目次
1日の栄養素をしっかり摂る野菜ダイエット
ダイエットに効果的な食事について考えたとき、サラダなどの野菜を思いつく方も多いのではないでしょうか。野菜は、カロリーが低いものが多く、たくさんの量を食べても低カロリーな上、満腹感を感じやすいので、ダイエットには積極的に取り入れたい食材です。
野菜ダイエットとは、食事に野菜を取り入れるというもので、1日の摂取カロリーを低く抑えたり、ビタミンなど体を整える働きのある栄養素などをバランスよく体に摂取することができます。
野菜はダイエット中に食べても大丈夫?
野菜には、酵素やビタミン、ミネラルなど体の調子を整えたり、代謝を促す効果のある栄養素がたくさん含まれています。
また、肉や魚などのたんぱく質や、ご飯などの炭水化物と比べて低カロリーなので、カロリーを気にせず食べることができます。そのため、たくさんの量を食べてもカロリーオーバーになりにくく、ダイエットに最適な食材といえます。
野菜に含まれる栄養素と効果
ベータカロチンは免疫力アップ
体内で必要な分が、ビタミンAに変換されます。免疫力を高めたり、目の粘膜を保護するなど、目を健やかに保つ働きがあります。また、優れた抗酸化作用があるといわれています。免疫力をアップさせるには、書かせない栄養素です。
ビタミンB群がエネルギーサポート
摂取した栄養素をエネルギーに変えるサポートをしてくれるビタミンです。体に余分な脂肪を付きにくくし、排出を促す効果があり、特に、ビタミンB1、B2、B6は、脂質や糖質などがエネルギーに変換されるのを促進させる働きがあります。ビタミンB群は、水溶性のため体に蓄積することができないので、毎回の食事でこまめに摂取することが大切です。
ビタミンCは美肌効果
体の代謝を助けたり、免疫力を向上させる、コラーゲンを生成するなどの働きがあります。
ビタミンCは水溶性であることに加えて、運動やストレスなどの環境の要因でも消耗されてしまうので、毎日必要な量を摂取する必要があります。加熱や水に弱いので、調理の仕方などにも注意が必要です。
カリウムはむくみ改善
カリウムには、体内の血流を良くし老廃物の排出を促し、むくみを改善させる働きがあります。そのため、冷え性の改善や血行を良くし、代謝を促進させる効果が期待できます。
食物繊維は腸内環境の整備
コレステロールの吸収を抑えたり、排出を促す働きがあります。また、食事の最初に食べることによって、血糖値の上昇を抑えたり、便秘の予防や改善に効果があるといわれています。
野菜の種類とカロリー
レタス
レタスには、糖質や脂質をエネルギーに変換するビタミンB1が豊富に含まれています。食物繊維も多く含まれており、整腸作用なども期待できます。レタスのカロリーは、100グラムあたりでは約12キロカロリーです。
また、葉が柔らかいため食べやすく、調理もしやすい食材です。
ほうれん草
ほうれん草には、ベータカロチンやビタミンC、鉄分がバランスよく含まれています。ほうれん草を茹でた場合のカロリーは100グラムあたりで約25キロカロリーと低く、栄養価が高く低カロリーな緑黄色野菜です。
大根
大根には、消化酵素であるアミラーゼが豊富に含まれています。この酵素には、胃腸の働きを助け、便秘の改善など腸を整える働きがあります。加熱すると壊れてしまう栄養素なため、生で摂取しましょう。大根のカロリーは、100グラムあたり約18キロカロリーです。
トマト
緑黄色野菜の1つであるトマトは、脂質の代謝を促すビタミンB6をはじめ、様々なビタミン類が含まれています。他にも、抗酸化作用が強いといわれるリコピンや、疲れをとる効果が期待できるクエン酸、また、カリウムや食物繊維、内臓脂肪の排出を促すグルタミン酸など、多くの栄養素が豊富に含まれている食材です。
カロリーも100グラムあたりで約19キロカロリーと低く、料理にも応用しやすいので積極的に取り入れたい食材です。
ブロッコリー
ブロッコリーは、ビタミン類が豊富に含まれているだけではなく、グルコラファニンという、肌のダメージを補修することに効果的な栄養素も持っています。他にも、ベータカロチンや葉酸、カリウム、ミネラルなどたくさんの栄養素も持っており、中でもビタミンCの含有量は、キャベツの3倍以上あるといわれています。
ブロッコリーのカロリーは、茹でた場合で100グラムあたり約27キロカロリーです。
きゅうり
きゅうりには、体内の代謝を促すカリウムを含み、またホスホリパーゼという酵素に脂肪を分解する作用があるといわれることから、ダイエットに適した野菜といえます。きゅうりのカロリーは、100グラムあたり14キロカロリーです。
野菜ダイエットの方法
食べる順番ダイエット
食事の際に、野菜を摂取する順番を工夫することで、食べ過ぎや、脂質や糖質の吸収を抑えるダイエット方法です。
まずサラダなど、野菜を食べ、次に肉や魚などのたんぱく質、最後にご飯などの炭水化物を食べます。野菜を先に食べて、食物繊維やビタミン類を摂取することにより、血糖値の急上昇を防いだり、食べ過ぎを防ぐことが目的です。
1食分の食事を野菜スムージーに置き換える
野菜をスムージーにすることで、たくさんの種類の野菜を効率よく摂取することができます。栄養素も豊富に摂れるため、食事と置き換えても栄養不足になりづらく、血糖値も上がりにくいので、1回の食事のカロリーを低く抑えることが可能です。
たくさんのビタミン類やミネラルを手軽に摂取できるスムージーは、朝に飲むことがおすすめです。朝からバランスよく栄養素を摂取することで、体の調子を整えたり、代謝を促す効果が期待できます。
野菜スープダイエット
数日といった短期間の間、野菜スープのみを食べるダイエット方法です。野菜を煮込み、かさを減らして食べやすくし、たくさんの量を食べてさまざまな栄養素を摂取することが目的です。
この方法は、エネルギーや筋肉の元となるたんぱく質や糖質を摂取しないため、2、3日程度の短期間であれば効果を期待できます。しかし、長期間継続してしまうと逆に体のバランスが崩れてしまい、体調を崩したり、太りやすい体質となってしまうことがあるため、実行の際には注意が必要です。
野菜ダイエットのおすすめレシピやメニュー
野菜たっぷりダイエットスープ(4人分)
必要な食材
・ベーコン(4枚切りを2枚)
・人参(1本)
・セロリ(1本)
・玉ねぎ(中1個)
・キャベツ(5枚くらい)
・コンソメ(キューブ型4個)
・塩こしょう(少々)
・水(鍋の中の具材がひたるくらい)
・オリーブ油(少量、野菜を炒める用)
レシピ
1,食べやすい大きさに野菜を切ります。鍋にオリーブ油を少量入れ、野菜を炒めます。
2,少し火が通ったら、野菜がひたるくらいまで水を入れます。
3,調味料を全て入れて、火が通ったら完成です。
シンプルな野菜スープです。野菜をスープにすることで、たくさんの量を食べられるのと、具材にはメインで野菜を使用することにより、カロリーを低く抑えています。
ケールと野菜のデトックススープ(2~3人分)
必要な食材
・オリーブオイル(大さじ1.5)
・にんにくみじん切り(2かけ)
・玉ねぎ(1個)
・セロリ(1本)
・キャベツ(4分の1玉)
・チキンブロス(4カップ)
・白いんげん豆の缶詰(1缶)
・Aドライパセリ(大さじ2分の1)
・Aイタリアンハーブミックス(小さじ1)
・A塩こしょう(少々)
・レモン果汁(大さじ1)
・ケール(たっぷり)
レシピ
1.オリーブオイルとにんにくを香りを出すために、鍋に入れて温めます。
2.1へ玉ねぎを加えて、半透明になるまで炒めます。
3.2へセロリとキャベツも加えて、キャベツが少ししんなりするまで炒めます。
4.チキンブロスと、よく水で洗った豆、Aの材料を加え軽く混ぜ、鍋に蓋をして中火で15分煮ます。
5.レモン果汁とケールを加え、ケールがお好みの柔らかさになるまで更に煮て、完成です。
ケールをメインに使用したスープです。食べやすい味付けのため、たくさん食べることができます。ケールには、食物繊維が豊富に含まれるため、腸の働きが活発になり、排せつのサイクルを整える効果が期待できます。
ダイエットに最適、野菜の蒸し焼き
必要な食材
・かぼちゃ(4分の1個)
・ピーマン(3個)
・オクラ(5本)
・タマネギ(2分の1個だいたい100g)
・ベーコン(30g~60g)
・塩こしょう(少々)
・にんにく(1かけ)、バター(大さじ1~2)
レシピ
1.必要な野菜など、材料を揃えます。
2.玉ねぎはくし切りに、人参は薄切りにします。
3.かぼちゃは、4?の厚さに切ります。ピーマンは、縦4つ切りに、オクラはガクのかたい部分を取り除きます。
4.フライパンにクッキングシートを敷き、2と3の野菜をのせます。
5.塩こしょうをかけ、にんにくのスライスをのせ、ベーコンをのせます。
6.フライパンに蓋をして、弱火で10~15分蒸し焼きにします。
7.仕上げに、バターをのせてできあがりです。
野菜の自然の甘みを生かし、加熱することで食べやすくしています。かぼちゃや人参などの緑黄色野菜も含んでいるため、食物繊維やカロチンなどバランスよく摂取できます。
野菜と胸肉コンソメ煮込みダイエット
必要な食材
・鶏むね肉(60gくらい)
・酒(小さじ1)
・好きな野菜や余り野菜(両手でつかむくらい)
・A水(300?)
・Aコンソメ顆粒(小さじ1強)、A黒コショウ(少々)
レシピ
1,鶏胸肉を適当な大きさにカットして、酒を混ぜて馴染ませておきます。
2,野菜をカットします。
3,Aの材料を鍋に全部入れます。
4,カットした野菜、酒を馴染ませた鶏胸肉を入れて鍋に蓋をして10分煮みます。
5,全体に火が通ったら、出来上がりです。
■余り野菜を使用して作ることができるレシピです。鶏むね肉を使用することにより、カロリーを低く抑えることができ、食べ応えもあります。その時々で使用する野菜を変えることによってアレンジでき、飽きにくいレシピです。
おから餅と野菜のスープ煮ダイエット
必要な食材
・Aおから(50g)
・A片栗粉、天ぷら粉でもおすすめ(25g)
・A水(50g)
・好きな野菜(好きな分量)
・B水(300?)
・B中華風スープの素(大さじ2分の1)
・B酒(小さじ1)
・B醤油(小さじ1)
・こしょう(少々)
レシピ
1,Aの材料を全てボウルに入れて混ぜ合わせる
2,丸めて形成して、フライパンで焼き目がつくくらい焼きます。後で煮るので火が通らなくても大丈夫です。
3,Bの材料を全部と、野菜を入れて3~4分煮ます。火が通ったらコショウを少し振り、完成です。
■おからを使用して糖質を抑えたレシピです。その時々にある野菜を使用して作るため、様々なアレンジを楽しめます。野菜には、レタスやもやし、ほうれん草やキャベツなど、また、白滝などを使用しても、カロリーを低く抑えられるため、おすすめです。
野菜ダイエットで気を付けること
たんぱく質の不足
野菜には、たんぱく質が含まれていません。野菜ばかり偏って食べてしまうと、体のたんぱく質が不足し、筋肉が減ってしまいます。たんぱく質が不足すると、代謝が落ちてしまい、痩せにくい体質となってしまいます。また、肌や髪の毛も乾燥してしまいます。
そうならないためにも、たんぱく質の摂取を意識的に心がけ、バランスよく野菜を取り入れていくことが大切です。
野菜には糖分を含むものがあります
低カロリーでヘルシーな野菜ですが、いも類やれんこん、人参や玉ねぎには糖類が含まれています。こういった、糖類を含む野菜を食べ過ぎてしまうと、ダイエットの効果が半減してしまいます。糖類を含む根菜類などは、控えめに摂取するといいでしょう。
野菜は消化が早いため、空腹感を感じやすい
野菜は、ご飯などの炭水化物や、肉や魚などのたんぱく質と比べると、消化が早いことが特徴です。それにより、たくさん食べて満腹感を感じても、すぐにお腹がすいてしまい、空腹感を感じやすくなります。極端に野菜に偏った食事にしてしまうと、空腹感や血糖値が上がらないことからストレスが溜まり、暴飲暴食などを招いてしまいます。
野菜以外の食材もバランスよく食べるようにしましょう。
さいごに
普段何気なく食べている野菜には、ビタミンや食物繊維など、さまざまな栄養素がそれぞれの野菜に含まれています。
たくさんの栄養素を摂取することに効果的な野菜ですが、健康な体を維持するためには、野菜では摂れない大切な栄養素もたくさんあります。そのため、野菜ダイエットと考えるときには、不足している栄養素についても忘れずに摂取することが大切です。
ご飯などの炭水化物や、肉や魚などのたんぱく質も一緒に、バランスよく食べましょう。1日3回、バランスよく食事をとることが、ダイエットへの1番の近道となります。
食材の種類をできるだけ多く使って料理をし、1回の食事では、ご飯やパン、麺類などの主食に、魚や肉、卵などの主菜、野菜をメインとしたサラダなどの副菜を揃えましょう。このように、食事のバランスを考え、ゆっくり噛んで食事を食べる、食べ過ぎずに腹八分目に抑える、などを心がけるようにすると、よりダイエットに効果的です。