意外と知らない日焼けがもたらす害と功。正しいUV対策とは?

2017.07.11

意外と知らない日焼けがもたらす害と功。正しいUV対策とは?

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NADECICA編集部
NADECICA編集部

紫外線と聞くと、お肌にとって害もたらす要因だという印象があります。しかし紫外線は健康維持のためになくてはならない存在でもあります。日焼けがもたらす害を把握したうえでより効果の高い紫外線対策を取ることは、綺麗な夏肌を維持する秘訣なのです。

INDEX

目次

     

    紫外線の基礎

    太陽光線の一種

    太陽から発せられる電磁波にはたくさんの種類が存在します。これらの電磁波は、波長の違いで地球に到達するものとしないものがあります。

    地球に到達する電磁波は太陽光線と呼ばれ、3種類に分類されます。このうちヒトの目で確認できる電磁波が可視光線です。可視光線には、太陽光や照明から発せられる光が含まれます。

    ヒトの目で確認できない不可視光線の中には、赤外線があります。赤外線には地表を温めるという働きを持ち、暖房器具や防寒着に利用されています。

    太陽光線のうち人の目で確認できないもうひとつの不可視光線が、紫外線なのです。

    紫外線は3種類ある

    紫外線は、赤外線と比べて波長が短い不可視光線のことを指します。紫外線は、波長の長さの違いで3種類に分類されます。

    UV-C

    3種類の紫外線のうち最も短い波長のものが、UV-Cです。UV-Cはオゾン層内で吸収されるので、地表には到達しない紫外線です。

    UV-A

    最も波長の長い紫外線は、UV-Aと呼ばれています。紫外線は季節によって照射量に変化があるという印象がありますが、UV-Aは季節や天候に左右されることなく照射し続けます。

    生活紫外線とも呼ばれるUV-Aは、有害性はほぼないとは言われています。しかしUV-Aは活性酸素を発生させる力が強いという特徴があります。

    このためUV-Aを浴びると長い時間をかけて真皮の奥に浸透しコラーゲンを破壊し、日焼けによるダメージと合わせてしわやたるみができやすい状態のお肌になります。

    UV-B

    3種類の紫外線の中で、人体を含むすべての生物に与える影響が最も大きいのがUV-Bです。レジャー紫外線ともよばれるUV-Bの照射量は3月から9月にかけて多くなり、真冬の時期と比較するとその照射量は約5倍にあたるともいわれています。

    UV-Bは表皮にダメージを与え、日焼けによる炎症やシミやそばかす、お肌の乾燥やたるみの原因をもたらします。また、お肌へのダメージだけでなく免疫力を低下させるなど健康状態にも影響を与えます。

    これらの紫外線は実は曇りの日でも降り注いでいます。そのため季節や天気にかかわらず対策が必要になります。細かい対策に関しては以下の記事で紹介しています。

     

    紫外線の浴び過ぎによる影響

    免疫機能が低下

    ヒトの体には、外敵の侵入を防御するための機能が備わっています。これが、免疫機能です。免疫力が低下した状態の体は、風邪をひきやすくなるなど感染症にかかりやすくなります。

    ヒトの表皮に存在するランゲルハンス細胞は、皮膚からの侵入を試みようとする外敵の存在を察知したのち、脳内に伝達するという働きが特徴です。しかしUV-Bを大量に浴びてしまうと、細胞数が減少し情報伝達機能が低下します。このため体への外的侵入に関する情報伝達に支障をきたします。

    その結果、体の免疫力が低下し感染症などの症状にかかりやすくなるのです。

    目への影響

    長時間日差しの強い場所にいると、目が充血しやすいという方も多くいらっしゃるようです。

    紫外線を浴び続けると、お肌と同様に目にもダメージを受けます。目が紫外線を浴び続けると、角膜や白目部分の結膜がダメージを受けてしまいます。ひどくなると、白内障や角膜炎などの目の病気を引き起こしてしまいます。

    目が紫外線を浴びると、紫外線からのダメージを受けたという情報を察知した脳内の脳下垂体からメラニン生成を活発化するよう指示を出します。脳内からの情報を察知したメラノサイトはメラニン色素の生成を活発化させ、シミやくすみのもととなるメラニンの量が増加しやすい状態になります。

    紫外線から目を守るのにはサングラスが有効ですが、サングラスはそれぞれ透過率があり、遮断してくれる赤外線の量が異なります。そのため適切なサングラスを選ぶ必要があります。以下の記事でサングラスと透過率の関係性について解説しています。

    肌にダメージを与える

    紫外線が体に与える影響の中でもよく知られているのが、お肌へのダメージの大きさです。

    UV-A UV-Bの2種類の紫外線をお肌に浴びることで、日焼けやシミそばかすが目立ちやすくなるということは、すでにご承知のことでしょう。

    日焼けをすると炎症が起こりやすくなり、症状が悪化するとお肌の表面のひりつきや水ぶくれができやすくなります。さらにお肌の保湿力を保つために必要なコラーゲンにもダメージを与え、乾燥やたるみ小じわが目立ちやすくなるなど肌の老化を促進させてしまいます。

    疲れやすくなる

    紫外線を浴び続けると、血液内の疲労物質が増加します。また、活性酸素の増加が活発化します。

    この2つの条件が重なって、疲労感を感じやすくなるのです。

    紫外線を浴びるメリット

    ストレスを発散させる

    紫外線はお肌へのデメリットを与える印象もありますが、紫外線を浴びることで得られるメリットもあるのです。紫外線を含む日光を浴びると、体内でセロトニンという物質が分泌されます。

    「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンには、高ぶった気持ちを安定させる働きがあります。興奮状態を高める交感神経と気持ちを静める作用が強い副交感神経のバランスが整えられます。

    セロトニンは自律神経に働きかけ、体内時計を正常化する作用も備わっています。日常生活で溜まりがちなストレスを発散させるためには、紫外線を浴びてセロトニンの分泌を活発化させることも必要なのです。

    ビタミンDを生成する

    骨や歯を形成するために欠かせない栄養素が、ビタミンDです。ビタミンDには免疫力を高める効果があるので、風邪をひきにくい健康な体作りにも必要な栄養素です。健康な体作りのために欠かせないビタミンDは、紫外線を浴びると体内で生成されます。

    それでもやはり紫外線を浴びたくないという人におすすめなのがサプリ。ビタミンDをうまく摂取できるサプリについては以下の記事で紹介しています。

    紫外線との上手な付き合い方

    紫外線が強い時期と場所

    健康に良い影響をもたらしてくれるために紫外線を取り入れるために必要なのは、どのような対策をとれば紫外線からお肌をしっかり守れるかということを知っておくことです。

    紫外線が強い時期

    紫外線は、3月から9月にかけてお肌への影響を与えやすいといわれています。3月ごろから照射量が増え始める紫外線は、5月ごろになると急激に増大します。そして6月から8月にかけて照射量はピークを迎えるのです。ここに詳細を書くと長くなってしまうので、季節ごとや時間帯ごとの紫外線料に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

    紫外線が強い場所

    紫外線は太陽の光が照り付ける屋外の方が影響を受けやすいという印象もあります。しかし紫外線の中のUV-Aはガラスなどを通して地表に到達するという特性もあります。

    「海に行くと日焼けしやすい」ともいわれていますが、地表よりも遠く空気が澄んでいる高地でも強い紫外線を浴びやすくなります。

    紫外線対策における3つの神器

    紫外線対策として多くの方が愛用されている3種類のアイテムは、どのようなものを選ぶとよいのでしょうか?

    日傘

    女性の間で日よけと紫外線対策として愛用されている方が多いのが、日傘です。

    たくさんのデザインが揃っている日傘の中でも、小梅の色が使用されているものが、紫外線を吸収するのでお肌への負担が軽くなります。日光を遮断する効果が高い日傘ですが、地面からの照り返しが強いと地表から紫外線を受けやすくなります。なので、内側にも紫外線対策が施されている日傘がおすすめされています。

    サングラス

    目が紫外線を浴びると、メラニン生成が活発化して日焼けした状態に近づきやすくなります。サングラスも、紫外線対策には欠かせないアイテムです。

    紫外線対策としてサングラスを選ぶ場合に重要になってくるのが、紫外線透過率です。UV-Aの波長は315~380ナノメートル、UV-Bの波長は280~315ナノメートルです。

    UV-Aの紫外線を抑える効果が高いのが、UV400と表記されたサングラスです。これは、400ナノメートルの紫外線もカットできると言う目安になります。

    紫外線を抑えるためにはUVカット加工やUV400と表記されているものを選ぶことが推奨されています。

    このように実はサングラスは色々な種類があります。どのサングラスを選んだらよいか悩んでいる方は以下の記事で編集部おすすめサングラスを紹介しています。

    帽子

    世代や性別を問わず、たくさんの方が紫外線対策として用いているのが帽子です。日傘と同じく、UVカット加工の素材や濃い色のものがおすすめされています。

    吸湿性の良い厚手の生地のものやなるだけ隙間の少ない麦わら帽子、つばの長さが7cm〜10cmの帽子が、紫外線をカットするのに最適だという理由で人気を集めています。

    日焼け止めは正しく使う

    紫外線カット効果が高い日焼け止めですが、塗り方のポイントを抑えておくとさらに効果を上げられます。日焼け止めは一度お肌に塗っておくと、1日を通して紫外線からお肌を守ると思われがちです。日焼け止めが紫外線をカットする効果には限りがありますので、約2~3時間おきに塗りなおすことが大切です。

    意外と日焼けの影響を受けるのが、首の後ろや耳。日焼け止めは腕や脚、デコルテなど体の広い部分にはもちろん、体の細かい部分にもしっかり塗ることを心掛けましょう。日焼け止めの選び方のポイントについては、下の項で詳しくご説明いたします。

    食事で活性酸素は抑えられる

    紫外線を浴びると、お肌の活性酸素の量が増加します。お肌で活性酸素が増加すると、シミやくすみの原因となるメラニンを増やしてしまいます。

    食事面で気を付けたいのは、抗酸化作用が高い食品を摂取することを心掛けることです。ビタミンCやビタミンE、トマトなどに含まれるリコピン、エビなどに含まれるアスタキサンチン、大豆に含まれているポリフェノールが抗酸化作用の強い栄養素です。

    逆に日焼けを悪化させてしまう食べ物もあります。これらの食べ物に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

    日に焼けた後のアフターケア

    うっかり日焼けした後は、お肌のお手入れを心掛けましょう。日焼けした後のお肌のほてりを鎮めるために、冷たいタオルなどを使って冷やすことが大切です。お肌のほてりが治まったら、化粧水と乳液を使って保湿しましょう。

    ヒリつきが治まらない場合には、クリームを使うと効果的です。もし、痛みが治まらない場合には、病院で適切な処置してもらいましょう。

    日焼け後72時間を経過するころから、お肌の中でメラニンが作り出されやすくなります。日焼け後のアフターケアは、72時間以内に完了させることが推奨されています。

    どのようにアフターケアをすればよいかわからない人は、細かいアフターケアについては以下の記事で紹介していますのでぜひ参考にしてください。

    日焼け止めの選び方

    SPFとPA

    日焼け止めにはSPFとPAという数値が表記されています。

    SPF

    SPFはSun Protection Factorの略称です。お肌の表皮に影響を及ぼすUV-Bからお肌を保護する役割があり、日焼けによる赤みやひりつきの症状(サンバーン)を防ぎます。

    SPFの後に記されている数値は、日焼けを防ぐ効果の持続時間を示しています。SPF1だと20分間効果が持続するということ。日常生活を送る際はSPF20~35の日焼け止めを、レジャーの際にはSPF50の日焼け止めを使うことがおすすめされています。

    PA

    PAはProtection Grade of UV-Aを省略化した表記です。

    お肌の深部にある真皮へ影響を及ぼすUV-Aからお肌をしっかり守る効果があり、日焼けから起こるしわやたるみなどのサンタンからお肌を保護する効果があります。日常生活上では、PA+〜PA++、レジャーではPA+++の日焼け止めが最適です。

    日焼け止めの種類

    日焼け止めの主流となっているのが、クリームタイプです。

    このほかさらりとしたテクスチャーのジェルタイプやローションタイプ、髪にも使用可能なスプレータイプ、デリケートなお肌の方向けにおすすめされている乳液、ローションタイプが揃っています。

    夏場など汗をかきやすい季節には、ウォータープルーフタイプの日焼け止めを使うと汗による崩れを防ぐ効果が高まります。

    日焼け止めの成分を確認

    日焼け止めの成分表示を見ると「紫外線吸収剤」「紫外線散乱剤」と書かれている製品に二分されます。

    紫外線吸収剤

    紫外線吸収剤配合の日焼け止めは、紫外線を吸収してお肌への浸透を防ぎます。吸収された紫外線は、熱などに変化して体外に放出するか化学変化を起こして違う物質に変化したのちにお肌に浸透します。

    紫外線を防ぐ効果が高く日焼け止めが白浮きしにくいというメリットがある一方で効果が強力なのでお肌に合わない場合があります。

    紫外線散乱剤

    紫外線散乱剤の日焼け止めは、お肌表面に照射する紫外線を反射することでお肌への影響を防ぎます。お肌に負担がかからないという利点はありますが、白浮きしやすくなります。

    紫外線吸収剤と紫外線散乱剤は似ているようで全く異なるものです。以下の記事で詳しく解説していますのでぜひ使い分けの参考にしてください。

    日焼けサロンと紫外線

    日焼けサロンの仕組み

    手早く褐色のお肌になれるというメリットがあるのが、日焼けサロンを利用するという方法です。

    日焼けサロンは、マシーンを使って日焼け肌に近い状態にします。マシーンに入る前に全身にジェルを塗ります。マシーンの中で体勢を変えつつタンニング(日焼け)を行います。時間が経過したらマシーンを出て、ほてりを鎮めるためのお肌のケアを行います。

    日焼けサロンの人体への影響

    日焼けサロンで使用されているマシーンと太陽の光の違いは、UV-Bの有無です。

    日焼けマシーンには、お肌のヒリツキや赤み(サンバーン)を引き起こすUV-Bが使用されていません。ですが、日焼けサロンのマシーンにはUV-Aの紫外線でお肌の色を変化させるので長年に渡って使用を続けると、乾燥によるしわやたるみが目立ちやすくなります。

    1回の日焼けサロンの利用でマシーンからの光を照射ができるのは、約20分と定められているというところも多いようです。

     

    他にもある紫外線対策

    屋内でも安心のUVカットのカーテン

    インテリアを工夫して、紫外線の影響を遮断するために効果的なのがUVカット加工の素材が使用されているカーテンを使用するという方法です。

    レース素材のUVカット使用のカーテンを使うと部屋の中の明るさが保たれた状態で紫外線を遮断することが可能です。

    UVカット洗剤で服でシャットアウト

    洗濯に使用するだけで衣類のUVカット効果を高める洗剤が、市販されています。店頭だけでなくインターネット通販でも手軽に購入可能な商品です。

    UVカット効果が高い帽子やカーテンなどの需要が高まる中、最近ではUVカット素材が使用されている洋服も登場しています。

    紫外線は恐れすぎないのが良い

    お肌への負担が大きいという印象が強い紫外線ですが、健康促進効果やストレス軽減のために欠かせないという面も持ち合わせています。浴びすぎると起こる症状を踏まえたうえで紫外線を上手に利用することが、大切なのです。

    当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に 相談されることを推奨いたします。

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