カロリー制限をするダイエット法は、食品成分表から、食材にどのくらいカロリーがあるかをチェックして、計算する必要があります。また、食材、量、調理法からカロリーの計算をするため、面倒です。
対して糖質制限は量ではなく、糖質が含まれている食材か、そうでないかを判断するだけです。糖質の量が記載されている食材一覧表などを持っておいたり、外出中でも気になった時にネットですぐ調べることができますので、比較的簡単に取り組むことができます。
糖質制限の効果には個人差がありますが、開始直後に体重が落ちることがあります。これは体脂肪ではなく、体の中に蓄積されていた水分が排出されるためです。糖質制限の食生活に変えてから中性脂肪が減り始めるのは2週間後くらいからと言われています。また、やせている人よりも太っている人の方が脂肪が多いため、減量の効果が出やすくなります。
糖質制限ダイエットは他のダイエット方法と比較して、成功する確率が高いと言われています。その理由としては、空腹を我慢せずに食べることができる点にあります。糖質が含まれている食材には気を付ける必要がありますが、無理な食事制限は必要ありませんので、ストレスを溜めずに取り組むことができますので、しっかりと食事を摂りながら減量したい方におすすめのダイエット法と言えます。
糖質を摂ることで血液中の血糖値が高まり、膵臓からインスリンが分泌され、筋肉や肝臓にブドウ糖をグリコーゲンとして蓄えます。また、ブドウ糖は体内で糖エネルギーに変えられ、主に運動によって消費されます。
しかし、消費にも限界があるため、使いきれなかった分のブドウ糖は全て中性脂肪へと変わり、体内に貯蓄されてしまいます。そこで糖質を制限することで、インスリンの分泌が抑えられ、中性脂肪として体内に貯蓄されにくくなります。
さらに、糖質を制限すると、体は糖エネルギーの変わりに中性脂肪を燃やすことでエネルギーを作り出すようになります。糖質を制限することで中性脂肪がつきにくく、中性脂肪を分解しやすいダイエット効果が期待できます。
肉は食事で不足しやすいタンパク質を摂れる食材です。良質なタンパク質には体内で作ることのできない9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれています。肉には糖質がほとんど入っていません。また、肉にはL-カルニチンという成分が含まれており、この成分は赤身のお肉に多く含まれています。その働きは脂肪の燃焼を助けてくれるというものです。
L-カルニチンは体の中で、筋肉細胞に入ってきた脂肪酸を、エネルギー精製所であるミトコンドリアに運ぶ働きをしていますので、脂肪酸をエネルギーとして消費してもらえるように働きかけているのです。また、肉は消化に時間のかかる食材で、消化するのに体内でたくさんのエネルギーを消費してくれます。
食事をすると血糖値が上昇し、その血糖値を下げて安定させるためにインスリンが分泌されます。糖質を多く摂った場合、血糖値が急上昇するため、インスリンも大量に分泌され血糖値が急下降します。これが眠くなる原因となります。糖質制限をすることで血糖値の上昇がゆるやかになり、眠くなりにくくなります。
特に昼食の糖質を減らし、眠気が解消されることで、仕事の質や効率も上がることが期待できます。特にデスクワークの多い方は昼食後の眠気と戦うことが多いかと思いますので、ぜひ実践してみてください。
糖質が多い食べ物を食べると血糖値が上がり体温も上がります。その後血糖値が急に下がる時に自律神経のうちの交感神経の働きが優位になり、血管が収縮され、血流が悪化してしまうため、体温も下がって体が冷えやすくなります。糖質制限をすると血糖値の上昇が緩やかになり、血糖値が安定するため、冷え性が改善されやすくなります。
糖質制限中に冷えない体を作るためには、タンパク質を十分に摂る必要があります。タンパク質は食事の後に代謝を良くしたり、筋肉の材料となり、冷えにくい体を作ります。
カロリー制限をするダイエット法は、食品成分表から、食材にどのくらいカロリーがあるかをチェックして、計算する必要があります。また、食材、量、調理法からカロリーの計算をするため、面倒です。
対して糖質制限は量ではなく、糖質が含まれている食材か、そうでないかを判断するだけです。糖質の量が記載されている食材一覧表などを持っておいたり、外出中でも気になった時にネットですぐ調べることができますので、比較的簡単に取り組むことができます。
糖質制限だけで痩せていくと筋肉量も同時に落ち、基礎代謝が落ちます。基礎代謝が落ちるという事は、痩せにくい体になってしまいます。エネルギーを溜め込み始めるとさらに体は急激に落ちて行く基礎代謝に対応するため、体内のエネルギーを消費しないようセーブする働きをし始めます。
この体質に切り替わってしまうと、今までと同じ量を食べていてもどんどん太っていってしまう事になります。これが、リバウンドです。糖質制限はダイエット効果が高いだけに、リバウンドの状態にも入りやすいと考えられます。
普段糖質を過剰に摂取していた方が極端な糖質制限を行った場合、脳にエネルギーが送られにくくなってしまい、集中力が低下したり、疲れてしまうなどの低血糖を引き起こす可能性もあります。糖質制限をしていても、タンパク質や脂質をしっかりと取ることで糖質の代わりになり、低血糖を防ぐことができます。
肝臓は摂取した栄養の代謝や解毒作用の働きがあります。糖質制限によって、タンパク質を摂りすぎると、余ったアミノ酸を肝臓がアンモニアとして変換し、腎臓から尿として排出します。食事がタンパク質に偏りすぎると、この変換作業が多くなり、肝臓に負担がかかってしまいます。
また、炭水化物の摂取を抑えると、食物繊維が不足しやすくなり、タンパク質が多く、食物繊維の少ない状態は、便秘に繋がることもあり、場合によっては体調不良を引き起こすこともあります。
炭水化物ではなく、脂質やタンパク質で必要カロリーを補うことが費が高くなる原因となっています。炭水化物のカロリー単価は脂質、タンパク質の約30%~50%の値段です。脂質やタンパク質でカロリーを摂ろうとすると、炭水化物の倍近くの値段となっていしまいます。
炭水化物が含まれているお米やパンや麺は満腹感を得ることができますが、糖質制限によりそれらを抜くと、脂質やたんぱく質で品数を増やしたりする必要があるため、どうしても食費が高くなってしまいます。
食物繊維は便を柔らかくしてくれる役割がありますので、食物繊維が不足してしまうと便が固く、出にくくなってしまうことがあります。腸内に食物繊維が行き届くことで悪玉菌を減らし、善玉菌を増やすという働きをしてくれます。
糖質制限を行うと、糖の不足により、肝臓で体脂肪を分解し、代わりのエネルギー生産方法へと変化する過程で生産される物質がケトン体というもので、ケトン体に含まれるアセトンという物質が呼吸に混ざり、口臭を発生する可能性があります。臭いは果物が腐ったような甘酸っぱい臭いと言われています。ケトン臭は無理のあるダイエットをしているサインでもあります。
糖質制限には良質な油の摂取が欠かせません。大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあり、飽和脂肪酸は肉や乳製品などの動物性の脂肪に多く含まれています。不飽和脂肪酸はオメガ3、オメガ6に分類されます。
・オメガ3 えごま油 チアシードオイル 魚の油 など
・オメガ6 べにばな油 ごま油 サラダ油 など
オメガ3とオメガ6を1:3くらいの割合でバランスよく摂取することが重要です。偏った食生活は肌も荒れやすくなるため、良質な油をしっかりと摂るようにしましょう。
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簡単にできるオリーブオイル ダイエット。効果と成功のポイントとは?
糖質制限は長期的に取り組むのに向いているダイエット法です。長続きさせるためには急に糖質を減らすのではなく、徐々に減らすようにして、できるだけストレスをためないようにすると成功しやすくなります。急に糖質を減らしてしまうことで、ストレスから体調不良などを引き起こしてしまうことも考えられます。
砂糖、みりん、ソース、ケチャップ、ハチミツ、すし酢、カレールーなどは糖質が多く含まれているので気を付けたい調味料です。砂糖の代わりに人工甘味料で糖質が抑えられているものを使用したり、糖質を減らしたケチャップやソースも手軽に購入できるようになりましたので、意識して選ぶようにしましょう。
糖質が少ない調味料は、塩、バター、マヨネーズ、醤油、料理酒、油などがあります。調理の際は、調味料の糖質についても常に意識する習慣をつけるようにすると良いでしょう。
牛肉に含まれるタンパク質は、必須アミノ酸と呼ばれる成分が含まれており、この必須アミノ酸は体内では作られないため、食べ物からの補給が必要となります。牛肉の必須アミノ酸はバランスよく含まれています。牛肉は、食べることで筋肉がつきやすくなり、代謝アップにつながります。特に赤身肉には、脂肪燃焼を促します。
また、たんぱく質が不足すると、エネルギーに変わるものがほしくなり、甘いものに手が伸びる傾向があります。肉を食べることによって甘いものを食べたい欲求が軽減されることが期待できます。
ブロッコリーはビタミン、ミネラル、Bカロテンがとても豊富に含まれた食材です。ビタミンCはレモンの約2倍含まれています。また、葉酸も多く含まれています。葉酸が体内に不足すると、動脈硬化のリスクが高まると言われています。葉酸を多く含む食材の中では、加熱すると葉酸が失われてしまう食材もありますが、ブロッコリーは加熱しても葉酸が失われにくいため、おすすめの食材です。
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低カロリーのブロッコリーで健康的なダイエットをしよう
森のバターとも言われているアボカドは栄養価が高く、ビタミン、ミネラル、カリウム、食物繊維が多く含まれています。アボカドは約1/5が植物性の油分でできており、悪玉コレステロールを減らし、腸内環境の改善や、血液をサラサラにしてくれる働きもあります。
納豆にはタンパク質が豊富に含まれており、糖質も少ないです。また、食物繊維は多く含まれており、糖質制限中は食物繊維が不足しがちになるため、おすすめですし、腹持ちもいいため、炭水化物の代わに取り入れたい食材です。
糖質制限を成功させるためには、糖質の量を少なくすることと、タンパク質を多く摂ることが必要となります。そうすることで基礎代謝が下がり、1日当たりのカロリーの消費量が減ります。そのため、糖質制限期間はタンパク質を多く補うことが大切になります。
卵には、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれており、栄養価が高い食材です。糖質が低いため、糖質制限の際もおすすめです。
油揚げは、油で時間をかけて揚げて作っているため、油を多く吸っており、カロリーは高めの食材です。しかし、大豆が原料となっており、糖質が低く、高タンパクのため、糖質制限に向いている食材のひとつです。
油揚げを調理する際は、調味料を吸いやすいため、糖質の多い調味料を使わないように注意する必要があります。
魚、甲殻類は糖質はとても低く、糖質制限中にもおすすめの食材です。どの魚も100gあたりの糖質量は0.1g~0.3gとなっています。食べ方ですが、カルパッチョなどのドレッシングは糖質が多く含まれていることもあります。醤油も付けすぎてしまうことで糖質を多く摂ってしまうことになりますので、適量にしましょう。
牛、豚のレバーは肉の中では糖質が高めになっています。また、フランクフルト、ロースベーコン、ビーフジャーキーなどの加工品も糖質が高めですので、注意が必要です。
地中に埋まっていた根菜類や芋類は特に野菜の中では糖質が多く含まれています。ニンジン、レンコン、玉ネギ、カボチャ、ジャガイモ、サツマイモなどです。このような火を通すと甘くなる野菜は、糖質制限中はできるだけ避けたい食材となります。
野菜ジュースはカロリーはそこまで高くないのですが、糖質は高くなっています。野菜ジュースもいろいろな種類が出ていますので、低糖質な野菜ジュースを選ぶようにしましょう。
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野菜ジュースダイエットで美ボディと美肌に?元気な身体を作ろう
果物に含まれている果糖は、体内に吸収されるのが早く、余った糖分は肝臓に運ばれ、中性脂肪を作る働きを強めるため、果物を摂取しすぎると体脂肪は増えてしまいます。果物は1日200gほどにして、時間帯もできるだけ夜に摂取するのは避けた方がよいでしょう。
小麦製品のデンプンを構成する主成分の1つに、アミロペクチンが含まれています。小麦製品に含まれているアミロペクチンは体内に吸収されやすく、急激な血糖値上昇を引き起こします。
糖質0gで低カロリーの麺です。食物繊維10.6g(レタス約3個分)が含まれています。糖質制限中は炭水化物を控える必要があり、小麦の麺を積極的に食べることができませんが、この糖質0gの麺は食べごたえもあり、満足感UPです。
糖質制限中も甘味を完全にオフにすると味付けが物足りなくなってしまい、食事を楽しむことができません。パルスィートはカロリー0、糖類0の甘味料です。液体タイプのため、溶け易く料理に使いやすいため、糖質制限中の強い味方です。飲み物に加えるのもおすすめです。
きなこと黒糖の風味のもっちりとした食べごたえのあるデザートです。カロリー0で食物繊維が1.2g含まれています。天然由来の甘味料を使用しているため、ヘルシーです。糖質制限中でも無性に甘い物が食べたくなる時がありますので、このようなデザートがあるとうれしいですよね。
コンニャクマンナン配合で、空腹感解消になるおやつです。ヘルシー素材の豆乳とおからを配合し、糖類0です。食物繊維、カルシウム、鉄も含まれています。
食物繊維、ビタミンC、ビタミンB6、ヒアルロン酸が配合されていて、ダイエットにも美容にもよい一石二鳥の万能ドリンクです。
小麦の代わりに小麦ふすまや小麦たんぱくを使用した、低糖質のパンです。高品質な食材を使用することで普通のパンに近いおいしさを実現されています。食物繊維は普通のパンの4.7倍も含まれています。
砂糖不使用で糖質0のパンです。原料はタンパク質とイソフラボンが豊富な大豆全粒粉をはじめ、体にやさしい自然由来を使用しています。
低糖質で高食物繊維のパンです。小麦ふすまは腸内細菌、腸内フローラを改善するビフィズス菌を増加させることで免疫機能を維持する効果、高コレステロールを抑制する効果、高血圧を抑制する効果といった色々な効果が期待できます。
糖質制限中は筋肉が落ちてしまうことがあります。糖質を摂取しないため、体内の糖質が足りなくなり、筋肉を分解して糖原性アミノ酸を代わりに使用するようになるためです。筋トレで筋肉をつけることで、エネルギーを消費しやすい代謝のよい体を作ることができ、痩せやすくなります。また、筋トレに加えて30分~1時間の有酸素運動をすることで脂肪を燃焼させます。
糖質を制限しながらカロリーも制限してしまうと、リバウンドしてしまう可能性が高くなります。糖質を制限すると、代謝が高くなりますので、エネルギーを消費しやすくなります。もしカロリーまで制限してしまったらエネルギーが不足していまい、栄養不足となってしまいます。疲れやすくなったり、不調を引き起こしてしまう可能性もあります。
野菜に含まれている食物繊維には、血糖値の上昇を抑える働きがあり、最初に野菜から食べる癖をつけることで、インスリンの分泌を抑え、ブドウ糖が脂肪として体に蓄積されるのを防ぐことができます。
急に普通の食生活に戻してしまうと、今まで足りていなかった分の栄養を体が蓄えようとするため、リバウンドしてしまう可能性が高くなってしまいます。糖質制限中は摂取カロリーより消費カロリーが高い状態になっています。
少しずつ食生活を戻し、摂取カロリーと消費カロリーが同じくらいになるようにすることでリバウンドを防ぐことができます。
糖質制限を計画的に行い、健康的にダイエットをしましょう。このダイエット法は食材に含まれている糖質について正しい知識を得て、メニューを見直すことで無理なく行うことができます。
糖質制限は、完全に糖質を抜かなければいけない訳ではなく、1日の糖質量を50g以下にすることを意識する方法ですので、神経質になりすぎず、自分の体形や体調の変化を感じながら楽しく続けることができます。
食事制限だけではなく、筋トレや運動を日々の生活の中で取り入れ、自分の体と向き合うことで、きっと理想的な体を手に入れることができるでしょう。