目次
半日断食の目的とは
内臓器官を休めて負担を減らす
私たちの体は毎日3食の食事をすることで内臓器官を働かせています。断食を行うことで食べ物を消化するために働き続けている内臓を休ませ、負担を軽くする効果が期待できます。内臓は休むことで代謝活動をアップさせることができるため、ダイエット効果が出やすいというメリットも。
内臓の回復には時間がかかることが多いため、断食をすることで体への負担を軽減することができます。
体内環境を整える
断食をする大きな目的は、体の中に溜まった毒素を排出し、細胞をキレイな細胞に入れ替えることです。体内に有害物質が溜まってしまうことで脂肪が蓄積されやすくなるため、断食を行うことで余分な脂肪を燃焼し、体内の毒素をスムーズに排出することができます。
細胞が活性化することで体内環境が整えられ、体をリセットして健康体に導く効果が期待できます。
半日断食のやり方
18時間以上食べない
半日断食を行う場合は、朝食を水や飲み物に置き換えて行います。食べ物を消化・吸収してから排泄するまでにかかる時間は、最低でも10時間以上はかかるといわれています。半日断食では18時間固形物を摂取することを控え、水分補給のみで過ごします。
夕食から次の日の昼食までの時間を使い、胃腸の消化にかかる時間を減らして排出を促します。
基本的には朝食を抜く
半日断食では朝食を抜く方法が基本です。前日の夕食後から18時間断食して過ごしますので、夕食を摂る時間が19時だった場合、翌日の13時ごろまで断食する計算になります。食事制限をする時間のほとんどは深夜なため、睡眠時間を考えても難しく感じないのが特徴です。
食事制限が苦手な方でも、朝食を抜くだけなら続けやすいといわれています。また、食べ過ぎや飲み過ぎてしまった方にとっては、体重のリセットに効果的な方法だといえます。
食事は12時～20時までの間にする
朝食を水分に置き換え、昼食と夕食は正午から20時までの間に済ませることが大切です。夕食が遅くなってしまうと次の日まで消化に時間がかかることもあり、断食の効果が低くなってしまいます。また、食事の間隔は長すぎたり短すぎたりしても逆効果に。
間隔があいてしまうことで体が飢餓状態になり、少量でもエネルギーを吸収しやすくなってしまいます。
食事中と食後3時間は水分を控える
食事のときに飲み物をたくさん飲んでしまったりすることはありませんか？食事中は胃の中で胃液が分泌されているため、水分を摂ることで消化の力が弱まり、消化不良を起こすことに。胃液は水分によって薄められてしまうため、食事中や食後3時間は、水分を控えることが大切です。
また、それ以外の時間でも、1度にたくさんの水分を摂ることで内臓に負担がかかってしまいます。コップ1杯など、量を守って飲むようにしましょう。
玄米・大豆製品・野菜中心の食事にする
半日断食中も、昼食と夕食は通常の食事を摂ることができますが、栄養バランスの考えた食事を心がけることが大切です。白米は糖質が多いため、断食中は糖分が過剰に吸収されることに。白米よりも玄米、脂質の多い動物性たんぱく質よりも大豆製品など、脂質や糖質の摂りすぎにも注意しましょう。
野菜には消化に使われる酵素が含まれているため、消化吸収の働きをスムーズにする効果も。緑黄色野菜や大豆製品中心の食事で、胃腸への負担を減らすことが大切です。
水は1日1.5L～2L摂取する
断食中も水分補給は欠かせません。脱水症状を防ぐためにも、水は1.5L～2L摂取することを心がけましょう。また、朝は寝ている間の代謝や汗などで水分が失われるため、最低1Lは午前中に飲むのがよいでしょう。数回に分けながらこまめに飲むことで、腸の働きを活発にし、便秘解消にもつながります。
断食中は水分不足にならないように意識して飲むようにしましょう。
肉・魚・乳製品は極力避ける
断食の目的は内臓を休めることです。肉や魚、動物性たんぱく質の乳製品は、他の食材よりも消化に時間がかかるため、断食中は控えることが大切です。朝食を抜いたからといっても、肉や魚で胃に負担をかけてしまうと、かえって胃もたれなどの症状を引き起こすことに。
朝食を抜いて内臓を休めたあとは、消化の良い食事を心がけましょう。
間食・夜食はしない
普段私たちは、食事にお菓子を食べたり、夕食後も間食や夜食を食べたりと、常に胃腸を働かせている傾向があります。胃もたれになってしまう場合は、胃腸が休まらないからです。断食中は内臓を休めることを第一に考え、間食や夜食はしないようにしましょう。
適度に水分補給をしたり、体を動かすなどして、気分転換をすることも大切です。
昼と夜は食べる量を少なめにする
食べ過ぎなどを繰り返していると、胃は食べ物を消化するために、どんどん大きくなっていきます。すると、さらにお腹がすいて食べ過ぎてしまい、体重が増えてダイエット効果がでにくくなることも。18時間食事を抜くことで、過食などの悪循環を断ち切り、胃を元のサイズに戻す効果が期待できます。
そのため、昼と夜の食べる量を少なくすることで、過食を防ぐことにつながります。
半日断食中の飲み物
胃腸にやさしい水か柿の茶葉を飲む
断食中は、普段よりも多く水分補給をすることが大切です。のどが渇いたと感じたら、すでに脱水症状気味になっていることが多いため、渇きを感じる前にこまめに水分補給をするようにしましょう。胃腸にやさしい常温のミネラルウォーターや、柿の葉茶がおすすめです。
柿の葉は緑茶やレモンよりも10倍以上のビタミンCが含まれているため、胃に負担をかけずに手軽にビタミンを摂取することができます。
胃腸に負担をかける物は控える
断食中は糖分の多い飲料水はもちろん、緑茶やコーヒーなどのカフェインが含まれた飲み物は控えるようにしましょう。カフェインは胃が空っぽの状態で飲むことで、胃を荒らしてしまう場合があります。
胃に負担のかからないミネラルウォーターやノンカフェインのお茶などを選ぶようにし、こまめに水分補給をするようにしましょう。
注意すべきこと
激しい運動を避ける
断食中は、食事を制限することで食事から摂るカロリーを抑えることができます。そのため、運動を行うことで脂肪燃焼効果も高まりますが、汗に含まれる塩分が排出されることで、血液中のナトリウムが少なくなり、カリウムの量が多くなって不整脈が出ることも。
断食中は不整脈を起こしやすいため、運動をする際は水ではなくスポーツドリンクなどを飲んで適度に塩分を補給し、断食中の激しい運動は控えるようにしましょう。
こまめに塩分と水分を補給
断食を行うことで、1食分の食事から摂る栄養がなくなるため、水分の摂取量が減り、断食中は脱水になりやすいです。ミネラルウォーターはもちろんですが、塩分などの含まれた水などを飲むようにし、脱水症状にならないように注意しましょう。
スポーツ飲料には塩分や糖分が含まれていますが、摂りすぎると血糖値が上昇することがあるため、適度な量を心がけることが大切です。
他の食事を抜かない
断食中のダイエット効果を高めるために、他の2食の食事を抜く方もいるかもしれません。しかし、3食分の栄養素が不足すると、体に必要なエネルギーが不足して体調を崩すことに。
エネルギー不足は基礎代謝を下げて、血行不良などの症状を引き起こすことがあるため、半日断食の場合は他の食事はしっかりと食べることが大切です。
昼や夜にドカ食いしない
朝食を抜いたからといって、昼や夜に食べ過ぎてしまっては、かえって胃腸に負担がかかることに。内臓が休まったことで、老廃物の排出が促され、デトックス効果が高まります。
しかし、脂質の多い肉類や、糖質が多く含まれた炭水化物を食べることで、デトックス効果が半減するだけでなく、胃がびっくりして消化不良を起こすことに。食事の量は腹八分目を心がけることが大切です。
体力不足だと貧血に
体力不足の人はエネルギーが足りずふらふらすることがあります。体は生命を維持するために、細胞を最低限のエネルギーで働かせようとするため、体を動かすエネルギーが足りず、めまいやふらつきといった貧血症状を引き起こすことに。
普段から貧血気味な方は鉄分が多く含まれた食材をしっかりと摂り、体に必要な栄養素は最低限摂るようにしましょう。
前日の夕食は早めに済ませる
夕食の量は食べ過ぎなどに注意する程度で、食事量を減らす必要はありません。しかし、半日断食を行う際は、18時間水分のみで過ごすことで内臓をしっかりと休めることができるため、断食の前日は20時頃までには夕食を済ませるようにしましょう。
人の体は正午から20時頃までが最も消化に適している時間といわれています。22時以降になると消化の働きが低下し、寝ている間も胃腸が働き続けることになってしまいます。断食によって胃腸をしっかりと休ませるためにも、夕食は早い時間に終わらせるようにしましょう。
半日断食で得られる効果
宿便の排泄
半日断食をすることで、胃腸は新しく食べ物を消化する必要がなくなります。そのため、腸の中に溜まった宿便の排出に専念することができ、便秘改善の効果も。
1日や2日間で行う断食の場合は、腸の中に便が溜まるまでいつもよりも時間がかかるため、便秘気味になる傾向があります。しかし、半日断食は便秘になるリスクが少ないのが魅力です。
便秘の改善
断食をすることで、脂肪分などに含まれる悪玉菌の栄養がなくなり、腸の中の悪玉菌が減る効果も。食べ物が体の中に入ってこなくなると、小腸からモチリンとよばれるホルモン物質が分泌され、腸のぜん動運動が活発になります。腸を休ませることにより、善玉菌の働きが活発化するため、便秘の解消につながります。
断食を行うことで、腸のぜん動運動が活発になり、便秘解消効果が促進され、有害物質や老廃物が排出されるようになり、腸の中がキレイになります。
頭がスッキリする
断食を行うことで、体の代謝活動が活発になるため、脳にしっかりと血液が循環し、眠気が少なくなる効果も。炭水化物などの糖質を普段から多く摂っている方は、糖質の過剰摂取により、脳が一時的に糖分不足で眠くなることがあります。
過食を抑えることで、頭がスッキリするため、集中力がアップする効果が期待できます。
食事の量が自然と減る
断食を初めて行う方は、空腹に悩まされる方も多いかもしれません。しかし、半日断食は昼食や夕食をしっかりと食べることができるため、朝食を抜くことで、食事の量が自然と減る効果も。胃のサイズが元に戻ることで食欲が減るため、ダイエット効果を高めることができます。
過食を抑えることができることから、断食は体重増加を抑える効果が期待できます。
体が軽くなる
断食中は必要最低限の栄養しか摂取しないため、体が軽くなります。むくみや冷えの症状が軽減し、水分を摂ることで排出が促され、血行が良くなる効果も。体が軽くなることで運動による脂肪燃焼効果も高まるため、ダイエット効果を促進することができます。
運動不足や生活習慣の悪化によるむくみが気になる方は、断食によるデトックス効果で体の余分な水分を排出し、リセットすることができます。
吹き出物も改善
肌荒れなどに悩まされている女性も多いかもしれません。断食を行うことで、宿便や体内に溜まっていた有害物質が体外へ排出され、臓器の働きが活性化して新陳代謝が活発になります。
新陳代謝が活発になることで、肌のターンオーバーや細胞が再生する働きが改善し、肌荒れやニキビなどの吹き出物が改善されて美肌効果が期待できます。
効率よく脂肪を燃焼
私たちの体にある細胞や内臓は、食べ物から得られる栄養をエネルギーとして働いています。摂取カロリーが少なくなることで、これまで体に溜めていた体脂肪が分解され、エネルギーを消費しようとします。そのため、効率よく脂肪を燃焼することができ、ダイエット効果を高めることにつながります。
余分な脂肪が燃焼されることで、体内の有害物質も排出されていくため、体がデトックスされます。
心がリラックスする
脳は糖質をエネルギー源として働いていますが、半日断食によって糖質が不足することで、ケトン体という物質が体内で生成され、エネルギーに変換されます。ケトン体には、気持ちをリラックスさせるといわれているα波を増やす効果があるといわれているため、気持ちがリラックスする効果を得ることができます。
頭を使っているときは、空腹の場合の方がスムーズにいくことがあり、これが断食の与える効果と考えられています。
断食における好転反応
頭痛を起こす
断食を行うことで、体に好転反応が起こることがあります。そのひとつが頭痛です。脳のエネルギー源である糖分が減少し、めまいや頭痛を引き起こすことがあります。
代謝の切り替えがスムーズになることで頭痛の症状は減りますが、めまいがひどい場合は、体を温めてエネルギー補給をするなどして、食事の制限を緩めてみましょう。
吹き出物や口臭がひどくなる
断食を行うことで吹き出物が出来たり、口臭や体臭が出る方もいるかもしれません。これは、体の毒素が排出されているためで、毒素の量が多ければ多いほど、臭いや肌荒れもひどくなる傾向があります。しかし、断食によって、体に溜まっていた毒素が排出されれば、体臭や口臭は改善する場合がほとんどです。
気になる方は休みの日などを利用して半日断食を行うのがおすすめです。
眠気を引き起こす
断食中は食事によるカロリーが少なくなるため、脳の働きが低下して眠気を引き起こすことも。また、カロリーが抑えられることにより、体を休めようとするため、だるさや眠気の症状を引き起こすことがあります。
断食によって体質が改善することにより、逆に頭がクリアになり眠気も少なくなるのですが、好転反応が強い場合は、休みながら様子を見るようにしましょう。
断食後の注意点
回復食は胃に優しいものを
断食の回復食は胃にやさしいメニューにすることが大切です。断食によって胃が休まっているため、急に食事量が増えたり、消化に時間のかかる食材が体内に入ってくると、胃がびっくりしてしまいます。半日断食の場合は、1日かけて胃にやさしい食事を摂ることを心がけましょう。
おかゆやヨーグルトなどのほか、柔らかく煮た野菜スープなどにし、スパイスなどの香辛料は避けることが大切です。
ドカ食いに気を付ける
断食が終わったからといって、ドカ食いをしてしまうと、せっかくのデトックス効果を感じにくくなるだけでなく、体重増加につながってしまうことに。腹八分目など、食事の量に注意しながら回復食を食べるようにしましょう。断食中も水分をこまめに飲むことで、空腹を抑えてリバウンドを防止することができます。
特に炭水化物や脂質の多く含まれている肉類には注意し、断食後はいつもよりも少ない量の食事にすることで、胃腸への負担を減らすことができます。
半日断食を行う期間は
体リセットには1か月
半日断食は、朝食を抜くだけの断食法なため、ライフスタイルに合わせて継続することができます。１か月程度で腸内環境がリセットされるといわれているため、断食を行う場合は、まずは週に一度から始め、長期的に行うことで、体質改善効果がアップします。
体が慣れてきた方の中には、1年以上継続して行う方もいますので、体調や体への変化を見ながら、継続的に行っていきましょう。
負担の少ないスパンで行う
断食は内臓をリセットして腸内環境を改善する効果がありますが、断食を行う期間を増やしすぎてしまうと、エネルギー不足による体調不良を引き起こすことに。体に必要なエネルギーは、バランスよくしっかりと摂取する必要があるため、負担の少ない回数を心がけることが大切です。
まずは週に1度から様子を見るなどし、続けられそうな場合は2週間に3回など、少しずつ回数を増やしていくようにしましょう。水分不足にならないように注意し、2食の食事内容にも気を配ることが大切です。
半日断食を成功させる秘訣
朝食は徐々に減らす
朝食を毎朝しっかりと食べている方は、いきなり朝食をドリンクに置き換えてしまうと、空腹に悩まされることに。朝食はいきなり抜くのではなくフルーツに変えて減らしていくようにするなど、徐々に食事量を減らすようにしましょう。
野菜スムージーや酵素ドリンク、ヨーグルトなど、消化に良くてお腹に溜まりやすく、栄養価の高いものを選ぶこともおすすめです。
朝食だけ抜く
半日断食は、朝食だけ抜くようにし、昼夜の食事はそのままにすることが大切です。昼食と夕食は好きな食事を摂ることができるため、食事制限のストレスを減らし、体に必要な栄養をしっかりと摂ることができます。3食の食事制限は断食期間が長いため、回復食はもちろん、準備期間も必要になります。
半日断食はあくまで朝食だけ抜く方法ですので、正しい方法を守って行うことが大切です。夜はしっかりと眠り、朝から午前中にかけては水分補給をしっかりと行うなどして、体への負担を減らすことを心がけましょう。
朝食を抜いて内側からキレイになれる
半日断食の大きなメリットは、内臓を休めることで細胞を活性化し、腸内環境をリセットしてデトックス効果を高めることです。ダイエット効果はもちろん、肌質を改善する美肌効果も断食によって得られることができます。半日断食は通常の断食よりも続けやすく、空腹を感じる時間が少ないため、続けやすいのが特徴です。
朝食を抜くことで体内環境がリセットされ、過食を防ぐだけでなく、老廃物を排出して便秘解消に役立てることができます。普段私たちは偏った食生活や生活習慣の悪化などで、体の中に毒素が溜まりがちです。半日断食によって体の中に溜まった毒素を排出し、内側からキレイになってストレスフリーになりましょう。
