目次
ランニングの正しいフォーム
背筋を伸ばす
ランニングを行うときには、正しいフォームで行うことで、身体の負担を抑え、ケガを防ぐことができます。体に負担がかかっていると、身体的にも精神的にもランニングを継続するのが難しくなってしまいます。正しいフォームを意識して、ランニングをより楽しみましょう。
まずは、背筋を伸ばすことから意識します。早く走ろうと思うと、つい背中が丸くなってしまう人もいますが、背筋が曲がっていると、上体が安定しにくいため、腰や膝への負担が大きくなってしまいます。
背筋を伸ばした状態をキープするには、走るときの目線も重要です。つい足元を見てしまいがちですが、やや先を見るようにすると、走りやすく、姿勢も整いやすいのです。走る時には、足元ではなく進む方向へ目線を持っていき、背筋を伸ばした状態でのランニングを意識しましょう。
肩甲骨を意識する
ランニングをするときに、正しいフォームで走ろうとして、肩に力が入ってしまうことがあります。肩に力が入ると、スムーズに走ることができなかったり、疲労を感じやすくなったりすることがあります。
むしろ方の力は抜いて、リラックスした状態で走った方が体の負担を抑えることができます。背筋を伸ばすときには、肩の力を抜き、肩甲骨の部分を意識して肩全体を動かすようにするとよいでしょう。
肩甲骨を意識することで、正しい姿勢をキープしながら、リラックスしてランニングを楽しむことができます。
肘をしっかり振る
肘はしっかり振ることで、連動して、リズムよく身体が動き、継続して走りやすくなります。一生懸命腕を振る人もいますが、腕を振るよりも、肘を後ろに引く感覚で行うとよいでしょう。
90度くらいに曲げた肘を、身体より後ろに大きく引くことで、その反動で前に自然に振れ、走りやすくなります。このとき、肩ではなく、肩甲骨を意識することで、身体に無駄な力が入ることなく、走ることができます。
骨盤は前傾させる
ランニングとは関係のないように思える骨盤ですが、意識することで走りに大きく影響します。骨盤を意識して走ることで、体重移動がスムーズになり、下半身への負担を抑えることができます。
骨盤がうしろに傾いていると、下腹部が前にせり出したような形になり、かかとに重心がかかった状態になります。体重移動はスムーズにいかず、負担がかかりやすくなるのです。骨盤が前傾していると、自然と姿勢がよくなり、つま先に重心がかかりやすくなり、スムーズな体重移動が可能です。
無理に骨盤を前傾させようとして、反り腰になってしまう人がいますが、かえって腰に負担がかかるのでよくありません。骨盤を自然に整えるには、肛門をキュッと閉めるようにし、次に下腹部をへこませるような感覚で力を入れましょう。
整えた骨盤に、上体を乗せるような感覚で、自然に背筋を伸ばしてみましょう。肩に力が入っているようであれば、力を抜き、リラックスします。
呼吸は一定のリズムで行う
呼吸は、一定のリズムで行うことで、呼吸を乱れにくくし、長時間のランニングも走りやすくなります。走っていてだんだんつらくなってくると、呼吸が乱れやすくなり、走るペースも乱れてしまいます。
一定のリズムを心がけることで、走り始めから終わりまで、走るペースを維持しやすく、ランニングをより楽しむことができます。基本的には、2回吸って、2回吐くという呼吸法で、「スッスッ、ハッハッ」のリズムで繰り返していきます。
ペースによって、4回ずつ繰り返したり、2回吸って1回吐くなどのリズムが合っていることもあります。走りやすい呼吸のリズムをみつけておくとよいでしょう。
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ランニングを行う時間帯別のメリット
朝は一日の活動効率に繋がる
ランニングを行う時間帯に決まりはなく、それぞれ走りやすい時間帯を選ぶとよいでしょう。朝のランニングは、朝日を浴びながら、澄んだ空気の中走ることができるので、気持ちよいですね。
朝走ると、基礎代謝を高めることができるので、1日を通して脂肪燃焼しやすい身体を作ることができます。また、血行が促されることにより、脳の動きも活発になるので、日中の活動もスムーズに行うことができ、効率よく活動することができますね。
友達と一緒に頑張れるのが昼
昼の時間帯は、早起きへの不安も少なく、また、友達など一緒に走りたい人と予定を合わせやすいのもメリットです。防犯の面でも安心して走ることができ、視界も良好で事故などのリスクも抑えることができます。
ただし、その分、通行する人も多く、ランニングコースへの配慮が必要になります。歩行者とぶつかったり、走ることで他の人の迷惑になってしまったりと、他の時間帯に比べて周りの人への配慮が求められます。
また、紫外線の多い季節には、十分な紫外線対策を行う必要があります。
生活習慣を変えたくない人は夜
ランニングを取り入れる際、朝や日中は時間がとれず、生活習慣を変えることができない人には、比較的時間の確保がしやすい夜の時間帯がおすすめです。仕事や家事などが終わった後に行うと、一日の疲れをリフレッシュする効果を期待することができます。
肩こりや目の疲れ、また精神的な疲れには、適度な運動により、筋肉をほぐし、リラックスすることが大切です。一日の終わりに、ランニングでリフレッシュしてみましょう。血流を促し、眠りやすくなる効果もあります。
ただし、夜の時間帯は、暗く、人通りも少なくなるため、犯罪や事故のリスクが高まるので注意が必要です。なるべく外灯が多く、人通りの多い道を選びましょう。また、音楽を聴きながらのランニングは、周りの状況の変化に気づきにくいため、危険です。
黒っぽい服装は避け、目立つカラーの服や、反射板などを身に付けることで、車から認識しやすくなり、事故を予防します。夜走りたい人は、身を守るための防犯・事故対策が大切です。
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効率のよい頻度
ランニングをする目的にもよりますが、ランニングは週に3~4回程度がおすすめです。やり過ぎると、筋肉が常に疲労した状態となり、体に大きな負担がかかってしまいます。また、脂肪燃焼もしにくくなってしまうといわれています。
健康のためには、週に3~4回程度に抑え、走ったあとにはしっかりと体を休めることが心がけましょう。
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ランニングを長く続けるコツ
自分の体力に合った設定をする
せっかく始めたランニングだからこそ、美容や健康のために長続きさせたいもの。ランニングを長く続けるためには、無理をせず、自分の体力に合わせた目標設定を行いましょう。ランニングを始めたばかりの人は、走る頻度や距離が多すぎてしまうと、身体的にも精神的にも負担が大きくなってしまいがちです。
無理せず、気持ちよくランニングを楽しむためには、まずは自身の体力を知ることから始めましょう。
ウェアやシューズにお金をかける
ランニングには、特別な道具は必要ありませんが、身に付けるウェアやシューズはきちんと揃えましょう。走るということは、足や身体に負担がかかりやすくなるため、それを守るウェアやシューズをきちんと選んでおく必要があります。
ウェアはTシャツなどで代用できますが、汗をたくさんかいた状態で長時間走るので、走っている間身体が冷えやすくなります。ランニングに適したウェアは、軽く、速乾性があるタイプが多く、ランニング中も邪魔になりにくい機能的なウェアが人気です。
また、シューズは、スニーカーであってもランニングには適していないものがあるので注意が必要です。クッション性があり、軽くてランニングの邪魔になりにくいものがおすすめです。サイズも、メーカーや用途によってばらつきがあるため、必ず実際に履いてから選ぶようにしましょう
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ストレッチはきちんと行う
ランニングを行うときには、ランニングの前後で、しっかりとストレッチを行いましょう。いきなり走ると体に負担がかかりやすく、ケガの危険が高まります。十分に伸ばすことで、身体の柔軟性を高め、ランニングによる負担を抑えましょう。
また、ランニング前のストレッチは欠かさずやっていても、走り終えたあとには何もしていないという人もいるのではないでしょうか。ランニングで使った筋肉をしっかりと伸ばし、身体が回復するのを促しましょう。
ランニングのあとには、必ず入念なストレッチを行い、身体の状態を整えることで、ランニングを安心して継続することができます。
?ダイエット以外の目的をつくる
ダイエットのためにランニングを取り入れている人にとって、ランニングを継続するモチベーションの維持は大変です。目に見えて体重が落ちていればいいのですが、なかなかそうもいかないのが現実で、思うように減っていないとランニングを辞めてしまいたくなることがあります。
ランニングを継続して続けるためには、ダイエット以外にも目的をもつとよいでしょう。ダイエットよりも自分が達成しやすい目的をつくることで、結果的にダイエット効果も期待することができます。
仕事や育児で疲れた心をリフレッシュするためのランニングもいいですね。また、運動が好きな人は、マラソン大会などの出場を目標にするのも楽しめそうです。ランニングをより楽しめるような目的を持ち、継続的にランニングを楽しみましょう。
仲間をつくる
ランニングをより楽しむためには、一緒に走る仲間をつくるのもおすすめです。一人よりも、同じ目的を持った仲間と走る方が、心強く、より楽しさを味わうことができます。同じくらいのペースで走れる仲間がいると、走るペースの参考にもなり、体力向上にも一役買ってくれそうです。
自分のペースを保つ
走るペースは、経験や性別、年齢などによってもさまざまです。無理をして、自分のペースを崩してしまうと、一気に疲労がきて走れなくなったり、走るのがつらく、嫌になってしまったりします。ランニングを楽しむ時には、自分のペースを守ることで、無理なく走ることができます。
おすすめの疲労回復法
食事に柑橘類をプラス
みかんなどの柑橘類には、免疫力をアップさせるビタミンCや、疲労回復に効果があるクエン酸が多く含まれています。ランニングで疲れた身体を内側から回復させるためには、気軽に摂れる柑橘類を取り入れるとよいでしょう。
鉄分を摂取する
ランニングにより、意外と不足しやすいのが鉄分です。汗をたくさんかくことで鉄分も一緒に排出されてしまうことや、より多くの酸素を必要とするために赤血球が使われることなどが原因とされています。
走ったあとだけに限らず、普段から鉄分の摂取を心がけましょう。鉄分は、レバーや赤身肉、貝類などに多く含まれています。食事で十分に摂れていない人は、サプリメントを利用すると便利です。
?クールダウンにアイシングを行う
走ったあとには、クールダウンのため、アイシングを行いましょう。ランニングにより、足には大きな負担がかかり、筋肉がパンパンに張った状態になります。そのままにしておくと、炎症が起き、痛みが出ることもあるので、十分なケアが大切です。
氷などで筋肉をしっかり冷やしましょう。もしくは、水をかけるのも効果的です。しっかり冷却して筋肉をケアし、ダメージからの回復を促すことができます。
?交代浴で疲労もすっきり
温水と冷水に交互に浸かる交代浴は、疲労回復効果が高く、長時間のランニングを楽しむランナーに人気です。熱めのお湯に1~2分つかり、そのあと冷たい水に1~2分つかります。これを数回繰り返し、最後に水に浸かって完了です。
自律神経を刺激するとともに、血流を促し、疲労回復を早めることができます。自宅では、2種類の浴槽に浸かるのは難しいですが、かけるだけでも効果が期待できるので試してみましょう。熱いお湯と冷たい水を交互にかけ、それを数回繰り返します。最後は必ず水で終わるようにしましょう。
睡眠はきちんと取る
ランニングにより疲れが溜まった身体は、十分な睡眠でしっかり癒しましょう。充分な睡眠時間の確保とともに、質の良い睡眠をとれるような環境作りも大切です。寝具は清潔に保ち、照明は明るすぎないものを選びましょう。
また、バランスのとれた食事や、効果的な入浴によって、疲労回復効果を高めるとともに、質の良い睡眠へと導きます。効果的に疲労回復させるには、基本的な正しい生活習慣が大切になります。
コツを抑えてランニングを長く続けよう
おしゃれなウェアも多く販売され、ランニングを楽しむ女性が増えてきました。美容や健康に効果的なランニングは、場所を選ばないので、いつでも気軽に楽しむことができます。ただ、やってみると最初は「やっぱりきつい…」と感じてしまうのが正直なところ。
慣れていないと、身体への負担も大きく、なんとなく継続するのが難しくなってしまいますね。ランニングによる身体の負担を抑えるためには、正しいフォームと、走ったあとの効果的なケアが大切です。
また、無理をしないことや目的の設定、一緒に頑張れる仲間を探すなど、長く続けるためのコツを意識することで、継続してランニングを楽しむことができます。ランニングを楽しめるようになってくると、身体も変わってきますし、気持ちの面でも充実度が高まります。
ランニングを楽しむためのコツを抑えて、ランニングを長く楽しみましょう。楽しみながら、健康的で、心も身体も魅力的な人を目指したいですね。