目次
腕にニキビができる理由
ターンオーバーの乱れ
ニキビといえば一般的には顔のイメージがありますが、実は腕にもできてしまうことがあります。
原因のひとつは、ターンオーバーの乱れ。肌は、大きく分けて「真皮」「表皮」と呼ばれる部分があり、そのうちの表皮は「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4つに分類されています。
最も奥である基底層から作られた細胞が、残り3つの層を通り分裂を繰り返しながら肌表面まで押しあがってきます。その間に細胞は肌を健康的に保つ役割を果たし、最終的には垢となって剥がれ落ちていきます。その周期はおよそ28日。これをターンオーバーと呼びます。
ターンオーバーが乱れているということは、肌の代謝がうまくいっていないということ。加齢や食生活の乱れ、ストレスなど身近なことが理由で、ターンオーバーは乱れやすいのです。
肌の乾燥
顔と同じように、体はどの部位でも乾燥するもの。特に腕は皮脂の分泌が少ない部位なので乾燥しやすいといえます。
そもそも、ターンオーバーが乱れると肌の定期的な生まれ変わりのリズムが狂い、古い角質が溜まってしまうことに。古い角質が蓄積されると化粧水や乳液などスキンケアが浸透しにくくなり、乾燥を招くことになってしまうのです。乾燥によって引き起こされるのは余分な皮脂分泌。必要以上に分泌された皮脂はニキビの原因となってしまうのです。
体の冷え
意外かもしれませんが、体の冷えが原因でニキビができることも。
例えば一年中エアコンの効いた部屋で過ごすことが多い場合は、とても快適ですが乾燥を招きやすい状態といえます。乾燥することにより肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌されてしまうと、毛穴が詰まりニキビとなってしまうことも。
また、冷え性の方も注意が必要です。体が冷えると血管が収縮し、血管が収縮されると血流が悪くなってしまいます。つまり、代謝が下がってしまうということ。代謝が下がるとターンオーバーも乱れやすくなり、ニキビを作りやすい原因となってしまうのです。
シャンプーやボディーソープの洗い残し
お風呂から出るとき、シャンプーやボディソープの洗い残しはありませんか?
シャンプーやボディソープが完全に流れ落ちていないと、付着しているシャンプーなどが毛穴を詰まらせ、ニキビの元となる菌が繁殖しやすい状態に。
特に体を洗ってからシャンプーをする方は、頭を洗い終わったあと、最後に体に流れたシャンプーを落とすため注意して洗い流すようにしてみてくださいね。
シャワーの温度が高すぎる
熱めのシャワーや湯に浸かったあと、肌が痒かったり赤くなっていることはありませんか?それは肌が乾燥している証拠。
シャワーの温度が高すぎる場合もニキビができやすくなってしまいます。理由は、厚いお湯によって肌のバリア機能も流れ落ちてしまい、結果的に肌が乾燥してしまうから。
肌は目には見えない薄い皮脂膜で守られていますが、シャワーの刺激が強すぎてその皮膚膜がはがれてしまうことがあります。皮脂を洗い流す洗顔料などと同じように、お湯が熱すぎると皮膚へのダメージはかなり強いのです。
紫外線に当たりすぎている
紫外線は肌のバリア機能を攻撃します。そうすると肌の角質が厚くなり、肌を守ろうとする働きをするように。しかし、肌を守る働きの半面、古い角質を排出できなくしてしまいターンオーバーを乱れさせてしまう特徴があります。ターンオーバーが乱れると、ニキビができやすい肌になりがち。
また、紫外線を浴び続けると活性酸素が発生します。活性酸素はシミをつくりやすくしてしまう厄介なもの。さらに肌の内側から攻撃してくるのでニキビの炎症を引き起こすこともあります。
衣服が蒸れている
通気性の悪い服だと、汗が渇きづらく衣服が蒸れてしまいます。それもまたニキビができる理由のひとつ。
じっとりとした汗は「アポクリン汗」といい、老廃物や角質などが一緒に排出されるため臭いもあり蒸発しにくく、ベタベタしています。エアコンの使用が日常的になってきた近年では汗をかく習慣が減っているため、こういった溜まった不純物を汗と一緒に排出してしまうのだと考えられています。この不純物がニキビとなってしまうのです。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンは主に「エストロゲン」と「プロゲステロン」という二種類に分類されます。
エストロゲンは皮脂の分泌を抑え潤いやハリを保つ特徴があり、このホルモンが分泌されているときは肌の調子がよくニキビができにくい環境になっています。しかし、プロゲステロンが分泌されているときは皮脂分泌を促す作用があるため、肌環境が悪くなりニキビができやすい・悪化しやすい時期といえます。
女性は生理周期によってホルモンの分泌される時期が異なります。エストロゲンは生理~排卵まで、プロゲステロンは排卵~生理。つまり、体内では肌の調子をよくするエストロゲンと肌の調子を悪くするプロゲステロンが交互に分泌されるのです。
ニキビができないように念入りにケアを行っていても、体内のホルモンバランスによってニキビができやすくなってしまう時期があるということですね。
無理なダイエット
簡単にできるという理由でやりがちなのが食事制限。食事制限をすると体に必要な栄養素が送り込まれない場合もあり、ニキビ予防に必要な栄養素を摂取できない可能性が。また、無理なダイエットでストレスを感じた場合などには肌に影響してきます。
ニキビ予防には、肌の代謝をよくするビタミンA、皮脂の分泌を抑えるビタミンB、ニキビの原因となる菌を予防してくれるビタミンCが大切。そして、肉や魚に含まれるタンパク質も大事です。美肌に重要なコラーゲンなどは、タンパク質から合成されて作られているからです。
ダイエットをする場合は、栄養素を取り入れるサプリメントや運動を取り入れるなどして、ニキビができにくいようにストレスフリーで行うことが一番です。
▼さらに詳しい解説はこちら
それぞれのニキビに合った対策・改善・ケア方法できれいな肌へ

腕のニキビのケア方法
保湿をしっかりする
顔はしっかり保湿をするのに、ボディはほったらかし…ではNG。顔と同じように体も乾燥します。乾燥すると、肌を守るために皮脂が必要以上に分泌されてしまい、ニキビを発生させてしまうことに。
特に入浴後は、お湯に皮脂を流されてしまっているため乾燥しやすい状態であるといえます。ボディクリームをたっぷり塗って保湿をしてあげましょう。
また、寝る前や朝起きたときもなるべく保湿をしてあげることで、乾燥せずニキビ知らずの腕を目指せますよ。
規則正しい食生活
毎日食事をする人間にとって、美味しいものを食べるのは至福のひと時。しかし、腕や顔を含む全身のニキビ対策にはバランスのとれた規則正しい食生活がベストです。ニキビの原因となりやすい食べ物は控えたほうがよいでしょう。
塩分
塩分は体内の水分を奪ってしまう作用があります。塩分の濃い食べ物を食べすぎると体内の水分が排出されていき、肌の乾燥を招いてしまいニキビができやすくなってしまいます。日本では、塩分の摂取量は一日6g未満と推奨されていますが、普段の日本人の食生活は6gを超えている場合が多く摂りすぎだとされています。食事の際には注意してみてください。
糖質
糖質は体の免疫力を低下させてしまいます。免疫力が下がると皮膚が炎症を起こしやすくなるので、ニキビが発生してしまうことが。また糖質には血液をドロドロにする作用があり、十分な栄養が全身の肌に行き渡りにくくなってしまいます。
脂質
脂質は動物性脂肪が多く含まれており、皮脂の分泌を増加させます。さらにコレステロール値を上昇させる作用があり、それにより血行不良になってしまうので角質や皮脂が溜まりニキビができやすい肌に。
ですが、脂質は人間にとって大切な栄養素なので多量に摂取しないように気を付ければ大丈夫です。
体を洗うときは優しく洗う
お風呂で使うボディソープは洗浄力があり、肌の潤いを守ってくれているバリア機能も流れてしまいます。腕にニキビができている場合は低刺激のボディソープがよいでしょう。
また、体はついついゴシゴシ洗ってしまいがち。ニキビは刺激をうけると炎症を起こしやすいので、ボディタオルは使わずに丁寧に泡立てたボディソープを使って手で洗う方法がベスト。

腕ニキビの予防方法
タオルドライの時にこすらない
お風呂上りにタオルで腕を拭くときは、水分をタオルに吸収してもらうという意識で、こすらずに拭くことが大切。お風呂上りは乾燥しやすい状態であり、こすってしまうと必要な皮脂まで取り除いてしまうことがあるので、やさしくおさえるようにしましょう。
寝具や寝巻きは同じものを毎日使わない
ニキビを予防するには毎日使う寝具を清潔にしておくことも重要です。目に見えない皮脂や垢、フケなどで実はとても汚れているので、雑菌が繁殖しやすい環境になっています。雑菌が多くいる場所に直接触れる肌は、ニキビができやすい状態に。
ストレスを溜めない
ストレスを溜めるとホルモンバランスが乱れます。そうすると、皮脂分泌を促す男性ホルモンやノルアドレナリンが多く分泌されるように。
さらに男性ホルモンは肌の角質を厚くし毛穴を収縮するので、角栓や皮脂で毛穴が詰まりやすくなってしまいます。腕は思っているよりデリケートな部分なので、ストレスによってニキビができやすい部位なのです。
ピーリングをする
ピーリングは、ニキビの原因となる余分な角質や皮脂を毛穴の奥から取り除き、肌のターンオーバーを促す効果があります。肌にやさしいAHA(アルファヒドロキシ酸)が配合されているピーリングジェルやピーリング石鹸が多く、ドラッグストアやネット通販で気軽に手に入ります。
普段使用している洗顔料やボディソープよりも刺激が強いので、肌の調子がよいときに週一~二日のスペシャルケアとしておすすめします。

腕のニキビに効くスキンケア
SIAQL シアクルゲルクリーム
美肌に導くコラーゲン・ヒアルロン酸配合。有効成分のグリチルニチン酸2Kが、肌荒れを整えニキビを予防してくれます。サラサラした使用感で、背中や腕、デコルテなど全身に使える優れもの。
Jewel Rain ジュエルレイン
抗菌と炎症予防効果があり、今あるニキビにしっかりアプローチ。さらに保湿力の高いコラーゲンに、肌のハリ・うるおいを保ってくれるヒアルロン酸が配合。女性らしいローズの香り。
クラランス クレームマスヴェルト
オーガニックエキスが配合された、ハリと弾力のある肌に導くマッサージクリーム。二の腕やお腹など気になる部分や全身に使えます。使いやすいなめらかなテクスチャー。
ロクシタン アマンドロイヤルボディセラム
肌のキメを高め、ハリのあるボディに仕上げてくれます。肌の奥の角層まで馴染む、浸透性の高いボディ美容液。ホワイトアーモンドフローラルの香りが癒しを与えてくれます。

腕のニキビに効くプチプラスキンケア
オルビス ボディーローション
背中などの手の届きにくい部位にも、逆さでシュッと使える便利なスプレータイプ。無香料・無着色で肌やさしくケアできます。和漢植物由来成分配合で、ニキビケア&肌荒れ予防の効果が期待できます。
ユースキン ルドー 薬用アクネローション
余分な皮脂を取りながら肌を引き締め、うるおいを与えるヒアルロン酸やダイズエキス(イソフラボン含有)成分配合で、しっかりニキビ予防。体・顔など全身に使用できます。手軽に使えるスプレータイプ。
ジェオマール タラソスクラブ
ジャリジャリの死海の粒塩に、エッセンシャルオイルがブレンドされたスクラブ。美肌力を高めるビタミンEが配合され、つるつるの肌に。
メンターム U20クリーム
保湿力を高める尿素20%配合で、硬くなった肌をやわらくします。肌荒れ改善・代謝アップの成分も。すっと伸ばしやすくベタベタしない、使いやすいクリーム。

後回しにせず毎日コツコツ続けることが大切
継続は力なりという言葉通り、毎日コツコツとケアを続けることでニキビ知らずの健康的な肌になれます。腕を出す季節になってから慌ててケアすることにならないように、常に体と向き合って、肌を大事にしてあげましょう。