目次
歩くことの身体における役割
人間は歩くことを前提とした身体の構造である
人間という生き物は、運動をしないと心も体も壊れてしまうという遺伝子設計がされているという説もあります。人間の身体について改めて考えてみましょう。
そもそも人間は直立歩行をしています。四足歩行から、二足歩行、直立歩行へと進化していった人間の身体は、歩くことを前提にした骨や筋肉の構造になっています。また、内臓や血流は歩くことによって、動くように設計されています。
人間には、疲労因子というものが身体の中にあります。この疲労因子が蓄積されると、細胞死や免疫力の低下、生活習慣病の原因となります。さらに精神は不安定になりやすく、心の病を誘発する恐れもあります。
人間の身体は運動しないと、自然と免疫力は低下していき、疲れやすくなり、精神疾患のリスクすら出てきてしまう生き物です。しかし、運動をすることによって、状態は良くなります。運動によってもたらされる効果ですが、疲労回復因子がアップします。
そのための運動とは適度な運動であって、「ウォーキング」が丁度よい運動に該当します。
適度に歩くことで座りっぱなしを防ぐ
私たち人間の身体は、歩くことを前提に設計されているため、座るためには設計されていないのです。つまり、座りっぱなしは身体に良くなく、病気のリスクにつながることになります。骨量だけでみても、1日6時間以上座る生活を1年続けた場合、年間1%の骨量が失われます。
筋肉は脂肪を消費しなくなるため、体重は増えますし、筋肉は減って階段の上り下りすら辛くなってきてしまいます。そして、どんどん動くことが嫌になっていくような体になっていってしまうのです。すでになってしまっている人は、健康のためにも、やはり適度に歩く時間を作りましょう。
最初は面倒と思うかもしれません。しかし、歩くことによって体の調子、集中力、活力がついてくる自分に楽しくなってくるでしょう。
自然治癒力を身につける
東京学芸大学名誉教授・池田氏によると「歩くことは、健康維持と病気の予防に欠かせないナチュラルメディスン(自然治癒)」と伝えています。実際に歩行が多い人は、病気になりにくいというデータはいくつかあり、医療費が抑えられることにもなります。
なぜ歩くことが、自然治癒力を身につけることができるのでしょうか。それは歩くことによって、血流が良くなるからです。第2の心臓はふくらはぎです。歩くことは、足の筋肉ポンプが働き、心臓の負担が小さくなります。
また、血栓自体発生しにくくなるため、脳卒中予防にもなります。歩くことで、脳血流が通常値の30~50%増えるので、脳細胞も活性化し、精神疾患予防へも効果的です。
目の神経細胞の機能を回復させる
歩くことで、ふくらはぎのポンプ効果も加わり、血流はよくなります。それにともなって、目の神経にかかわる眼球の血流も合わせて改善します。普段の状態よりも、目の血流量が増加します。まず、目は血液循環が良くなると、眼圧が正常な機能をするようになります。
そしてピントの調整を体が無意識に行うので、目を細めたり、かすんだりなどのストレスもなくなります。意識して眼圧の調整を行う必要はなく、ウォーキングによって目の神経細胞の機能が自然と回復します。

ウォーキングするときの正しい歩き方
ラジオ体操などで準備運動をする
ウォーキング前には、準備運動を行いましょう。怪我をしてしまっては、ウォーキングができませんし、せっかくのやる気も空回りに。
また、怪我をして無理にウォーキングをすると、かえって歪んでしまう恐れがあります。怪我をかばって、他の身体部位が頑張るからです。怪我を予防するために、準備体操は大切です。準備体操のポイントは以下の通りです。
1.伸脚
足の股関節を広げ太ももをストレッチします。
2.屈伸
膝を伸ばして、曲げます。膝回しも行ってください。
3.背伸び
手を上に伸ばします。肩甲骨も意識しましょう。
4.肩入れ
肩より大きく足を広げ、大股になります。そのまま腰を落として中腰にして、両手は膝から太ももあたりをつかみます。片側から肩を体の前、中心へ運びます。背中が少し反る感じで肩甲骨も意識しましょう。それを両肩行います。
5.アキレス腱伸ばし
アキレス腱はしっかり伸ばしましょう。準備体操で身体をほぐし、柔軟性をアップさせていきましょう。
正しいフォームを身につける
せっかくウォーキングをしても、姿勢が正しくなければ歪みの原因になります。さらには、身体の一部に痛みが出てきてしまうこともあります。正しいフォームを身につけて、健康と美を手に入れましょう。
1.足裏を地面につける
かかとから着地します。親指に向かって足裏全体で身体の重心を移動させ、親指を地面から最後に離します。また、かかとから着地することで、膝などの関節への負担を減らすことができます。
2.少し広い歩幅で足をまっすぐ前に出す
「身長-90~100cm」が歩幅の目安になります。広い歩幅は、消費カロリーをアップさせてくれます。また、通常の歩幅より広いことで、脚の筋肉が伸ばされます。足をまっすぐ前に出して、普段より大きい歩幅で歩くようにしましょう。
3.やや早めのすたすた歩きをする
早歩きも消費カロリーアップになります。あまり息が上がるほどのウォーキングは、ストレスになってしまい逆に良くないので、心地よい程度の負担の早歩きで脂肪燃焼をしていきましょう。160cmくらいの身長だと、1km10分で歩ける速さがよいでしょう。
4.腰を使って上半身全体で腕を振る
まっすぐ歩くと、自然と腰を使うようになります。背中が丸くなったり、胸が張りだすことも予防してくれます。正しい姿勢だと、腹筋が使われていることにも気づきます。足の動きに合わせて腰が連動します。骨盤が体重移動を補ってくれるからです。
さらに前進の血液の循環をより良くするために、肩甲骨を意識して腕を振るようにしてください。腕はなるべく振って、ハキハキ歩くようにしてください。

ウォーキングの歩く量と時間の目安
1日に8000歩程度歩く
ウォーキングの目安として、8000歩程度がほどほどの運動になってよいといわれています。個人差はあるのですが、10000歩を歩くと疲れすぎてしまい、逆にストレスになってしまう場合もあります。
息を整えながら8000歩程度を1日で歩けば、身体にとって十分な効果が期待できます。休憩をしながらのウォーキングでよいので、正しい姿勢で歩きましょう。
1日10000歩は理想なので自分のペースで歩く
1日10000歩を歩くことが理想的ということも聞きます。目標は10000歩と、キリもよいです。ウォーキングを行う上で注意したいことは、ウォーキングをすることがストレスになってはいけません。
そもそも過剰に無理をしないことが大切です。実際、「もう少し歩きたかったな」と感じられた方が継続しやすいですし、モチベーションにもなります。あまり無理をしないことがポイントです。
なんとか会話ができる程度の早歩きをする
ゆっくり歩くことは、健康目的を考えたウォーキングとは異なります。健康目的・ダイエット目的のウォーキングの場合は、スタスタ歩きがよい歩き方です。会話をすることが多少辛いと思うくらいの運動であると、心拍数が適度にアップしたよい状態といえます。
心拍数が少し上がった状態は、脂肪燃焼に効果的です。スタスタ歩きは歩行といえど、中強度の運動になります。20分程度を目安に歩幅を大きめにし、ハキハキしたウォーキングをしましょう。距離でいうと、20分歩くと2キロくらいの距離になります。
終わった後に少し汗ばむくらいを目安にする
正しい歩き方を守って、8000歩のウォーキングをすると、冬場でも汗ばみます。終わった後の発汗もそうですが、ウォーキング最中でも、じんわりと汗が出てくることも。
発汗のよい人は、脚全体、腕全体に汗をかきます。体内の血の巡りはとても良くなり、ウォーキングはダイエット効果だけでなく、もう一つの効果でもある、心身の爽快感も感じることができるでしょう。

ウォーキングをするタイミング
朝に行うと健康的な生活リズムを保つ
朝にウォーキングを行うメリットは、太陽の光を浴びることにあります。体内時計は正しく働くようになり、より健康的な生活リズムになると考えられます。また、幸せホルモンである、セロトニンの分泌が活発的になります。
このセロトニンは三大神経伝達物質であり、心のバランスを保ちます。朝のウォーキングは、セロトニンの分泌によって、気持ちが前向きになる手助けをしてくれます。
朝起きてすぐは避ける
起きて30分から1時間は、ウォーキングを行わないようにしましょう。血糖値が低い状態であり、血液中の糖質がすぐに底をついてしまいます。身体はエネルギーを欲している状態なので、代謝機能が働いて脂肪を燃焼させやすい状態ではあります。
しかし、貧血や立ちくらみの原因になりますので、朝起きてすぐのウォーキングは避けるようにしましょう。早朝高血圧の人は要注意です。早朝は血栓ができやすく、脳卒中や心筋梗塞など身体へのリスクとなります。また、空腹のままウォーキングをすることも良くないとされています。
そして、起きてすぐは、身体の筋肉は直前まで寝ていた状態です。働いていなかった筋肉をいきなり動かすことになりますので、血流は勢いよく流れることにも繋がります。そこにも心筋梗塞などの身体へのリスクが潜んでいます。
夜に行うと疲れを回復して眠りの質もよくなる
夜にウォーキングを行うメリットは何でしょうか。仕事で疲れているのにウォーキングなんてできるのかと、自信がないかもしれませんね。疲れが溜まった体は、特にPC作業など同じ姿勢でいたことが多い場合などは、血流が悪い状態です。ところが、ウォーキングによって血流は良くなります。
さらに、心身ともに疲れてしまっている場合には、副交感神経と自律神経が乱れていることにもあります。夜のウォーキングはその後の予定はないことも助かってリラックス効果もあります。このリラックス効果は自律神経のバランスを整えてくれます。
こうして心身の疲れが回復していきます。加えて、人間は体温が上がって、下がったときの落差によって眠くなる生き物です。夜にウォーキングをすることで、体温があがります。ウォーキングが終わって、ふうっと一息つくと、体温は下がっていきます。自然と眠くなるので、良い睡眠ができるというわけです。
夜なら夕食後から寝る1時間前までに行う
夜ウォーキングをするのなら、夕食後1時間以上は間隔をあけるようにしましょう。消化器官が落ち着くためには、1時間かかると考えてください。注意することは、あまり脳や身体に刺激を与えないことです。
そもそも夜は、リラックス効果のある副交感神経の働きの出番となっています。激しい運動にウォーキングがならないように、散歩感覚で30分から1時間程度にしましょう。
自分の生活や体質に合った時間を選ぶ
朝ウォーキング、夜ウォーキングとありますが、大切なことは自分の生活リズムに適しているか、高血圧や低血圧など体質にも適しているのか、それも踏まえたうえで、自分に合った時間を選ぶようにしましょう。
ウォーキングをしなくてはならない、という強制や義務感は必要ありません。いかに自然に、もともとの生活のリズムの中でウォーキングを行うかが大切で、それが継続しやすさにもつながります。

ウォーキングする上で大切なポイント
毎日することにこだわらない
休みの日だけウォーキングをする、逆もしかりで休みの日はウォーキングもお休みするなど、1週間単位でメリハリをつけても平気です。短い時間でのウォーキングが心地いいと思うくらいの程度が、丁度よいです。
今までの生活を、大きく変える必要もありません。毎日しなくてはと思ってしまうことで、ウォーキングを行うことに対して、腰が重くなってしまう場合もあるので、心持ち軽くウォーキングをしていくことが大切です。
週単位で考えて足りなかった日の歩数を補う
ウォーキングは、頑張りすぎないことです。頑張ってしまうと、ウォーキングのできなかった日にガッカリした思いを持ってしまうことになります。「もっと歩かなければ」という気持ちも出てきてしまうかもしれません。
そんなにストイックになることはありません。自分に試練を与える必要もありません。歩かなくても良い日があってもいいのです。
継続することを意識して工夫を入れてみる
万歩計で歩数を確認できることは、数値化されているで楽しい気分になるものです。今では、スマートフォンのアプリにも無料の歩数計があるので、利用してみることもよいでしょう。
歩数計をクリアにして、自分がどのくらいの歩数分歩いたのかを数値で見て、ゲーム感覚でグラフとしてみることも、モチベーションの継続になるのではないでしょうか。
正しい姿勢をイメージしながら歩く
人間は直立歩行のために骨格、内臓が構成されています。そのため、正しい姿勢をすることも大切ですが、最初の方はその正しい姿勢がツライ場合もあるので、イメージだけでも正しい姿勢を意識して歩きましょう。
正しい姿勢は、内臓機能の働きも正常にしてくれるものなので、イメージしてウォーキングしてください。
水分をしっかりこまめに摂る
ウォーキングは正しい姿勢で行っていると、じんわりと汗をかきます。呼吸をするだけでも、体内の水分は失われていきます。汗としてあらわれなくても、蒸発されていく体内の水分もあります。
しかし、身体が水分不足になってしまうと発汗が止まります。その結果、体温は上昇していってしまうので、水分補給はこまめにしっかりと行っていきましょう。最悪の場合、熱中症のリスクもあるので要注意です。
ウォーキング用のシューズを使用する
歩くために足を守ってくれる、負担も減らしてくれる靴選びは大切です。普段ヒールの人はなかなか慣れていないシューズかもしれません。プラスに1つ、ウォーキング用の靴を使うようにしましょう。
ウォーキング用シューズの選び方
- 1.専用のウォーキングシューズを選ぶ
- 2.クッション性のある中敷き
- 3.靴がねじれたり、曲げたりできる
- 4.つま先は指が動かせるだけのゆとりがある
中敷きは取替えができますが、靴を購入するときに、もともとクッション性が特記されていて、付属のタイプの方がよいでしょう。その他、通気性が優れていたりすると、汗の発散をしてくれます。専用シューズは、怪我の防止だけでなく、足を疲れにくくしてくれます。
少し手間と感じる人もいるかもしれませんが、靴を買う場合には試着して、実際に売り場を少し歩かせもらい、本当に自分の足に合っているのかを考えて購入しましょう。正しい姿勢で快適にウォーキングできるように、自分の足に合ったシューズを選んで下さい。

ウォーキングによる身体へのメカニズム
体内のめぐりがよくなる
ウォーキングを行うことによって、身体が芯から温かくなることを実感します。それは第二の心臓であるふくらはぎのポンプ効果によるものです。このふくらはぎの作用によって、全身に血流がいきわたり、血流・酸素の体内のめぐりが良くなります。
脳に酸素が行き届き、全身に流れる血の巡りは、基礎代謝をアップさせ、邪魔な脂肪を燃焼させ、筋肉量アップにもつながります。
脂肪を燃焼してカロリーを消費する
ウォーキングは、血流の流れを良くするため、結果としてリンパの流れも良くなります。そもそもリンパが滞っていると、燃焼した脂肪の排出がうまく行われません。
ウォーキングによって基礎代謝はあがるので、リンパの働きもよくなります。その結果、燃焼された脂肪も外に排出されやすくなります。このようにして、太りにくい体になっていきます。
足腰が強くなり身体も軽くなる
正しい姿勢で行うウォーキングは、脚がスリムになります。脂肪は落ち、適度な筋肉がつくからです。内臓機能も正常に働き、骨格も歪みが取れ頑丈に正しい位置に戻るので、しっかりした足、腰になります。
その結果、人間の直立歩行に合った位置に骨格が正されるために負担は減り、動かす身体は軽く感じるようになると考えられます。

ウォーキングに呼吸法を取り入れた効果
自律神経のバランスを整える
外でウォーキングすることは、普段気づくことのなかった新しい発見ができるかもしれません。環境に対してや、足から伝わってくる地面の感触も。それは気持ちを前向きにさせてくれ、気分の改善にも効果的です。
歩くことによって、普段より深い呼吸をするので、自分の呼吸を意識することにも集中力が増し、リフレッシュ効果になります。リフレッシュすることによって、自律神経のバランスが整っていきます。
脳が活性化されて身体の動きもよくなる
歩いてみると、視界に入るものを見て、脳は意識し感じます。なにかしら、考える機会になる場合もあるくらいです。視界や空気の匂いなど、外的刺激によって脳が活性化されます。加えて、ウォーキングも立派な有酸素運動なので、身体の動きが良くなります。
脳で視界の処理が行われながら、身体が動き続けるということは、実は人体にとって結構ハードなことなのです。それをウォーキングで無意識に行うことによって、これからの日常生活においてのパフォーマンスにも、改善がみられることさえあります。
肺の機能が向上する
有酸素運動であるウォーキングは、心肺機能をアップさせます。階段の上りで息が上がっていた人でも、息があがらなくなります。息を吸うときに使われる横隔膜が、鍛えられるためです。横隔膜は、肺においての筋肉のようなもので、ウォーキングによって、より無意識に緩んだり、収縮するようになります。
血流だけでなく、体内の酸素のめぐりも良くなります。軽い運動ですが、正しい姿勢のウォーキングは、呼吸を整えて肺の機能が向上します。
免疫力がアップする
ウォーキングは、身体の基礎代謝を良くしてくれるため、結果として免疫力もアップします。幸せのホルモン、セロトニンというホルモンの分泌によって、心はストレスを感じにくくもなります。ストレスがあると、心身のさまざまな部分に支障がでます。それぞれの機能が正常に働かなくなるためです。
そこでセロトニンが分泌されると、ストレスに対して耐性ができ、前向きな気持ちになることで、すでに感じてしまっていたストレスに対しても、対処ができるようになるのです。
乳酸が排出され肩こりが軽減される
疲れが溜まる=乳酸が溜まっているということになります。ウォーキングによって、乳酸は血流にのって心臓に届けられます。心臓の筋肉は、乳酸をエネルギーとして利用しています。
ウォーキングによって発生した乳酸も、ウォーキングの血流アップによって、心臓に早く届けられ、乳酸は消費され、体内に蓄積されにくくなるということです。その結果、疲労感は改善されます。
新陳代謝がよくなり肌トラブルの改善につながる
ウォーキングは、肌トラブルにも効果があります。新陳代謝がアップするので、ターンオーバーを正常に行える身体に。体内の老廃物の排出が上手にされ、細胞の若返りも行われやすくなります。
成長ホルモンの分泌も活発になるため、新しく細胞が生まれ変わります。さらにウォーキングによる発汗も手伝って、腕や脚の肌はスベスベの美肌へ近づきます。

ウォーキングするときの呼吸法と作用
腹式呼吸をする
呼吸にリズムをもたせるように行いましょう。鼻から空気を吸って、肺、お腹、おへそを意識して体内に空気を取り入れていきます。そのとき、普段より少しゆっくりめの呼吸がよいでしょう。
腹式呼吸は、空気を吸い込んだときにはお腹が膨らみます。逆に、空気を吐き出したときはお腹が凹み、肋骨がでるようになります。今まで、浅い呼吸だった人にとってはツライ部分もありますが、腹式呼吸を行うように心がけましょう。
1.おへそに意識を集中させる
吸い込んだ空気をおへそ部分まで送るイメージです。
2.体内に酸素を取り込む
体内に酸素を巡らすように全身を意識した呼吸を行います。
3.横隔膜を動かして息を吐き出す
肺の筋肉である横隔膜の収縮やゆるみを感じながら、横隔膜を動かして呼吸をします。
4.3秒で吸って6秒かけてゆっくり吐く
3秒使って空気を吸い、6秒使って空気を吐き出します。ゆっくりと行います。
働きすぎの身体にブレーキをかける
ウォーキングによって呼吸はリズムを持ち、副交感神経が働いて心身は落ち着きます。自律神経のバランスを整えてくれます。また、ウォーキングにおいて大事な呼吸。息をはくことによって体の余分な力は抜けます。
セロトニンという幸せホルモンの分泌も作用し、力の入れ過ぎていた筋肉、張っていた気持ちにもブレーキをかけてくれます。働き過ぎてしまったいる身体に効果的です。

ウォーキングによる自律神経への影響
筋肉に酸素を運び消費する
有酸素運動であるウォーキングは、酸素を全身に運んでくれます。血流が良くなり、酸素はその血流にのって筋肉に酸素が運ばれます。これにより基礎代謝はアップするため、体脂肪を燃焼させてくれます。
さらに基礎代謝が良くなるということは、寝ているだけでも脂肪を燃やせることができ、痩せる体質へと改善していくと考えられます。
暑いと汗をかき寒いと体が震える
身体は体温を調整中するために、暑いと感じれば汗をかいて、体内の熱を外へ放出します。その作用は、ウォーキングを取り入れていく中で、少し反応の鈍っていた汗腺が正常に働くようになり、体温調整が上手になります。
逆に寒ければ、身体を震わせて体内に熱を発生させます。自律神経の乱れからも、震えが起こるケースもあります。
交感神経と副交感神経のバランスがよくなる
私たちの身体は、ストレスなどによって交感神経が緊張しがちの状態ですが、深く呼吸しながらウォーキングを行うことで、副交感神経を刺激します。副交感神経が刺激されると、血流がよくなり筋肉が緩んでリラックスします。
ウォーキングは、交感神経と共に副交感神経も刺激するため、自律神経のバランスを整えることにつながります。さらに年間を通してウォーキングをすると、寒い日も暑い日も自然の中で歩くことになり、やはり自律神経を鍛えることになります。

正しい歩き方でウォーキングを続けて健康を維持する
ウォーキングは、思ったよりも素晴らしい効果が期待できるものです。着る服も、多少大股で歩けるものであればよいのです。帰宅しながら、もしくは近所の散歩など、日常の中で簡単に取り入れることもできます。
注意することは、タイミングと正しい姿勢で歩くこと。ウォーキングからあなたの健康維持に役立ててください。