目次
人の体力には2つの種類がある
ランニングで得られるのは全身の体力
ランニングのような有酸素運動は、年々低下する心肺機能が鍛えられます。心肺機能の心臓と肺を鍛えることで、疲れにくくなったり、心臓への負担を減らしたり、肥満の予防ができたりします。この心肺機能を効率よく鍛えるのに効果的なのがランニングです。
ランニングをすることで持久力がつきます。持久力がつくことで、普段の生活でしんどいと思うことが減り、その分心臓への負担を減らせるのです。怪我防止にもつながるので、ランニングは全身の体力を鍛えるのに効果的です。
筋肉トレーニングで得られるのは筋肉の体力
人間が体を動かすために必要な筋肉になります。この筋肉が衰えていたら、有酸素運動をしている人でもすぐに疲れてしまったり、しんどくなったりしてしまいます。これは、筋肉の体力がないからです。
筋肉トレーニングは、ランニングのような有酸素運動と異なり、無酸素運動になります。筋肉トレーニングで筋肉を鍛えてあげると、より疲れにくい体になり、脂肪を燃焼する健康的な体になります。
両方のバランスがよくないと体の調子は上がらない
有酸素運動も無酸素運動も、実は同じようにバランスよく鍛えてあげないと、体のバランスが取れていないのと同じで調子が整いません。有酸素運動ばかりの方は筋肉が疲れやすく、無酸素運動ばかりの人は、持久力がありません。
どちらもバランスよく鍛えてあげることで、健康的で引き締まった体を手に入れることができるのです。有酸素運動ばかりや無酸素運動ばかりに偏らず、適度に動かすことが大事です。
体力をつけるためのランニングのポイント
30分程度の短時間で行う
体力は年を重ねるごとに衰えてきます。衰えすぎないように、ランニングで鍛えることが大切です。ランニングをする上で、必ず30分程度の短時間で走ることを心がけてください。
20分以上ランニングすることで全身の脂肪燃焼が始まり、痩せやすい体に変わります。さらに、筋肉が程よく動くので、持久力もあがってきます。30分以上走ってしまうと、筋肉を鍛えすぎてしまい筋肉が発達し、太くなる可能性があるので注意が必要です。
息が上がる程度の負荷をかける
全速力で30分走るやり方は、アスリートではないので、息が上がる程度の負担で構いません。全速力で走ると後半体力が持たず、慣れていない方は倒れる可能性もあります。
無理をせず、少し息が上がったかなと感じる程度の負担をかけながら走ることを心がけてください。十分運動機能は働きますので、安心して走ってください。息が上がる程度の負荷は、慣れるまで繰り返し行うと心肺機能の強化につながります。
適切な負荷のかけ方
1.スタートから10分間はゆっくりのペースで行う
最初の10分で心拍数をゆっくり上げていきます。一気にあげてしまうと心臓に負担が大きくなり、倒れてしまいます。
2.体が温まったら5分間かけてペースを早くしていく
5分かけて徐々にペースをあげていきましょう。心拍数がなだらかにあがっていくことでじんわり汗をかき始めます。
3.約15分間は負荷のかかったランニングを続ける
残り15分間は、息の上がる程度のスピードでランニングしましょう。息が切れるほどのスピードでなくても、全身運動に効いているので問題ありません。
4.ランニング終了後はゆっくりと歩くなどクールダウンする
ランニングを終えたら、一気に止まるのではなく、徐々に歩きに変えてゆっくりクールダウンしましょう。心臓の負担を減らすために行います。
体力をつけるランニングは夜行うのがおすすめ
朝早く起きて、ランニングする方も多いのではないでしょうか。朝日を浴びることは体にとって、とてもよいことです。しかし、朝走るとなると早起きしたり、朝走ったことで朝食が食べられなかったりと体に負担となり、病気を引き起こす可能性があります。
夜行うことで早起きをする必要がなく、生活リズムを変えることなくランニングできます。また1日の疲労感がランニングをすることで解消され、脂肪燃焼効率が上がります。ランニングで疲れや熟睡効果が得られるので、夜のランニングは朝よりおすすめです。
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夜ランニングのすすめ。ダイエットに効果的な理由ややり方とは
体力への効果を実感するには数カ月かかる
ランニングを数日したことで大きく変化することはありません。筋肉も脂肪も日々継続することで、数カ月かけて鍛えられたリ減ったりします。
一気に体力があがるわけではなく、徐々に体力がつくようになるのです。もちろん、仕事の関係で毎日運動ができなくても、継続的に行うことで徐々に体力がつくようになります。短期間では効果が得られないと思っておいた方がよいでしょう。
効果を早く実感したい場合は毎日行う
効果を早く実感したい方は、毎日運動することをおすすめします。毎日少しずつでも、運動をして鍛えてあげることで、筋肉が早く鍛えられます。始めは毎日運動することに面倒くささを感じるかもしれません。
毎日、鍛えてあげることで、日々体が引き締まっていくのが分かります。変化があると続けようという気持ちが大きくなるので、早く実感したい方は毎日続けて行いましょう。
重要なのは継続して行うこと
ダイエットも筋肉トレーニングでも、何にでもいえることですが、日々継続するということは重要です。どんなにしんどくても疲れていても、継続して行う心がけをしましょう。
少しでも日が空いてしまうと、そのままやらなくなり、太りやすい体質になってしまいます。引き締まった体で健康的な体になりたいのであれば、短期間ではなく、継続して長期間にわたって行うことが大切です。
体の酸素不足を解消するヘム鉄を飲む
鉄という栄養素は、人間が運動するときに最も必要な栄養素といっても過言ではありません。鉄が不足すると、貧血を起こしたりめまいで倒れることもあります。
運動するときに、酸素をたくさん必要とします。この酸素をうまく取り込むためには、鉄分が必要になるのです。運動しているときは鉄が不足しがちなので、ヘム鉄を飲むとよいでしょう。ヘム鉄を含む野菜や肉もありますが、もっとも効率的に摂取できるのはサプリです。サプリを飲んで、ヘム鉄を補給しましょう。
体力作りのランニングに初めてチャレンジするときのポイント
最初の1カ月はウォーキングからスタート
運動が苦手な方や、運動から離れてしまってなにもしていない方は、無理に体を突然動かすと、負担をかけるだけになります。せっかく始めようと思った運動ができなくなります。
最初の1カ月は、ウォーキングから始めてみましょう。ウォーキングで、運動することに体を慣らしていくことが重要です。ウォーキングは20分以上歩くことが大切ですので、歩く機会を増やして20分ウォーキングすることを心がけてみましょう。
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ウォーキングの正しいやり方。効果を高める歩き方と挫折しない方法
週3回程度を目安に行う
運動を初めてやる方は、毎日行うと体に負担がかかります。目安は週3日です。週3日を目安に体を動かしてみましょう。週3日でも、筋肉を程よく鍛えてあげられるのでおすすめです。
週3日は何曜日でもよいですが、自分の中で調節しながらすることで、継続して行うことができます。週3日は必ず継続していくことが重要です。
2カ月目からはインターバルランニングを行う
始めの1カ月で動くことに慣れてきたら、2カ月目からはインターバルランニングを行いましょう。インターバルランニングとは、歩くことと走ることを交互に繰り返すことです。
歩く距離や走る距離は、一定距離に自分で設定します。走るときは80%ぐらいのスピードで走ります。始めはキツイと感じるのですが、慣れてくれば心肺機能を鍛えられます。
歩くと走るを繰り返す電柱ダッシュのやり方
1.電柱の間を1区間とする
電柱の間を1区間として歩きます。歩くポイントは、リズムよく歩くことです。
2.1区間を負荷をかけて走る
1区間走り終わったら、次の1区間は80%ぐらいの力で走りましょう。急に走って心拍数のあげすぎに注意です。
3.次の1区間はゆっくり歩く
走り終わったら、急に止まらず徐々に歩きに変えながら、1区間をゆっくり歩きます。
4.2と3を繰り返し行う
繰り返し行うことで持久力が養われ、心肺機能の強化につながります。無理をせずできる範囲で行いましょう。
3カ月目からはランニングをしながら負荷をかけていく
3カ月目からは、インターバルではなく、ランニングに切り替えましょう。走ることに慣れてきているころなので、少し自分のしんどいと思うとこまで負荷をかけます。
負荷をかけることで活発に運動量があがり、効率よく鍛えられます。短時間で構いませんので、できる範囲で行いましょう。ランニングをするのなら、周りの景色が変わったり空気が吸えるほうがよいと思うので、ジムより外を走ることをおすすめします。
体調に合わせて継続できる負荷を選ぼう
負荷をかけてあげることで、効率よく鍛えることはできますが、無理は禁物です。無理して体を痛めて体調が悪くなり、日常生活に影響を与えることはよくありません。
少しの負荷でも、十分継続して行うことで鍛えられます。短期間での効果は得られませんが、その分、継続することに意味があるので、長い目で見て徐々に負荷をかけられるようになればよいです。
足への負荷が辛い人はプールがおすすめ
運動を急に始めると、筋肉がつくまでは、どうしてもどこかが痛くなることがあります。特にランニングをすると、足に負担がかかる方が多いです。そんなときは、プールで鍛えることがおすすめです。
水中の中で歩くだけでも、消費カロリーはランニングより高く、膝や腰への負担が少なく、無理なく負荷をかけることができます。プールでの消費カロリーは非常に高いので、短時間でも汗をかくことができますし、心肺機能を高めることもできます。
体力をつけるランニング後のセルフケアのポイント
十分な睡眠時間を確保する
体力をつけるためには、睡眠時間は大切です。筋肉を十分に休めてあげることも、効率よく鍛えるための1つです。また、ランニング後は体が疲労感でいっぱいです。
運動して疲れた体を癒すのが睡眠です。その睡眠時間を十分にとれないことは、体に疲労が溜まるばかりです。その疲労感を取り除くために効果的なのが、十分な睡眠時間の確保です。6時間以上は必ず寝ましょう。すると、翌朝すっきりした目覚めになります。1日の運動量も上がります。
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寝る前ストレッチでダイエット効果発揮。良質な睡眠で脂肪燃焼のコツ
体の循環を良くするために入浴をする
ランニング後は、必ずお風呂にゆっくり浸かることをおすすめします。十分な睡眠時間の確保をし、ぐっすり寝るためにも、入浴は大事です。ゆっくり入浴することで、全身の血行が良くなり、体全体が温まりリラックス効果がうまれます。
全身の血行が良くなると自律神経が整い、リラックスすることができます。また、肩こりや腰痛予防になります。リラックスした状態で寝られれば、朝までぐっすり眠れます。
疲労回復効果を高める交代浴をする
お風呂にゆっくり浸かることで、1日の疲れやストレスが解消されリラックスできます。これは、全身の血行が良くなることでうまれる効果ですが、これをより効果的にリラックス効果を得るには、交代浴がおすすめです。
交代浴とは、温かいお湯と冷たい水を交互に浴びる入浴のことです。アスリートがよく行っている方法で、疲労回復効果が高まるのです。
自宅でできる交代浴のやり方
1.入浴前にコップ1杯の水分を補給
冷たい水は内臓を冷やしてしまいますので、内臓が冷えないように、できるだけ白湯か常温の水を選びましょう。
2.湯船に40℃~42℃のお湯を張り2分程度つかる
ゆっくり浸かって全身を温めていきます。このとき、リラックスして入るようにしましょう。1日の疲れがとれますよ。
3.10℃~15℃の水シャワーを10秒~30秒程度あびる
2分お湯に浸かったら、少し冷たいかなと思う温度で、数秒浴びてください。1カ所を浴びるのではなく、全身にかかるようにまんべんなく浴びましょう。
4.2と3の手順を6回程度繰り返す
ゆっくり浴槽に浸かって、水シャワーを浴びることを繰り返すので、少し面倒かもしれませんが、疲労回復効果を得られるので、ぐっすり眠れて翌朝すっきり目覚められます。
疲労物質を排泄してくれるクエン酸を取る
クエン酸と聞くと、酸っぱいイメージがありますよね。クエン酸とは、オレンジやレモンなどの柑橘類や梅干しに含まれる栄養素です。このクエン酸は、疲労を回復する効果があります。運動したときに溜まる乳酸の分解を助けて、乳酸を生産する働きをもっています。
乳酸を分解することで筋肉痛予防にもつながります。クエン酸は、サプリからでも摂取できますが、簡単なのは、柑橘類や梅干しを料理に混ぜたり、寝る前にレモン水を飲んだりすると摂取できます。
体の柔軟性を高めて怪我をしにくい体を作る
ランニングを始める前と終わった後は、必ずストレッチをしましょう。ストレッチをして体の柔軟性を高めれば、脂肪が燃焼しやすくなったり、肩こり解消などにつながります。
また、怪我をしにくい体になります。体が硬いと疲れやすい体になり、運動がつらくなります。足のストレッチに加えて上半身のストレッチをすることで、体全体の血行もよくなるのでおすすめです。
体力とダイエットのランニング法は異なる
体力の場合は短時間で体に負荷をかける
体力をつけたいなら、だらだら時間をかけて走ることより、短い時間で走るほうが効果的です。15分~20分ほど、スピードをつけて走ると息が上がります。息が上がることで、心肺機能が活発に動きます。
この活発に動くことを継続すれば、心肺機能の強化につながります。体力をつけるなら、短時間で体に負担をかけるのをおすすめします。しかし、急に運動すると心臓に負担がかかるので、徐々に体に負担をかけていき、慣れてから行ってください。
ダイエットの場合はリラックスして長時間行う
ダイエットに関しては、持久力というより消費カロリーをあげることが重要になるので、時間をかける必要があります。スピードを出すことより、早歩きぐらいのスピードで長く走ることが大切です。息が少し上がるぐらいで歩くことで、ウォーキングの約2倍の消費カロリーを得られます。
これを、スロージョギングといいます。スロージョギングは、ゆっくり時間をかけて少し息の上がる程度で行うことで、脂肪を燃焼してくれるのです。
ダイエットの走り方では体力はつきにくい
ダイエットに効果的なスロージョギングのような走り方では、体力や持久力はつきにくいといわれています。体力や持久力をつけたいのなら、自分に負荷をかけたランニングのほうがよいです。
ダイエットの走り方にはスピードがないので、心肺機能の強化にはつながりません。その分、消費カロリーはランニングするとあまり消費しませんが、スロージョギングの方が消費カロリーは高くなります。
体力がつくと代謝がアップしてダイエットしやすくなる
ダイエットの走り方で、時間をかけてゆっくりランニングすることもよいですが、体力をつけてあげるだけで、基礎代謝はアップし痩せやすい体になります。
代謝アップを助けるのには、筋肉トレーニングも必要になってきます。代謝がアップすることで、ダイエットに適した体になるので、もしダイエットがしたいのなら、体力や筋力をつけてから行うと痩せやすくなります。
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体力のランニングは筋肉量もアップしていく
体力や持久力をつけるランニングの仕方は、自然と筋肉量もアップしていきます。筋肉量がアップするということは、心肺機能の強化に適していて疲れにくい体になります。
体力や持久力がつき、筋肉量もアップすることで全身の血行が良くなり、冷え性予防につながったり、肩こりや腰痛予防にもつながります。筋肉量を増やして体質改善を行うと、風邪が引きにくい体になるのでおすすめです。
筋力がアップすれば引き締まった体に
筋力がアップアすると、基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がれば、痩せやすい体になります。筋肉量がアップするだけで、余分な脂肪が筋肉に変わり、血行が良くなれば老廃物を流してくれるので、健康的で引き締まった体を手に入れることができます。
痩せやすい体に変わると、食事量が変わってなくても痩せれるようになるのです。また、筋肉で引き締まった体になれば、体重が減っていなくても、痩せて見える効果も得られるので筋力アップは重要です。
自分にあった負荷をかけてランニングで体力を高めよう
日々の生活でも筋肉は使っています。この筋肉が衰えないように、ランニングや筋肉トレーニングをして鍛え続ける必要があります。鍛えることで引き締まった体になるので、太りにくい体質になります。
また、体力がつくので疲れにくい体になります。自分に合ったトレーニングで、健康的な体を手に入れてください。