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眉毛の黄金バランスのポイント
眉頭→眉山までの長さと、眉山→眉尻までを2対1にする
眉毛の長さと形は、人それぞれの顔の骨格に合わせた「黄金バランス」があります。基本的な眉の長さと形の「黄金バランス」は男女共通です。まずは、ご自身の眉の「黄金バランス」を確認してみましょう。まずは、眉毛を整える時に欠かせない用語のおさらいです。
眉頭:眉毛の鼻側のほうの、始まりの部分。
眉山:眉のカーブの中で一番高いところ。
眉尻:眉毛の耳側のほうの、眉の端の部分。
用語がわかったところで、大手化粧メーカーの資生堂さんが長年研究し提唱している、眉毛のゴールデンバランス理論では、眉頭から眉山への長さを2として、眉山から眉尻への長さが1になるバランスが良いとされています。このゴールデンバランスを守れば、どのような顔立ちにもなじむ眉に仕上がるとのことです。
眉頭は目頭の真上から始まる
眉頭の位置は、基本的には目頭から上に直線を引っ張ったライン上からスタートします。ですが、それよりもやや内側(鼻側)にした方がきれいという説もあります。個人差があると思いますので、是非どちらも試してみて、似合う方を選んでみてくださいね。
眉頭と眉尻を同じ高さにする
眉頭と眉尻の高さは、水平な一直線上がよいと言われています。左右の眉頭の高さを合わせた後、その眉頭の高さに合わせて、眉尻の高さを決めるようにしましょう。
眉尻と目尻と小鼻が一直線になる
眉尻の先端は、小鼻のふくらみの端と、目尻の端を繋いだ直線の延長上にあるとよいとされています。
メイクをする時には、鏡で正面からの顔しか見ていない方が多いと思いますが、実は他人から見られるときには、正面から見られることより、斜めや横から見られることの方が多いものです。眉尻にはある程度の長さが必要なのです。是非、三面鏡や手鏡などを使って、横からのバランスも見ながら、横顔美人を目指してくださいね。
眉山は正面を見た時、黒目の外側から目尻の間になる
▼さらに詳しい解説はこちら
育毛メカニズムとは?長い眉毛を印象の良い眉毛にする整え方

眉毛を整えるアイテム
細かい部分までカットできる眉ハサミ
それでは、眉毛を整えるコツがわかったところで、つぎは眉毛を整えるための道具を準備しましょう。道具もいろいろと種類があり、選ぶポイントがありますので、参考にしてください。
まずは眉ハサミです。このようなハサミを用意します。眉用ハサミは先端が細く、毛を根元からカットしやすいように、先端がカーブしています。カミソリなどと比べて1本ずつでも切ることができるので、失敗が少ないのです。少しずつ形を整えられるため、ベースを整えるには眉用ハサミを使うのがおすすめです。
ちなみに左利きの方は、右利き用のハサミだととても使いにくいと思いますが、左利き用の眉毛ハサミもあります。
眉ハサミの選び方のポイントは、「刃が薄めである」「刃と刃の隙間ができるだけなく、ぴったり重なる」「持ちやすさ」です。
眉毛の毛流れを整えるアイブロウブラシ
次に、アイブロウ(眉)ブラシです。アイブロウブラシの役目は、毛の流れを整え、毛をとかすことです。眉毛のお手入れを始める前には、まずはブラシでしっかりと眉毛をとかしてから眉のカットを始めます。眉毛がしっかりととかされていないと、いざカットという段階で、きれいに長さが揃わなくなってしまうので、注意が必要です。
ブラシの選び方のポイントは、「毛質がやや硬めで、しっかりしている」「ブラシの毛の密度が高い」「持ちやすい」ことです。是非、いろいろなブラシを手に取って、お気に入りの一本を見つけてくださいね。
眉毛の切りすぎを防ぐコーム
次は、眉毛用のコーム(くし)です。眉毛ハサミでカットする際にコームを使うことで、眉毛全体の長さを簡単に、均一に切り揃えることが可能になります。長さの微調整もしやすくなるので、カットの際の必須アイテムと言えるでしょう。
眉用コームを選ぶ時のポイントは、「色が透明、もしくは白」ということと、「コームの形が軽く湾曲していること」です。黒い眉毛が目立つことによって、手入れがしやすく、余計な眉毛の判別がつきやすくなります。
余分な眉毛を抜くツィザー
次に、ツィザー(毛抜き)です。まぶたの毛など、明らかに眉毛から離れている、不要な毛はぬいてしまって大丈夫です。毛の流れに沿って抜くとスムーズで、痛みも少ないでしょう。ただし、くれぐれも抜きすぎには注意です。
ツィザーを選ぶポイントは、「眉専用の、先が斜めに尖っているタイプ」「眉毛のつかみやすさ」です。先が斜めになっているタイプは、短い毛や細い毛も掴みやすいので、ストレスなく使えるでしょう。
無駄な眉毛を剃る電動シェーバー
次に、電動シェーバーです。ないとダメというものではありませんが、あると非常に便利です。広い範囲を手早く処理することができます。通常のカミソリより肌にも優しく、負担をかけません。購入の際は、眉用であるかどうかを必ず確認しましょう。アタッチメントを取り換えることで、顔用シェーバーと眉用とで簡単に切り替えられるものも多くあります。
眉毛を剃るカミソリ
肌への負担を考えると、電動シェーバーのほうがおすすめなのですが、お値段が少し張るのと、お風呂などで処理をしたい場合は、通常のカミソリを使いたいという方も多いと思います。使う際には、まず保護クリームで肌を保護するようにしましょう。特に、肌の弱い方や、刺激で赤みやかゆみが出やすい方は、クリームで保護したうえに、刃に力が入らないように気を付けましょう。
カミソリを選ぶ時には、「眉用である」「カミソリの刃の幅ができるだけ狭いもの」「持ちやすいもの」がポイントになります。カミソリの刃の幅が狭いと、一度に剃る範囲が狭くなるので、万が一失敗した場合に安心です。また、使い捨て用のものを選び、使うたびに捨てて、毎回新しいものを使うことが、安全面衛生面両方から考えると、理想的と言われています。
眉毛の型紙になるテンプレート
どうしても理想的な眉の形がわからない、不器用で眉が上手に描けない…という場合には眉用テンプレートを使うといいでしょう。テンプレートを使って眉を描くことで、毎回ほぼ同じ形の眉を描けるようになります。忙しくて時間がない場合なども安心ですね。テンプレートは色々な種類がありますが、ナチュラルな形を選んでおくと万能に使えて便利です。

眉毛を描くメイクアイテム
眉毛の足りない部分を描くアイブロウペンシル
眉毛のベースをしっかりと整えたら、いよいよ眉毛を描いていきます。ここでは、眉毛を描くためのアイテムをお伝えします。
まずは、アイブロウペンシルを用意します。アイブロウペンシルは、固形の細い芯で眉に色や線を描き足すことができるツールです。削って使う鉛筆型と、芯をくりだして使うタイプがあり、鉛筆タイプは発色がそこまで強くなく、ぼかしやすくナチュラルな仕上がり、くりだしタイプは発色しやすくきりっと立体的な印象に仕上がります。
使い方としては、眉尻を描き足したり、眉毛の薄い部分を描き足す、眉毛を整える前にアウトラインを描くなど多岐にわたります。眉毛を描き足すときには、芯が太いものだと不自然に目立ってしまうので、薄い色で細い芯のものを使うとよいでしょう。
広い範囲に眉毛を描くアイブロウパウダー
アイブロウパウダーは、アイシャドウのように固められた粉末状で、付属のチップやアイブロウブラシを使って眉を描いていきます。パウダーなので、ふんわりとナチュラルな仕上がりになります。アイブロウペンシルでアウトラインを描いた後に、広く内側を埋めるのにも適しています。
アイブロウパウダーを選ぶ時のポイントは、ペンシルと同じく、瞳やヘアカラーの色となじむものを選ぶということです。また、より自然に仕上げるためには、付属の小さなチップやブラシではなく、柄の長いアイブロウブラシ(スクリューではなくアングルブラシ)を使用するとよいでしょう。
眉毛自体に色をつけるアイブロウマスカラ
アイブロウマスカラは、眉毛1本1本に色を付けることができる眉用のマスカラのことです。眉メイクでは仕上げに使い、眉に立体感が出てぐっと洗練された印象になります。眉毛の色は、日本人の場合、通常は黒やこげ茶色をしているので、明るい色のヘアカラーをしている方は、アイブロウマスカラを使って眉の色と髪の色を合わせるようにすると、統一感が出て自然な仕上がりになります。
アイブロウマスカラを選ぶ時のポイントは、まずは前述の通り、ヘアカラーとなじむ色を選ぶこととです。そして、自眉毛の硬さに注目してください。自眉毛の硬さによって、自眉毛が硬めなら固めのテクスチャー、柔らかめならゆるめのものを使うと付けやすく馴染みやすいでしょう。また、眉に色をつける必要はないけれど、メイクもちをよくしたい場合にも、透明色のアイブロウマスカラを使うのがおすすめです。
眉メイクをキープするアイブロウコート
眉を描いた後に塗ると、その状態を1日中キープしてくれるアイテムがアイブロウコートです。見た目は透明なマニキュアのようで、さらさらとした液体です。どうしても皮脂や汗で眉メイクが落ちて、気が付くとマロ眉になってしまっている、という方には必須のアイテムですね。

眉毛の形を整える手順と描き方
眉ラインを整える
それでは、アイテムの準備が整ったところで、最後に眉毛の形の整え方、描き方を解説します。まずは、以下の手順でベースとなる眉ラインを整えましょう。
1.コームで毛流れを整えて指で毛を押し付ける
2.眉ラインからはみ出た毛を眉ハサミでカットする
3.眉下の不要な毛をツィザーで抜く
眉毛の長さを切り揃え、眉ラインを整える過程は、いわば眉メイクの土台作りです。カットするときのハサミの使い方は眉の生えている方に逆らってカットすると、キレイにライン通りにカットすることができます。眉毛は1本切っただけでも印象が大きく変わるので、1本1本慎重に、丁寧に整えていきましょう。
眉毛を描く
1.ペンシルで眉の上ラインを描く→続いて下ラインを描く
2.ラインで囲んだ中身を埋めながらラインをぼかす
3.ブラシで眉頭と眉尻を自然にぼかす
4.パウダーで全体を補正する
5.眉マスカラで毛色や毛流れを整える
土台作りが終わったら、次に眉毛を描いていきます。毛の流れに沿って、眉頭は斜め上方向、眉尻は斜め下方向にブラシやペンシルを動かすと、自然な仕上がりになります。
ペンシルの色は髪色よりワントーン明るい色にする
眉と、ヘアカラーや瞳の色がちぐはぐだと、統一感が出ず、野暮ったい印象になってしまいます。ペンシルの色は、髪色と同系色で、かつ、ワントーン明るい色にすると、悪目立ちせず自然な仕上がりです。

眉毛をキレイな形に整えるコツ
不要な毛を取り除くことを意識する
一通り眉毛メイクの基本知識が身についたところで、より美しくきれいに仕上げるためのコツをご紹介します。
眉のラインを作るときには、地眉をよく観察し、明らかに不要と思われる毛のみを抜いたり剃って取り除くようにします。眉の形を大きく変えようとせず、本来の眉のラインを活かしていくことが、自然な仕上がりのために大切なポイントです。切りすぎて細くなりすぎたり、必要な毛まで抜きすぎてマロ眉になったりしないように気を付けましょう。
眉を動かした時に上がる部分を眉山になるようにする
眉尻はその場所で薄く消えるような感じを意識する
メイクをした状態の時に整える
左右の眉頭の高さと入り方を一緒にする
眉が左右対称だと、それだけで美しいものですが、初めから左右対称な眉を持っている方は多くありません。ですが、左右対称に近づけるためのコツはあり、それは左右の眉頭の高さと入り方を合わせることです。顔の中心にある眉頭の位置が揃っていると、それだけでバランスよく見えます。眉頭の高さを合わせるときは、低い方の眉に合わせるようにすると失敗しにくいです。
眉頭よりも眉尻の位置を下げないようにする
眉尻の位置が、眉頭の位置よりも下がっていると、おどおどと自信がないように見えてしまいます。また、顔の重心が下がることから、頬がたるんで見えたり、フェイスラインが下がって見えることもあります。

眉毛の形による印象の違い
眉山をやや内側寄りにするとソフトな印象になる
眉毛の形を変えることで、がらりと印象を変えることも可能です。TPOに応じて、どのように見られたいかを意識した眉づくりをしてみてくださいね。
まずは、眉山をやや内側寄りにすると、ソフトな印象になります。普段からきつく見られがちな方、優しさや可愛らしさを出したい時におすすめです。
眉山をやや外側寄りにするとキリッとした印象になる
逆に、眉山をやや外側寄りにすると、きりっと凛々しい印象になります。頼りなく見られがちな方、ビジネスシーンなどで好印象を残したい時におすすめです。ただし、いずれの場合も、黒目の外側と目尻の間に眉山を設定するという基本は守るようにしましょう。
眉尻を短めにするとソフトで若々しい印象になる
眉尻は短めにすると、フレッシュで若々しい印象になります。
眉尻を長めにするとキリッと大人っぽい印象になる
逆に、眉尻を長めにすると、きりっと大人っぽく、エレガントなイメージを演出できます。また、眉尻を気持ち長めにすると、顔の余白を埋めることができるので、小顔効果が得られます。

自分で整えるのが難しい時は
眉毛のお手入れからしてくれる専門のサロンに相談する
ここまでは、自宅で自分で眉毛を整えるお話をしてきましたが、自分で整えるのが難しい場合、上手にできない場合は、専門家の力を借りることもおすすめです。
中でも手軽なのは、眉毛専門のサロンを利用することです。それぞれサロンによって施術方法が違うので、自分に合ったサロンを選ぶとよいでしょう。一度プロの手で左右対称に整えてもらってあると、その後の手入れがぐっと楽になります。描き方レクチャーをしてくれるサロンもあるので、初心者の方、上手く描けないという悩みがある方はそういうサロンを選ぶのもよいでしょう。
眉が数年消えないアートメイクサロンに相談する
アートメイクというのは、要するに入れ墨です。針で刺して色素を定着させていくので、クレンジングをしても落ちることはありません。ただし、皮下の浅い部分に入れていくので、数年経てば消えてしまいます。値段は高額になりますが、メイクに時間をかけたくない人、すっぴんになっても安心していたい人にはよいですね。

基本の整え方をマスターして理想の眉ラインに
眉毛は顔の印象を7割左右すると言われる、重要なパーツです。初めは上手にできなくても、繰り返しチャレンジしていくうちに、必ず上達していきます。基本的な整え方・描き方をマスターして、理想の眉ラインを手に入れましょう。