目次
背中のニキビ跡3タイプ
赤みが残ってしまったタイプ
赤くなったニキビ跡は、「炎症」を起こしている初期段階です。まだ、かすり傷程度のようなものなので、時間をかけてゆっくりと治癒できるでしょう。また、この赤みは毛細血管が炎症を起こし、ニキビを治癒させようと働きかけているため赤みをおびています。
特に気をつけたいのは、赤紫や青紫色のニキビ跡。この状態は、やや症状が悪化し毛細血管が傷ついています。この症状が更に悪化すると、茶色いニキビや凹凸を帯びたクレーターニキビ跡になるのです。
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茶色のシミになってしまったタイプ
こちらのタイプも、個人差により時間は変わりますが、治癒できるニキビ跡。まず、茶色いシミの原因はメラニン色素によるものです。お肌の色により異なり、黒・白・黄色に分かれています。
紫外線やニキビ跡の炎症からお肌を守ろうと働きかけます。しかしながら、長時間紫外線を浴びることや、ニキビ跡の炎症が悪化することでメラニンはお肌を守ろうと必死に働きかけます。その結果、必要以上に発生したメラニンが色素沈着し茶色いシミに変わるのです。
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ボコボコしたクレータータイプ
上記2つのタイプとは異なり、こちらは比較的深刻な状態です。お肌の奥の真皮層までダメージが行き渡っています。個人差はありますが、一生クレーターが残ることも考えられので、できるだけ早い専門医への受診ををおすすめします。
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背中のニキビ跡に効果のある薬
細菌を殺す外用抗生剤
外用抗生剤の種類はいまや数え切れないほどあり、一人一人の症状に合わせて使用することが望ましいとされています。
基本的に外用抗生剤にはニキビを治す役目はなく、アクネ菌を殺傷するという効果があります。しかし、炎症を起こす前のニキビ跡に使用しても何の役目も果たさないので注意です。
ダラシンTゲル、アクアチム
ここからはニキビ跡の治療薬として、一般的に知られている薬品を紹介していきます。
ダラシンTゲル
主成分はリン酸クリンダマイシンという物質で、アクネ菌を殺傷する効能があります。皮膚科で処方されることが多く効果は高いとされていますが、少なからず副作用(赤みや乾燥)が発生することもあります。
使用方法は、綺麗にお肌の汚れを洗顔した後→化粧水をつけ→ダラシンTゲルをニキビに塗ります。
アクアチム
主成分はナジフロキサンというもので、同じくアクネ菌を殺傷する役目があります。基本的に、ダラシンTゲルと効能や使用方法、副作用は同じです。
どちらの薬も、炎症前のニキビ跡への使用は、何の治療にもならず、時間を無駄にしニキビを悪化させることにつながりかねないので、症状によりけりですが、早めの皮膚科受診をおすすめします。
マラセチア菌を一掃する抗真菌剤
正式名称は、マラセチア毛包炎といい、アクネ菌とは異なる細菌の一つとされています。マラセチア菌はアクネ菌と同様、高音・湿気の多い場所を好み、比較的オイリー肌の人に多くみられます。
マラセチア菌に効果的なのが、アスタットという薬剤です。アスタットはカビの増殖を阻止し死滅させる効果があります。しかしながら、こちらも副作用(赤みや腫れなど)が発生することもあります。症状が悪化する場合は専門医へ早めの受診をおすすめします。
角化を防ぐレチノイド製剤
角化(かくか)とは私たちのお肌にある角化細胞というものが進化し、角質細胞になるまでの道のりを角化と言います。その過程でトラブルが発生すると、ターンオーバーがうまくできず多量の角質が毛穴を塞ぎ皮脂が溜まった状態になりニキビが発生します。
その角化異常を防ぐ為、レチノイド製剤(ディフィリンゲル)が救世主となります。レチノイド製剤は角化異常を防ぐ役目を果たし、ニキビのできにくいお肌を作ります。
炎症を鎮める外用ステロイド
ステロイドとは、みなさんの体内に必ずあるホルモンで、ニキビの炎症を抑えたり体内の免疫バランスを整える役目があります。外用ステロイド剤は、ニキビの炎症を抑える他にアトピー性皮膚炎にも使用されます。
副作用がないとも言い切れないので、医師の見解に応じて使用していきましょう。
毛穴詰まりを解消する過酸化ベンゾイル
過酸化ベンゾイルはアメリカ合衆国で主に使用されています。とても強力な薬品で、初期段階の炎症したニキビ跡よりも白ニキビや黒ニキビに効果的とされています。また、過酸化ベンゾイルを含むニキビ治療薬として海外ではベピオゲルが使われています。
ベピオゲルにはアクネ菌やブドウ球菌を殺傷する働きがあり、ニキビ治療薬として使われています。また、ピーリング効果がありお肌のターンオーバーを促し綺麗なお肌に導きます。ただ、ベピオゲルは半数の人に副作用が見られ、アレルギーを持つ方にも多く見受けられるので注意が必要です。
基本的に市販薬では効果がない
自身のニキビタイプをよく理解していれば市販薬で治すことができるかもしれません。しかし、医師の処方薬は確実性・適格性に優れ、より安心して治癒できると思います。症状が悪化したときは、早めに病院で診療をうけるようにしたいですね。
背中ニキビを解消するエステの治療法
ニキビ跡治療に何をしても効き目がなかった方もいらっしゃるかと思います。しかし、エステ治療に手を出すのはちょっと…少し費用がかさむのでなかなか踏み出せない…と言う人も多くいます。
基本的にエステ治療は保険適用外になります。しかし、結果的に自身のニキビタイプを知り、最短で安心して治療を進められる方法であれば、多少の金額は自身への投資と考えられるでしょう。
レーザーで肌を傷つけ再生させる
「レーザー」と聞くと、頭の中のイメージはお肌を傷つけさらに悪化させてしまうのでは?…と思う方もいらっしゃるかと思います。レーザー治療はじつにさまざまであり、どの治療法が自身に合うかを医師と入念にカウンセリングすることをおすすめします。
信頼できるクリニックを選ぶことがポイントです。複数の専門医を比較することもいいですね。治療としては、レーザーでわざと肌を傷つけよりよいお肌へ再生するという仕組みです。ほとんど副作用はありませんが、術後少しの間、個人差により赤みや腫れができる方もいます。
光線でシミを取り除くフォトフェイシャル
フォトフェイシャルは、レーザー治療とは異なり、一度の照射で全体に光線をあてることで肌への負担を軽減しています。赤くなったニキビ跡や色素沈着したニキビ後に効果的です。
しかし、他の治療に比べ比較的時間がかかったり、人により副作用で赤みがでる場合もあるので注意してください。
古い角質を取るピーリング
ピーリングは古い角質を取り綺麗な肌へのターンオーバーを助け、ニキビのできにくい肌へと近づけていきます。クリニックだけでなく、自宅でもできるので時間のない方におすすめです。こちらは、凹凸ニキビ跡タイプの方に効果的とされています。
ビタミンの吸収を高めるイオン導入
お肌に浸透しにくいビタミンの吸収を促進するため、イオン導入を用い肌深部への浸透を助けます。また、ニキビやニキビ跡を減少させたり、メラニンの生成を抑え美白効果も促します。
背中のニキビ跡に効く化粧成分
抗酸化作用を持つビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体とは、壊れやすいビタミンCを体の中に取り入れやすく改良された成分で、美白効果・美肌効果またシミやくすみを抑制する働きがあります。その数は多く、中でもリン酸を含むAPPS(アプレシエ)は浸透性が高くツッパリ感もありません。しかし、コスト面はやや高くなります。
保湿効果のあるセラミド
保湿効果のある化粧水と聞くと、必ずと言っていいほどセラミド成分が含まれています。セラミドは、お肌の細胞内にある水分のようなもので、細胞間の接着剤のようなものでもあります。
年齢を重ねる毎に、セラミドは減少していくため化粧品から摂取することが効果的とされます。保湿効果・美肌効果にもとても高いと言われています。
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メラニンを抑制するハイドロキノン
ハイドロキノンは天然成分で、メラニン色素を抑制する働きがありシミを減少させ美白肌に導くほかにニキビ跡にも効果があるとされています。一方、お肌への刺激が強く白い斑点が残ることもあるので、長期的な使用や高濃度のものは控えましょう。
美白成分のプラセンタ
プラセンタは哺乳類の胎盤を指し、豊富な栄養素を含み美白効果や冷え性に効果があるとされています。サプリメントや化粧水などに使用され、シミやしわの改善のほかバストアップ効果もあるとされています。
肌の再生を促すトレチノイン
トレチノインはビタミンA誘導体の一種で、肌のターンオーバーを促進し本来の綺麗な肌に導きます。アメリカでは、ニキビやしわの治療薬として認可され多くの方が使用しています。
抗炎症作用を持つグリチルリチン酸
グリチルリチン酸は甘草の根から抽出された成分で抗炎症作用を持ち、ニキビ治療薬や石けんにも含まれています。副作用がないとも言い切れないので医師の見解に応じて使用していきましょう。
背中のニキビ跡に適切なスキンケアとは
背中を洗う時は擦らない
お肌はとてもデリケートで傷つきやすく、体を洗う際タオルでごしごし擦るのではなく泡で優しく洗うことが効果的です。特に、背中や脇下などは皮脂分泌が多くごしごし擦りがちですが、それは逆効果となるので注意しましょう。また、ナイロン製のタオルはお肌に負担がかかるため、おすすめしません。
綿の肌に優しいタオルを使う
棉素材のタオルは、お肌に優しく吸収性にも優れています。タオルドライする際にも、お肌をこすらないようポンポンと優しく体にスタンプを押す感覚でドライすることをおすすめします。生まれたばかりの赤ちゃんを触る感覚で行いましょう。
使うお湯は温めに設定する
適温は38〜39度といわれています。温かいほど良いというものではありません。
特に冬になると、寒い中脱衣して温かいお湯を浴びて体を温めようと40度を超えるお湯を使う方もいらっしゃるかと思います。しかし、熱いお湯は皮脂も一緒に流してしまうため、結果乾燥につながるのです。
すすぎ残しに注意する
シャンプーやボディーソープのすすぎ残しはニキビの原因を産んでいるといってもいいでしょう。シャンプーやボディーソープは、油分が含まれニキビをより悪化させる原因となるのです。
ボディローションで保湿する
保湿はお肌をきれいに保つためにも欠かせません。お肌を乾燥させることは、皮脂を過剰に分泌し、その結果ニキビができやすくなるため、乾燥を防ぐためにもボディーローションで保湿することがニキビ予防には欠かせないものになりますね。
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私はお風呂あがりにいつも背中を避けて保湿クリームを塗っていました。逆に何も塗らない方がいいとばかり思っていました。しかし夏が近づくにつれ、背中を出す機会も増えると思い背中をチェックしたところ、赤いニキビがポツポツ…。 これはまずいと思いインターネットで調べたところ、保湿をしてないことが原因だと思いました。今では毎日お風呂あがりに保湿クリームをぬっています。まだちゃんと塗りはじめて一カ月も経っていませんが、ニキビもできなくなり跡も薄くなっています。薬局などで売っている背中用のスプレータイプのローションは薬用なので治りも早く、逆さまにしても使えるスプレーなのでオススメです!
今後の背中ニキビ予防対策
十分な睡眠をとって免疫を高める
皆さん、睡眠はだいたい何時間とっていますか?…体にいいとされている睡眠は、だいたい7~8時間とされていますがその根拠というものはなく、人の睡眠時間の平均が6~9時間とされているからです。
まず一番大切なことは、睡眠の長さより睡眠の質を上げることです。というのも、ベッドに入る前の時間を意識してみてください。寝る前に携帯やPCを触って眠くなったら眠る、というのは睡眠の質を低下させていることになります。
画面の光に使われるLEDライトが、脳を興奮状態にさせ睡眠の邪魔をしているからです。眠る前に、部屋の明かりを暗くし、アロマや心地よい音楽を流すことで、リラックスした状態で深い眠りにつくことができます。
ストレスを上手く発散させる
ストレスを上手く発散させることは、心身をコントロールすることに繋がります。日本社会はストレス社会と言われていますが、その理由は仕事に追われているからではないでしょうか?
時間に追われ、余裕がなくなり、暴飲暴食に走るなど、悪循環になる人もいるかと思います。時間に余裕が持てれば、趣味としてジムやヨガなどで体を動かすことができ、ストレスは減少します。また、ランニングやウォーキングなどのスポーツを毎日の日課にしてストレスを溜めない習慣を作ることもできるのです。
背中に汗をかいた時はこまめに拭く
汗は綺麗に体内から排出されるぶんには問題ないのですが、毛穴で詰まってしまうとニキビになることがあります。そのため、こまめに汗を拭くことでクリーンな状態を保ちましょう。
ハンカチで背中の汗を拭くことは、外出中は特に用意ではありません。汗を吸い取るような下着をつけることもポイントです。
リネンやシルク素材の衣服に替える
リネンやシルク素材の衣服は、肌触りがよくお肌に刺激が少ないとされています。どちらも天然素材です。リネンはシルクに比べ吸収性に優れ、常にお肌を清潔な状態に保ちます。また、シルクは保湿性が高く素肌が潤った状態を保ちます。パジャマとして着用すると、朝の目覚めが心地良いものになります。
締めつけのない下着を着用する
締めつけ感のある下着は血流を悪くするだけでなく冷えにつながります。また、ニキビやニキビ跡に負担をかける為、締めつけ感のないナチュラル素材の下着をおすすめします。
少しだけゆとりのあるインナーは、窮屈感もなく血流を流れの改善につながりまね。
外では背中の紫外線対策も怠らない
紫外線を長時間浴びることは、色素沈着やニキビの原因に繋がります。背中が見えるお洋服を着ている時はなおさら、紫外線対策を忘れず、日傘や日焼け止めを持ち歩きお肌を守りましょう。また、日焼け後でもまだ炎症段階なので冷たいタオルや氷水を使い冷やすことが良いでしょう。
背中にニキビがないか毎日鏡で確認しよう
背中ニキビを少しでも改善するため、まず今自身のニキビがどういった状態なのかを鏡でセルフチェックし、自分にあった治療法を考え少しでも早い治療を行っていきましょう。
また、規則正しい生活を心がけストレスをためない習慣づくりもあわせて行いましょう。