液の量も増えるので、血液は赤い色素をおびているので、肌が赤く見えます。
この現象が肌の浅い部分で起きているうちは、比較的治りが早いといわれていますが、深いところで起こるほど、ターンオーバーに時間がかかり治りは遅くなり赤みの症状が長引いてしまいます。
紫色や赤黒くみえるニキビ跡というのは、肌内部の真皮層にて、血液が染み出し、血液の変色が原因でおこると言われています。ニキビの悪化により、損傷を受けた血管から血液が漏れ、真皮層の皮膚組織に染み出てしまいます。血液は空気に触れたり、ヘモグロビンを失う事で、変色する性質を持っているため、肌表面からみると赤かった血液が、紫色や赤黒くみえるそうです。
知っておくべきニキビ跡ケアとは
ニキビ跡の症状とケア方法はさまざま
ニキビ跡の症状は、赤みが残るタイプ、紫色や茶色のシミが残るタイプ、クレーター状の凹凸が残るタイプ、しこりが残るタイプと、人によって症状の出かたが違うため、必要なケア方法もそれぞれ違ってきます。
症状のタイプがどれか一つの場合もあれば、複数のタイプの症状が出てしまっている場合もあります。自分のニキビ跡がどのタイプに当てはまるのかを的確に判断し、症状にあったケアを行うようにしましょう。
しこりが残るタイプのニキビ跡
ニキビが長引いたり繰り返しできた時に起こりやすい症状です。長引いたり繰り返す事により、真皮や皮下組織にまでダメージを与えてしまい、肌の再生機能が乱れ、コラーゲンの元になる細胞などを過剰に作ってしまった結果、肌自体が盛り上がったしこり状になってしまうのです。
皮下組織や真皮層でおこっているトラブルなので、自然治癒や化粧品などでの改善は難しいといわれています。皮膚科専門医を受診しましょう。
クレーター状の凹凸が残るタイプ
ほとんどの場合が、自然治癒や化粧品での改善は難しいといわれています。しこりが残るタイプと同様、ニキビの炎症が進行することにより真皮層や皮下組織の細胞にまでダメージを与えてしまい、ダメージを受けた細胞が回復することができず凹凸の跡としてのこってしまっているからです。
ただ、セルフケアでの改善が全く見込めないわけではなく、じっくりと時間をかけてお手入れを続けることにより跡が薄くなったり改善できる可能性があります。皮膚科での治療となるとセルフケアに比べ治療費は高額になってしまいますが、重症のニキビ跡でも目立たないほどに治すことができるようです。
赤みやシミが残るタイプ
前述のしこりが残るタイプとクレーターのタイプと違い、肌の浅いところでのトラブルの為、比較的セルフケアで改善しやすい状態です。今以上悪化させることのないように、ニキビを繰り返し作ることなく、症状も長引かせないようにケアしておきましょう。
スキンケアも重要な役割を果たす
色素沈着の改善に効果のある成分配合の化粧品を使用することで、今ある赤みやシミの症状が緩和しやすくなります。また、ターンオーバーが乱れることにより、ニキビが悪化したり、ニキビができやすくなってしまいます。正しいスキンケアをすることでターンオーバーのサイクルを整え、ニキビ跡の状態の悪化を防いだり、ニキビができにくい土壌を作ってあげることができます。
保湿ケアやピーリングなどの古くなった角質のケアをすることでターンオーバーのサイクルが整いやすくなります。スキンケアは皮膚科の治療のように即効性はありませんが、緩やかに症状を改善したり、ニキビ跡のできにくい肌を作る上でとても重要な働きをします。自分にあったスキンケアを見極め、日々続けていくようにしましょう。
ピーリングをすることによって、ニキビあとが徐々に消えていくだけでなく、ニキビも出来にくくなりました。ピーリングしたあとは、化粧水もよりお肌が吸収してくれるので、ニキビやニキビあとに交換がある化粧水や美容液など、いつもより多めにつけるようにしています。ピーリングしたあとは、いつも以上に日焼けに気をつけなければならないので、低刺激の日焼け止めを冬でも必ずしも塗るようにしています。
日常生活も改善を
スキンケア以外にも生活習慣を整える事も、とても重要な要素です。しっかり睡眠をとる事、適度にストレス発散をする事、バランスの良い食生活を送る事、紫外線対策をする事、なども気をつけ、ターンオーバーの正常を保てるように意識しましょう。
確認しておきたいそれぞれお悩みのニキビ跡の種類とは
赤みがのこっているニキビ跡
ニキビによる炎症がある患部には、傷を治すために、ニキビの周辺に毛細血管が多く作られます。毛細血管が多く集まる事によって、色素(ヘモグロビン)が表面から赤くみえるようになります。
赤ニキビはニキビ跡の中でもケアしやすい
表皮でこのような現象がおきている場合は、比較的皮膚の浅いところに原因がある為、時間の経過やスキンケアで改善される事が多いです。真皮層でこの現象がおきてしまった場合、血管が損傷をうけ、血液が皮膚組織に染み出す事により、紫色や赤黒く色素沈着がおきていまいます。
シミのようになっている色素沈着ニキビ跡
ニキビの炎症と戦うために、表皮ではメラノサイトという色素細胞からメラニンを発生させます。紫外線を浴びた時と同じ現象ですね。メラニンが発生した結果、お肌が茶色くなったり、シミのように色素沈着する原因となります。重度の炎症の場合、このメラニンが真皮層まで落ちてしまい、より深いところにシミを作ってしまう可能性もあります。
色素沈着に効果的な成分は多数
メラニン色素に作用し、漂白する効果のあるビタミンC誘導体、メラノサイトに直接働きかける事のできるハイドロキノン、抗酸化作用がありメラニン生成を抑制するアスタキサンチン、シミや肝斑にも効果的であり、ビタミンCよりも肌の深部に浸透する医薬部外品のトラネキサム酸、その他、ピーリング効果のあるグリコール酸を含んだものなどが効果的と言われています。色素沈着に働きかける成分はたくさんあります。
凸凹クレーターニキビ跡
特に炎症の強いニキビでは、真皮層や皮下組織にまで損傷を与えてしまう可能性が高くなります。真皮層や皮下組織が傷ついてしまうと、損傷を受けた部分ではターンオーバーが行われる事がないので、ターンオーバーが行われない組織とその周辺の正常に行われる組織とでは肌が均一に再生する事ができず、クレーター状に残ってしまうようです。
凸凹クレーターニキビ跡はひどい場合は皮膚科に
クレーター状のニキビ跡は、真皮層や皮下組織などの肌深部でおこるのトラブルの為、セルフケアで完全に改善することは難しいと言われています。状態のひどい場合は皮膚科に相談してみましょう。セルフケアよりも高額にはなりますが、効果的かつ短期間での改善が期待できます。
浅いクレーターならば自然治癒の可能性も
自然治癒力が働いて、完治とまではいかなくても、浅いクレーターならば目立たなくなる事もあるようです。あきらめず、紫外線対策を続け、しっかり睡眠をとり、バランスの良い食生活を送りましょう。
ニキビ跡に効果のある成分とは
肌のターンオーバーを助ける「ビタミンC誘導体」
ビタミンCは成分が壊れやすい性質を持っているので、そのまま塗ってもあまり効果は期待できませんが、人工的に誘導体化されたビタミンCは肌への浸透力が高いといわれています。
浸透してから皮膚内部にて、ビタミンCに変わるという特徴を持っている為、肌の内部まで成分を届けてくれると言われています。ニキビ跡に対しては、新陳代謝を促進する作用、メラニンに働きかけて色素沈着を防ぐ作用などがあります。その他、魅力的な働きとして、分子が小さいビタミンCなので、真皮層まで届き、コラーゲンの生成を助ける効果が期待できます。
注意点としては、皮脂分泌をコントロールする働きもあるため、乾燥肌の人はより肌が乾燥するなど肌が刺激に敏感になってしまう事があるので気をつけましょう。
自然由来のハーブの力で赤みを落ち着かせる「カモミールエキス」
カモミールティーとして飲むことで、身体を温める効果があり、冷え性やPMSの緩和にも良いとされていますが、お肌に対しては、メラニンの生成を抑制する美白効果、炎症を抑える効果があります。
また、上記のビタミンC誘導体や、一般的に美白化粧品は肌が乾燥するデメリットを持ち合わせる事が多いですが、カモミールは保湿効果にも優れているので安全で優秀な成分と言えるでしょう。
肌トラブルを抑える「ヒアルロン酸」
肌の中では真皮に備わる成分で、非常に保水力が高く、1gで6000mlの水分を保持できると言われています。今では浸透力の高い低分子ヒアルロン酸のような製品もありますが、基本的には化粧品に含まれるヒアルロン酸は分子が大きく、肌に塗布しても肌表面の角質層に留まり、真皮層に届きません。
角質層に留まる事で、水分を抱え込み、水分の蒸発を防ぎバリア機能が高まり、肌トラブルの予防につながります。
角質を柔らかくして殺菌作用もある「サリチル酸」
配合量によって、作用が異なる成分です。ピーリングで使われる場合は、古くなった角質をとかす働きをしますが、洗顔料に含まれる場合などは、毎日のケアで角質を柔らかくしてくれるため、美容液や化粧水の浸透が高まります。
また、酸性のため、抗菌殺菌作用が強く、ニキビを悪化させるアクネ菌の繁殖を抑える効果が期待できます。非常に効果的な成分であり、刺激が強い成分でもありますので、念のため、二の腕の内側などで、パッチテストを行なって、異常がない事を確認してから使用しましょう。
国も認める低刺激美白成分「アルブチン」
メラニン色素の合成をするチロシナーゼの働きを抑制する効果があります。ニキビができた時にメラニンを作らせない働きをしてくれるので、ニキビができてしまったとしても、ニキビ跡になりにくいです。
植物の葉や皮に含まれる植物由来の成分なので安全性が高いと言われています。
日本人なじみの「コウジ酸」は黒色化する成分を抑える
酒職人の手が白くきめ細かい事から、酒造りに使われる麹が注目され麹菌を培養する事で作られた成分です。メラニンを生成する酵素を抑制する効果や、シミの原因となる活性酸素の発生を抑えたり炎症を抑える効果があると言われています。
美容クリニックなどでは、美白にはハイドロキノンを使用される事が多いですが、ハイドロキノンは肌の弱い方には刺激が強い事もあり、代用品としてコウジ酸配合のクリームなどが処方されるようです。
シミ治療にも使用される「トラネキサム酸」
肝斑に効果的な美容成分として知られており、医療医薬品として使用されてきた実績のある成分です。メラニン生成や炎症を抑える効果があるので、色素沈着のニキビ跡に特に効果的です。内服薬にも使われていますが、副作用のリスクもありますので、まずは化粧品から試してみると良いでしょう。
赤ニキビに有効な美容液
ナチュリエスキンコンディショニングジェル(ハトムギ保湿ジェル) 180g
ハトムギエキス配合の保湿ジェルです。配合されるハトムギには肌あれ、乾燥肌の改善や美肌効果、イボとりの効果があると言われています。
ハトムギには肌の生まれ変わりを助ける効果のあるビタミンBが含まれているので、今あるニキビの状態の悪化を防ぐ効果が期待できます。ただし、すでにできてしまったニキビやニキビ跡に対して即効性があるわけではありませんが、保湿力が高いわりに、べたつかず使い勝手が良いことで人気があります。あくまで予防としての日々のお手入れに取り入れやすい商品と言えるでしょう。
お値段も1000円以下でリーズナブルで、無香料、無着色、低刺激、アルコールフリー、ノンコメドジェニックテスト済み(ニキビのできにくい処方)なのででお肌に優しく普段使いに向いており、口コミ評価が高いのも納得できる商品です。
ONE BY KOSE 薬用保湿美容液
肌の水分保持能力を改善する事のできるライスパワーNo.11という成分が使われています。従来の乾燥に対するケアは、うるおい成分を外から与え、乾燥を防ぐ、といった考え方です。
ライスパワーは、肌の細胞間脂質の約半分を占めると言われているセラミドをはじめとする、細胞間脂質の生成能力を高める事により、保水能力を改善する事ができるようです。肌自体の保水能力を改善する事ができるという効果はとても魅力的に感じますね。
色素沈着ニキビ跡に有効な美容液
メンソレータム メラノCC 薬用しみ集中対策液
大人ニキビの主要な原因は乾燥です。乾燥してしまう事で、角質を固くしてしまい、毛穴を塞ぎやすくしてしまいます。美白有効成分の活性型ビタミンCと血行促進成分のビタミンE誘導体が配合されており、メラニン生成を抑え、シミ、そばかすを防ぎます。
その他、殺菌成分イソプロピルメチルフェノール、抗炎症成分グリチルリチン酸ジカリウムと、うるおい成分のアルピニアホワイトも含みますので、ニキビ予防をしながら、気になるニキビ跡にもうるおいを与えてくれます。化粧水の後で、お顔全体に塗ったり、お手入れの最後にポイントで使う事もできます。
トランシーノ トランシーノ 薬用ホワイトニングエッセンスEX
有効成分トラネキサム酸配合の美白美容液です。トラネキサム酸はビタミンCよりも深いところに働きかけるので刺激が強く思いがちですが、この製品は低刺激、無香料、無着色、アレルギーテスト済みです。
オバジ オバジC20セラム
レモン約150個分相当の、高濃度ビタミンCがお肌の透明感を引き出してくれます。
また、ビタミンCに加えビタミンEも配合しており、ビタミンEはキメの乱れ、透明感のなさ、ざらつき、毛穴など、に効果があるため、さまざまな悩みに多角的にアプローチできる総合美容液です。
オルビス クリアホワイトエッセンス
自然由来の苦参エキス、霊芝エキスの効果により、美白とニキビケアを同時に行う美容液。2つの和漢成分に加え、パンテノールがニキビで荒れがちな肌を整え、有効成分が働きやすい環境を作ります。また、ビタミンC誘導体がメラニン生成を抑え、グリチルリチン酸ジカリウムがニキビを予防します。
b.glen(ビーグレン) Cセラム
必要のないものは省いた、ビタミンCの美容液です。ビーグレン独自の浸透テクノロジーの働きにより、有効成分を角質の奥まで届け、さらに滞留させる事で、効果を持続させる事のできるという特徴を持つ美容液です。つけた瞬間にじんわりと肌が温かく感じ、有効成分の浸透を体感できます。
クレーターニキビ跡に有効な美容液
La・peel+(ラ・ピールプラス) スムースクリアエッセンス
肌フローラに着目した新発想の美容液です。グレープフルーツエキスやリンゴエキス、オレンジエキスなどの7種類のフルーツ由来成分を配合。古くなった角質が自然と剥がれ落ちるように働きにかけます。
フラコラ WHITE’st プラセンタエキス原液
プラセンタエキスをそのまま詰めた、100%原液の美容液です。原料はすべて国産のSPF豚が使用されており、安心安全です。プラセンタには肌の弾力を保つコラーゲンや、みずみずしさを保つヒアルロン酸が含まれています。
モニターアンケートでも、透明感・うるおい・化粧ノリのよさを80%以上の方が効果を感じているようです。
ニキビ跡を悪化させる行為はあるのか
ニキビ跡を必要以上に触るのは厳禁
気にするがゆえ、何度も触ってしまう事で、ニキビ跡に余計な刺激を与えてしまったり、手に付着している雑菌などの影響により悪化させてしまう可能性が高くなります。くれぐれも必要以上に触る事のないように気をつけましょう。
化粧は肌に負担の少ないものを
ニキビ跡があると、メイクをしても大丈夫か心配になりますが、最近の化粧品は優れた物が多く、よほどの厚塗りでもしない限り、メイクする事で直ちにニキビ跡が悪化する事は少ないようです。
とはいえ、肌に負担になる事は避けたいので、なるべくファンデーションは密着度の高いリキッドタイプは避け、パウダータイプを使用したり、特に気になる場合は大人ニキビ肌専用のものを使用してみてもいいでしょう。
髪が幹部に触れないように
せっかく美容液でセルフケアを行っても、髪が患部に触れてしまうと、刺激を与えてしまいます。刺激を与えてしまうと肌の防衛能力が働き皮膚が硬くなってしまい、ターンオーバーの妨げになってしまいます。
また髪は汚れが付着しやすい場所です。ワックスなどの油性の整髪料を使用することも多く、髪が患部に触れることで汚れが毛穴に入り、雑菌が繁殖しやすくニキビに繋がりやすくなるので気をつけましょう。
ニキビ跡をなくして自信を持てる自分へ
ニキビがあるとどうしても気にしてしまいネガティブな気持になったり、ついつい厚塗りメイクで隠そうとしてしまいます。もしニキビ跡がなくなれば…!と考えただけでうれしくなりますね。そんな自分に会える事を楽しみに、ニキビ跡タイプに合ったスキンケア習慣始めましょう。今よりもっと自信の持てる自分にきっと会えるはずです。