目次
カボチャに含まれる栄養価
免疫力を高めるβカロチン
カボチャの鮮やかなオレンジ色の元となる色素は、βカロチンです。βカロチンは必要に応じてビタミンAに変化し、視力の強化や疲れ目解消、粘膜の強化、皮膚トラブル解消、風邪の予防などに効果を発揮します。
とくに免疫力を高める効果が高く、ウィルスを撃退するには大切な成分です。βカロチンは喉や鼻、肺や細胞などの粘膜を形成する役割をもっています。この粘膜がつくられることによってバリア機能が正常に作用され、乾燥を防ぎ、風邪予防の効果が期待できるのです。
視力低下を改善するルテイン
ルテインは、瞳の健康に非常に重要な働きを示す成分。 ブルーライトや紫外線などの有害な光から目を守る働きや、黄斑部にダメージを与える活性酸素の攻撃から目を守ってくれる働きがあるのです。
また、ルテインは人間の目だけでなく、皮膚にも存在しています。皮膚に含まれているルテインには、酸化や光のダメージから肌を守る作用もあります。
腸内環境を良くする食物繊維
食物繊維は、善玉菌を増やすことで腸内環境を整える働きがあります。このことから、便秘で悩む女性に解消のために好まれる成分でもありますね。また、血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあります。
さらに、それだけでなく胃の中で水分を取り込み膨張するため食べ過ぎを防止できたり、水分を含みゲル状化して余分な脂肪を吸着して体外に排出してくれたりと、ダイエット中の方も食事に取り入れることをおすすめしたい要素がたくさん。
ダイエット効果のポリフェノール
ポリフェノールは健康においても効果が期待されていますが、実はダイエットにも高い効果があります。まず、強力な抗酸化作用があり、脂肪燃焼効果が高いといわれています。血液をサラサラにする効果も高く、脂肪燃焼効果も高くなるのです。
また、ポリフェノールが活性酸素を分解することにより細胞が若返ります。それによって内臓の働きも元気になり代謝もアップし、脂肪燃焼にも大きく影響していきます。つまり太りにくい体質を作りながらダイエットすることができるのです。
さらに、ポリフェノールの一つであるカテキンは、体内で脂肪吸収を抑え、脂肪排出を促進します。油分の多い食事は、カテキンの多いお茶類と一緒に摂ることで、脂肪吸収を抑えることができます。
加えてポリフェノールは抗酸化作用も高いため、血管機能がアップしてむくみ解消の効果もあります。ダイエット効果の高いポリフェノールを積極的に摂取することで、脂肪が燃えやすく、むくみにくいすっきりとした体が期待できます。
美白効果のあるビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があり、美肌によいビタミンの代名詞でもありますが、とくに美白効果が期待できます。ビタミンCにはメラニンを生成する酵素である「チロシナーゼ」の働きを抑える作用や、黒くなったメラニンの色を薄くする作用があります。その働きによってシミの予防や改善が期待できるのです。
また、美白効果だけでなく、日焼けによって起こった肌荒れを治める作用、コラーゲンの合成を促進して肌にハリをもたせる作用などがあります。美肌を手に入れるためには無視できない栄養素といっても過言ではありません。
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肌によいビタミンとは?正しい摂り方を知って高い効果を得よう
アンチエイジング効果のビタミンA
ビタミンAには、肌や粘膜の新陳代謝を促す効果だけでなく、老化を防止する働きをもっています。ビタミンAには植物性食品に含まれているβカロチンと、動物性食品に含まれているレチノールがありますが、若返り効果を目指すためにローションやクリームに含まれているのは主にレチノールです。
エステのマッサージクリームや化粧品にも配合されているレチノールは、乾燥に負けない肌を手に入れることができ、ハリやつや、弾力を与えてくれます。食事においても積極的に摂取するように心がけることでアンチエイジングが期待できますよ。
骨を丈夫にするカルシウム
カルシウムは人体の中で最も多いミネラルで、全体重の1.5%~2.0%程度を占めます。そのうちの99%は骨や歯の成分として炭酸塩やリン酸塩として存在しています。
一般的に広く知られているように、カルシウムは骨や歯の構成要素として身長の伸び・成長に密接に関わります。また、それだけでなく、血中に存在する機能カルシウムの働きは筋肉の収縮をコントロールしたり、神経伝達物質を放出し興奮や緊張の緩和をすることで体の生理機能を調整し、心を安定させるという重要な働きもあります。
疲労回復の鉄
鉄とは、体内に存在するミネラルで、赤血球を作るのに必要なヘモグロビンの原料として、不足すると貧血を起こすことが広く知られています。つまり、血液を作るうえで非常に重要な働きをしています。
また、鉄は疲労回復にも効果的。殺菌や消毒作用のある活性酸素ですが、増えすぎると細胞を酸化させて傷つけます。こうした活性酸素の増加はいわゆる「老化」や「疲労」を促進することになります。そこで、鉄には増えすぎた活性酸素を分解・除去する働きもあるので、疲労回復においても大きな役割を担っているのです。
むくみ解消のカリウム
カリウムは人の生命を維持するために必要不可欠なミネラルのひとつですが、その作用はむくみの解消にも大きな効果があります。
カリウムはナトリウムとともに体内の水分バランスを保つ働きを担っています。しかし、現代の食生活ではナトリウムである塩分が過剰摂取気味。それによりナトリウムの量が極端に増えると、ナトリウム濃度を下げるために体は水分をため込もうとしてしまい、むくみとして体にあらわれてしまうのです。
ここでカリウムは、体内に増えすぎたナトリウムを水分とともに汗や尿として排出する働きがあり、むくみに効果的であるのです。
抗酸化作用のビタミンE
ビタミンEは、水に溶けにくい脂溶性ビタミンの一種です。老化や生活習慣病の原因である活性酸素の増加を抑制する効果があるため、抗酸化作用が高いとして「若返りのビタミン」とも呼ばれているほどです。
また、活性酸素はシミの原因でもあるため、それを抑える働きのあるビタミンEは美白効果も期待できます。さらに毛細血管を広げて血流を改善する効果もあるため、肌のトラブルを防ぐばかりかハリやツヤなどの効果も期待できます。
女性に必要な葉酸
葉酸は妊娠を望んでいる人や妊娠初期の妊婦さんはとくにしっかりと摂取することが推奨されていますが、比較的多く含まれているのがカボチャです。
茹でたカボチャには100gあたり75μgの葉酸が含まれおり、野菜の中でも5本指に入るほど多くの葉酸を含んでいます。つわりで食欲がないときなどでもポタージュにすることで摂取しやすく、また冷凍しておくとすぐに食べられるので便利です。
カボチャの効能
美肌効果がある
カボチャにはβカロテンがとっても豊富であり、この成分は強力な抗酸化作用で肌が酸化するのを防いでくれます。酸化とは、活性酸素が増えることによって細胞に過酸化脂質が増えることですが、過酸化脂質は細胞を傷つけ、シミやシワの元になってしまいます。
冷え性予防ができる
女性は男性と比較しても筋力が少ないため、とくに冷え症の方が多くみられます。冷え性で悩んでいる方はカボチャを食べることをおすすめします。
カボチャに含まれるビタミンEは、末梢血管を広げることで血行をよくしてくれる効果があります。それにより冷え性の予防・改善が期待できるだけではなく、新鮮な酸素やビタミンC、コラーゲンといった栄養をきちんと届けることができるため、同時に美肌にも効果的ですよ。
便秘解消になる
カボチャは食物繊維が豊富な食品であり、そのため便秘解消が期待できる食材です。食物繊維は腸内の善玉菌を活性化し、腸内環境を整えることで便の量を増やすことを促してくれます。また、便秘解消によって糖尿病や大腸がんの予防にも役立ちます。
カボチャは他の食物繊維が多い食材と比較して、調理方法によってはたくさん食べられるというメリットがあります。カボチャの可食部100g当たりに、食物繊維は3.5g含まれており、成人が必要な食物繊維は1日20g前後であるため、不足している人にとっては効率よく摂取できる優秀な食材なのです。
病気の予防にもなる
カボチャにはビタミンAのひとつであるβカロテンが多く含まれます。この成分は風邪、C型肝炎などの感染症やがんといった免疫力低下によって発症する病気の抑制に効果的であることで注目されています。
β-カロテンには、粘膜などの細胞を強化して、免疫力を高める働きがあります。よって、免疫力が高まると、外から体内に侵入してくる有害な細菌やウイルスを撃退するだけではなく、抗がん作用も高めてくれるのです。
基礎代謝を上げてくれる
カボチャに多く含まれるビタミンEは、末梢血管を広げる働きにより血流を改善してくれます。血行がよくなることで体温が上がりますが、体温の上昇には基礎代謝を上げてくれるうれしい効果があります。
基礎代謝をあげることはより多くの脂肪を燃やすことにつながるため、ダイエットにおいて同時に運動を取り入れることでさらに高い効果を示してくれますよ。
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基礎代謝をあげれば消費カロリーが増える?うまく痩せるコツを知ろう
カボチャのダイエットレシピ
レンジで作るカボチャサラダ
材料を切って電子レンジで温めるだけの簡単レシピ。お湯の中ではなく電子レンジによって野菜を調理しているため、うまみやビタミンを逃さずに調理できます。
栄養豊富なアーモンドとカボチャのソテー
味付けがバター、塩こしょうだけのシンプルな味付けのソテー。一緒に調理されているアーモンドにもビタミンB2・E、鉄やカルシウムが豊富なので、併せてたっぷりの栄養を摂ることができますよ。
定番料理のカボチャの煮物
定食の鉢でもよく見かけるカボチャの定番料理。まとめて調理すれば作りおきおかずとしても保存できるので、手軽に食卓へカボチャを取り入れられるようになります。
こちらのレシピで使用している黒砂糖はミネラルやビタミンが豊富であり、整腸作用、アトピーの改善、肝機能の強化、さらに吸収や消化も速いといいことだらけ。普通のお砂糖を使用するよりもおすすめです。
カロリー控えめカボチャとおからのケーキ
ダイエット中でもデザートが食べたいという方必見のレシピ!小麦粉、バター不使用でヘルシーなケーキです。おからも含まれていることから食物繊維豊富で、カボチャの力も併せて便秘回収が期待できます。
副菜にもなるカボチャのひじき煮
栄養価の高いひじきやキノコ類と一緒に調理したメニュー。万能調味料であるめんつゆを使用することで味付けの過程が手軽に済んでいます。
ツナ缶とカボチャのサラダ
わずか10分で出来る、時間のないときでも栄養が摂れる忙しい人へのお助けレシピです。マヨネーズの代わりにヨーグルトを使用することでカロリーを抑え、さっぱり口当たりのよいサラダです。
主食にするなら牛肉のカボチャ煮
副菜に回りがちなカボチャを主食としたメニュー。作り方は材料を入れて煮るだけととっても簡単です。牛肉も入っているのでダイエット中でも満足感が得られるうれしい一品。
体も温まるホットカボチャスープ
温かいスープで朝ごはんにもおすすめ。牛乳の代わりに豆乳を使用したレシピであるため、バストアップにも効果が期待できるかも?スープでありながらしっかりお腹にたまるので、ダイエット中にもおすすめです。
おやつにおすすめのカボチャケーキ
カボチャ以外の材料は卵、生クリーム、砂糖のみの簡単ケーキレシピ。全ての材料を混ぜて焼くだけと、調理方法もとても簡単です。小麦粉を使用していないグルテンフリーのケーキなので、ダイエット中でも気にせずおやつとして食べられるのもうれしい。
低カロリーのカボチャ粥
だしのしっかり効いた鍋の残り汁を利用して作る雑炊のような一品。朝ごはんにもおすすめです。具はお好みで足すこともできるので、必要な栄養を考慮してさらに健康によい料理にカスタマイズしてくださいね。
油少なめノンフライのカボチャコロッケ
お弁当に入っているとうれしいカボチャコロッケを油少なめで作ったレシピ。ヘルシーでありながらボリュームもあるので、すぐに満腹感を得ることができます。
カボチャダイエットの注意点
砂糖が多い煮物は避ける
煮物にすると食べやすくなるカボチャですが、煮物はどうしても砂糖が多くなりがち。砂糖は体に悪いと漠然と理解はしているかもしれませんが、とくに手に入れやすい白砂糖には注意。脳機能低下・鬱病の原因・怒りっぽくなる・免疫力低下・血液を酸性化するなど体にとって悪影響だらけなのです。
どうしても煮物で甘く仕上げたいときは、黒砂糖を使用するようにしましょう。黒砂糖には若干のミネラルが含まれており、また白砂糖ほど人体に悪影響を及ぼさないのでおすすめです。
油料理の天ぷらは避ける
天ぷらにするとさらに美味しくなるカボチャ。塩やめんつゆに付けて食べるとクセになりますよね。しかし、フライ料理はとても高カロリー。ダイエット中には避けた方が無難な料理です。
どうしても食べたい場合は、夜は食べないようにする、他の野菜と一緒に摂るなど対策するようにしましょう。
主食として置き換える
アンチエイジングや免疫力アップなど、栄養が豊富なカボチャ。主食の代わりに置き換えるカボチャダイエットもおすすめです。
実は、カボチャはご飯やパンに比べるとカロリーが低く、食物繊維が豊富なため、絶好のダイエット食材。主食量を減らした分、カロリーダウンと栄養アップが期待できます。
食べ過ぎは高カロリーになる
カボチャは野菜、という認識で際限なく食べている人は要注意。他の野菜と比べるとカボチャはカロリーが高めの食材です。必要に応じてカロリーを意識しながら摂取するようにしましょう。
ただ、カボチャに含まれる食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれるので、実は太りにくい作用があるのも事実です。あくまでも食べ過ぎないように気をつけて食事に取り入れましょう。
満腹中枢を刺激するのによく噛む
カボチャは調理過程でほとんどがやわらかい食感に仕上がります。そのホクホクとした食感が好まれる理由でもあり魅力ですが、簡単に飲み込めてしまうというデメリットも。
すぐに飲み込んでしまうと満腹中枢が刺激されず、食べすぎの原因にもなります。よく噛むように意識するだけでなく、調理においてすこし食感を残すように工夫するのもおすすめ。
食べ過ぎることで不調になることも
みかんを食べ過ぎると肌が黄色くなると言われたことはありませんか?これは「柑皮症」と呼べれ、カボチャを食べ過ぎると同じ症状が出てしまう可能性も。
カボチャにはβカロテンが多く含まれています。このβカロテンは体内に入るとビタミンAに変わり活躍しますが、取り過ぎてしまうとβカロテンのまま体に残り、血液の中のβカロテンが過剰になってしまうことで、肌が黄色くなってしまうことがあります。
とくに重大な症状はありませんが、見た目に関係してきてしまうことなので、カボチャの食べ過ぎには注意するようにしましょう。
カボチャダイエットで健康的に痩せよう
普段何気なく口にしているカボチャですが、実は栄養を豊富に含んでいる魅力的な食材のひとつです。女性に多い便秘や冷え性などの悩み解消にも働くため、日頃から摂取しておくことで予防にもつながります。
カボチャに注目して、ダイエットしながら健康を手に入れましょう。