目次
代用品を使ってでもクレンジングすべき理由
油性のメイクや汚れは水では落ちない
「メイクを落とすのが面倒くさい…」だからといって、水で顔を洗うだけ、なんて方法で済ませていませんか?コスメに含まれる油分などは、水では落とせないのです。皮膚は「ターンオーバー」によって生まれ変わります。
これは古い角質がはがれ落ち、新しい角質が表面に出てくる作用のこと。顔の皮膚も例外ではありません。メイクをそのまま放置することは、古い角質もそのままにしているのと同じこと。すると汚れに邪魔をされ、ターンオーバーが乱れる原因になるのです。
また汚れが毛穴に詰まったままになり、ニキビや肌荒れを引き起こします。メイクをきちんと落とすことは、美しい肌を保つ必須条件なのです
枕や寝具がメイクで汚れてしまい菌の温床に
眠るときに顔に触れる枕などの寝具。これも、メイクしたまま寝転んでしまうと、汚れが寝具にもついてしまうことに。古い角質やメイクの汚れなどは、雑菌の大好物。これをエサに菌が繁殖します。汚くなった寝具に顔をつけて眠ると、菌が顔にも付着することに…。メイクを落とさず眠ることは、とても不衛生なのです。
ニキビなどの原因になる
ニキビの原因には、栄養不足や生活リズムなどの乱れなど、内側からの原因もありますが、顔の汚れも大きな原因に。メイクの汚れと皮脂や汗が混ざることで、毛穴を塞ぎます。
すると分泌される皮脂や汗の出口が奪われ、毛穴の内側に溜まっていきます。詰まった汚れは、やがて角栓へと変化して、この角栓をエサに、雑菌が繁殖します。
化粧が酸化し肌にダメージを与える
コスメに含まれる油分や皮脂は、空気に触れることで酸化します。この酸化は、肌荒れだけでなく、肌のサビを招きます。肌が酸化すると「活性酸素」という物質が発生。この活性酸素はシミやシワなど、いわゆる「老化」の原因となるのです。
古い油分はしっかりとオフして、いつまでも若々しい肌を保ちましょう。

クレンジングの代用になるアイテム
通常のクレンジングとしても使えるベビーオイル
もともとは、乾燥肌の赤ちゃんの保湿のために作られたベビーオイル。もちろん大人にも使用OKなので、保湿アイテムとして常備している方も多いのではないでしょうか。ベビーオイルは、クレンジングオイルとしても代用可能です。
通常のクレンジングと同様に、2~3プッシュを手に取り、肌にくるくるとなじませるように使いましょう。オイルなので、汚れ落ちは間違いナシ。毛穴の黒ずみなどの、汚れにもなじみやすいです。
肌に優しいフェイスクリームや乳液
スキンケアには欠かせない、乳液などのクリーム類。コクのあるフェイスクリームや乳液で、実はメイクは落とせるのです。これは、クリームなどにも油分が入っているため。本来は保湿をする役割のアイテムのため、保湿効果はバッチリ。クレンジングによる乾燥が気になる方におすすめです。
用意するものは、クリームや乳液、コットン、精製水(なければ水)の3つだけ。いつもの3~5倍ほどのクリームをコットンに取り、顔になじませるよう、くるくると動かします。顔全体になじんだら、水を含ませたコットンで拭き取りましょう。
本来はクレンジング用のアイテムではないため、1回では汚れが落ちきらないことも。ポイントは、コットンに汚れがつかなくなるまでくり返すことです。
乾燥肌や敏感肌の方におすすめな乳液クレンジングには、水分、油分、保湿成分が含まれており、乾燥を防ぎモチモチ肌へと整えてくれます。以下の記事では乳液クレンジングでもモチモチ肌を目指す方法について詳しく解説しています。
ハンドクリームも手軽でなじませやすい
「ベビーオイルも乳液類も持っていない」そんな方は、ハンドクリームでも代用OK。乳液などと同様に、油分を含んでいるためです。
使い方は乳液と同様。多めにコットンにとり、肌になじませます。メイクとハンドクリームがなじんだら、同様に水を含ませたコットンで拭き取ります。汚れが落ちるまでくり返しましょう。
ハンドクリームを使用したら、その後の洗顔を忘れずに。油分が多いため、そのままだとニキビや毛穴詰まりの原因になる場合があります。
用途は料理だけじゃない食用油
「乳液やハンドクリームは、もったいないから使いたくない」という方は、食用油を使ってみましょう。できれば、純度の高いエクストラバージンオイルを。添加物などが少ないほうが、より肌にやさしいです。もしなければ、サラダ油でも代用可能。
ただし食用の油は、水とは混ざりません。クレンジングオイルには「界面活性剤」という、水と油を混ぜるための成分が含まれているため、水で洗い流すことができます。しかし食用油には界面活性剤が含まれていないため、水だけでは落としきれません。
食用油でクレンジングをおこなうときは、必ず洗顔を。1回で落としきれない場合は、ぬるつきがなくなるまで数回くり返しましょう。
誤った方法でクレンジングしてしまうと洗顔などで逆に肌を傷つけてしまう可能性もあります。食用油でのクレンジングを行う前に正しい知識をつけることが重要です。安心・安全な最近話題のオリーブオイルクレンジングについては以下の記事で詳しく解説しています。
濃いめメイクにも使える馬油やワセリン
体はもちろん、リップや髪の毛など、全身に使える馬油やワセリン。油分をたっぷり含んだこれらのアイテムは、ポイントメイクのオフに活躍します。
適量を手に取り、目元や口元など、濃いメイクを落としたい箇所にくるくるとなじませるだけ。テクスチャーが固ければ、手のひらなどで温めてから使用しましょう。そのあとは、水を含ませたコットンで拭き取りを。べたつきが気になる方は洗顔をおこないます。
とくに、天然成分100%のワセリンは、ポイントメイク落としでの肌荒れが気になる方におすすめ。普段のスキンケアに取り入れる人も多いようです。

代用したアイテムのクレンジングポイント
落ちないウォータープルーフは2回クレンジングも
本来は、メイクを落とす用途ではないアイテム。どうしても、普段のようなクレンジング方法ではメイクが落ちきらない場合が。汚れが落ちにくい場合は、しばらく肌においてなじませてみましょう。メイクが肌に残らないよう、丁寧にクレンジングをおこなうことが大切です。
乳化させてから落とす
拭き取りだけでは心配な方は、乳化させましょう。方法は、ぬるま湯を少し足してなじませるだけ。乳化というだけあって、「乳白色」に変化したら、乳化できた合図。
乳化させることで汚れが浮き上がり、メイクの落ちもアップ。ただしサラダ油など、乳化しにくいものもあります。アイテムごとに工夫をしてみましょう。
油は純度の高いものを選ぶ
サラダ油やゴマ油などは、着色料や香料、添加物が多いものがあります。これを肌に塗ってしまうと、肌荒れを引き起こす可能性が。こういった油は避けるのがベター。
注目したいのは「純度」の高さ。純度が高いほど、余分なものを含んでいません。純度100%のものなどを使用するのがおすすめ。食用油ならば料理にも使えるので、ふだんから1本、純度の高い油を常備しておくとよいでしょう。
余分な油分は洗顔で落とす
乳液などはもともと顔に使用するものですが、食用油など、本来の用途と大きく異なる使い方をするときは、しっかりと洗い流すように注意しましょう。
肌に残ったままになると、酸化の原因や毛穴詰まりを引き起こすことに。食用油で保湿まで済ませる、というのはNG。洗顔をしてオフすることが大切です。

クレンジングに代用するならおすすめの植物性オイル
純度の高いエクストラバージンオリーブオイル
オリーブの実を絞ってつくられるオリーブオイル。中でもエクストラバージンが最も酸化しにくいといわれています。オリーブオイルはテクスチャーもトロリとしていて、クレンジング向き。香りもよく、リラックスしながらクレンジングができます。
もちろん野菜にかけたり、パンにつけたりと、食事にも使えて、まさに一石二鳥。家庭に1本は常備していて損はないオイルです。
一つあるとあらゆるケアにつ開けるホホバオイル
「奇跡のオイル」とも呼ばれるホホバオイル。近年、その名前をよく耳にするのではないでしょうか。注目すべきは、豊富な栄養素。保湿だけでなく、美容液のような役割も果たします。また、人工心臓の潤滑油として使われるなど、信頼のおけるオイルといえます。
保湿だけでなく、ニキビや皮脂を抑え、かゆみも和らげます。オイルなので、もちろんクレンジングとしても使用OK。肌トラブルを抱えている方は、ホホバオイルを試してみてはいかがでしょうか?1本持っていれば、トラブルが起きたときに使用でき、とても便利です。
ごま油もメイクに馴染んで落としやすい
ごまを絞って作られる、ごま油。食用のイメージがとても強いですが、インドでは「アーユルヴェーダ」という伝統医学で、マッサージやうがいをするためのオイルとして用いられています。
日本でも、純度の高いごま油は購入可能。注目したいのは、ごま油に含まれているゴマリグナンという成分。活性酸素を取り除く作用があるので、アンチエイジングとしても効果的なのです。
ココナッツオイルはさらっと軽い使い心地
ダイエットによいといわれ、人気の高いココナッツオイル。ココナッツオイルは、とてもサラサラとしたテクスチャーで顔にもすっとなじみやすく、クレンジングにも取り入れることができます。適量を手に取り、マッサージするように、顔にやさしく伸ばしましょう。
重たすぎないつけ心地なので、その後の保湿ケアは不要な場合も。時短ケアをしたい方にもおすすめです。

おすすめのクレンジングに代用できるベビーオイル
ジョンソンベビー ジョンソン ベビーオイル
コスメショップやドラッグストアなど、手軽に購入することができるベビーオイル。もともとは赤ちゃん用の保湿オイルとして発売されましたが、近年では大人の愛用者も多数。
「生まれたその日から使える」をコンセプトに、赤ちゃんの敏感な肌への負担を考え、無香料・無着色。またビタミンE誘導体配合で、さらなる保湿効果に期待も。クレンジング以外にも、洗顔料に混ぜたり、角栓のケアなど、全身にも使えるのが特徴です。
ピジョン ベビークリアオイル
赤ちゃん用のグッズなどで有名なメーカー・ピジョンからも、ベビーオイルが発売されています。このベビークリアオイルは、赤ちゃんの胎脂に近い「ピジョンベビーリピッド」という保湿成分を配合。これはピジョンが独自に開発した保湿成分です。
さらっと軽いローションのようなオイルなので、するっと伸ばしやすい使い心地。オイルのべたつきが苦手な方にもおすすめ。植物性オイルが、うるおいを与えます。肌にやさしい無香料・無着色・パラベンフリー。敏感肌の方でも安心して使える商品です。
ヴェレダ カレンドラ ベビーオイル
ヨーロッパの自然医薬品メーカーとして有名なヴェレダ。ドイツの助産師さんの声をもとに開発されたベビーオイルです。
こだわりは天然由来成分100%。カモミールなど自然由来のエキスがブレンドされたオイルです。合成香料・合成色素・合成保存料・シリコン・石油系原料・鉱物油は不使用。世界的なオーガニック認証”ネイトゥルー(Natrue)”を取得しています。
皮膚が弱い赤ちゃんでも安心して使えるものを、という考え方から生まれたこの商品。赤ちゃんにやさしいものは、大人にも同じようにやさしいのです。
DHC 薬用ナチュラルベビーオイル
スキンケア用品などで人気のDHCからも、赤ちゃん用のオイルが発売されています。
「フロール・デ・アセイテ(バージンオイルの精華)」と呼ばれる、希少な有機オリーブオイル「オリーブバージンオイル」を使用。”水分と手をつなぐオイル”をキャッチフレーズに、フレッシュな果実のパワーで、天然の皮脂膜としての効果を発揮します。
適量を手に取り、手のひらでオイルを温めたら、顔全体にやさしく伸ばしてマッサージ。べたつかないオイルなので、さらっとした使い心地が好きな方におすすめです。
熊野油脂 ディブ ベビーオイル
低刺激のミネラルオイルで、赤ちゃんから大人まで毎日使用OK。ヒアルロン酸とEXセラミド配合で、乾燥しがちな肌もしっとりとなめらかにキープ。また無香料・無着色なので、添加物が気になる方にも。
使いやすいポンプタイプなので、1回プッシュするだけで適量が出るのもお手軽でうれしいポイント。メイク落としだけでなく、濡れた肌にサッと塗って保湿に使用するのもよいでしょう。

アイメイクをオフしやすい代用アイテム
ニベア ニベアクリーム
定番のスキンケアクリームとしてさまざまなところで取り上げられているニベアクリーム。”ニベアの青缶”というフレーズを聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?
スクワランとホホバオイルを配合。しっとりと健康な肌を保ちます。子どもから大人まで、誰でも安心して使える、肌にやさしいクリーム。こってりとしたクリームを手に取り、目元にくるくるとなじませることでメイクオフ。
その後の、顔全体の保湿にも使用できるというすぐれものです。もちろん顔以外の全身にも使用OK。コスパも良い商品です。
また、ニベアにはニキビを改善する効果もあります。使い方によっては想像以上にいい効果を発揮してくれます。以下の記事ではそんなニベアクリームによるニキビケアについて詳しく解説しています。
ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー
ヴァセリンを代表する有名商品。リップの保湿用としても人気のアイテムで、すでに持っている方も多いのではないでしょうか?肌の表面にしっかりフタをし、水分をしっかり保ってくれるこの商品。濃厚なオイルが、濃いポイントメイクもしっかりと落とします。
製品のサイズ展開が豊富なので、持ち歩き用とメイク落とし用など、使い分けるのもよいでしょう。
尊馬油 ソンバーユ無香料
肌の水分を保つことに特化したソンバーユ。シンプルなスキンケアをモットーに、肌そのものの手助けをし、美しい素肌へと導きます。
製品によっては、独特の香りがするものも。しかし、このソンバーユは独自の技術でニオイをおさえており、馬油のにおいがなく使い心地がよいものです。
主な効能は、保湿・シミやソバカスの予防・頭皮のフケやカユミの防止などさまざま。いろいろな皮膚トラブルから肌を守ります。こってりとした馬油は、ポイントメイクのオフにも最適なのです。
メンターム メディカルクリームG
薬用成分配合のクリーム。手ごわい肌荒れにも効果があり、かつ大容量で、とてもコスパがよい商品です。大豆レシチンとグリセリンという保湿成分を配合し、皮膚のうるおいをしっかりキープします。配合されているビタミンB2、B6、Eと、グリチルリチン酸ジカリウムが、肌の内側からケア。
目元の老化が気になる方は、メイクのオフ用として取り入れてみてはいかがでしょうか?

代用ではなくメインとして使う人も
クレンジングによる乾燥防止として
「クレンジングオイルが好きだけど乾燥しすぎる…」という場合も多いのでは。普段から乳液やクリームなどをクレンジング用品として使用している人も多数います。
乳液やクリームは、そもそも保湿用のアイテム。つまり、保湿力はバツグンなのです。クレンジングをしながら保湿もできるため、乾燥肌に悩む方は、一度お持ちのクリームなどでクレンジングを試してみてはいかがでしょうか?
ナチュラルメイクの人
洗浄力の高さがあまり必要ではない、いわゆるナチュラルメイクの方は、代用品でのクレンジングを取り入れてみませんか?クレンジングの中には、洗浄力が強いものも。せっかくナチュラルメイクなのに、必要以上に強いクレンジングを使ってしまっては、肌へ余計なダメージを与えてしまうことに…。
肌への負担を考えると、クレンジングの内容にもこだわりたいところ。手ごろな価格の商品も多数販売されているので、スキンケアに取り入れてみましょう。
界面活性剤などの化学物質が気になる
本来、水と油は混ざらないもの。クレンジングオイルが「なぜ水で洗い流せるのか」というと、界面活性剤が水と油を混ぜる役割を果たすのです。
この界面活性剤は、いわゆる化学物質。肌への影響を気にする方も多いのではないでしょうか。クリーム類の中にも化学物質が入っていることがあるので、安心して使いたい方は、食用オイルを使ってみては?口にできる成分ということは、肌に塗っても安心。選ぶ際は純度の高いものを選びましょう。
あらゆる部位に使いまわしがしやすい
「顔に使えるもの=全身に使えるもの」。たとえばクレンジング用にクリームを購入して、やっぱり汚れ落ちがイマイチ…。そんなときはボディケア用として、用途を変えてしまえばいいのです。反対に、あまり使わないボディクリームなどがあれば、クレンジングとして使ってみてはいかがでしょうか?
家に眠っているクリームや乳液など。そのままにしていてはもったいないですよね。ぜひ用途を変えて、試してみましょう。

代用でもしっかりメイクオフして綺麗肌を
とにかく肌は「汚れを残さない」ことが大切です。メイク汚れは肌荒れだけでなく、老化も引き起こすもの。いつまでも美しい女性でいるために、素肌は清潔に保ちましょう。
うっかりクレンジングを切らしてしまったときだけでなく、肌の乾燥が気になるときや、成分にこだわりたいときは、ぜひ代用品でのメイクオフをおこなってみませんか?もしかしたら、自分にピッタリのスキンケアに出会えるかもしれません。