目次
自分で黒ニキビの芯を治す方法
コメドプッシャーで押し出す
黒ニキビの芯を出す際には、コメドプッシャーと呼ばれるニキビの中に溜まっている角質や皮脂を出すことができる道具を使うことが多いようです。コメドプッシャーは、ドラッグストアや薬局などで購入することが可能。
コメドプッシャーの穴の大きさやタイプには様々な種類があり、穴部分を2～3回患部に押し当て芯を押し出すことができます。
角質を軟化させる成分の市販薬を使う
黒ニキビの芯を解消するためには、毛穴に詰まった角質や皮脂を柔らかくさせ、毛穴詰まりを解消させる必要があります。角質を軟化させる成分が含まれた市販薬は多く販売されています。
例えば、サリチル酸が配合された市販薬は、皮膚の患部の角質を柔らかくしてくれる効果があり、イオウが含まれた市販薬は角質を溶かし毛穴に詰まった皮脂や細菌などを外に出してくれる作用が期待できます。
酵素や泥の洗顔料で角質を除去
黒ニキビの芯は、毛穴に詰まった角質や皮脂などが混ざり合ってできたものです。この芯の原因となる角質などを取り除くためには、いつも使っている洗顔料を見直す必要があります。
洗顔の際に、古い角質などが綺麗に取ることができれば、黒ニキビを解消したり、黒ニキビの発生を未然に防いだりすることが可能に。洗顔料の中でも、特に酵素や泥など肌の古い角質を取り除くことができる成分が配合されているものがおすすめです。
ピーリングジェルで古い角質を溶かす
ピーリングアイテムには、一般的にフルーツ酸（AHA）と呼ばれる古い角質を取り除く効果のある成分が配合されています。
古い角質を溶かして取り除くことで、肌のターンオーバーを促進させたり、毛穴の黒ずみを解消させたりする効果が期待できます。
ただ、ピーリングジェルは使い過ぎると、肌に強い負担を与え赤みが残ることも…。週に1～2回など一定の間隔をあけて使用するようにしましょう。
▼さらに詳しい解説はこちら
ピーリングジェルの使い方を知ってなめらかな肌へ。効果的な使い方
皮膚科で黒ニキビを治療する方法
医師が面ぽう圧出で取り出す
自分で処置するのが不安な場合には、皮膚科に一度相談してみた方が良いかもしれません。皮膚科では、医師が専用の器具を使って黒ニキビの芯や毛穴に詰まった皮脂や汚れを取り除く「面ぽう圧出」と呼ばれる治療法が行われます。
面ぽう圧出は、ニキビの治りを早めたり、ニキビの再発を防止したりするメリットがあり、ニキビ跡を残さずに綺麗な肌を取り戻したいと考えている方におすすめです。
ケミカルピーリングで古い角質を一掃
皮膚科では、面皰圧出の他にも「ケミカルピーリング」と呼ばれる治療方法が実施されています。ケミカルピーリングとは、毛穴の中の余分な角質や皮脂などを酸性の薬剤で溶かし、古い角質を一掃することができる治療方法のこと。
治療を始めたら3カ月の間、2週間に1回の処置を6回程度行わなければならないため、時間や手間がかかります。しかし、余分な角質や皮脂などを取り除くことができるので、炎症の少ない黒ニキビや白ニキビを早めに治療することができますし、肌のターンオーバーを促進させることも可能です。
▼さらに詳しい解説はこちら
ケミカルピーリングが自宅でできる？憧れのツルツルたまご肌を目指す
詰まりを解消する外用薬の処方
皮膚科では、毛穴詰まりを解消するための施術のほかに、外用薬の処方も行ってもらえます。処方される中で多いのは、ディフェリンゲルやトレチノインなどの成分が配合された薬です。
ディフェリンゲルは、角質などが毛穴に詰まりにくくしたり、角質をはがしたり作用が期待できます。トレチノインは、ディフェリンゲルよりも角質をはがす作用が強く、毛穴に詰まったニキビの芯や膿を排出してくれます。さらに、トレチノインにはターンオーバーの促進効果やコラーゲンやヒアルロン酸などの合成効果を高める作用も。
ただ、肌への刺激によりヒリヒリ感や赤みを感じる場合があるので、使用方法には十分気を付けましょう。
黒ニキビの芯を出すメリット
見た目の改善
顔や背中、デコルテなどにできた黒ニキビの芯が目立ってくると、したいメイクや服装が制限されたり、見た目も悪くなったりしますよね。
例えば、メイクの際に黒ニキビの芯を隠そうとファンデーションやコンシーラーを厚塗りして、他の肌よりも盛り上がって見た目が悪くなることも。黒ニキビの芯が目立たなくなれば、メイクや服装が制限されずにおしゃれが楽しめます。
皮脂の分泌が正常になる
黒ニキビが発生する原因は、古い皮脂や角質が毛穴に詰まってしまうことで発生してしまいます。この時、肌のターンオーバーは乱れて皮脂の分泌も過剰になってしまいます。
黒ニキビの芯を早くに取ってしまえば、古い角質が取れて、肌のターンオーバーを促進することができ、皮脂の分泌も抑えることが可能です。
赤ニキビへの進行が抑えられる
黒ニキビはまだ炎症が起きておらず、毛穴に角質や皮脂などが溜まった状態です。自然に治ればよいですが、乱れた食生活や紫外線などの影響により炎症がひどくなってしまうと赤ニキビや黄色ニキビのような炎症を起こしたニキビになってしまいます。
つまり、早い段階で黒ニキビの芯を取ることができれば、赤ニキビへの進行を抑制することができるのです。
詰まりが取れて治りが早まる
毛穴に角質や皮脂などが溜まった状態になっていると、ずっと毛穴が詰まった状態になり、アクネ菌などのニキビの原因菌が増殖しやすくなります。菌が増殖すると、毛穴のみならず真皮まで炎症を起こしてしまい、治りが悪くなることも。
このことから、芯が取れて毛穴詰まりが解消すれば、炎症を未然に防ぐことができ治りが早くなると考えられます。
デメリットも知っておいて
健康な皮膚を傷つける恐れ
黒ニキビの芯を取る際に、周りの皮膚にまで余計な刺激を与えてしまい、健康な皮膚まで傷つけてしまう場合があります。爪を立てたり針を突き刺したりして取ろうとすると、肌に負担をかけ、色素沈着を起こしてしまいニキビ跡が残る原因になります。
毛穴への細菌感染による悪化
指やハリなどで芯を出そうとする際に、きちんと消毒してから行っていないと毛穴に雑菌や細菌などが入り込みやすくなり、ニキビが悪化してしまうことがあります。
黒ニキビの芯を取り出した部分から菌が入り込むと、さらに化膿や炎症がひどくなり、赤ニキビや黄色ニキビに変化してしまうリスクが高くなります。
黒ニキビの再発や慢性化
黒ニキビの芯をきれいに出し切ることができれば、完治に向かう可能性が高いですが、芯が残っている場合には同じ部分に黒ニキビが再発して治りづらくなることも。これは、芯を取った部分がクレーター状になってしまうことで、角質や皮脂が再度詰まりやすくなってしまうためです。
コメドプッシャーや皮膚科で黒ニキビの芯を取った方が芯は残りにくいですが、自分で出そうとすると力の加減が難しく残ってしまうケースがあります。
毛穴の開きを誘発
黒ニキビの芯をきれいに取れたとしても、処置後のケアがしっかりできていないと毛穴の開きを誘発し、かえって毛穴に汚れや皮脂が詰まりやすくなり、毛穴詰まりがひどくなることもあります。
毛穴詰まりが引き起こされると、黒ニキビが再発したり、炎症がひどくなった場合には黄色ニキビや赤ニキビになったりしてしまうので注意が必要です。
黒ニキビの悪化を招く行為
指で芯を潰す
指で芯を潰す際に、指に雑菌などの菌がついていると毛穴から菌が侵入してしまう恐れがあります。菌が侵入すると、ニキビの炎症が悪化して治りが悪くなったり、黒ニキビが再発したりするリスクが高まります。
また、力加減により皮膚の表面に凹凸を作ってしまい、肌のバランスを悪くしてしまいます。
爪で掻き毟る
指と同様、爪には雑菌などの菌が付着している可能性があり、毛穴へ菌を侵入させてしまう恐れがあります。また、爪で搔き毟ってしまうと患部以外の健康的な皮膚まで傷つけてしまい、新たなニキビを作ってしまう原因になります。
過度な洗顔
肌を清潔に保とうとして洗顔を何度もする行為も黒ニキビを悪化させてしまう原因になります。過度な洗顔により、健康な肌を保つのに必要な皮脂や角質まで取り除いてしまい、肌が乾燥状態に。
皮膚が乾燥すると、毛穴周りの角質が硬くなり毛穴の柔軟性を損なわせ、毛穴に汚れなどが詰まりやすくなってしまうのです。毛穴詰まりはニキビの原因になったり、ニキビを悪化させたりする要因になります。
ファンデーションの厚塗り
黒ニキビを隠そうとして、ファンデーションを厚塗りすることも悪化させる原因になります。ファンデーションは肌に密着させやすくするために油分が多く含まれています。油分はニキビの原因菌となるアクネ菌の餌となり、菌を増殖させてしまうことに。菌が増殖するとニキビの炎症がひどくなってしまいます。
また、厚塗りすることで皮膚の呼吸を妨げてしまい、毛穴が詰まりやすくなることも悪化させてしまう理由の一つです。
鼻パックのやり過ぎ
鼻パックは、黒ニキビの原因となる角栓などを取り除くことができますが、やり過ぎはおすすめできません。角栓を無理やり毛穴から引っ張り出すので、毛穴が開きっぱなしになってしまったり、皮膚が炎症を起こしたりしてしまう恐れがあります。ニキビが悪化したり、再発したりするリスクが高まります。
鼻パックを行う際には、一定の期間肌を休めてから行うようにし、行った後はしっかりケアしましょう。
芯の再発を防ぐ栄養素
皮脂を抑制するビタミンB6
ビタミンB6は、脂質の代謝をサポートするとともに皮脂の過剰な分泌を抑制する栄養素。皮脂の過剰な分泌を押させることで、ニキビの再発を防止効果が期待できます。
また、皮膚や粘膜を健康的に保つ効果もあります。ビタミンB6が不足してしまうと、肌荒れや口内炎などが引き起こされやすくなるので、豊富にビタミンB6が含まれるレバーやバナナなどを食生活に取り入れましょう。
脂質を代謝するビタミンB２
ビタミンB2は、脂質をエネルギーとして燃焼する際にサポートしてくれる栄養素。ビタミンB2が不足すると、脂質が正常に代謝されなくなり、皮脂のバランスが崩れることで皮脂の分泌が過剰になりニキビに発展しやすくなるので注意。
また、皮膚や髪などの細胞の再生を助け、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルを解消してくれる効果があります。ビタミンB2が含まれている食材としては、レバーや納豆、ヨーグルトなどが挙げられます。
抗酸化成分のビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用があり肌に悪影響を及ぼす活性酸素を打ち消し、健康的な肌に導く効果が期待できます。活性酸素とは、ストレスを感じた際に体内で発生するもので、肌を傷つけたり、体に悪い影響を与えたりしてしまいます。
このことからビタミンCが不足すると、この活性酸素をうまく消費できなくなり、肌のターンオーバーが乱れてニキビの原因になることも。毎日の食生活でレモンやパプリカなどを食べて補充しましょう。
また、ビタミンCには過剰な皮脂の分泌を抑制したり、コラーゲンの生成をサポートしたりする役割もあるので、高い美容効果が期待できます。
▼さらに詳しい解説はこちら
ニキビ改善にはビタミンCが効果的。効率良く摂取する方法とは？
活性酵素を除去するビタミンE
ビタミンEには、強い抗酸化作用がありビタミンC同様、活性酸素を除去する効果があります。活性酸素を除去することで、肌の正常なターンオーバーを促進させ、ニキビや肌荒れを予防してくれます。
また、ビタミンEは血行の流れを改善する効果も期待でき、肌の修復に必要な栄養素を届きやすくしてくれる役割も。ビタミンEが含まれている食材としては、明太子やしそ、モロヘイヤなどが挙げられます。
不足はサプリを活用して
毎日献立を考える時間がなく、必要なビタミンが摂取できないという場合には、サプリメントを活用しましょう。ビタミンだけでなくミネラル、鉄、カルシウムなど幅広い栄養素を補充することができます。
ただ、サプリメントは体に必要な栄養素をすべて取ることができるものではないため、あくまで普段の食生活の不足分を補うためのものだということを覚えておきましょう。
▼さらに詳しい解説はこちら
大人ニキビにサプリが有効？足りない栄養をサプリで補おう
黒ニキビの芯を予防する生活習慣
毎日決まった睡眠時間の確保
黒ニキビを予防するためには毎日一定の睡眠時間を確保することが大切です。特に、夜の22時から深夜2時の間は、肌のゴールデンタイムと呼ばれ、成長ホルモンが多く分泌され、肌を修復したり新しい肌を形成したりするのに最適な時間と言われています。
この時間帯にはベッドに入るようにし、最低でも7時間程度の睡眠時間を確保するように心がけましょう。
適度な運動で血行促進
血行が悪いと、肌の修復に必要な栄養素が細部まで行き届かなくなり、ニキビがいつまでも治らなかったり、ニキビ跡が残ったりすることがあります。
毎日20分～30分程度のウォーキングをするなど適度な運動を行い、血液の流れを良くするようにしましょう。
野菜や魚中心の食生活
野菜や魚類には、健康的な肌をキープするために必要な栄養素が豊富に含まれています。調理に時間がかかって面倒と感じる場合には、野菜は熱を通さずサラダに、魚は焼き魚にするなどして食事に取り入れましょう。
また、脂っぽい食事やファーストフードなどは、皮脂の分泌を過剰に増やしてしまう原因となるため控えたほうが良さそうです。
紫外線対策を怠らない
紫外線を浴びると、肌は刺激を受けてバリア機能が低下し、アクネ菌の増殖を促進することがあります。また、バリア機能が低下すると、肌の水分の調節が困難となり乾燥肌になりやすくなったり、肌のターンオーバーを乱れさせたりする恐れも。
外に出るときには、日焼け止めを塗り、日傘や帽子なども利用するようにしましょう。
定期的にストレスを解消する
ストレスにより体の自律神経のバランスが崩れてしまうと、緊張状態になった時に活発となる交感神経の働きが強くなり、皮脂の分泌のコントロールを行う男性ホルモンの分泌が激しくなると言われています。
皮脂の分泌が正常でなくなると、正常な肌のターンオーバーを妨げ、毛穴に皮脂や角質が溜まりやすくなり、ニキビができやすくなってしまいます。
音楽や読書を楽しむ時間を設けたり、お風呂にゆっくり浸かってリラックスしたりするなど定期的にストレスを発散するようにしましょう。
▼さらに詳しい解説はこちら
ストレスニキビは治りにくい。ストレスフリーで美肌を目指そう
固い芯を二度と作らないことが大切
黒ニキビの芯を潰すメリットやデメリット、効果的なケアの方法などはさまざまですが、大切なことは固い芯を二度と作らないことです。固い芯ができてしまうと、再発したり炎症がひどくなって赤ニキビや黄色ニキビに発展したりするリスクが高くなります。
固い芯を作らないためにも、普段から食生活や運動、スキンケア、ストレスとの付き合い方などに気を付けて健康的で美しい肌をキープしましょう。
