目次
ワキガに効くミョウバンの特徴
食品添加物として使われている
ミョウバンとは食品添加物として使われている「無水硫酸カリウムアルミニウム」という白い結晶のことです。例えば、茄子の漬物をつくるときに、スーパーなどで売られている「焼きミョウバン」を入れると、茄子の漬物は、綺麗な紫色の見た目になります。
ほかにも有名なのは、栗などの甘露煮でしょう。ミョウバンを入れることにより煮崩れを防ぐことができます。
また、ミョウバンはウニにも使われています。ウニはとても溶けやすく塩水に浸けていても2日ほどしかもちません。店頭にきちんとした形で出回るように、塩水にミョウバンを入れて、ウニの形を保っているのです。ミョウバンが食品にも添加物として使われていると知ると、安全・安心であることがわかります。
スーパーなどで簡単に入手可能
ミョウバンはスーパーなどで簡単に手に入れることができます。スーパーでは食品コーナーの「漬物」「調味料」「乾物」などのコーナーで「焼きミョウバン」という名称で売られていることが多く、一般的です。
また、薬局でも購入することができるので、スーパーで見つからない場合は薬局で購入するのもおすすめです。スーパーであれ、薬局であれ、生活圏内で身近に売っているのはうれしいですね。近くまで足をのばしてみてください。
100円から200円程度で販売されている
ミョウバンの値段はたいへん安く、だいたい100円から200円程度で販売されています。
内容量によって値段は変わってきますが、スーパーの焼きミョウバンは100円から200円、薬局ではもう少しだけ高い200円から400円などで販売されています。コストパフォーマンスよく、ワキガの臭いを抑えることができそうですね。
金属が硫酸塩の形で結合した複合塩
ミョウバンは、簡単に説明するとカリウムやアンモニウムなどの金属がアルミニウムなどの金属と硫酸塩の形で結合した複合塩をいいます。
工場でつくられるものがほとんどですが、温泉などから自然のものとしても採取されます。健康や美肌になれることで有名な別府温泉などがその代表です。
流通しているのは焼ミョウバンがほとんど
一般に流通しているのは、生のミョウバンの結晶を200度で焼いて、水をとばした「焼きミョウバン」がほとんどです。また、焼きミョウバンを水に浸けておくと生ミョウバンに戻ります。
焼きミョウバンでも生ミョウバンでも簡単に腐ることはないので安心です。
舐めると苦みがある
ミョウバンの味は舐めると苦みがあるのが特徴です。ウニを食べたときに「苦い」と感じたことはありませんか?それはウニの形を崩さないためにミョウバンに浸けられていたからです。
舐めても毒性はありません。多量にミョウバンを使うことにより苦みを感じます。
水に溶けると酸性になる
ミョウバンは「硫酸アルミニウム」に「硫酸カリウム」や「硫酸アンモニウム」を合成させたものをいい、純粋な「硫酸アルミニウム」は、水に溶けると加水分解(化合物が水と反応して起こる分解反応のこと)して、酸性になります。
この酸性になる作用が、臭いを抑えてくれるのです。汗をかきアルカリ性になった皮膚はワキガの臭いのもととなる常在菌を繁殖させるのですが、ミョウバンが皮膚を酸性に変えてくれるためワキガの臭いを抑えてくれます。

ワキガに対するミョウバンの効果
皮膚を酸性にして細菌の繁殖を抑制する
ワキガというのは、アポクリン腺から出た汗(汗の中に含まれるたんぱく質・アンモニアなどの成分)が、皮膚の表面にいる常在菌によって分解されると臭いを発生する仕組みになっています。
また、ワキガの臭いのもととなる常在菌は、皮膚がアルカリ性の状態だと繁殖しやすくなります。人はだれでも汗をかきますが、汗をかくと皮膚はアルカリ性になります。ミョウバンはそのアルカリ性の皮膚を酸性にしてくれ、常在菌の繁殖を抑えてくれます。このミョウバンの作用によりいやなワキガの臭いが抑えられるのです。
さらにミョウバンは、抗菌だけでなく殺菌作用、消臭作用もあるので、ワキガの臭いを軽減してくれるのです。
収れん作用で汗の分泌を抑える
ミョウバンにはすぐれた収れん作用もあります。収れん作用とは、臭いのもととなる汗腺を縮める作用です。ミョウバンは汗腺そのものを縮めることによって、汗を出さないようにしてくれる作用があります。汗が出なければ、皮膚がアルカリ性になることも抑えられ、常在菌の繁殖も抑えられます。
ワキガの臭いは、皮膚がアルカリ性になってしまうと発生します。汗をかくと、皮膚がアルカリ性になり、皮膚にいる常在菌が繁殖しやすくなります。ミョウバンの収れん作用は、常在菌の繁殖のもととなる汗の分泌そのものを抑えてくれます。
アンモニアに対する高い消臭力がある
金属には臭いを消してくれるという効果がありますが、ミョウバンも金属なのでその効果があります。ワキガをはじめ、さまざまな臭いを消してくれる中で、とくにアンモニアに対しては高い消臭力をもっています。ワキガの臭いだけにとどまらず、汗をかいたあとのアルカリ性の足の臭いや、アルカリ性のペットの尿などの臭いに対しても高い消臭力を発揮します。

ミョウバンを使ってワキガ臭を抑える方法
わきに直接ミョウバンの粉末を塗り込む
使い方は簡単です。焼きミョウバンかミョウバンをすりつぶした粉末を、直接わきに塗り込みます。ワキガは汗をかき皮膚がアルカリ性になると、常在菌が繁殖し臭いを発生します。ミョウバンの粉末はその臭いを発生させるもととなる汗を抑えて、臭いを防ぐ効果があります。
水に溶かしてわきに直接スプレーする
ミョウバンは水に溶けると酸性になります。常在菌が繁殖しやすいのはアルカリ性のとき。ミョウバンの、皮膚を酸性にするという特性をいかして、ミョウバンを水に溶かした水溶液をつくり、スプレーの容器に入れ直接スプレーすれば、アルカリ性で繁殖していた常在菌が殺菌され臭いが抑えられます。
ミョウバン水をコットンに浸してわきに張り付ける
ミョウバン水をコットンに浸します。そしてそのコットンをしばらくわきに貼り付けることで、水だけが蒸発し、ミョウバンがわきに残ります。それにより、わきの下の皮膚がアルカリ性から弱酸性に保たれ、制汗、殺菌作用を発揮、臭いのもとを断ってくれます。
石鹸と混ぜてワキを洗浄する
ミョウバン水を石鹸と混ぜてわきを洗浄することで、わきの臭いの抑制につながります。わきの皮膚の状態が常在菌が繁殖しやすいアルカリ性から、常在菌を抑制する酸性に変化するからです。ミョウバン水と石鹸を混ぜることは、抗菌・殺菌の効果と洗浄の効果をダブルで同時に得られる、ということでもあります。
お風呂に溶かして入浴剤にする
ミョウバンを入浴剤にし、ワキガの臭いを防止するやりかたもあります。これは体中の臭いのもととなる汗腺(アポクリン腺)の収れんをねらった対策です。汗腺を収れんすると、汗腺が収縮し、汗そのものをかきにくくなり、においの原因を絶つことができます。それにより消臭効果が期待できますし、さらに抗菌・殺菌の効果もあるので、ワキガの消臭だけでなく清潔も保つことが可能です。
ミョウバンの入浴剤の作り方は簡単です。
- 1.市販されているミョウバンを購入します。
- 2.次に1.5リットルのペットボトルに水を入れ、ミョウバンを50グラム入れます。
- 3.白く濁るまでよく振ります。
これで原液のできあがりです。
原液が透明になるまで1~2日放置します。お風呂にお湯をためたら、できあがったミョウバン水を30グラム入れます。これでミョウバン入浴剤のできあがりです。入浴したあとはシャワーで流さないほうが、ミョウバンの消臭効果が長く続きます。
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ミョウバン水の作り方と応用ポイント
1.5リットルのペットボトル容器を洗剤で良く洗う
1.5リットルのペットボトルに、雑菌が入らないようにするためと、中の状態を中性にしておくために洗剤でよく洗うことをおすすめします。ミョウバン水を作るときはペットボトルをよく洗いましょう。
ミョウバン50グラムと水道水1.5リットルをいれてよく振る
ミョウバンは焼きミョウバンでも生ミョウバンでもかまいません。良く洗った1.5リットルのペットボトルにミョウバン50グラムと水道水を入れ、もれないようにふたをして十分に振ります。
溶けきるまで一晩放置して完成
ミョウバンは水に溶けにくい性質のため、最初のうちはしばらく白く濁った状態になります。十分に振ったペットボトルはそのまま一晩放置しておきましょう。翌日、無色透明になっていたらできあがりです。
冷蔵庫で保存した場合は1か月持つ
こうして作ったミョウバン水は、冷蔵庫で保存すれば1カ月は持ちます。もしも新鮮でさらに効果の高いものを求めるならば、1~2週間に1度、新しいミョウバン水をつくるのもよいでしょう。
水の代わりに緑茶を使ってもOK
水道水の代わりに緑茶を使うこともできます。いうなればミョウバン緑茶です。緑茶の成分のひとつに「カテキン」というものがありますが、カテキンにはもともと消臭作用があります。ですので、水道水でつくったミョウバン水もよりも、緑茶でつくるミョウバン水は消臭作用が期待できます。
レモン汁やオレンジオイルを入れてもOK
ミョウバン水にレモン汁やオレンジのエッセンシャルオイルを入れるのも効果的です。レモン汁やオレンジオイルは酸性ですから、さらに高い消臭効果も期待できますし、香りづけの役目もしてくれます。
レモン汁やオレンジオイルといった柑橘の香りはリラックス効果にもすぐれています。
持ち歩くときはスプレーボトルに入れる
外出時などミョウバン水を持ち歩くときは、バッグに入るような小さめのスプレーボトルに入れるのがおすすめです。汗や臭いが気になったときに、いつでもさっと吹きかければいいので、どこにいても臭いケアができます。

ワキガ以外のミョウバン水の活用法
オイリー肌の洗顔に使ってニキビ予防
オイリー肌とは「皮脂が過剰分泌された状態の肌」をいいます。オイリー肌にはニキビの原因となるアクネ菌が含まれています。このアクネ菌は酸に弱い性質をもっているので、肌を酸性にしてくれるミョウバン水がアクネ菌の増殖を予防してくれます。洗顔後のすすぎなどにミョウバン水を使い、ニキビ予防をしましょう。
足に振りかけて足の臭いを予防
足にも汗腺(アポクリン腺)はあり、汗をかきます。足の裏の汗に悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
足に汗をかくと、皮膚がふやけて湿度が高くなります。足の裏にもともと存在する常在菌にとっては、最高の繁殖場所となってしまうことにより、足からも臭いが発生してしまいます。こういった足の臭いをを防ぐのに、抗菌・殺菌・制汗・収れん作用のあるミョウバン水が使えます。
足の裏がサラサラだと気持ちがいいですね。サラサラの状態の足を保つためにミョウバン水を足に振りかけるのもおすすめですよ。
さらに薄めて赤ちゃんの肌荒れ対策
ミョウバン水は汗をかきやすい赤ちゃんの肌荒れ対策にも役立ちます。赤ちゃんの汗が毛穴に詰まってしまい体外に出されないことによりあせもになってしまうのですが、どんな場合にも赤ちゃんにステロイド薬を使いたくないときには、ミョウバン水を薄めたものがとても役に立ちます。
また、汗をかいてアルカリ性になっている赤ちゃんの皮膚を弱酸性にし、赤ちゃんの脂漏性皮膚炎やとびひにも、きついステロイド薬を使わずにミョウバン水を使って予防することができます。
赤ちゃんにはいつも健やかな肌でいてほしいものですね。ミョウバン水を使って肌荒れしやすい赤ちゃんの肌を守りましょう。
洗濯物の消臭剤としてすすぎの時に使う
洗濯物のすすぎの時に酸性のミョウバン水を使うとよいでしょう。
ミョウバン水のもつ消臭効果はもちろんのこと、ミョウバン水には抗菌作用もあるので、洗濯物の菌の繁殖を抑えてくれます。消臭・抗菌のできた洗い上がりの洗濯物は気持ちがいいものです。きっと家族も喜んでくれることでしょう。
頭皮に振りかけて加齢臭の発生を防ぐ
頭皮の加齢臭は、過剰な皮脂の分泌や、皮脂の炎症によって発生してしまいます。ミョウバン水のもつ、収れん作用や消臭作用で頭皮の加齢臭を防ぎましょう。洗髪後の清潔な頭皮にミョウバン水を振りかけるだけで、頭皮が収れんされ皮脂や汗の分泌、加齢集の発生を防いでくれます。
なかなか洗えないペットの消臭
ペット、とくに猫の場合、シャワーを嫌がられることが多いのではないでしょうか?特に自宅内だけで飼っている場合、次第にペット自身の放つアンモニアの臭いが家の中にもこもってしまうことはありませんか?
そんなときには、アルカリ性を酸性に変えるミョウバン水を、おしっこをしてしまった場所などにスプレーしたりして使いましょう。アンモニアの臭いがあっという間に消えるのがわかります。
ただし、猫にはミョウバン水の致死量(1kgあたり5~10g)があるので、おしっこをした場所にスプレーするだけにとどめるなどして気をつけて使用しましょう。

ミョウバンを活用してワキガの臭いを一掃しよう
ワキガの消臭・ニキビの予防・足の消臭・赤ちゃんの肌荒れ・洗濯物の消臭・頭皮の加齢臭の消臭・ペットの消臭など、たくさんの悩みにミョウバン水は役立ちます。
ミョウバンは近くのスーパーや薬局でとても安く手に入り、役に立ちます。ワキガで悩んでいた人も、ミョウバンで臭いの悩みを解決できるのではないでしょうか。
また、ミョウバンは肌荒れした赤ちゃんに薬を使いたくない人にも向いています。洗いあがった洗濯物の臭いが気になる人にも、頭皮の加齢臭を消したい人にも、ペットを自宅で飼っていてアンモニア臭を消したい人にも…。さまざまな悩みにミョウバンを使用して臭いを撃退しましょう。
ミョウバン水のさまざまな活用法を知れば、ワキガの臭いやさまざまないやな臭いをを気にしなくていい生活が送れます。臭いを気にしなくていい生活はどんなにか良いものでしょう。そんな生活は、きっと毎日を今よりもっと輝かせるだけでなく、あなたの人生をも輝かせてくれることでしょう。
ワキガの臭いにはもう悩まされたくない、ワキガの臭いとさよならして日々をここちよくすごすために、ぜひミョウバン水を活用してみましょう。