目次
ワキガの原因
ワキガの原因はアポクリン汗
ワキガは男女関係なく悩んでいる人が多い症状です。なんとも独特なにおいが気にあるワキガですが、大昔は異性を引き付けるフェロモンの役割を果たしており、これはアポクリン腺という汗腺から出る汗のにおいです。
アポクリン腺とは、誰にでもあり、脇の下や耳の中、乳輪などの皮膚の裏側に栗のような形で並んでいます。においの強い人ほど、アポクリン腺の数が多く、においが強い傾向にあります。アポクリン腺の数は人それぞれ、生まれながらに決まっています。一般的には、思春期を迎えるころに最も多くなり、その後老後近づくにつれて徐々に減っていきます。
アポクリン腺から出る汗は普通のサラサラとした汗と違い、白っぽく粘り気があるのが特徴で、アンモニアやタンパク質、脂質、鉄分などが含まれています。それらが常在菌によって分解されることによって、ワキガ独特のにおいを放つのです。
体質的な要因が大きい
ワキガの発症タイミングは人によって違います。大人になってから突然発症する人もいれば、小学生のころから気になっている人もいます。また、性ホルモンが活発になる思春期の頃から出てくることが多いといわれています。
また、ワキガは遺伝しやすく、両親のどちらかがワキガの場合は50パーセントの確率で、両親の両方がワキガ場合は、80パーセントの確率で子供にワキガが遺伝するといわれています。
ストレスがたまっている
ストレスは体臭を強くします。足の裏なども強いストレスを感じると強いにおいを発することがあります。これと同じで、ストレスを感じるとアドレナリンや男性ホルモンが多く分泌されるようになり、汗の量も増えていきます。
ストレスが溜まったときにかく汗は、質が悪く、皮脂が多くべたべたしています。これを油汗ともいいます。油分をたくさん含んだ汗を常在菌が餌にして分解することにより、菌が増殖し、ワキガのにおいがきつくなっていきます。
脂っこいものをよく食べる
食生活もとても重要になってきます。ワキガのにおいを強くするものの中に、植物性油があります。揚げ物などにたっぷりと含まれているものです。肉などは体内で消化がされにくく、腸内で発酵して強いにおいを放ちます。また、バター、マヨネーズ、マーガリンなどにも多く含まれています。
これらを多く取ってしまうと、体に中性脂肪を増やしてしまい、体が酸化しやすくなっていきます。酸化することにより、においの原因菌が増え、結果としておいが強くなってしまいます。また甘いものも注意が必要です。
脇毛の処理を怠っている
脇毛を抜くことは、においを抑える効果があります。脇毛がなくなれば、脇が蒸れることもなくなるため、汗をかきにくくなります。また、脇のにおいが外に分散されるので、においを抑えてくれます。
ただし、抜く際には注意が必要です。ピンセットなどで根元から根こそぎ抜いてしまうと、毛穴にダメージを与えてしまいます。そのダメージがアポクリン腺の働きを活発にしてしまい、かえってワキガが悪化してしまう可能性もあります。そのため、脇毛は抜かずに剃ることをおすすめします。剃ることに抵抗があるという人は、短く切るだけでも効果が期待できます。
太り気味である
太り気味の人もにおいが強くなる傾向があります。ワキガと肥満には直接的な関係はありませんが、太り気味のひとは、汗をかきやすく、肥満が原因で皮下脂肪が増えるとアポクリン腺が活発に動くので、においが強くなります。そのため、ワキガが悪化してしまうことがあります。太り気味の人は、皮下脂肪を減らすように心がけ、アポクリン腺の働きを抑えるようにしましょう。
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ワキガの対処法
脇毛をこまめに剃る
脇毛には、汗のにおいを強くする役割があります。なぜならば、脇毛が脇汗を吸収し、凝縮し、においを外に放ってしまうからです。ワキガのにおいに悩んでいる人は、脇毛を剃り、デオトラントクリームなどを塗るのがおすすめです。脇毛を剃ることで、クリームがしっかりと肌の密着するので、効果がアップします。そして汗やにおいをしっかりと抑えてくれます。
汗をこまめに拭く
汗をそのまま放置しておくと、常在菌がどんどん分解し、においの原因になってしまいます。また、汗が服にどんどん染み込み、服まで異臭を放つようになってしまいます。
汗を拭くことは、ワキガの対策にとても重要なのです。また、汗を拭くときは乾いたタオルですと、表面の汗は拭きとれても、菌などまで取り去ることはできません。濡れタオルやデオトラントシートを使用するのがおすすめです。デオトランドクリームなどを塗る前にひと拭きすると、効果がアップします。
脇を石鹸で洗う
さまざまなにおいが混じって発生するワキガには、毎日脇を清潔に保つことが重要です。脇を石鹸で洗うときは、ナイロンタオルなどでゴシゴシと洗うことは避け、よく泡立ててからくるくるとマッサージするように丁寧に洗いましょう。
ミョウバンや重曹などには、においを抑える成分が配合されているので、さらに効果的ににおいを抑えることができます。
ミョウバンには、消臭効果があります。ミョウバンは、水に溶けると酸性になります。におい菌はアルカリ性を好みますので、皮膚の表面を酸性にすることによって、においが軽減されます。
また、重曹はにおいの元となる醋酸や酪酸を中和しする働きがあるため、それによってにおいが軽減されます。
野菜中心の食事にする
ワキガの予防には、食生活もとても重要となってきます。食生活とアポクリン腺には密接な関係があり、動物性油を大量に摂ってしまうと、アポクリン腺を刺激してしまい、においがきつくなります。そのため、食べ物は野菜、魚を中心にとりましょう。
野菜や魚には、皮膚の新陳代謝を促進し、常在菌の繁殖を防ぐビタミンA、C、E(ホウレンソウ、ピーマン、イチゴ、卵黄、カボチャなど)を中心に、強い抗酸化作用により、においの原因となる過酸化脂質を抑えるポリフェノール、ベータカロチンなどが多く含まれたもの(ニンジン、ニラ、バナナ、レンコン、大豆など)を食べることで、ワキガのにおいを抑えることができます。
嗜好品は控える
お酒と煙草はワキガを強くしてしまいます。煙草を吸うと、煙草のにおいが血液中に溶けだし、汗となって体外に排出されます。また、その汗はにおいのもととなる物質をたくさん含んだべたべたとした質の悪い汗であるため、ワキガは悪化します。
また、アルコールも要注意です。アルコールも煙草のニコチンと同じくアポクリン腺を刺激します。ワキガの人がアルコールを摂取し、突然においがきつくなることもあるようです。
しかし、アルコールやお酒は無理にやめようとすると、ストレスが溜まりやすいので、それもワキガにはよくありません。ストレスを感じないよう、たしなむ程度に留めれば、むしろワキガにはよい影響を与えます。
脇用パッドを利用する
汗をなかなか拭くことができない人は、汗脇パットを利用するとよいでしょう。汗を常に吸収し、サラサラの脇を保つことによって、においを抑えることができます。
汗脇パットは、服に直接貼るタイプと、肌に直接貼るフィルムのようなものがあります。12時間ほど効果が持続しますが、途中で気になったときは貼りかえるとよいでしょう。貼りかえが必要であれば、衣類に貼るタイプよりも脇に直接貼るタイプの方が手間がかからずおすすめです。
ストレスの改善法を見つける
ストレスを軽減することは、ワキガを予防するためにとても必要です。ストレスが溜まると、発汗が促されます。そして、アポクリン腺も刺激されることによって、ワキガのにおいの原因となってしまいます。
そのため、自分なりにストレスを解消する方法を見つけることが重要です。趣味に没頭する、運動してみる、友人と会ってみるなど、自分のための時間を作り、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。
過剰にワキガを意識しない
また、自分がワキガだと過剰に意識してしまうことにより、ストレスを感じて汗の量が増えてしまい、結果においが発生する原因になることもあります。予防策をしっかりと行い、普段は気にしないことよって、余分な汗をかかないよう意識を変えていくことから始めてみましょう。
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病院でのワキガの治療内容
症状が軽ければ処方薬で治る
まだ症状が軽い人であれば、病院で処方される塗り薬などで対処することができます。病院で処方されるクリームには、ワキガの原因菌となるコリネバクテリウム菌の繁殖を抑えてくれ、においの原因ともなる発汗を抑える働きがあります。そして、皮脂のにおいを抑え、脇をあまり乾燥させないのでワキガへの効果が期待できます。医師に相談の上、自分に合ったクリームを処方してもらいましょう。
美容外科なら根本的な治療も
なにをやってもにおいが気になるという人は、思い切って美容外科で根本的な治療をしてしまう方法もあります。ワキガは手術をすることによって、においを軽減したり、治すことができます。
それは、ワキガのにおいの元となるアポクリン腺を手術で切り取ってしまう方法です。脇下の皮膚を1センチメートルほど切開し、アポクリン腺などの汗腺を薄くそぎ取り、縫合して終了です。
熟練の医師に施行してもらえば、リスクも少なく高い効果を得ることができるため、病院選びがとても重要です。また手術痕が残ったり、脇が黒ずんだり、1週間ほど入院の必要がありますので、医師と相談をしたうえでよく検討をしましょう。
ワキガに手術は保険の適応になるのか
「ワキガの治療費って高そう」と思いがちですが、実は施術には保険が適応される場合があります。一般的な手術である剪除法は保険を適用しなければ30万円以上かかりますが、保険を使えば3万円から5万円で済みます。
保険を適用するかしないかは病院によって違いますので、病院を選ぶ際に、保険を適用している場所を選ぶようにしましょう。美容外科や美容クリニックなどでは、ワキガ手術を自由診療(保険の適用がされない診療)として行う病院もあるため、受診前に手術の値段や保険適用について確認しておくと安心です。
ワキガはうつるのか
ワキガが水虫のように人から人へ感染するようなことはありません。しかし、ワキガの人が使ったタオルや衣類を使用することによって、雑菌などがつき、同じにおいがしてしまうことがあります。うつったのかと不安になるかもしれませんが、一時的なものですので、お風呂などで洗い流せば心配はありません。
ワキガ対策におすすめの制汗剤
リフレア 薬用メンソレータムリフレア デオドラントクリーム
脇の汗やにおいに本気で応えるために開発されました。ダブルの殺菌成分ベンザルコニウム塩化物、イソプロピルメチルフェノールがにおいのもとに密着し、原因菌を根本から殺菌します。また、抑汗成分が汗で流れるのを防ぎ、清涼剤配合でスーッをしたやわやかな使い心地です。クリームは少量でよく伸びるのでコスパ重視の人にもおすすめです。
Ban 薬用デオドラントロールオン 高濃度ミルキータイプ
ロールオンタイプなので、直接肌に塗ることができしっかりと密着させ、防臭することができます。殺菌成分と抑汗成分のダブルの配合でにおいを元から予防し、効果が長持ちまします。メントール誘導体を配合しているので、速乾性があり、暑い夏でも気持ちいい、ひんやりと冷たい使い心地です。無香料なので場所を選ばず使用できます。
エージーデオ24 デオドラントスティック Na (無香料)
銀含有アパタイト(さらさらパウダー)・ヒアルロン酸パウダー(保湿)配合でいつでもサラサラのにおいケアができます。べたつかないスティックタイプで、有効成分であるIPMP(イソプロピルメチルフェノール)が肌にピタっと密着して原因菌を予防します。24時間いつでも快適な脇ケアができます。
デオクリスタル ヴェルダン
ロングセラーのデオトラントストーン。古代の人々が、体のデオトラントとして利用したといわれる、天然のアルム石を使用しています。強力なきゅうれん作用が毛穴を引き締め、発汗を抑えます。またにおいの原因となるバクテリアの発育や活動を弱め、においをもとから抑えていきます。
デオラボ ミョウバン配合デオラボクリーム
植物天然エキス、ミョウバン、緑茶エキス、サリチル酸ナトリウムのパワーで、においの原因菌を根こそぎ99.999パーセント殺菌します。加齢臭にも効果的です。デオトラント専門の会社だから作れた、お肌にやさしく、やわらかいクリームですので、堅くて塗りづらく、白浮きしてしまうということもありません。一日をすっきりと過ごせます。
ワキガとうまく付き合える方法を見つけよう
においが気になってなんとなくブルーになってしまう日も、清潔さを保ち、においを予防する商品を上手に利用すれば、においはある程度抑えることができます。あまりストレスを溜め込まず、毎日元気に過ごすことが、わきがと上手に付き合うためのコツです。