目次
体脂肪を落とすステップ1「平均を知る」
日本人の体脂肪率の平均は?
体脂肪率とは、自分の体の何%が体脂肪なのかを表したものです。
平均的な数値は、女性は20%〜25%、男性は15%〜20%が平均です。
年齢や性別によって値も変わってくるので、自分が今どの位置にいるのかを把握しましょう。女性の年齢別平均数値を見てみましょう。体脂肪率は、痩せ、標準(−)、標準(+)、軽肥満、肥満で表しています。
13歳までの数値
痩せが14%まで、標準(-)が15から24%、 25から33%が標準(+)軽肥満が 34から37%、肥満が38%以上です。
14歳から17歳までの数値
痩せが17%まで、標準(-)が 18から26%まで、標準(+)が 27から35%、軽肥満が36から39%まで、肥満が40%以上です。
18歳から39歳までの数値
痩せが20%まで、標準(-)が21から27%まで、標準(+)が 28から34%まで、軽肥満が35から39%、肥満が40%以上です。
40歳から59歳までの数値
痩せが21%まで、標準(-) が22から28%、標準(+)が 29~35%、軽肥満が36~40%、肥満が41%以上です。
自分の体脂肪率を計算
体脂肪率(%)=体脂肪量(kg)÷体重(kg)×100
体脂肪率を出すには、体脂肪量が分からないと出せません。家庭で手軽にできるとしたら、体脂肪計で測るのがおすすめです。自分で計算しなくても体脂肪計計算で便利ですね。
ただし、家庭用の体脂肪計は、電気抵抗を用いて体脂肪量を測定しているので、その日の体調や時間によっても変わってきます。できるだけ、同じ時間に測るようにしましょう。また、台に乗って手でも握るタイプの物もあり、そちらの方が正確な数値が出るようです。
外見的な肥満度を表すBMI
もう1つ目安になるのが、BMIです。
BMIは、ボディマスインデックスといって、身長と体重のバランスをチェックし、外見的な肥満度を測定するものです。
▼さらに詳しい解説はこちら
ダイエットするなら、まずは体脂肪率を測定!自分の理想体重を知ろう
BMIの計算方法
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算できます。
身長160cm、体重55kgの人だったら、55÷1.6÷1.6で、約21.5になります。最も健康で病気になりにくいのは、BMIが22が一番良いと言われています。ただしこの数値は、統計的に見たものであってスタイルが良い訳ではありません。
BMIの目安として、18.5〜25未満が標準とし、18.5未満が痩せ、25以上が肥満とされています。あくまで身長と体重からの割合の目安なので、筋肉が多くて体重が重い人でも肥満に入ってしまう場合があります。
筋肉は脂肪の2倍ほど重さがあるのでアスリートやボディビルダーの方など筋肉が多い人でも、BMIだけ見ると肥満に入ってしまいます。年齢と体質は考慮されていないことを頭の片隅に置いておきましょう。
理想スタイルの体脂肪率は?
モデルさんのようにすらっと細い体型など、理想のスタイルは人それぞれあると思いますが、日本人の理想体脂肪率は、女性で20~28%、男性で15~20%とされています。体脂肪が少なすぎても、免疫力や抵抗力が減ってしまい病気にかかりやすくなってしまったり、ホルモンバランスが崩れてしまい、めまいや集中力低下などが起こってきます。
あまり知られていませんが、筋肉は内臓の一種と言われています。脂肪は、筋肉や内臓を守る役割にもなっています。もりもりと筋肉が見えるぐらい体脂肪が減ってしまうと内臓がどんどんむき出しになってるのと同じ状態です。
女性だと、生理が止まってしまったり、不妊の原因になる事もあるので注意が必要です。急激なダイエットで脂肪を落としてしまうと、体が飢餓状態だと思い、脂肪を溜め込むように働きかけるようになります。結果その時痩せていても、脂肪を溜め込む体質に変わってきてしまいます。
また、体脂肪が多すぎても生活習慣病のリスクが高くなります。標準の中で筋肉をつけたり、運動をして理想のスタイルを手に入れる事をおすすめします。
体脂肪を落とすステップ2:脂肪を減らす
肥満体型は先に体重を落とす
筋肉をつけることと体脂肪を減らすことを同時にやるのは難しいです。体型によって先に筋肉を付けたほうがいい場合と、先に脂肪を落とした方がいい場合があります。
先に脂肪を落として体重を減らした方がいい肥満体型の人。ここでいう肥満体型の人は、男性だと体脂肪率20%以上、女性だと体脂肪率30%以上で運動習慣がない人です。運動したことがなく、脂肪がついている方だと体の変化は出やすいですが、運動習慣がある人だと体の変化は出にくいようです。
流れとしては、食事と運動を見直してまず脂肪を減らしながら、筋肉を維持することから始めていきます。そして体脂肪率が正常値以下になったら筋肉を付けていきます。なぜ先に脂肪を落とすかというと、体脂肪率が低い方がテストステロン値が高まり、筋肉がつきやすくなるからです。テストステロンとは、成長ホルモンのことで、筋肉を付けることを促進したりする効果があります。
摂取カロリーより消費カロリーを増やす
体脂肪を減らすことで最も重要なのが食事です。食事:運動が7:3くらいです。まずは自分の消費カロリー(基礎代謝)を知りましょう。
男性 88+(13×体重㎏)+(4.8×身長㎝)-(5.7×年齢)
女性 448+(9×体重㎏)+(3.1×身長㎝)-(4.3×年齢)
30歳女性160㎝体重55㎏の人で計算すると、
448+(9×55)+(3.1×160)-(4.3×30)=1310㎉
このカロリーから20%ほど少なく食事をすることで少しずつ体重が落ちていきます。基礎代謝は、何もしなくても消費してくれるカロリーなので、最低限この基礎代謝を上回らければ自然と体脂肪は落ちます。
ただし、注意しなければならないのが、今まで量を食べていた人が急激に食事を抑えると、体が飢餓状態だと思ってい脂肪をため込む体質になります。食べ過ぎの人はまず200㎉ずつなど、一週間おきごと無理なく減らしていって、最終的に目標の摂取カロリーにしましょう。
食事をするうえで大切なことが食事でタンパク質をしっかりとることです。最低でも、自分の体重分のg数をと摂るようにしましょう。例えば50㎏の人なら、1日でタンパク質を50gはとるようにします。タンパク質不足は、筋肉が分解され基礎代謝が下がり、痩せにくい体になります。
食事は高たんぱく低カロリーにすることが鉄則です。また、タンパク質とビタミンB群が結合することで、脂肪燃焼は促進されます。タンパク質(肉、魚、大豆、豆類、乳製品)と野菜や果物を一緒に摂りましょう。
生活リズムを整える
生活リズムを整えることで自律神経が安定してきます。自律神経には、交感神経と副交感神経の二種類があります。日中は交感神経が活発になり脂肪燃焼も促進され、夜は副交感神経が活発になり、体を休める体制になろうとします。
このサイクルを夜更かしなどで狂わせてしまうと自律神経もみだれてしまい、活発になるときにならず、夜も目がさえてしまい眠れなくなる原因にもなります。また、夜10時から2時までは、成長ホルモンが出る時間帯で、疲労回復や筋肉の回復にも関係しているので、夜は12時、遅くとも1時には眠りにつき、朝も8時までには起きるように心がけましょう。
現代人は、朝食を抜きがちになっていますが、朝食をとることで体が活動モードになるので朝起きたらきちんと朝食をとりましょう。ただし食べるぎると体のエネルギーが消化にばかり使われてしまうので、8分目などほどほどを心がけましょう。
体脂肪を落とすステップ3:筋トレを導入
食事もトレーニングの一種
筋肉量を増やし、体脂肪を減らすためには、1日3食規則正しくしっかりとることです。栄養バランスもしっかり考えていきましょう。体脂肪を減らすのには和食がベストです。
白米には、血糖値を安定させてインシュリンを抑えてくれる作用が期待できます。インスリンを抑えることで、摂取したブドウ糖を細胞に取り込み脂肪になることを防ぎます。白米の食べ過ぎは太りますが、お茶碗1杯程度をとることは、望ましいことです。
また栄養バランスはできるだけ食事で、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミンをバランスよく取り入れましょう。最初は面倒かもしれませんが、慣れてくれば大したことではないのでコツコツやってみましょう。和食の定番一汁三菜がべストです。
取り入れたい食材としては、メインに肉、魚、豆類、乳製品のたんぱく質は大めに設定します。脂は太ると思われがちですが、魚に含まれている脂は不飽和脂肪酸と言って中性脂肪を安定させる働きがあります。
脂質は摂りすぎれば太りますが、ある程度でしたら、体にいい働きもしてくれます。バターやマーガリン、豚肉や牛肉の脂は、飽和脂肪酸といってコレステロールをあげたりするので、魚と肉をバランスよく取り入れたほうがよいです。
脂肪がないからと豆腐など脂身のない物ばかりとっていると肌のつやがなくなりカサカサになっていしまったり、髪に潤いがなくなったりするので注意が必要です
。
副菜としては、サラダにブロッコリーや海藻類、きのこ類を取り入れると、ビタミンやミネラルもしっかりとれ脂肪燃焼につながります。ここで足りなかったものを汁ものとして1品追加することでバランスよく食事がまかなえます。
炭水化物:タンパク質:脂質の割合として、4:4:3がベストです。最初は計算が大変かもしれませんが慣れてくると自然とできるようになってきます。
無酸素運動
無酸素運動とは、血液中の糖やグリコーゲンを利用する運動で、酸素を利用しない運動のことを言います。呼吸をしないのではなく、運動自体が酸素を利用しないだけであって呼吸はしっかりします。
以前は、無酸素運動=筋力トレーニングのように言われていましたが、現在はトレーニングの種類も多様化し一概に筋トレが無酸素運動だとは言えなくなってきています。無酸素運動は、瞬発的に大きな力を発揮するものなので、体内に乳酸がたまり長い時間はできません。短時間集中して行いましょう。
運動を普段しない人がいきなり負荷がある事をやってしまうと怪我につながる危険があるので、慣れるまでは、軽いものから行っていきます。まずは自重トレーニングからで十分です。
自重トレーニングとは自分の体重を重りにして行うトレーニングです。腕立て、腹筋、スクワット、背筋、懸垂、体幹など様々なものがあります。正しいフォームを身に着けることから始めましょう。
自重トレーニングは、自分の意識一つで腕立て伏せひとつとってみても、体幹から全身の筋肉に刺激を与えることができます。体幹が強くなることで基礎代謝があがったり、姿勢が良くなったり、他の運動をするのにも正しい姿勢で行えるようになるので、おすすめの運動法です。
回数をただこなすだけでなく、しっかり今どこの筋肉を使っているのかを意識できる辛さで行い、意識できなくなったら、そこでやめます。ある程度すると筋肉も慣れてくるので、量を増やしたり、重りを取り入れて行きます。女性のボディラインを整える程度でしたら、自重トレーニングの意識一つで十分です。
余力があれば有酸素運動
有酸素運動の代表的なものとして、ジョギングやウォーキング、水泳があります。酸素を多く取り入れ、その取り入れた酸素で体内の脂肪を燃焼させます。負荷が軽く動きがも早くはないので、持続性の運動ができます。
普通私たちの体は、糖分、筋肉、脂肪の順番に燃焼されていきますが、有酸素運動のすごいところが、筋肉よりも先に脂肪を燃焼させてくれます。
有酸素運動のベストな状態は、じとっと汗が出て、人と話せるぐらいの呼吸数で行うことが脂肪燃焼につながります。有酸素運動を始めてから20分後に脂肪燃焼が行われ始めるので、20分以上行うことで効果が期待できます。
筋トレをした後に有酸素運動を行うことで、筋トレをした部位の周りの脂肪が燃焼しやすくなります。筋トレをした後に有酸素運動をすると筋肥大はしにくくなるので、筋肉をがっつりつけたい人は、筋肉を付ける期間はつける、脂肪を落とす期間は脂肪を落とす、と別々にした方が良いでしょう。
▼さらに詳しい解説はこちら
ダイエットには有酸素運動がおすすめ。効果アップの方法や注意点も
体脂肪を落とすステップ4:コツコツ続ける
筋肉を刺激し続ける
よく女性なんかで浮腫みとりや、マッサージがブームになりますがこの根源は筋肉を刺激していることです。筋肉は刺激を受けることにより活性化し血流が良くなり、体の隅々まで栄養が行きわたったり、セルライトの解消につながったりします。
筋肉を触るだけで、筋肉の小さな収縮運動につながるので、効果が期待できます。刺激することで毛細血管がどんどん増え代謝も上がってきます。
体を触ってみて冷たい部分があると、その付近は毛細血管が体の表面まで来ていないのでセルライトの原因などになっています。セルライトができると毛細血管が伸びる余地がなくなり、堅くなり、脂肪が落ちるのに時間がかかります。
テレビを見ているときなど時間があるときに、脂肪を落としたい部分をさすって刺激を与えるなどして、脂肪が落ちやすい体を作っていきましょう。脂肪が柔らかくなれば、自然と落ちやすくなります。
面倒ならプロテイン
食事で栄養管理をするのも大変です。最近では、いろいろな種類のプロテインが出てきました。筋肉質になりたい人から美容のため、女性のためのプロテインまでさまざまです。日本のプロテインには、タンパク質とビタミン、ミネラル類まで含まれているものが多いです。ただし、糖分が多く高カロリーなものもあるので、成分表をしっかり見て、自分の食事の摂取量に合ったものを選びましょう。
一食置き換えるのもいいですし、補助として飲むなら低カロリーのものを取り入れるのも良いでしょう。自分のライフスタイルにあった選びかたをして、しっかりと栄養を摂りましょう。
体脂肪ダイエットの落とし穴
体脂肪が低すぎると危険
極端に体脂肪を減らしてしまうと、免疫力が低下してしまいます。筋肉がごつごつ出ている人が風邪をひきやすかったり、寒がりだったりするのはそのせいです。健康を害さない平均的な体脂肪率を維持することが一番です。そのなかで、理想のスタイルを見つけて部分的に鍛えていき、自分の納得する体を手に入れましょう。
女性らしい丸みを損なう危険
筋トレをするとテストステロンという成長ホルモンが出ますが、これは、男性ホルモンなので、女性らしさが損なわれてきます。体が筋肉質になってきたり、生理が止まってしまったり、声が低くなってきてしまったり…。要するに男性化してきます。
女性らしさを残しつつ鍛えるとしたら、まずはインナーマッスルを強くしていくことから始めましょう。インナーマッスルを強くすることで、凹凸のある女性らしい体を手に入れることができます。ヨガやピラティスなど、さまざななものが流行っています。そういったものをやってみるのもいいかもしれません。
20代30代40代…年代でダイエット法は変わる?
20代はハードな運動で筋肉量を増やす
年齢と共に筋肉が衰えていきますが、20代ではまだある程度の運動量に耐えうる年代なのでマラソンや縄跳び、筋トレなど比較的ハードなもので筋肉量を増やし引き締まったボディラインを目指すのが理想的です。
筋トレでも、自分が辛いと思ったらやめるのではなく、辛いプラス1回を目指して、できる回数と質を上げていきましょう。簡単に筋肉はつかないので、自然と引き締まったボディラインになっていきます。
30代はゆっくりと有酸素運度で
このころになるとハードな運動は水分の消耗が激しくなってくるため、体のラインを崩しやすくなってきたりします。ウォーキングや水泳などの軽い有酸素運動で持久力をアップさせることをメインに行っていきます。
カロリーコントロールも大切ですが、繊維質の多いものでデトックスを意識することと、タンパク質をしっかりとり、筋肉を落とさないことに重点を置きます。タンパク質不足は筋肉の分解につながり基礎代謝が落ちてしまうので、肉、魚、豆類、乳製品をパランスよくとりましょう。
40代は栄養をバランス良く
40代前後からは更年期を迎えることなどもあり、ダイエットの成功には健康管理が大前提になります。適度な水分補給、バランスのとれた食事、体の酸化防止を考え抗酸化力の高い食材を積極的にとります。
ビタミンA,C,Eなどを主に摂って行きましょう。酸化防止は、脂肪燃焼にも効果的なので食事で見直すこともポイトです。また、散歩など軽い運動も加えていくことが理想的です。
脂肪が多いほうが変化を実感できる
太ってしまって、どこから手を付けたらいいかわからない…。そんな方でもあきらめずに簡単な運動から始めていきましょう。今まで運動を習慣にしていなかった人や脂肪が多い人の方が効果が実感しやすく、結果が出やすいようです。
一度効果を感じることができたら、気持ちも持ち直してまた頑張れるきかっけにもなると思います。一度スリムな体を手にいれたら、そこからは、維持するだけでいいのです。一度自分の納得できる理想の体型までコツコツ頑張ってみましょう。