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消化を助けてくれる大根ダイエット
大根ダイエットとは、生の大根を食べるだけというとってもシンプルなダイエット方法です。大根には消化酵素や食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。特に消化酵素のアミラーゼは炭水化物の消化を助けてくれますし、イソチオシアネートという酵素は代謝を上げて脂肪がつきにくい体にしてくれます。
ダイエットにつきものの、つらい食事制限や無理な運動を行わなくていいので継続しやすいダイエット方法であることが特徴です。
大根はダイエット中に食べても大丈夫?
大根は低カロリーで栄養素を多く含む食材です。アミラーゼやイソチオシアネートという酵素は消化を助けて、糖の吸収を緩やかにし、余分な脂肪を排出してくれる効果があります。
食物繊維も豊富で便秘が解消されることで代謝アップも期待できます。以上のことから大根はダイエットに向いた食材だと言えます。
大根に含まれる栄養素と効果
1つ目の栄養素に期待できるダイエット効果
大根おろしやサラダなどにしたときに辛味を感じることがあります。この辛味成分はイソチオシアネートと呼ばれる栄養素です。大根には動物に食べられないために、かじられると辛味を発生させるメカニズムが備わっていて、ダメージが強いほど辛味が増すようになっています。
このイソチオシアネートは様々な健康効果があります。
■抗酸化作用により活性酸素の働きを抑えて体の酸化を緩やかにしてくれます。
■代謝を促進して脂肪を付きにくくしてくれます。
■血液をサラサラにして血栓などができるのを防いでくれます。
■抗炎症効果や殺菌作用があり症状緩和に期待できます。
2つ目の栄養素に期待できるダイエット効果
大根は古くから胃腸にやさしい食べ物として知られています。これは大根が、消化酵素の塊というほど多くの消化酵素を含んでいるからです。
代表的なものは、炭水化物分解酵素のアミラーゼ、脂肪分解酵素のリパーゼ、タンパク質分解酵素のプロテアーゼなどです。中でもアミラーゼは炭水化物の消化を促進してくれる働きが強く、炭水化物を摂りすぎによる急激な血糖値の上昇を抑えてくれます。
ダイエット中には炭水化物や脂肪分の多い食事は控えるようにする方が多いと思いますが、あまり過度な制限をすると栄養の偏りを生じてしまいます。また炭水化物の不足は集中力の低下やスタミナ不足を招く恐れもあるので適度に摂る必要があります。
そこで消化酵素を多く含んでいる生大根を食べることで、必要な栄養を効率よく消化・吸収できるようになります。食事から酵素を補うことで身体機能を正常に保つことにも役立ちます。
3つ目の栄養素に期待できるダイエット効果
大根には水溶性食物繊維が豊富に含まれています。この水溶性食物繊維は胃腸内で水に溶けて粘性をもつことで糖の吸収を穏やかにしてくれて、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。そのほかにも余分な脂肪を吸着して体外へ排出してくれたり、腸内の善玉菌の働きを活性化してくれたりします。
このような作用により腸内環境が整うことで便秘が解消されます。便秘が解消されると老廃物の排出がスムーズに行われるので、便秘が原因で起こっていた吹き出物や肌荒れなどの肌トラブルも改善され、特にお肌が気になる女性にはうれしい効果が期待できます。
排泄の促進によりむくみの緩和作用や血中コレステロールを減らしてくれる効果もあります。
4つ目の栄養素に期待できるダイエット効果
大根にはビタミンAやビタミンC、ビタミンPといった多くのビタミンが含まれています。これらのビタミンは抗酸化作用が高く、酸化による肌の老化を抑制して美肌にしてくれる効果が期待できる栄養素です。
ビタミンPは大根の葉に特に多く含まれている成分でポリフェノールの一種です。末梢の血流を促進する効果があるので、手足の冷えなどの改善が期待できます。大根は食物繊維の効果により肌トラブルが解消されると同時に、ビタミンの抗酸化作用によってお肌のコンディションを整えてくれるので美容効果が期待できます。
大根の種類とカロリー
大根は水分が多く100gあたりのカロリーは約18kcalと、とても低カロリーな野菜です。
アジアの暖かい地域が原産の野菜で、日本でも古くから食べられてきた食材で、古事記や日本書記には「すずしろ」の名で書かれています。
大根の根の部分には消化酵素や食物繊維が豊富に含まれていますが、ビタミンやミネラルの含有量はそれほど多くありません。ビタミンやミネラルは葉の部分に豊富に含まれているので、できれば根と葉の両方を食べることがおすすめです。
大根の種類はたくさんあります。数え切れないほどの種類があり、種はインターネットなど簡単に買うことができます。
青首大根
スーパーなどで良く見かける大根です。大根の根の葉が生えている部分が緑がかっていることから青首大根と呼ばれています。
地面に伸びる部分がある程度長さのある作りやすい種類の大根になります。
聖護院大根
京野菜のひとつで、根の部分よりも葉のほうが大きく一見するとカブのような形をした大根になります。
味もカブにちかく甘みのある大根です。水分が多く繊維が少ないのでお漬け物や煮物に向いています。
三浦大根
三浦半島を中心に栽培されている大根です。音が白く甘みが強いのが特徴です。
料理はおでんやなますにむいています。
ラディッシュ
赤丸20日大根という種類の大根になります。赤カブのような形をしていて、切ると中は白くなっています。
サラダとして食べられることがほとんどです。
大根ダイエットの方法
生大根を毎日食べること
やり方はいたってシンプルで、毎日生の大根を食べるだけです。これ以外に特に制約がないことが特徴のダイエット方法です。シンプルですがやり方を間違うと効果が出ないこともあるので注意が必要です。大切なのは「1日300gの大根を生で食べること」と「毎日続けること」という2点です。
大根ダイエットに関する書籍やインターネットの情報やたくさんあり、食べ方は生で「おろす」「切る」「ミキサーにかける」ということで大きく違いはないです。しかし、食べる量には「1日300g」や「1日350g」、「1日1cm」など様々あり迷ってしまいます。
1日300gというのが免疫療法の権威である鶴見医師が推奨されているので、この量を目安に行うのがおすすめです。
ただ、人によっては1日300g食べるのが難しいといわれる方がいると思います。無理をして続かないよりは1日厚さ1cmを食べるなど無理のない範囲で毎日続けることが重要です。300gの大根も1度に食べないといけないわけではないので、1日のうちで回数を分けて食べても大丈夫です。
いろんな調理方法で生大根を楽しむ
食べ方は、切ってサラダにしたり、大根おろしにしたり、ミキサーでジュースにしたりして、必ず生で食べるようにしましょう。また、大根おろしは汁に栄養素が多く含まれているので汁まで飲み干すようにしてください。
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大根サラダはもちろん、大根を摩り下ろしてなめ茸をかけてもさっぱりしててとても美味しいです。それになめ茸はきのこ類ですのでダイエット効果も更にパワーアップ。あとはお味噌汁や浅漬けの素につけるなどして飽きがこないよう工夫しています。大根サラダにはかつお節、刻みのり、炒ったじゃこをかけると風味がよくおすすめです。
大根ダイエットのおすすめレシピやメニュー
大根とナメタケのマヨ和え
材料
・大根300g
・ナメタケ大さじ1
・しょうゆ小さじ1/3
・マヨネーズ大さじ1/2
・塩少々
作り方
大根は細い短冊切りにし、ナメタケと調味料であえます。
大根とナメタケの食物繊維は血糖値の維持に役立ちます。
そのうえ、老廃物の排出も促進してくれるので腸内環境が整い、便秘解消とともに美肌効果も期待できます。
マイタケと鶏ササミのおろしポン酢和え
材料
・マイタケ1株
・鶏ササミ1本
・大根300g
・ポン酢しょうゆ大さじ2~3
作り方
1.マイタケは手で食べやすい大きさに分けて、魚焼きグリルで4分焼きます。このときアルミホイルを敷いておくと焼きやすいです。
2.ササミは筋をとって酒少々をふり、レンジで1~2分加熱します。粗熱が取れたら手でほぐしておきます。
3.マイタケ、ササミ、大根おろし、ポン酢を混ぜ合わせてできあがりです。
大根の消化酵素の働きにより、鶏ササミのタンパク質を効率良く消化・吸収出来るレシピになります。マイタケと鶏ササミが入っていることで食べ応えのある一品で、満腹感もありおすすめです。
大根ダイエットで気を付けること
大根は生で皮ごと
大根は必ず生で食べることが大切です。
大根に含まれる酵素は熱に弱く、加熱調理をすることで酵素が半減してしまいます。特に、イソチオシアネートは大根おろしにすると多く発生します。この酵素は脂肪や糖の吸収を抑えてくれたり、活性酸素の働きを抑えてくれたりするのでしっかり摂取したい酵素です。
大根おろしの汁にイソチオシアネートは多く含まれているので、汁まですべて飲み干すのが一番ですが、イソチオシアネートは辛味成分でもあるため苦手な人もいることでしょう。辛味があって飲みにくいときにはレモン汁やリンゴ酢を加えると飲みやすくなるので試してみてください。
また、ダイエットに有効な成分は皮の部分に多く含まれているので、ぜひ皮ごと食べるようにしてください。酵素の塊といわれるほど豊富に含んでいるので、この酵素をしっかりと取り込むためにも無理のない範囲で構わないので、なるべく正しい調理法で食べるようにしましょう。
食べるタイミングも重要
食べるタイミングも重要なポイントです。1番良いのは食前です。空腹時に食べることで大根によって満腹感が得られ食べすぎを防ぐことができます。
大根ダイエットは生の大根を食べる以外に特別な制約がなく、好きなものを好きなだけ食べていてはカロリーオーバーになり大根のダイエット効果が薄れてしまいます。また、食事の順番にも気を付けるとさらに効果が得られます。
1.スープ
2.サラダなど副菜
3.肉・魚などの主菜
4.ごはん・麺類
といった順番が理想です。大根はサラダや、主菜と一緒にとっても構いません。
食べる順番に気を付けるだけでも血糖値の急上昇を防げるので、ダイエットに相乗効果を与えてくれます。
大根おろしは食べる直前に
大根おろしの作り置きはしないようにしましょう。大根をおろすのはけっこう大変な作業になります。そのため1日分の量をまとめてつくっておきたくなります。しかし、ダイエットに有効なイソチオシアネートはおろした瞬間から生成し発散しますので、時間が経つほど減ってしまいます。またポリフェルールなどビタミンは、切ったりおろしたりした瞬間から酸化していきます。
このことから、生の大根は食べるたびごとの調理が必要です。少し手間がかかってしまいますが、食べるタイミングで用意するようにしましょう。
栄養バランスに注意
食事の栄養バランスに十分注意しましょう。大根は低カロリーなうえ、満腹感も得られる食品なので大根を主体にした食事をしていては栄養バランスが偏ってしまします。
ダイエット効果を望むあまり、低カロリー過ぎる食事にしてしまうと身体機能の維持に必要なエネルギーも確保できなくなってしまいます。体は少ないエネルギーをため込もうとするようになるので、たとえ体重が落ちたとしてもリバウンドしてしまいます。
また、不健康な状態になるので太りやすく痩せにくい体になってしまいます。炭水化物や脂質の摂りすぎには注意しながら、バランスのとれた食事を心がけるようにしてください。
冷え性の人は要注意
ダイエットに有効な成分を摂取するためには生で食べる必要があるのですが、生野菜は体を冷やしてしまします。だからと言って加熱調理してしまうと有効成分を壊してしまうので温めることはおすすめできません。
体が冷えてしまうと、代謝が悪くなったり循環が悪くなったりして冷え性の人は悪化する恐れもありあます。代謝が悪くなるとダイエットにも良くない影響が出てしまうので注意が必要です。
すりおろしたショウガを大根おろしにくわえるなど体を温める食材を一緒に摂るようにするといいです。ほかには、食事にスープなど体を温める物を用意するのもおすすめです。
運動もしっかりと
生大根を食べるという以外に特別な制約はないのですが、効果を高めるために適度な運動をすることがおすすめです。
大根に含まれる成分によって脂肪がつきにくい効果が期待できますが、脂肪燃焼効果はあまり期待できないので日常生活の中で少し意識して体を動かすようにすることですでについてしまっている脂肪を燃焼させることができると、よりダイエット効果が高まります。
例えば、エレベーターやエスカレーターはなるべく使わないで階段を使うようにするとか、近い距離は車ではなく自転車もしくは徒歩で移動するようにするなど、とにかく意識的に体を動かすことが大切です。
さいごに
大根ダイエットはルールがかんたんで継続しやすいダイエット方法です。大根に含まれる栄養素にはダイエットだけでなく美容にも効果のあるものが多く、ぜひ食習慣に取り入れたい食材です。生の大根を食事の一品として食べるだけでも栄養をしっかり摂取できるので無理なく続けられてはおすすめなダイエット方法です。