頭の形の種類について知ろう
短頭群と長頭群の頭型がある
日本人は大きく分けて、短頭群と長頭群に分かれます。短頭群とは頭を真上から見たときに、前後の長さに比べて幅が小さく丸い頭をいいます。眉間から後頭部まで測ったときに一番長くなるところを頭最大長をいい、そこに頭の幅をかけて100で割って出した数字を頭長幅指数といいますが、その値が81以上の時に短頭といいます。モンゴルやタイ、ヨーロッパの地方、日本では瀬戸内海を中心とした近畿地方などに多い頭の形です。
反対に、頭長幅指数が76未満のものを長頭といいます。頭を真上から見たときに前後に長いことから、このように呼ばれています。オースロラロイドやインド人に多い頭の形です。日本では東北から日本海側、九州地方でも多く見られます。
現代人に多い頭の型はどれにあたるのか
日本人の頭は、江戸、明治あたりまで長頭で、上から見るとまるでラグビーボールのような形をしていました。しかし、今は徐々にバスケットボールのように丸くなってきており、現在では、長頭に分類される日本人は全体の約10パーセントほどといわれています。食生活の変化により、あまり堅いものを食べなくなったのが原因で、顎が小さくなったことで、同時に頭が丸く変化したといわれています。
赤ちゃんの頭が長い理由
形がいびつになる頭蓋変形症
分娩時に赤ちゃんに力が加わることによって頭が変形することがありますが、これは決して珍しいことではなく、ほとんどの赤ちゃんが分娩後時間とともに徐々に丸くなっていきます。新生児などによくみられる頭蓋変形症というものがあります。これは、まだやわらかい新生児の頭が、さまざまな原因で変形してしまう症状のことです。
疾患が原因のこともありますが、全く問題がないのに頭がいびつになってしまう赤ちゃんがいます。これは、出生前や、出生後のまだ頭が形成されていない時期に偏った力が加わることによって起こるもので、位置的頭蓋変形症と呼ばれます。
基本的に赤ちゃんの頭の変形に治療を行うことはありません。そのほとんどが、普段の姿勢や生活習慣に気を付けてあげれば、首が座って体が安定してくると自然に治っていきます。赤ちゃんはとてもデリケートなので、例えば、同じ姿勢で眠り続けたことが場合でなってしまったりと、原因は様々です。
経膣分娩時の応形機能によるもの
赤ちゃんはお母さんのお腹から出る時に、産道の形に頭を変形させ、回転しながら出てきます。そのため、出産後に頭は少し伸びたような形になります。赤ちゃんの頭蓋骨は大人と違い、何枚かに分かれていてまだくっついていない状態です。それを重ね合わせて頭をなるべく小さくして出てきます。
生まれてすぐの赤ちゃんの頭に触れると、頭蓋骨が少し重なった状態を感じることがあります。これによって、右回り左回りなど、どのように産道を通ってきたのかがわかります。
介助器具の鉗子などを使用した吸引分娩
赤ちゃんの頭は、分娩時に胎盤などに引っかからないように、そもそもやわらかく変形しやすいようになっています。それに吸引分娩で力を加えると、ほぼ100%の確率で伸びたような吸盤の形に頭は変形してしまいます。
しかし、赤ちゃんには元に戻そうとする力も備わっているので、そこまで気にする必要はありません。それよりも出産後の環境が影響することのほうが多いです。
同じ姿勢で寝かせた際の頭への圧力
赤ちゃんには向き癖というものがあり、それが頭の形を変形させてしまうことがあります。向き癖はこまめにチェックして直していく必要があります。同じ方向ばかりで寝ていると、片方の頭が圧迫され続け、扁平状態になってしまうことがあります。向き癖の原因は、いつも同じ向きでだっこや添い寝をしているせいだったり、お母さんのおなかの中での体制がによって、すでについてしまっていることもあります。
赤ちゃんがいつも同じ向きをむく癖をつけないために、だっこをする回数を増やしたり、赤ちゃんに向き癖の反対側から声をかけるなどし呼びかけるなどして予防しましょう。また、生後3ヵ月以降に遊ばせるときは腹ばいをさせるのもいいでしょう。注意したいのが、一度変形し、扁平状態になってしまうと、赤ちゃんは平らになった楽な方ばかりで眠ってしまう傾向があるため、さらに変形を促してしまう可能性があります。
定期的に姿勢を変えるようにしてあげればよいのですが、24時間というのはなかなか難しく、同じ姿勢で眠り続けた赤ちゃんはそのまま扁平が残ってしまうケースもあります。
融合部分が早く癒合する頭蓋骨縫合早期癒合症
頭蓋骨縫合早期癒合症というものがあります。聞きなれない言葉ですが、頭蓋骨の病気です。これは、生まれてから早い段階で頭蓋骨同士がくっついてしまおうとし、脳は成長するのに頭蓋骨が出来上がってしまってるため隙間がなくなり、脳を圧迫してしまう症状のことです。
約2000人に一人が発症するといわれ、「頭の形がおかしいように感じる」と思うことで気づくことが多いようです。症状は軽度のものから重度のものまであり、頭の変形だけでなく脳や神経の発育が妨げられ、耳の聞こえが悪い、視力が悪くなるなどの症状が現れます。
赤ちゃんの頭が長いのが治るのは
応形機能によるものは1週間程度で戻る
特に初産の場合は、赤ちゃんの空間が特に制限されるため、赤ちゃんが狭い産道を通る際の圧迫で、頭が変形することがあります。しかし、一次的なものですので産後2.3日から一週間ほどで丸くなってきます。
さらに赤ちゃんが成長とともに脳が大きくなり、頭蓋骨がくっつくようになれば頭への圧力も減ってくるため、自然に治っていきます。
生後3ヵ月頃から頭の形が整ってくる
生後3ヵ月ごろまでは、首が座っていなく、頭も柔らかいのでお母さんが気を付けてあげれば、十分に治すことができます。また、生後3カ月頃からは、頭の変形した部分よりも成長のほうが目立ち、徐々に形も整ってくるので、変形もあまりわからなくなります。あまり歪みについては気にしすぎないことも大切です。
ドーナツ型の枕を利用し頭への負担を減らす
赤ちゃんの頭の形が気になるときに、頭の形を整えるための枕です。商品によって、新生児から使えるものや、生後2.3カ月ごろから使えるものなど様々です。
頭を固定し、向き癖を直すことによって徐々に頭の形を整えていきます。ただ、くぼみに頭がはまってしまい、動きを制限してしまうというデメリットもあります。
同じ姿勢で寝る赤ちゃんはタオルを利用する
向き癖があり、同じ体勢でばかり眠ってしまうと頭が扁平になることがあります。向きを直してあげても寝返りなどですぐに元通りに…そんな時は、向き癖とは反対になるように背中に丸めたタオルを入れ、向き癖とは逆の姿勢にし体を支えます。
この際に柔らかいクッションなどは窒息の恐れがあるので使用は厳禁です。
ベッドや授乳の向きを変える
母乳は左右にあるので向き癖はつきませんが、注意したいのが、哺乳瓶での授乳です。毎日同じ向きでやっていると、赤ちゃんはお母さんのぬくもりのある向きで飲んでしまうので、向き癖がつきやすく、頭が扁平になりがちです。
また、赤ちゃんはドアのほうを向く癖があるので、ベビーベッドの向きを定期的に変えるのもおすすめです。授乳時やベットの向きを毎回変えるようにし、癖を防ぐようにしましょう。
小児頭蓋骨早期癒合症の矯正や手術
頭蓋骨が脳を圧迫してしまう小児頭蓋骨早期癒合症は、見た目では頭の形が長いかな、と感じる程度ですが、レントゲンを撮って頭蓋骨の癒合状態を見るとわかります。手術法は、変形している頭蓋骨を切り出し、本来の状態に戻し矯正することのよって組みなおし、整える方法がとられています。
また、歯の矯正のように、赤ちゃんの頭にヘルメットをかぶせることによって矯正する方法も普及しています。
頭が長い人に似あうメイクとポイント
シェーディングをおでこと顎に入れる
面長は本来は美人の条件でした。しかし面長が気になる…という場合にはシェーディングでカバーすることもできます。シェーディングをおでこと顎に入れることによってタテのラインを隠し、小顔効果が期待できます。タテのラインが強調されてしまうので、フェイスラインには入れないように注意しましょう。
タレ目メイクで重心を下に
重心を下に集めることによって、たれ目っぽく、やさしい雰囲気が演出できます。
1.アイラインは黒目の真上から目じりに向かって太めに引きます。目じりはラインを跳ね上げず、すっと下に向かって引くようにしましょう。目じりを少し長めに書き、目の横幅を出すのがポイントです。
2.下まつ毛にマスカラをたっぷり塗って、たれ目を強調します。上まつ毛は目じりに多めにマスカラを塗り、ぱっちりとした印象にしましょう。
3.涙袋をラメアイシャドウなどでぷっくりとさせると、面長がやわらぐため、小顔効果も期待できます。
タレ目メイクは童顔効果もあるため男性に好まれる傾向にあります。その他の童顔メイクのポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。
頭が長い女性に合う髪型とポイント
おでこは出さず揃った長い前髪
おでこを出すとタテのラインが強調されてしまい、顔が大きく見えるので面長が強調されてしまいます。
前髪を目ぎりぎりの長さで揃えると、タテの長さを隠すことができ、また、全体的に丸い印象になるので小顔効果が期待できます。
短めの前下がりのショートヘア
小顔で、シャープな印象になれるヘアスタイルです。前髪を重めのぱっつんにすることによって、顔の長さを切断し、面長をカバーしてくれます。サイドにボリュームのない形ですが、面長を少しでも解消したいと思う人にはおすすめの髪形です。
極力髪をすいてトップにボリュームを出さない
トップにボリュームがあると、頭が伸びたように見え、面長が強調されてしまいます。面長さんはトップは控えめにし、代わりに横にボリュームをもたせるといいでしょう。ひし形のシルエットにし、視線を横に集めることで、丸い印象に近くなり、気になる面長をカバーすることができます。
ミディアムパーマなどで毛先を遊ばさせる
スィートな印象になるミディアムパーマなどで、毛先を遊ばせるのもおすすめです。くしゅくしゅとしたゆるウェーブは輪郭を曖昧にすることができ、面長も隠すことができます。ふんわりとしたひし形ボブにゆるいウェーブをプラスすれば、小顔効果も期待できます。
なお、ミディアムパーマ以外にも小顔効果が出る髪型については以下の記事でまとめていますので是非参考に見てみてください。
低い位置でシニヨンなどのまとめ髪
簡単にできるシニヨンのアレンジは、シンプルながらもしっとりとした大人の印象を与えます。面長さんの場合は、耳よりやや下のあたりでまとめるといいでしょう。目線が下に集まりやすくなるので、面長をカバーすることができます。横髪を残したいい場合は、ストレートのままで垂らすと強調されてしまいますので、ゆるく巻くといいでしょう。
メイクや髪型で工夫してみよう
メイクや髪形を少し工夫することによって、顔が縮んだようにすっきりと見せることができます。ポイントは、丸いシルエットを意識することです。気になる面長も上手にカバーすることによって、表情にも自信が持てるようになるはずです。