目次
顔が赤くなる内的要因
ニキビやそのニキビ跡
ニキビが赤く見えるのは、皮膚が炎症を起こしているからです。炎症が起こると血管が広がり血流量が増え、ニキビとその周辺が赤くなります。顔にいくつもできたり、一度治っても繰り返しできることで、顔が慢性的に赤みを持ってしまいます。その状態がさらに長期間続くと、色素沈着を起こして皮膚そのものが赤くなってしまうのです。
そしてニキビ跡が赤いのは、炎症や傷を治そうと血液が集まってきているからです。血液中に存在する白血球がニキビを癒すためにぎゅっと寄ってくるので、顔に血液が集まります。それが外からだと、顔が真っ赤になって見えるというわけです。
うまれつきや突然できた赤いあざ
あざと言えばたいていは青ですが、赤いあざができることもあります。先天的にある「単純性血管腫」の場合や、どこかにぶつけたりしてできる場合もあります。赤く見える原因は、血管が広がってしまったり、一ヵ所にだけ極端に増えてしまったことです。
顔の赤いシミ
メラニン色素の沈着で発生する茶色のシミとは違い、赤いシミの原因は炎症です。刺激の強いクレンジング剤でのメイク落としや、過度な洗顔、化粧水やクリームをゴシゴシすり込むなど、とにかく肌をこすりすぎていると発生することがあります。間違ったスキンケアを続けていると肌が炎症を起こし、赤いシミになってしまうのです。
肌が薄く血管が見えやすい
肌が赤く見えるのは、血液のせいです。血液は皮膚最上部の表皮の下の層、真皮にある毛細血管に流れています。表皮が薄いとそのすぐ下を流れる血液の色がより鮮明に浮いてしまうため、表皮が厚い人よりは顔が赤く見えてしまいます。とくに表皮が薄いのは鼻や頬で、すぐに赤くなってしまう代表的な場所です。
運動などをして血流が良くなったとき
運動をして交感神経が活性化すると血管が広がります。血流が増えて身体中が熱くなり、肌はすこし赤みが差します。このときとくに顔が赤くなってしまう人は、顔の毛細血管が広がりやすく、また収縮しにくい体質です。広がった毛細血管が、顔を赤く見せます。
お風呂あがりののぼせ
つい長湯してしまいのぼせると、顔が真っ赤になるのはよく経験することでしょう。ではなぜ顔がもっともほてりやすいのか?それは、身体の熱は上へ上へ昇っていく習性があるからです。浴槽に浸かっているのは身体なのに、顔がぽかぽかとのぼせてしまうのは、熱が顔まで昇ってきたことによる現象です。同じ時間だけ湯船に浸かっても赤くなりにくい人もいますが、これは体質によるものです。
緊張などによる赤面症
血液の流れを調節しているのは自律神経です。緊張や恐怖といったストレスにより自律神経のひとつである交感神経が活性化すると、血流に異常が発生し、動悸や血圧の上昇などが起こります。顔が赤くなるのもこうした血流異常の反応の一種で、顔にとくに症状が出やすい人が赤面症と呼ばれます。
アルコールによる刺激
お酒を飲むと、すぐ顔が赤くなる人がいます。アルコールで血行が良くなっているからだと思われがちですが、それは間違いです。実は、アルコールを分解する過程で発生するアセトアルデヒドの毒性に刺激され顔が赤くなっていて、つまりは危険信号です。赤面のほか吐き気や動悸、頭痛、眠気が起こることがあり、アセトアルデヒドの分解能力が低いと起こる、フラッシングという反応です。
分解能力は遺伝子レベルで決まっていて、努力や慣れでどうにかなるものではありません。
肌が乾燥している
乾燥した皮膚は、バリア機能が著しく低下しています。外部からの刺激に極端に弱くなっており、ちょっとしたことですぐに炎症を起こし、顔が赤くなってしまいます。たとえば髪の毛が頬に触れただけでかゆくなる、タオルで拭くとヒリヒリする、など。
炎症のせいで赤く見えるだけの顔を、周囲が「赤くなってる」と指摘すると、自分でも意識してしまい本当の意味で赤面する、という悪循環に陥るケースもあります。
毛細血管が広がっている
血管は、拡張と収縮を繰り返すことで血圧を調整し、血流をコントロールしています。毛細血管が拡張しただけで伸縮しないと、そこで血液は滞留、つまり留まって溜まってしまいます。こうして溜まった血液が表皮を透過し、顔が赤く見えます。
毛細血管が広がったことで顔が赤くなる状態を、「毛細血管拡張症」と呼びます。
皮脂の過剰な分泌
皮脂は肌を守るために必要なものですが、過剰に分泌されると赤みの原因になり得ます。余分な皮脂は肌の上で次第に酸化していき、肌の常在菌と反応することで炎症を起こします。
額や鼻など皮脂分泌が比較的盛んな箇所で起こることが多く、過剰な皮脂が毛穴をふさぎニキビを作ってしまうと、さらに赤みが発生するという悪循環に陥る場合もあります。余計な皮脂を放置すると、顔が赤くなってしまうのです。

顔が赤くなる外的要因
気温の高さからくる日照り
夏の暑い日、血管を広げて熱を放出しようとして、そうでなくても顔は赤くなりがちです。そんなとき、さらに紫外線にさらされると、日焼けする程度では済まない人がいます。「光線過敏性皮膚症」という病気の場合、皮膚が紫外線に対して過剰に反応を示し、炎症を起こして真っ赤になります。体質もありますが、後天的に薬の副反応などで引き起こされることもあります。
ダニなどの虫刺され
気づかないうちに被害にあう虫刺され。顔は手足などの他の部位よりも目立ってしまうため困ります。虫の毒で腫れてしまう場合、アレルギー反応でヒスタミンが分泌されて炎症が起こる場合など、虫の種類によって赤くなる原因はさまざまです。刺されてすぐに症状が出るタイプと、数日後に腫れてくるタイプとがあり、後者は虫刺されだとは分かりにくいことがあります。
かゆみや痛みを生じるかぶれ
かぶれとは、アレルギーの原因物質に触れることで炎症を起こしている状態です。正確には接触皮膚炎と呼び、炎症にかゆみや痛みを伴うことが多い疾患です。とくにかゆみが出るとかきむしってしまうため、肌に傷が付いて炎症がひどくなり、ひどい場合は出血することも。我慢せず早めに医師や薬剤師に相談して治療を始めないと、赤みが悪化してしまうので注意しましょう。

肌の乾燥を悪化させる状況
空気が乾燥している
湿度の低い冬は、肌の乾燥がつらい季節です。目には見えませんが、肌の表面からは常に水分が蒸発し続けています。水分はより乾燥しているほうへ出ていってしまう習性があるので、空気が乾燥していると肌から蒸発する水分は湿度が高いときよりも多くなります。
気温が下がると湿度も下がるため、冬はとくに乾燥対策が必要だというわけです。
食生活の乱れ
暴飲暴食は、肌の乾燥を悪化させます。連日の飲み会などで体内に入ったアルコールや塩分を無害化するためには大量の水分が必要なので、そのぶん肌細胞の水分が減ってしまいます。
また栄養バランスの崩れた食事では、ビタミンやミネラルが不足しがちです。すると肌のターンオーバーがうまく機能しない、肌のハリをキープするコラーゲンの生成が正常に行われないなどの弊害が起こり、肌の乾燥が悪化してしまうのです。
過度のストレス
一見無関係に思われますが、ストレスも乾燥の要因のひとつです。ストレスを感じると、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が阻害されます。エストロゲンはキレイな肌には必須のホルモンで、減少すると潤いやハリ不足に直結します。
さらに、強いストレスを受けると代謝が落ち、体温が下がります。肌の温度が下がるとターンオーバーが乱れ、保湿成分の生成も満足に行えず、保水力が低下してしまい、乾燥が悪化。ストレスは肌にも大ダメージなのです。
急激に加齢が進む
肌が老化すると、バリア機能や保水量が低下します。肌老化が急激に進む原因は、活性酸素です。活性酸素は肌細胞を攻撃して代謝を阻害するため、肌は栄養の吸収と老廃物の排出が正常にできなくなり、老化してしまいます。衰えた肌は乾燥に弱く、放っておくとどんどん悪化していきます。

毛細血管の広がりを悪化させる状況
外気温との気温の変化が大きいとき
季節を問わず、冷暖房により室内の温度と外の気温との差がひらいていると、出入りの連続により血管が拡張と収縮を繰り返し、そのうち弾力を失い、収縮しなくなってしまいます。顔は露出していて気温差の影響を受けやすいため、毛細血管が広がりやすいのです。
薄くなった皮膚が刺激を受けたとき
行き過ぎたスキンケアで皮膚が薄くなって敏感肌になってしまった、というパターンをよく聞きます。ほかにも、ピーリングは角質を剥がしたぶん皮膚が薄くなります。
薄い皮膚は刺激にとても敏感です。自分でも気づかないほどのちょっとした刺激ですぐに傷付き、炎症を起こします。炎症は毛細血管を広げるため、皮膚の薄い敏感肌は血管拡張を起こしやすいといえます。
自律神経が乱れたとき
自律神経とは、自分の意思とは無関係に動く神経のことで、血管の拡張・収縮も自律神経の働きです。ストレスや寒暖差などで自律神経が乱れると、毛細血管の収縮がうまく行われなくなり、広がりが悪化することがあるのです。

顔に赤みがある時のスキンケア
洗浄力の強い洗顔料をやめる
赤みがある肌は、乾燥肌だったり敏感肌だったり、弱っているケースが多いです。刺激による赤いシミの一因にもなり得るので、少なくとも赤みが解決するまでは刺激の強い洗顔料は封印しましょう。
洗浄力の強いクレンジングや洗顔料でないと落とせないメイクも、弱った肌にとってはダメージです。洗顔だけで落ちるくらいの最低限のメイクで過ごし、低刺激で優しさにこだわりのある洗顔料を選ぶようにしてください。
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敏感肌向けのおすすめ洗顔料。優しく丁寧なケアで改善しよう
肌を薄くするピーリングなどをやめる
肌が薄いと血液の色が目立ちます。不要な角質を除去するピーリングは、少なからず肌を薄くします。また肌にとっては刺激になる場合も多々あるので、肌トラブルを避けバリア機能を維持するためにも、赤みがあるときはピーリングはやめておいたほうが無難です。
クリニックで行うピーリングはもちろん、自宅でやるコットンで角質を拭き取るような簡単なセルフケアも、しばらくはやめておきましょう。
プランクトンエキス配合の化粧品を使用する
フランスの地中海で生まれた海洋性のプランクトンエキスは、毛細血管の広がりを改善する効果が期待できます。血管が収縮する力、血管の弾力を回復させることで血流を良くして、溜まった血液を流すことで、顔の赤みを軽減させます。皮脂過剰による赤みには効果が薄いですが、血管拡張が原因の症状には試してみる価値あり。プランクトンエキスが配合されたコスメを、ぜひ探してみてください。
水分と油分を補充する
水分と油分のバランスが崩れると肌のバリア機能が低下し、あらゆる肌トラブルの原因になります。肌の炎症やかゆみも例外ではなく、肌を健やかな状態に保つことで、これらのトラブルを予防できます。肌には保湿だけでなく、油分も同様に補充してあげましょう。
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基本のスキンケアで肌をリセット。ケア方法や基礎化粧品の選び方

毛細血管の広がりを改善する方法
かゆみがある時はかかずに冷やす
毛細血管に血液が集まったことで皮膚にかゆみが出ることがあります。しかし、かきむしってしまうと余計に炎症し、さらに傷が付くと治癒のためにもっと血が集中してしまうので、かいたりこすったりするのは避けましょう。
かゆみの出た部分を水で洗う、あるいはタオルでくるんだ保冷剤などを使って冷やすと、血管の伸縮を促し、血行を改善することができます。顔に溜まった血液を流し、かゆみと赤みを同時に軽減します。
夏は冷房を控え冬は小物で顔を温める
寒暖差を避けると、血管の広がりを抑えられます。血管は暑いときは拡張し、寒いときは収縮しますが、冷房で冷えた室温と猛暑の外気、または暖房で暖かい部屋と冬の外気を行き来していると、血管は開いたり縮んだりを繰り返し、やがて収縮する力が弱くなってきます。
夏の冷房は効き過ぎに注意し、外気との温度差が5℃以内になるように調節しましょう。冬は帽子、イヤーマフ、マフラーなどを活用して、顔を温度差にさらさないよう気を付けてみてください。
ビタミンEを含む食材を摂取する
ビタミンEには、自律神経の乱れを整える作用があります。また血行を良くする効果もあるそうで、毛細血管拡張症による顔の赤みの改善が期待できます。
ビタミンEを多く含む食品には、ひまわり油などの植物油、アーモンドなどのナッツ類、魚、抹茶などがあります。
トコフェロール配合の化粧品を使用する
トコフェロールは天然のビタミンEです。血行を良くして、滞った血流を改善させる効果があると言われます。抗酸化作用が高く、エイジングケアでも注目されています。食事からの摂取が推奨されていますが、化粧品で肌に直接塗布するのも、毛細血管の広がりに有効です。
腹式呼吸をして自律神経を整える
激しい活動やストレスを感じたときに興奮する交感神経を鎮め、自律神経を整えることで、毛細血管の拡張を解消できます。息を吸うときはお腹を膨らませ、吐くと同時にへこませる腹式呼吸は、交感神経の活性化により早く浅くなった呼吸を落ち着けてくれます。ゆっくり息をして、リラックスしましょう。
漢方薬を服用する
血流を良くする漢方に、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、「温経湯(うんけいとう)」、「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」などが知られています。血管が広がったままで血の流れが悪くなっている症状に効果があるとされます。
専門家に相談して、自分の症状に適した漢方を処方してもらいましょう。
温冷法で血管を伸縮する
肌を温める、冷やすを繰り返すことで、血管の伸び縮みを促し、血行改善を狙います。お湯と水を使う方法と、温めたタオルと冷やしたタオルで行う方法がありますが、部屋でくつろぎながらできるタオルがおすすめ。電子レンジでホットタオルを、冷蔵庫で冷たいタオルを作り、交互に顔に当ててみましょう。毛細血管を伸縮させて、広がりを抑えます。
保険適用のレーザー治療
皮膚科での診察の結果、単純性血管腫、苺状血管腫、毛細血管拡張症と診断されると、「ダイレーザー」という機械で行うレーザー治療が保険適用になります。高額な治療もたしかにありますが、治療法はひとつではありません。自分の肌の状態を知るためにも、まずは一度皮膚科を受診してみましょう。

顔の赤みをなくしてメイクを楽しもう
赤みを隠すために厚化粧。赤みを消すためにメイクのカラーも制限あり。そんな我慢をするのはもうやめにしましょう。原因を知りきちんとケアすれば、顔の赤みは改善することが可能です。
ナチュラル感もチークの発色も思いのまま、好きなメイクを思い切り楽しんでみてください。