目次
腹筋ダイエットの効果
引き締まったお腹になる
腹筋は、外腹斜筋、腹直筋、内腹斜筋、腹横筋からできています。上半身をひねったり伸ばしたりすると腹筋は使われ、上半身のバランスとるためにとても大切な筋肉です。
腹筋をするときに最も意識されるのが、腹直筋です。胸骨から恥骨にかけて走っている筋肉で、体を曲げるときに使われ、内臓をきちんとおさめる役割を果たしています。
腹直筋が弱っているお腹は、内臓を支えられずに前に突き出してきます。腹直筋が鍛えられたお腹は、内臓をしっかり支えるので引き締まったお腹になるのです。外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋も鍛えられれば、くびれもできて美しいお腹をつくることができます。
基礎代謝が上がって痩せやすい体になれる
筋肉が鍛えられると、それだけ消費されるエネルギーが増えるので、基礎代謝もアップします。基礎代謝は寝ていても消費されるエネルギーなので、基礎代謝は上がれば上がるほどダイエットにつながります。
年齢を重ねるごとに基礎代謝は落ちていくので、腹筋などの筋トレを行って脂肪が蓄積されないように気をつけましょう。
▼さらに詳しい解説はこちら
基礎代謝をあげれば消費カロリーが増える?うまく痩せるコツを知ろう
腹筋ダイエットだけでは体重は落ちない
お腹まわりが太っている原因には、皮下脂肪型と内臓脂肪型の2種類があります。皮下脂肪型では、腹筋などの無酸素運動に加えて有酸素運動をすることが、ダイエット効果アップにつながります。
内臓脂肪型は、過食、偏食、運動不足などが原因になるので、腹筋だけでなく食事のコントロールも必要です。腹筋運動と一緒に、有酸素運動や食事の見直しも行っていきましょう。
腹筋ダイエットのメリット
体幹が鍛えられて猫背解消
腹筋は、体幹を支えるためにも大切な筋肉です。携帯やパソコンの使い過ぎ、座り方が悪いなどの理由から猫背になると、骨盤のゆがみにつながることもあります。
体全体のバランスが崩れる前に、腹筋をして体幹を鍛えると上半身をしっかり支えてくれるので、猫背解消にもつながります。背筋も合わせてトレーニングするとより効果的でしょう。
姿勢がよくなりバストUPにつながる
体幹が鍛えられると、姿勢が自然とよくなります。胸部が縮こまっていると、バストが垂れ下がってしまいますが、姿勢がよくなって胸部が開かれるとバストも自然と上向きになるため、見た目にも美しいバストになれるのです。
内臓脂肪撃退で病気予防になる
よく腹筋を鍛えるとお腹が6つに割れるといいますが、もともと腹直筋は6つに割れているのです。それが脂肪によって見えなくなっているだけなので、脂肪を減らせば女性でも腹筋は割れていきます。
そんな脂肪は、腹筋と有酸素運動や食事制限を組み合わせることで、減らすことができます。腹筋だけでもお腹まわりは締まってきますが、有酸素運動と同時に行うとリバウンドが少なく、脂肪燃焼効果も高くなります。
内臓脂肪がたまっていると、動脈硬化や糖尿病を引き起こす恐れがあるので、早い段階から内臓脂肪をためない生活にしておくとよいでしょう。
便秘解消で美肌効果にも期待
下腹部を鍛えるようなトレーニングをすると、腸腰筋が鍛えられます。腸腰筋が弱っていると骨盤が後傾して姿勢が悪くなります。そのような状態では、腸への刺激が減ってしまうため、便通が悪くなるのです。
腸腰筋を刺激すれば、腸も刺激されて動き出すので、便秘解消効果も期待できます。便秘が解消されれば、老廃物の排出がスムーズになり、吹き出物などの肌トラブルも解消するでしょう。
腰への負担軽減で腰痛予防
腰痛は、骨盤が前傾して反り腰になってしまうことも原因の一つです。下腹部の筋トレでは、骨盤まわりの筋肉が鍛えられるので、骨盤の傾きをもとにもどしていってくれます。その結果、負担がかかっていた腰の痛みが軽減するのです。
筋肉量が上がると疲れにくくなる
筋肉は体の熱を生んでくれますが、筋肉量が少ないとそれだけ体が温まりにくく、冷え性になってしまいます。冷えは、血流を悪くするので老廃物の排出もしにくくなりますし、体の動きを鈍くします。すると、疲労感が生まれ動かなくなるという悪循環に陥ってしまうのです。
筋肉を鍛えることで、血流も促進し、筋肉量が増えたことでも体にかかる負担を感じにくくなるので、疲れを軽減できるといえるでしょう。
腹筋ダイエットのやり方
腹筋ダイエットの効果的な回数と頻度
腹筋に慣れていない人は、1回をゆっくり数秒かけて行うと10回ほどできればよい方でしょう。素早く回数をこなすよりも、1回をゆっくり負荷をかけて行うことが大切です。慣れてきたら、1日に20回トレーニングし、それを1日おきに行いましょう。
20回は簡単にできるようになったら、20回を2セット、3セットと増やしてみてください。もし、筋力アップを目的として行うなら、50回を1日おきに行なうとよいでしょう。これも楽にできるようになったら2セット、3セットと増やしていってください。
気になる部分を重点的に鍛える
腹直筋は縦に長い筋肉なので、上部と下部にわけてトレーニングするとよいです。上部は、上体を持ち上げるようなトレーニングになりますし、下部は足を持ち上げるようなトレーニングになります。
また、くびれをつくるためには、腹横筋と腹斜筋を鍛えます。どちらも脇腹あたりにある筋肉で、腹斜筋には外腹斜筋と内腹斜筋がありななめに筋が走っています。
外腹斜筋の下に内腹斜筋があり、外腹斜筋とは逆向きにななめに筋が走っていて、腹横筋はその下にあり、真横に筋が走っているという構造です。腹斜筋は体にひねりを加えながらトレーニングすると鍛えられます。
腹横筋はコルセットのような役割で、お腹を引き締めるためには大切は筋肉ですが、通常の腹筋トレーニングでは鍛えにくい部分です。お腹を凹ませるときに使われるので、ドローインなどの呼吸を使ったトレーニングが効果的でしょう。
ダイエットにオススメの腹筋
おへそから上を引き締めるクランチ
クランチは、腹直筋の上部を集中的に鍛えられるトレーニングです。
仰向けに寝て足を上げたら、ひざを90度に曲げます。そして、両手を頭の後ろにセットします。その状態で、おへそをのぞき込むようにして上体を起こしましょう。これ以上起き上がれないところまで来たら、その姿勢をキープします。そしてゆっくり、もとの状態に戻りましょう。
10~20回を2、3セット行い、セットの間の休憩は30秒~1分程度にすることで、より効果的に筋肉を鍛えることができます。
より上級者向けにバランスボールクランチ
バランスボールという不安定なものの上でクランチを行うトレーニングは、バランスを取るためにも筋肉を使うので、上級者向けのトレーニングといえます。腰への負担がかかりにくいですし、バランスを取るので姿勢も安定するようになります。
バランスボールの上で仰向けになって、ひざを90度にまげます。手を頭の後ろか胸の前で組んで、そのまま上体を起こしましょう。おへそをのぞき込むように上体を起こし、腹筋が使われていることを意識しながら行うのがポイントです。回数はクランチと同様です。
バランスボールクランチは、腹直筋の上部を主に鍛えますが、下部も鍛えられる効果があります。
シックスパックを目指すならVシットアップ
Vシットアップは腹直筋の上部と下部の両方を鍛えることができますが、初心者にはきついトレーニングです。体の固い人も難しく感じるので、腹筋に慣れてから行うとよいでしょう。
仰向けに寝て体をのばし、手はバンザイのポーズにします。そこから足と上半身を同時に上げて、体をV字にします。足も上半身もできるだけ高く、上にあげるようにしましょう。
上半身は背中をまるめるようにすると、腹筋がよく使えます。そしてゆっくりともとの状態に戻ります。体の反動を使ってV字にならないように気をつけてください。15~20回を2、3セット行います。
アイソメトリックを取り入れた腹筋
アイソメトリックとは、大きな動きや激しいトレーニングをせずに、自分の力を利用したトレーニング法のことです。ポーズをキープすることで、筋肉を使うのが目的です。
うつ伏せになり、ひざとひじを床につけます。ひじは肩の真下に置くようにします。できる人は、ひざ立ちをつま先立ちにしてください。できない人はそのままで、頭からお尻のラインを曲がらないように、まっすぐに保って10秒~1分キープします。
つま先立ちができるなら頭からかかとまでが、一直線になるようにしましょう。慣れてきたらひじを上体から遠くすると、より鍛えることができます。腹筋だけでなく、腕や足の筋肉も鍛えられるので、全身のシェイプアップにつながる、効率の良いトレーニングです。
ぽっこり下腹に効果のある腹筋
下腹を解消するリバースクランチ
リバースクランチは、クランチとは反対で下半身を動かすので、腹直筋の下部を主に鍛えられます。
仰向けになって、足を天井にむかって上げてひざを曲げます。手は床について、体を支えるようにします。ひざと股関節の角度を変えないように、腹筋の力だけでお尻を床から浮かし1~2秒キープしましょう。
そのまま、ゆっくりお尻をおろします。同じ動作を繰り返しますが、お尻をおろしても脱力はしないようにするのがポイントです。また、ひざをのばしてしまうと股関節には効きますが、腹筋には効かなくなってしまうので注意しましょう。10~15回を2、3セット行います。
体幹も鍛えられるプランク
プランクは、フロントブリッジともいわれる体幹トレーニングです。初めはかなりきついですが、腰に負担がかかりにくいので、トレーニングに慣れてきた人におすすめです。
うつ伏せの状態から、ひじとつま先を使って体を支えます。この状態を30~1分キープし、3~5セット行いましょう。息は止めずにしっかりと呼吸して、腹筋を意識するのがポイントです。
ぽっこりお腹対策のドローイン
ドローインはどんな姿勢でもできるので、日常に取り入れやすいトレーニングです。三角座り、あぐら、仰向け、イスに座った状態でもできます。
お腹を凹ませたまま、大きく息を吸い込み胸を膨らませます。息をゆっくり吐くときもお腹を凹ませたままで吐いていきます。このお腹を凹ませた状態で、15秒間呼吸するようにしましょう。慣れたら20秒、30秒と時間をのばしていってください。
腹横筋を緊張させることで、効果的に鍛えることができます。
くびれを作る腹筋
くびれと下腹にダブル効果バイシクルクランチ
自転車をこぐようなイメージで行うクランチで、腹横筋と腹斜筋を鍛えることができます。
仰向けに寝て、両手を頭の後ろで組みます。組んだひじと反対側のひざを近づけるようにして、反対側も同様に、リズミカルに行いましょう。
肩と足はずっと浮かせた状態で行い、腹筋がしっかりと使われていることを意識してください。左右で1回として、10回を2、3セット行います。
くびれ作りに最適なロシアンツイスト
体をツイストさせるので腹斜筋が鍛えられ、くびれ作りに効果的です。背筋を保つために、背中側の筋肉も鍛えられるため、お腹の前面と背面の両方を使い、お腹まわり全体を引き締めることできます。難しい動きがないため、初心者にも向いています。
ひざを立てて座り、太ももと上半身がV字になるようにします。胸の前で両手を合わせ、上体とともに片側にひねり、反対にもひねります。ひねるときは息を吐きながら行い、ひねったら1~2秒キープしましょう。左右で1回として10回を2、3セット行ってください。
くびれから太ももにまで効果のあるサイドプランク
サイドプランクはサイドブリッジともいわれ、プランクの体勢からサイドを鍛える体勢にしたトレーニングです。
まっすぐの体勢で横向きに寝ます。ひじを肩の真下において腰を浮かし、ひじから足までが一直線になるようにしましょう。上になっている手を真上にあげて、手のひらは正面に向けたまま、10秒キープします。それを3セット行います。
足まで一直線にキープするので、くびれから太ももまで鍛えることができます。
腹筋ダイエットの効果を高める方法
有酸素運動を取り入れて効果倍増
無酸素運動である腹筋に、有酸素運動を組み合わせることで、脂肪燃焼効果がアップするのでダイエット効果が倍増します。マウンテンクライマーは、筋トレと有酸素運動が5分でできてしまう、とても効率的なトレーニングです。
両腕を肩幅くらいにして、腕立て伏せの状態になり、頭からつま先までを一直線にします。その状態から、片方のひざをお腹あたりまで曲げ、素早く戻して反対のひざも同様に行います。これをリズミカルに繰り返しましょう。
左右で1回とし10~20回を2、3セット行います。回数ではなく、20~30秒としても構いません。難しい場合は、足をゆっくりめに動かすとやりやすくなります。
食事にも気を使うとより効果的
筋肉はタンパク質で構成されているので、食事でもタンパク質を摂取するのがおすすめです。タンパク質は動物性と植物性の2種類があり、人間の体に吸収されやすいのは、動物性タンパク質です。
ダイエットに向いている低カロリー高タンパク質の食材は、なんといっても鶏胸肉です。皮の部分を取ってしまえば、よりカロリーを抑えることができます。スーパーなどで比較的安く手に入れることができるので、摂取したいときにも向いている食材といえます。
豚肉、牛肉、卵、鮭、マグロの赤身、ほっけなどもおすすめな食材です。
腹筋ダイエットの前に骨盤の歪みがないか確認
骨盤がゆがんでいると、トレーニングによっては腰痛の原因になることもあります。もともと姿勢の悪い方は要注意です。骨盤がゆがんでいる場合は、腹筋前に股関節を中心にストレッチを行っておくとよいでしょう。
股関節が柔軟になると、より脂肪燃焼効果も高まるので、ゆがみがない人にもおすすめです。
ストレスで代謝を下げない
ストレスがかかると脳は交感神経が優位の状態となり、興奮状態になります。すると体は、脳が活発に動けるようにブドウ糖を送るのですが、このブドウ糖の一部は筋肉を分解することでまかなわれるのです。
筋肉量が低下することになるので、基礎代謝も下がってしまいます。ストレスをためることはダイエットにもよくありません。交感神経が優位になると、睡眠にも悪影響を及ぼし、基礎代謝を下げることにつながります。
睡眠前はリラックスする時間をもって、ストレスをためないように心がけましょう。
負荷をかけすぎて腰を痛めないように注意
効果的にダイエットしたいからといって、負荷をかけすぎると腰に負担がかかります。筋肉は一気に負荷をかけたからといって、急に筋力がアップするわけではありません。最初から、回数を多めにしたり、ダンベルなどの重りを使ったりするのはやめましょう。
また、自分の筋肉が動く範囲以上に、ひねったりのばしたりすると、筋肉を傷めてしまうことになるので、気をつけてください。
腹筋ダイエットに便利な筋トレ器具
上級者も愛用アブローラー
アブローラーとは、車輪の両側に持ち手となるバーがついた腹筋用の器具です。初心者はひざをついた状態でバーを持ちながら、車輪を前に転がしたり、手前に引き戻したりしてトレーニングします。
筋力が弱いと引き戻すことができず、そのまま前に倒れてしまいますが、慣れてくるとコロコロ車輪をゆっくり転がしながら、腹筋だけでなく肩回りの筋肉も鍛えることができます。
より負荷を求めるならアブマット
アブマットは腹筋の際に背中にあてて使うマットです。いつものように床でトレーニングすると、腹筋の可動域の半分しか使われないのですが、アブマットを使うことで腹筋の可動域をしっかりと使うことができます。
通常の腹筋なら何百回もできるのに、アブマットを使うと腹筋がつらくなることもあり、本来の腹筋すべて使える感覚が味わえるでしょう。
腕や肘を痛めないヨガマットや筋トレマット
なにも敷かない床の上で筋トレをすると、摩擦で皮膚がこすれたり、ひじやひざなど骨が当たって痛くなることもあるでしょう。
ヨガマットや筋トレマットを使うと、体の位置がずれにくく摩擦がほとんど起こりません。腹筋がやりやすい程度のやわらかさがあるので、骨が当たっても痛くなく、トレーニングを継続しやすくなるでしょう。
腹筋以外のトレーニングにも使えるバランスボール
バランスボールクランチをご紹介しましたが、腹筋を鍛える以外にも使い道があるのがバランスボールのおすすめなところです。
ゆらゆらするボールを使うので、当然バランス感覚が鍛えられ、体幹が鍛えられます。股関節のストレッチなどに使えば、柔軟な体をつくることもできるのです。また、リズミカルにバウンドする感覚が楽しいので、継続するという点においてもとても有効なグッズといえます。
メリハリボディになるには腹筋は大事
胸があって、お腹がくびれていて、お尻がキュッとしまったメリハリボディになるには、腹筋を鍛えることが大切です。腹直筋の上部と下部を鍛えてぽっこりお腹を引き締め、腹斜筋や腹横筋を鍛えてくびれのあるお腹にしましょう。
ダイエットを目指すなら、腹筋に有酸素運動を組みあわせるのが効果的です。脂肪燃焼効果がアップするので、効率の良いダイエットになるでしょう。食事のコントロールをするなら、筋力をアップさせるために、高タンパク低カロリーの食材を選んでみてください。