目次
乾燥肌の原因
バリア機能の低下
皮膚の表皮には角質層という0.02ミリのサランラップほどの層があります。角質層は角質細胞と細胞間脂質でできています。角質間細胞には水分を保水するためのセラミドなどの保湿成分があり、そのセラミドが不足することで肌に保水力がなくなり乾燥肌の原因に…。
角質層が水分で潤っていることで外部からのホコリや排気ガス、紫外線やウイルスなどの刺激から守ってくれるのが、肌のバリア機能です。しかし、肌に保水力がなくなり乾燥肌になると、肌の表面の角質細胞が剥がれやすく、外からの異物が皮膚の内部に侵入されやすくなるのです。
角質層が乾燥し肌荒れや肌トラブルになると、敏感肌にもなりやすくなります。乾燥肌のままになると肌のと復も遅くなりバリア機能が低下する原因にもなってしまうのです。
角質層のターンオーバーがされていない
角質層のセラミドが減り乾燥肌になると、皮膚は硬くなりターンオーバーが正常に機能しなくなります。ターンオーバーが正常に機能しなくなると表皮に古い角質がたまり毛穴が詰まりやすくなります。またセラミドは加齢とともに減少していきます。
セラミドが減ることでますます乾燥しやすい肌になり、ターンオーバーが遅れる原因に。ターンオーバーが遅れると古い角質が自然に剥がされず、ゴワゴワして皮膚が厚くなったり、くすみやしみが増えることもあります。
また、角質層が乾燥状態のために皮脂分泌が過剰になり、皮膚は油っぽいにもかかわらず内側は水分のない乾燥状態になっている可能性も。角質層も新しい皮膚が表に出られない状態になっているので、一刻も早い水分補給をする必要があります。
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水分と油分のバランスが間違っているスキンケア
乾燥肌しやすい肌を潤そうと、とろみのある油分が多めの化粧水を使用することがあると思います。しかし、化粧水の油分が多すぎると水分を補給する前に肌に膜を張ってしまうので、肌の深層まで届かない場合があります。
とろみがあるので肌の表面はしっとり保湿されたような気がしますが、結局インナードライ状態のままになってしまうのです。角質層の奥まで水分を浸透させるには、できるだけ水分の多いサラサラとした化粧水で丁寧に浸透させることが大切です。水分を十分に浸透させたら油分が多い乳液で水分蒸発を防ぐための蓋をします。
また、とろみのある化粧水を使う場合は、肌に塗った時ペタペタ感がなくなるまで肌になじませ、もう一度化粧水を塗りペタペタ感がなくなるまで丁寧に浸透させることがポイント。
間違ったスキンケアをしていると、水分量が少なく皮脂の多い肌になってしまう可能性があります。さらに悪化してニキができやすくなったり敏感肌になってしまう場合があります。
乾燥肌の種類
敏感肌の特徴
敏感肌とは外部からの刺激に弱く、普通の人が使っても問題のない化粧品でのかぶれや痛み、紫外線により赤みやほてり、またはニキビができやすいなどです。肌の表面はすぐにテカリ、潤っている感じはなくゴワゴワと硬い感じがある肌はバリア機能が低下していることにより、引き起こされている可能性があります。
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混合肌の特徴
混合肌は、顔の部分によって脂っぽかったり乾燥していたり状態が違う肌質のこと。特徴としては【額やTゾーンはテカテカして、?はカサカサする】、【洗顔の後、部分的につっぱる】、【Tゾーンばかり脂っぽい】、【季節によって肌質が変わる】といった点があります。
肌質が混合しているので、オイリー部分も乾燥肌と同じケアをして、ニキビや荒れやすくなってしまうというケースもあります。
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乾燥肌をスキンケアで改善させる
乾燥肌には保湿成分を与える
乾燥肌は洗顔した後はつっぱったり、メイクをしている日中は夕方になるとともにテカリが出てくるなど乾燥していることで皮脂分泌が多くなる場合があります。乾燥している肌にはなるべくセラミドなど保湿成分が配合されている油分の少ない化粧水で潤すことが重要です。
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肌に潤いを与えてくれる成分
セラミドには角質細胞間脂質の水分保持力を高めてくれ、水分が蒸発しないようにする機能があります。またヒアルロン酸は真皮に存在するゼリー状の成分で、質量に対して約200~600倍の水分を蓄える力があります。
他にもレシチンと言って大豆から抽出される保湿成分です。肌に密着しやすいのが特徴です。美容成分にも欠かせないコラーゲンも保湿成分には大切ですが、分子が大きく肌の奥までは吸収されにくいです。ですが親水性が非常に高くとらえた水分を逃がさない性質があります。
乳液や美容液やクリームの油分も大切
乳液やクリームは油分が多いので保湿対策には向かない。と思ってしまいがちですが、潤した肌を乾燥させないためには重要なアイテムです。
乳液やクリームは、化粧水で肌に水分を与えた後に潤った肌に膜をはり、水分が肌から蒸発しないように防ぐ役割を果たします。ただし、つけ過ぎはNG。ニキビや肌荒れの原因にもなってしまうので注意が必要です。
無添加や合成界面活性剤が入っていないものを選ぶ
できるだけ化学物質が入っていない無添加化粧水や合成界面活性剤が入っていないスキンケア商品を選びましょう。肌にはバリア機能があり外部から異物が入らないように守っています。
しかし、化学物質やバリア機能を傷つけてしまう合成界面活性剤によって慢性的な乾燥肌や、敏感肌になるだけでなく、合成界面活性剤で溶かされてた皮膚から化学物質が侵入し、アレルギー反応を起こしてしまう危険もあります。なるべ無添加で肌に刺激の少ないものが良いでしょう。
化粧下地の大切な役割
ファンデーションをきれいに見せる
化粧下地はファンデーションのノリを良くするだけでなく、肌を保護する役目もあります。化粧下地は、ファンデーションをキレイに見せるための重要なアイテム。肌表面の毛穴やキメを目立たなくし、滑らかに整えてファンデーションがのりやすく伸びやすい肌へ高めてくれます。
その他にも外部からの刺激、紫外線、排気ガス、ホコリなどから肌を守ってくれます。毛穴の余分な油分を抑えて、化粧崩れを防いでくれます。たまファンデーションなどの添加物の細かい粒子が毛穴に入るのを防いでくれます。
毛穴を守る以外にも、化粧下地にはコントロールカラーと一体となったものもあり、下地をしながら肌の色を調節することで、ファンデーションを塗った時に理想的な肌色にすることもできます。
保湿効果などで肌を保護する
また保湿効果のある化粧下地は肌の乾燥を防いでくれるので、皮脂の分泌を抑えメイクのテカリを防いでくれます。肌がメイクをした状態でオイリー肌になると、毛穴が詰まりやすくなるだけでなく、メイクの粒子や汚れまで毛穴に詰まりやすくなる原因に…。
毛穴にメイクの汚れが詰まるとクレンジングでも汚れが落ちにくくなってしまい、ニキビができる原因にもなります。保湿効果がある下地は乾燥を防ぎ、肌バリアを低下させることなく外界からの刺激やホコリ・化学物質から肌を保護してくれるので、使った方が良いでしょう。
日焼け止め代わりとなる
化粧下地には日焼け止め成分も配合されていることがほとんどです。室内に一日中過ごす場合は弱い日焼け止めや、夏の通勤や外にいる時間が多い場合は強い日焼け止めが入った下地を選ぶなどして、使い分けることもできます。
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乾燥肌などの肌トラブルを防ぐ
パサついた肌ではファンデーションを塗ってもパサついた肌が気になったり、伸びが悪いノリが悪かったりします。ですが、保湿効果の高いクリームタイプの下地を使うことでファンデーションが肌としっかり馴染み、メイクが過剰な皮脂で浮いてくるのを防ぎます。
また高保湿の乳液タイプの下地を塗ることで、基礎化粧品で肌を整えた後の肌から水分を蒸発させにくくしてくれるので、乾燥による皮脂分泌を抑え毛穴を詰まりにくくします。結果的に、メイクによる肌トラブルを防いでくれるのです。
おすすめの乾燥肌の化粧下地
ポール & ジョー ボーテ ラトゥー エクラ ファンデーション プライマー 30ml
日本人の黄味の肌を明るく補正するラベンラーカラーにこだわった、光コントロール化粧下地です。SPF18・PA+で保湿力の高く上質なツヤと透明感に満ちた仕上がりを実現します。
URL:http://www.cosme.net/product/product_id/10092620/top
SK-IIアトモスフィア CC クリーム 30g
SPF50・PA++++でありながら潤いできめを整え、肌の保湿を守る化粧下地です。使い続けることで肌そのものをケア。肌本来の血色感を生かしながらトラブルだけをカバー、素肌がナチュラルに見える仕上がりへ。
URL:http://www.cosme.net/product/product_id/10091010/top
クレ・ド・ポー ボーテ ヴォワールコレクチュール 40g
SPF20・PA++で、肌表面の乱れを整え上質な肌感を保つ化粧下地。潤い効果で肌の内側から輝くヴェールをまとったような肌に仕上がります。小ジワ・毛穴・色ムラをカバーし滑らかな素肌へ導きます。
URL:http://www.cosme.net/brand/brand_id/112/top
乾燥肌の化粧下地の塗り方の注意点
リキッドやクリームファンデーションの場合
1.化粧下地を顔全体に均等に塗ります。皮脂の分泌が多いTゾーンは塗りすぎないようにしましょう。またティッシュで軽く押さえ、余分な油分を取るのもポイント。
2.化粧下地が肌になじんで乾くまで待ってください。この時、まだペタペタした状態でファンデーションを塗ると後から浮きやすくなってしまったり、オイリーな感じに仕上がってしまうので注意しましょう。
3.下地が肌に馴染んだら、リキッドやクリームファンデーションを塗っていきます。
この時、一度、手の甲や平でなじませてから顔にのせることで、化粧ノリも良くなりムラも防げます。また化粧下地と混ざりにくく、きれいに仕上がります。
手の甲でなじませたら少量をとって額、鼻、アゴ、?などのポイントに置き、内側から外側へ放射状に塗っていきます。
パウダーファンデーションの場合
1. 保湿成分のある化粧下地を塗っておきます。乾燥がきになる部分にはワセリンやセラミドなど保湿成分のある保湿剤を塗っておくにもポイント。
2.化粧下地が肌になじんだら、リキッドファンデーションとは逆で乾かない内に、パウダーファンデーションを塗ります。下地が乾いていない状態の方がパウダーファンデーションは伸びやすく、時間が経ってもよれにくくなります。
またパウダーファンデーションを軽く叩き込むように塗るのも、厚塗りにならず程よくファンデーションがのせることができます。
乾燥肌に向いてるファンデーション
ファンデーションの形状は特に問わない
乾燥肌でもファンデーションはリキッドでもパウダーでも使い方さえ間違っていなければ、ファンデーションの形状には問題ありません。
まずはベースでしっかり保湿ケアをしておけば、ファンデーションが浮いてきたり、肌がカサカサに乾燥してしまうことを防ぐことができます。
肌への負担の少ないものを選ぶ
ファンデーションにも合成界面活性剤や添加物が含まれています。特にリキッドタイプは界面活性剤で液状にしているため多くの化学物質が入っています。
なので肌がデリケートな乾燥肌の人は、肌への刺激の少ないパウダータイプを選ぶか、添加物の少ない化粧品を選ぶようにしましょう。
ファンデーションの伸びが良い方が乾燥肌には合う
乾燥肌にファンデーションを塗るとどうしてもゴワゴワしたり、伸びが悪かったりします。なめらかさがあるファンデーションの方が乾燥肌には伸びがよく肌にもよく馴染みます。
乾燥肌に合った化粧下地とファンデーションを使って肌質改善
誤ったスキンケアや合わない化粧品を使い続けることで、実は乾燥肌をより悪くさせたりしてしまう場合があります。乾燥肌に合ったスキンケアと、化粧品を使うことで自分の肌に自信が持てるような肌に生まれ変わることもできます。ぜひ、自分にあった化粧下地やファンデーションを見つけてください。