目次
顔のできものの原因
乾燥が皮脂を過剰分泌させる
顔のできものは、お肌の乾燥から生じている場合があります。乾燥と皮脂の過剰分泌はまったく逆のように思われる方もいるかもしれませんが、実は「潤いが不足している」という点で共通しているのです。
皮膚は乾燥すると、肌を守ろうとするために必要以上の皮脂の分泌します。しかし、皮脂の分泌があまりに多すぎると、古くなった皮脂や角質の排出がスムーズに行かずに毛穴が詰まりやすくなってしまうのです。毛穴が詰まってしまうと細菌や汚れが溜まりやすくなり、できものができやすくなります。
スキンケアのやり過ぎで摩擦が発生する
スキンケアのやりすぎも、顔のできものを引き起こす原因となります。意外と気付かずにやっている方が多いのが、ゴシゴシ洗顔。肌の汚れを取ろうと、スクラブなどで必要以上にこすり洗いをする方がいますが、それでは肌に摩擦が生じて傷がつきやすくなってしまいます。
肌に傷がつくと、そこから細菌が侵入しやすくなり、肌荒れやできものが発生しやすくなってしまうので注意しましょう。
整髪料が残る前髪が毛穴に詰まる
ヘアスタイルに欠かせないワックスやヘアスプレーなどの整髪料を毎日使っている方も多いのではないでしょうか。しかし、整髪料が顔のできものを引き起こしている可能性もあるのです。
特に気を付けたいのが前髪に残った整髪料です。整髪料には油分がたくさん使われているので、それが頻繁に肌に触れると毛穴の詰まりを引き起こしてしまいます。毛穴が詰まった部分に皮脂や角質が溜まりやすくなり、できものができやすくなるのです。
ホルモンの影響で肌の水分バランスが乱れる
よく知られているのが、肌荒れとホルモンバランスの関係です。女性ホルモンであるエストロゲンは、肌の角質層にある水分を保つセラミドという細胞間脂質に作用し、肌にうるおいを与えてくれます。つまり、エストロゲンは、美肌作りには欠かせないものといえるのです。
しかしストレスや生理、生活習慣の乱れなどの影響を受け、ホルモンの分泌が正常に働かなくなると、エストロゲンの低下と共にプロゲステロンというホルモンが増加し、皮脂の過剰分泌を招いて肌荒れを引き起こしやすくなります。
睡眠不足で新陳代謝が低下する
睡眠不足も顔のできものを発生させる要因の一つとなりますが、睡眠不足が続いたときに肌の調子が悪くなったり、化粧ノリが悪いと感じたことがある方は多いと思います。睡眠中には、「成長ホルモン」が分泌され、ダメージを受けた肌の修復が行われています。
この「成長ホルモン」は肌のターンオーバーを促し、古くなった角質を剥がして新しい肌へと生まれ変わるのを助けます。睡眠が十分でないと肌のターンオーバーが乱れ、皮質の分泌が過剰になり、毛穴も詰まりやすくなります。
スクワレン過酸化物質が肌を刺激する
皮脂の中には、酸化を起こしやすいスクワレンという成分が含まれており、この物質が肌を刺激してできものを引き起こすこともあります。
スクワレンは、決して肌に悪い物質ではなく、肌を保湿したり滑らかにするという良い面も持っています。しかし、空気に触れたり紫外線に当たると、過酸化物質に変化して肌に炎症を引き起こしてしまうのです。
細胞の過剰生成によりしこりが出来る
同じ場所に繰り返しできものができる場合やできものが長引く場合に、できものが治ってもその跡がしこりになってしまうことがあります。
これは、できものがあった場所にある真皮や皮下組織が、ダメージから回復しようとして過剰に細胞を生産しすぎてしまうためです。作られすぎて余った細胞は盛り上がった形状を取るため、しこりのように見えてしまうのです。
活性酸素よりダメージを受け毛穴を破壊する
活性酸素は、酸素を通じて代謝が行われる過程で発生します。つまり、呼吸をする中で自然に生じてくるものなのです。
活性酸素は、細菌から身体を守るという良い側面もある一方で、増えすぎると肌に刺激を引き起こして毛穴に詰まりを引き起こしたり、毛穴周辺の他の細胞にもダメージを与えて、できものや炎症を長引かせてしまいます。
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顔のスキンケア方法
整髪料や髪を地肌につけない
特におでこや、フェイスライン周辺のできものが気になる方は、整髪料や髪を地肌につけないように工夫しましょう。スタイリング剤が肌に触れることで、毛穴が詰まりやすくなり、できものが悪化してしまうので要注意です。
また、運動をするときや辛い物を食べるときなどは汗をかきやすいので、なるべく整髪料を使わないようにすることが大事です。汗と一緒に整髪料の成分が肌に溶けだしてきて、肌荒れを起こしやすくなります。
ノンシリコンのシャンプーを使用する
シャンプーは、コーティング剤の入っていない、ノンシリコンのシャンプーを使用するようにしましょう。コーティング剤は肌への刺激が強いため、必要な皮脂まで落としてしまい、肌の乾燥を招いてしまう恐れがあります。
特に敏感肌の人の場合、洗い残しのシャンプーが顔に付着してできものを引き起こしている可能性もあります。
洗髪し体を洗ってから洗顔をする
身体を洗う順番は、髪、体、顔の順に行いましょう。髪を最初に洗う理由は、シャンプーやコンディショナーなどの洗い残しが顔や体に付着し、肌荒れが起こるのを防ぐためです。
髪の次に顔を洗うという方は多いかもしれませんが、顔は乾燥が起きやすい場所なので最後に洗いましょう。特に、入浴後は肌の保湿成分が洗い流されて、乾燥が著しくなっています。入浴後は、すぐに化粧水やクリームで保湿をして、お肌に潤いを与えましょう。
ニキビを刺激しないように短時間で洗顔する
洗顔のしすぎはニキビを余計に刺激してしまい、肌を外界から守ったり潤いを保とうとする皮脂膜まで流してしまう可能性があります。また、洗顔のしすぎから起こるのが、肌の乾燥。
肌が乾燥すると、それを補おうとさらに皮脂分泌が盛んになり、ニキビを悪化させてしまいます。洗顔は、ニキビを刺激しないように短時間で済ませましょう。
入浴時にしっかりすすぎをする
入浴時は、シャンプーやリンスの洗い残しがないよう、しっかりすすぎを行いましょう。残った整髪料が肌についてしまうと、肌に刺激を引き起こし、できものを悪化させてしまう原因となります。
また、洗顔の際も、洗顔料が肌に残らないようにしっかりすすぎを行いましょう。特に気を配りたいのが、髪の生え際やあごです。できものが発生しやすい場所なので、入念に洗いましょう。
敏感肌用の化粧水で保湿する
洗顔後のお肌は、とても乾燥しやすくなっています。また、できものがある場合には、肌のバリア機能が低下しているため、刺激性の少ない化粧水でしっかりと保湿しましょう。
アルコールや香料は肌を刺激することがあるのでなるべく避けるようにしたいです。おすすめは、お肌の潤いを保てるセラミド成分の入った化粧水です。
乳液やクリームは必要な量だけ使用する
お肌をしっかり保湿するためには、乳液やクリームを上手に使うことも大事です。乳液やクリームは、化粧水をつけた後1～2分経ってから使用しましょう。その方が肌に浸透しやすくなります。
使用料が多いと肌がベタベタしてしまうので、適量を使用しましょう。こちらも、保湿性の高いセラミド入りのものがおすすめです。
市販のニキビ薬を使用する
しつこい顔のできものには、市販のニキビ薬を使用するのも効果的です。ニキビ薬には、できものの赤みや炎症を抑えたり、アクネ菌を殺菌する効果もあるので、長引くニキビにはおすすめです。
市販のニキビ薬は、皮膚科で処方される薬と比べて効果が弱くなりますが、その分副作用が軽くなるので安心して使えます。使用の際には、洗顔後の清潔な状態で行いましょう。また、化粧水や乳液を塗った後に使用するのが基本です。
日焼け止めは無添加のものを使用する
肌にできものがある状態でも、紫外線対策には気を配りたいもの。特に紫外線を多く浴びると、皮脂の酸化を引き起こし、炎症を悪化させたり色素沈着を引き起こしてしまうので要注意です。
日焼け止め選びの基本は、肌への負担の少ない、無添加のものを選ぶことです。配合成分に、香料や着色料が含まれたものは避けるようにしましょう。
顔のできものにおすすめの洗顔料
ブラックペイント 毛穴を洗う 塗る石鹸 ブラックペイント
24種類のオーガニックオイルとシルクやはちみつ等を含んだ天然素材から作り上げた、ナチュラル志向の石鹸です。肌へやさしく作用し、余分な皮脂まで洗い取ることなく、毛穴に詰まった汚れをしっかりと取ってくれます。敏感肌の方におすすめの石鹸。
ブラックペイント プレミアム ホワイトペイント
無添加、自然志向で、オーガニックな成分だけを取り入れて作った、敏感肌用の石鹸です。これまでの成分に乳酸菌を取り入れ、さらに進化した仕上がりになっています。
成分の善玉菌が肌のバランスを保ち、美肌へと導きます。
アクネバリア 薬用プロテクトウォッシュ
大人ニキビを繰り返す方向けの薬用洗顔料。アクネ菌を抑えたり、ニキビの炎症を和らげる作用があり、お肌のトラブルに悩む方の強い味方。
お肌に必要な潤いを残しながらも、毛穴の汚れをしっかり取り除いてくれます。植物性石鹸ベースで作られており、無添加、無香料、アルコールフリーとお肌にやさしい洗顔フォームです。
キュレル 皮脂トラブルケア泡洗顔料
「セラミドケア」と「皮脂対策」の両方を重ねた泡洗顔料です。皮脂溶解成分が配合されており、過剰な皮脂をしっかり洗い流してくれます。皮脂分泌の多い方だけでなく、乾燥肌、肌荒れしやすい方にも向いています。
泡がきめ細かく、肌の潤いを保ちながら、しっとりと洗いあげます。消炎剤が成分に含まれており、ニキビの赤みや炎症を抑える働きもあります。
顔のできものを予防する方法
朝は水洗顔で皮脂を落とし過ぎない
朝の洗顔は、水洗いだけで十分です。なぜなら、前の晩につけた美容液やクリームでしっかり保湿はされていますし、何よりも眠っている間に分泌された成長ホルモンにより、肌の状態は新しく生まれ変わっているからです。
お肌はキレイで自然な潤いもある状態なのに、洗顔料を使用することはかえって逆効果に。皮脂や保護膜まで洗い流してしまうことになります。
肌自体や肌に触れるものは常に清潔に保つ
できものを予防する基本は、肌や肌に触れる身の回りのものを常に清潔に保つよう心掛けることです。例えば、毎日使っている枕カバーやタオル。一見、キレイに見えても、目に見えない汚れや雑菌が付着していることはよくあります。
三日に一度は交換することがおすすめですが、枕カバーが少なくて頻繁に洗濯していられないという方は、枕を清潔なタオルで巻いて寝るという方法もあります。
また、いつも被っている帽子も、汗で雑菌が繁殖して肌のトラブルを引き起こしている場合もあります。汗をかいたらこまめに拭き取ったり、洗濯できる素材であれば洗濯するなど、清潔を保つように心掛けましょう。
就寝時も髪をくくる
寝ている時に、髪の毛が顔について顔がベタつく…そんな経験はありませんか。髪の毛についた油分や整髪料が顔に触れると、毛穴の詰まりを引き起こしてできものができやすくなってしまいます。また、せっかく塗ったクリームが顔にくっつき、べったりして気持悪いということもあると思います。
就寝時は、頭皮に負担がかからないようにゆるく髪をくくり、髪が顔にかからないようにしましょう。また、頭皮への負担が軽くなるよう、使用するゴムはシュシュなどの柔らかい素材を選びましょう。
22時までに就寝しノンレム睡眠をとる
美肌づくりの鍵は、質の良い睡眠をとることです。そのためには、「肌のゴールデンタイム」と言われる成長ホルモンがたっぷり出る22時までに就寝しましょう。この時間に就寝することで、肌のターンオーバーが促され、翌日のお肌の調子がグンと良くなります。
また、睡眠のパターンは、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が眠っている間に交互に繰り返されますが、寝付いてから最初に訪れる3～4時間の深い睡眠は「ノンレム睡眠」です。この時に、深く熟睡できれば、肌の新陳代謝が活発に行われるので、生活パターンを見直してスーっと寝入りできるようにしましょう。
ビタミンを消費する脂質や糖分を控える
肌のできものを予防するには、脂質や糖分を控えるように気をつけましょう。脂質や糖分の多く入った食べ物は、体内で分解される際にビタミンをたくさん消費してしまいます。ビタミンは、お肌の新陳代謝や美肌づくりには欠かせない栄養素。
ビタミンが不足すると、皮脂をコントロールする力が弱まり、皮脂の分泌が過剰になるなど、肌へ悪い影響を与えてしまいます。毎日、バランスの摂れた食事を三食しっかり摂ることで、甘い物への欲求を和らげるようにしましょう。
適度な運動をして代謝を上げる
適度の運動も、美肌づくりには欠かせない鍵となります。なぜなら、身体を動かすことで血行が良くなり、肌の代謝も良くなるからです。
毎日の生活の中に、軽いジョギングや散歩を取り入れましょう。お気に入りの音楽を聴きながら身体を動かすと、運動もより楽しめるのではないのでしょうか。また、エレベーターを使わずに階段を使ったり、こまめに部屋の掃除をすることもおすすめです。
顔のできもの予防に必要な栄養素
皮膚形成に不可欠なタンパク質
私たちの身体の皮膚、髪の毛、筋肉、爪などは、タンパク質によってできています。いわば、タンパク質は、健康で美しい肌を作るために不可欠な栄養素。
タンパク質が不足すると、ホルモンのバランスが崩れたり免疫力が低下して、肌荒れや、むくみ、皮膚のたるみなどを引き起こします。タンパク質の豊富に含まれた、肉や魚、卵、乳製品、大豆などをしっかり摂りましょう。
ターンオーバーを整えるビタミンC
ビタミンＣは、肌のターンオーバーを整え、肌にハリや潤いを与えたり、メラニンの色素沈着を防ぐ働きをします。また、ビタミンＣには強い抗酸化力があり、活性酸素を取り除いて、肌が酸化してダメージを受けるのを抑える働きを持っています。
ビタミンＣを豊富に含んだ食べものには、緑黄色野菜、レモンやイチゴなどの果物、緑茶などがあります。また、サプリやドリンクからも手軽に摂取することができます。
老化を防ぐDHA
DHAは、血液の循環を良くし、肌に必要な栄養が身体に届くのを助ける役割をしています。また、DHAは、質の良い睡眠とも深い関係があることが報告されており、肌のターンオーバーを高めるには欠かせない栄養素です。
DHAを十分に摂取することで、老化を防ぎ、健康で若々しい肌を保つことができます。DHAは魚にたっぷり含まれていますが、魚が苦手な方はDHAの入ったサプリメントを摂取するのもおすすめです。
皮脂の分泌をコントロールするB2
ビタミンB2は、皮膚や細胞、粘膜を修復したり、皮脂の分泌をコントロールする役割を持っており、健康で潤いのあるお肌を作るには欠かせない栄養素です。
ビタミンB2が不足すると、肌が脂っぽくなったり、逆に乾燥してカサカサになったりとお肌にトラブルが起きやすくなってしまいます。レバーやウナギ、卵にはビタミンB2がたっぷり含まれているので、毎日の食事に取り入れるようにしましょう。
なぜ紫外線対策が必要なのか
ポルフィリンより一重項酸素が発生するため
紫外線対策を行う上で知っておきたいのが、「ポルフィリン」と紫外線の関係です。ニキビや顔のできものを引き起こす菌に「アクネ菌」がありますが、この「アクネ菌」は、皮脂を栄養として食べた後に「ポルフィリン」という物質を排泄します。
この「ポルフィリン」は紫外線を浴びると、「一重項酸素」を発生させるという特徴を持っています。「一重項酸素」は活性酸素の一つで、多く発生すると皮膚に炎症を起こしたり、メラニン色素を促進するなど肌に悪影響を与えてしまうのです。
ポルフィリンを抑えるためにも、紫外線対策をしっかり行うことが大切です。
色素沈着してシミがひどく残るため
紫外線の影響で気になるのは、やはり色素浸着によるシミの形成です。私たちの肌は、紫外線を浴びると「メラニン色素」を生成し、紫外線による炎症を防ごうとします。
紫外線を浴びる量が少なければ、メラニン色素を含んだ表皮細胞は剥がれ落ちて元の健康な肌に戻るのですが、紫外線を浴びる量が多いとメラニン色素の生成が過剰になり、シミやくすみとして肌に残ってしまいます。
一旦、シミやくすみができるとなかなか治らないので、紫外線対策は毎日しっかり行いましょう。
治療よりもまずは予防から心がけよう
顔のできものは、一度できると長引いたり再発することもあるのでやっかいです。できものが出来た後に治療に専念するというよりも、普段の生活習慣やスキンケアを見直し、できものが出来にくい状態を作るように努めましょう。
