目次
水泳の消費カロリーの特徴
泳ぎ方や時間で異なる
水泳は、体に負担をかけずカロリーを消費しやすいので、ダイエットに向いている運動です。水に入ればカロリーが消費できるわけではなく、泳ぎ方や時間で消費カロリーが異なります。
効率よくカロリーを消費するためにも、消費カロリーの多い泳ぎ方で取り組み、脂肪を燃焼させてダイエットを進めていくことを考えましょう。同じ時間泳いでいても、泳ぎ方で消費カロリーが異なるのですから、消費率の多い泳ぎ方で行うことがポイントになります。
年齢や体重で異なる
水泳の消費カロリーは、年齢や体重によって異なります。体重によって体にかかる水圧が異なり、個人差が出てきます。年齢や体格によっても異なりますが、極端に大きな差にはなりません。
体重がある方は、水泳だと体に負荷をかけずに運動を行うことができ、脂肪を燃焼させることができるので、体重が多い方は水泳でカロリーを消費させるダイエットが最適です。
METsという運動強度で表示
METs(メッツ)とは、運動や身体活動の強度の単位を表します。安静時を1としたときと比較して、何倍のエネルギーを消費しているかの目安の強度を示します。
水中運動や水中健康体操は5.3メッツで、ゆったりとしたストレッチでは2.3メッツなので、水泳はある程度高い運動強度になります。泳ぎ方によってメッツは違ってくるので、ときどき運動強度の内容を確認しながら取り組むと意識して行うことができます。

水泳でカロリー消費される理由
水の抵抗で負荷がかかる
水泳は、水の抵抗で身体に負荷が掛かり、カロリーが消費されやすくなります。また、泳ぐことで息を止め吐いて吸うを瞬時に行うため、肺を強化することができ内臓の周りの脂肪を落として筋肉に変えることができます。
始めは疲れてしまう方も多いですが、慣れてくると楽しく取り組めるようになり、代謝アップさせる効果を得ることができます。しっかりとカロリーを消費することができるので、ダイエットに最適です。
全身の筋肉を使う
水泳は全身の筋肉を使うため、取り組み時間や泳ぎ方によって体脂肪を効率よく燃焼させ、エネルギーを消費させることができる運動です。
体に無理なく自然に動かせるため、インナーマッスルも強化させることができることも魅力。全身の筋肉をバランスよくつけたい方にもおすすめできます。脂肪を燃やして、適度な筋力アップができます。
全身の血行促進
水泳の魅力は、全身の血行を無理なく促進させることができることです。特に、温水プールで水泳を行う場合は、体が冷えにくいので血行を促進させ、代謝アップさせた状態をキープすることができるため、消費カロリーも高くなります。
水に入っていれば、脱水症状とは無縁と思われがちですが、水泳をしていても水分補給は大切です。長く水泳を行う場合は、適度な水分補給を行うことで、さらに代謝を高め消費カロリーも増えていきます。

ゆっくり泳ぎと早泳ぎの消費カロリー比較
クロールでは約1.2倍
クロールは、泳ぎのスピードによって1.2倍ほど消費カロリーに差が出てきます。早く泳ぐことで肺をしっかり動かすことができ、酸素をしっかりと体内に取り込むことができるので、自然に血行が促進されます。
消費カロリーもゆっくりよりも早く泳いだ方が多いので、消費カロリーを増やしたい場合は、スピードを意識して泳いでみましょう。早さも意識したいところですが、自分に無理なく続けられる程度のスピードで泳ぐことがポイントになります。
平泳ぎでは約2倍
平泳ぎでは、約2倍の消費カロリーになります。自分が続けられる早さで取り組むことがポイントで、早くてもすぐに休むようであれば、ゆっくりにして継続して泳げるスピードに調節して泳ぐことが大切。
最初は続けにくいですが、慣れてくればスピードを上げて泳げるようになります。少しずつ自分が無理なく泳げるペースを上げていき、消費カロリーをアップさせて健康的にダイエットを行いましょう。
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背泳ぎでは約2倍
背泳ぎも、早さによって消費カロリーが約2倍の差になります。背泳ぎも身体全体を動かすことができ、水面に顔を付けないので、比較的リラックスして行うことができます。
背泳ぎを早く泳ぐよりも、ゆっくりと泳いで体を無理なく動かし、疲労回復作用を高めて泳ぐことを意識するとよいでしょう。苦しく泳ぐよりも、楽しく泳いだ方が続けやすくなるので、気持ちよく楽しく泳ぐことを意識しましょう。
バタフライでは約1.7倍
バタフライは約1.7倍の消費カロリーに差が出ます。リズムよく、身体全体の筋肉を使って泳がないと上手く泳ぐことができないので、連続して泳ぐだけでも消費カロリーは高いです。
しっかりと泳げる方は、早さを意識して泳ぐとよいですが、上手く泳げない方は、早さよりもフォームや何回できたかなどを意識して、無理なく取り組んでいくことが大切です。
水中ウォーキングでは約1.5倍
水中ウォーキングは、スピード次第で約1.5倍の消費カロリーの差があります。水中ウォーキングは、誰でも無理なくできることなので、初心者の方におすすめできます。
身体に負荷や抵抗がかかるので、インナーマッスルを鍛えることができ、筋力アップにもつながります。早く歩くことを意識することで、消費カロリーも高くなり、脂肪燃焼効果もアップします。楽しいことを考えながらウォーキングすることで、楽しく無理なく取り組むことができます。

泳ぎ別1時間あたりの消費カロリー目安
運動量の多いクロール
クロールで泳いだ場合、約900~1300キロカロリーのカロリー消費になります。身体全体を動かし、適度な筋肉も使うため、運動量はとても多い泳ぎ方になります。
また、1時間という非常に長い時間を泳ぐわけですから、肺の運動や循環機能も活発になります。適度に休憩を取り入れ水分補給をしながら行いましょう。水に入っていても汗はかくものなので、糖分の多い飲み物ではなく、水またはお茶を飲むようにしましょう。
ゆったり泳げる平泳ぎ
ゆったりと泳げる平泳ぎは比較的泳ぎやすいので、続けて泳ぐことができます。それでも約550~600キロカロリーと高めの消費カロリーになり、腕や足に力が入るので、その分消費率も高くなります。
スピードを上げた方が消費カロリーが高くなりますが、始めは続けて泳げるようにして、早さよりも時間を意識して泳ぎましょう。泳ぎやすくても息を止めるので、休みながら無理なく泳ぐことが大切です。
肩こりの人におすすめの背泳ぎ
肩こりの方は、背泳ぎがおすすめの泳ぎ方。消費カロリーは400~800キロカロリーになり、スピードによって差が大きく変わります。肩を回し、足もしっかりと動かすので、身体全体を無理なく動かせます。
また、息を止める必要がない場合もあるので、楽に泳くことができるのも魅力。姿勢をよくすると進みもよくなるので、適度な筋肉をつけることができます。自然に無理なく肩を回すことができますが、やりすぎには注意して、他の泳ぎ方も試すなどして休憩をしながら泳ぎましょう。
背筋を使うバタフライ
バタフライは背筋を特に使う泳ぎ方で、600~1000キロカロリーの消費カロリーになります。バタフライは体を大きく動かしながら、テンポよく泳がないと続けることができません。
慣れてくれば1000キロカロリー消費できますが、その後の栄養補給をしないと身体機能が低下してしまいます。カロリーを消費すればするほど痩せられるように感じますが、1日の摂取カロリーを上回らないように、栄養補給を行うことが大切です。
水中ウォーキング
誰でも簡単にできる水中ウォーキングは、約200~400キロカロリーの消費量になります。歩くだけでも結構消費するものなので、初心者の方におすすめ。泳ぐ前のウォーミングアップにもよいでしょう。
息をしたまま行えるので、血行促進効果を高められます。普通に歩くのもよいですが、上半身を上に伸ばし、ストレッチを取り入れながら行うのも、身体全体を動かすことができるので消費カロリーも高くなります。楽しく取り組めるのでおすすめです。

水泳以外の1時間あたり消費カロリー目安
安静時は約100kcal
何もしないまま1時間過ごすだけでも、約100キロカロリーが消費されます。これは、生命維持のために体が働いている証拠なので、人は息をするだけでもカロリーを消耗しているのです。
カロリーを消耗しすぎてしまうと、健康を損なう場合やケガも増えるので、運動後の水分補給や栄養補給を行うことも大切。体を守ることも考えて、健康的なダイエットを目指し生活していきましょう。水泳以外でもカロリーを消耗できます。
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ウォーキングでは200~300kcal
ウォーキングの消費カロリーは、200~300キロカロリーと水泳に比べたら低いです。しかし近くに水泳ができる環境がない場合は、ウォーキングもよいでしょう。体に無理なく続けられるので、気軽にできる運動法です。
慣れてきたらスピードを上げて、カロリーの消費量を上げてもよいでしょう。外の空気を取り入れることができるので、気分転換やリフレッシュ効果もあり楽しく取り組めるのが魅力。無理なくできるので継続して行いましょう。
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軽いジョギングでは400~700kcal
軽いジョギングでは、400~700キロカロリーと比較的多い消費量になります。スピードが出ると消費カロリーが高くなりますが、その分疲れやすく続けにくくなります。
また、早さや距離によっても、使う筋肉が違ってくるので、健康やダイエットを目的とする場合は、ゆっくり走るようにしましょう。ゆっくり走ることで、脂肪燃焼率を高めながら無理なく続けることができます。
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自転車は400~600kcal
自転車は、400~600キロカロリーの消費に。特に足を鍛えることができ、肺や循環機能も高めることができます。距離や負荷によっても消費カロリーが異なりますが、継続して行うことで消費カロリーがグンと高くなります。
外では景色を楽しむことができ、用事を終わらせながら取り組むことができます。室内などのジムで行う場合は、集中して取り組むことができるので、どちらもおすすめ。気分転換に遠くまでサイクリングして、ストレス発散するのもよいでしょう。

水泳で効果的にカロリー消費するポイント
入水前にストレッチ
泳ぐ前にストレッチを行うことで、脂肪燃焼効果を高めることができます。ストレッチを行うと、血行がスムーズになり、入水するとさらに血行がよくなるので、カロリー消費しやすくなります。
また、ケガの予防や筋肉痛の予防にも効果的なので、始める前の準備運動はとても大切になります。早く入りたいと気持ちが焦りますが、消費カロリーを高める手段として、準備運動も水泳の一部と考えると、自然に行いやすくなります。
正しいフォームを意識
泳ぐときは、正しいフォームを意識することで消費カロリーをアップさせることができます。スピードを意識しすぎて変なフォームになってしまうと、疲れやすく続けて泳ぎにくくなるので、フォームを維持することは大切。
ゆっくりでも正しいフォームで泳ぐことで、疲れにくくよい筋肉をつけることができ、続けて泳ぐことができるため消費カロリーも高くなります。綺麗なフォームの場合、距離も出るので楽しく泳ぐことができます。
ゆっくり長い時間で泳ぐ
ゆっくりと長い時間をかけて泳ぐのも、有酸素運動で消費カロリーが高くなります。体に無理なく続けられるのが魅力ですが、時間にあまり余裕がない方には向いていない方法です。
初心者の方も、ゆっくり長く泳ぐ方法がおすすめ。ゆっくりだと消費カロリーが比較的低いのですが、長い時間泳ぐことで体力の消耗も激しくなり、消費率も高くなります。時間に余裕のある方は、チャレンジするのもよいでしょう。
しっかり呼吸
水泳のポイントは、しっかりと呼吸を行うことです。瞬時に息継ぎをしないといけないので、少しの量の息継ぎの場合継続しにくくなります。瞬時でも酸素をたくさん取り込むことが大切です。そのためには瞬時に息を吐くことも重要。
息継ぎをしっかり行うことで、長く泳ぐことができるようになります。しっかりと呼吸を行うことで血行促進、代謝アップ効果を高めることができます。息を止めて一気に吐くという流れは、血行を一気に促進させる作用があるので、消費カロリーも高くなります。無理なく行うことが大切です。
身体の軸を保ちながら水中ウォーキング
身体の軸を保ちながら水中ウォーキングを行うと、インナーマッスルを強化することができます。陸上では外側の筋肉が鍛えやすいですが、水中ではインナーマッスルを鍛えやすくなります。泳ぐ方法もよいですが、水中ウォーキングでもしっかり鍛えることができます。
体の軸を保ち負荷に耐えながら歩き、腕も振るようにしましょう。おなか周りや太もも、二の腕のたるみなどの脂肪も燃焼されやすく、ウォーキングでも体をシェイプアップさせることができるので、無理なく続けることができます。
水中ウォーキングは大股で歩く
水中ウォーキングで、大股に歩くことを意識するだけでも、消費率はアップします。また、使う筋肉も増え負荷も多くなるので、消費量は自然に高くなります。
単にウォーキングするのもよいですが、慣れてきたらこのようなアクションを大きくしてみるのもおすすめです。このときも綺麗なフォームで歩くことを意識して、大股で歩いてみましょう。慣れてくると長い時間続けてできるようになり、消費率をアップさせることができます。
泳ぎにときおり潜水も取り入れる
ゆっくりとした泳ぎに、ときおり潜水法を取り入れることで、さらに消費カロリーを高めることができます。体に受ける負荷や水圧もかかりますが、息を少しの間止め、続けて通常の泳ぎをすることで代謝を高めることができます。
血行を一気に促進させることができるので、肺や循環機能を活発に働かせることができます。始めは疲れやすいので、慣れてきたら取り入れてみましょう。水中を下から上を見る景色も、楽しみながら泳ぐことができます。

水泳でカロリー消費につながらない原因
水泳時間が短い
水泳をしても痩せることができなかったという方は、水泳時間が短い場合が多いです。水泳の魅力は、体に無理なく動かすことができるので、長時間できることが魅力になります。
スピードを出して泳ごうとすると、その分体力の消耗も激しくなるので、疲れだけが残ります。疲れてしまうと続けて泳ぐことができなくなるため、水泳時間も短くなり効果が発揮されにくくなるのです。消費カロリーを出すためにも、慣れるまではスピードを出さずゆっくりと、長い時間泳ぐこと意識して行いましょう。
消費カロリー以上の食事
水泳でしっかりカロリーを消費しても、消費カロリー以上の食事をしてしまっては意味がありません。運動後の食事はおいしく感じるので、つい食べ過ぎてしまう場合が多いですが、食べ過ぎてしまう方は低カロリーの食材を取り入れるとよいでしょう。
ダイエットをしている方はもちろんのこと、健康のため行っている方も消費カロリー以上の食事は控えましょう。低カロリー食材を意識して取り入れることで、急な血糖値の上昇も抑えることができます。
水温による身体の冷え
水温による体の冷えも、水泳の効果を得られない場合が多いです。動いていると代謝が上がり、体も温まってくるのですが、体が冷えてしまう方も。このような場合は、無理に続けず体を温めることが大切です。
また、通常のプールではなく温水プールの利用をおすすめします。始める前に手足をマッサージしておくと体は冷えにくく、血行を促進させながら泳ぐことができます。長い時間水に入り続けることも冷えの原因になるので、休みながら取り組むことも大切です。
泳ぎ方の慣れによる消費エネルギー低下
泳ぎ方の慣れ不慣れでも、消費エネルギーが低下する場合があります。慣れてくると、疲れにくくなるので消費エネルギーも低下しますが、その分長く泳ぐことができます。
慣れても、いつもと同じ時間泳いでいる方は、物足りなく感じてくるようになるので、時間を長く設定するのもよい方法です。自分の体力もアップして筋肉量も増えてくるので、自分に合わせたトレーニングを行うことが、消費量を高めることにつながります。
季節の変化による代謝の低下
季節の変化によって、代謝が低下する季節があります。代謝が悪い時期に行うと、運動をしても消費カロリーが低く、効果が得られない場合も。無理に消費カロリーを上げるのではなく、代謝をよくするような体づくりを意識しましょう。
呼吸をしっかり行うことを意識するだけでも、代謝は改善され血行促進効果もアップします。激しい運動を行うよりも、水泳を始める前にストレッチやウォーキングなどの軽めの運動を行い、体に無理なく取り組むことが大切です。
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▼さらに詳しい解説はこちら
基礎代謝を上げる事がダイエットのカギ。健康的に効率よく始めよう「
必ず直面する停滞期
停滞期は必ず直面するもので、運動をしても結果が現れにくく挫折を感じます。しかし、諦めずに継続をしていればつらい停滞期を脱することができます。
水泳での消費ももちろん大切ですが、食生活でも栄養バランスを考えて摂取することで、停滞期を乗り越えることができます。停滞期を乗り越えることができれば、もう一段回体質を改善させることができるわけなので、諦めずに前向きに取り組んでいきましょう。
短期間での効果を期待しすぎ
ダイエットは、誰でも結果が現れてくると楽しく感じてくるもので、短期間で結果が出ると体の変化をさらに期待してしまいます。しかし、短期間での効果はリバウンドの原因にもなるので、時間を続けることが大切です。
短期間での効果を期待しすぎてしまい、結果、効果を得られないケースも多いので、焦らずに計画的に運動を取り入れ、無理のないように長いスパンで取り組んでいくことが大切です。
がんばりすぎによるストレス
水泳は体に負担をかけずにカロリー消費ができる運動なので、痩せるためにがんばって泳ぐ方は多いです。しかし、やろうとする気持ちはあるものの、体が上手くついていかないということが空回りになり、ストレスになる方も。
がんばっているものの、上手く結果に反映されないので水泳をやめてしまう方もいます。ダイエットの基本は、無理なく楽しく行う。がんばっている中にも楽しみを感じなら行うことで、長く継続して取り組むことができるので、辛くなりそうなときは特に楽しいことを考えて行いましょう。

ポイントをふまえて効率よくカロリー消費しましょう
水泳は、泳ぎ方によって消費カロリーが異なるので、効率よく行うことができます。しかし、よいフォームを意識して泳ぐことで、長く続けやすい状態になり、消費カロリーをグンと高めることができ、脂肪燃焼効果もアップします。
無理なく体を動かすことができ、インナーマッスルも鍛えることができる水泳は、ダイエットにも健康にも最適な運動です。陸上での運動より消費できるので、上手く取り入れて健康維持をしていきましょう。