ドライアイ対策にヒアルロン酸の目薬。使用方法と注意点について

2017.08.04

ドライアイ対策にヒアルロン酸の目薬。使用方法と注意点について

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NADECICA編集部
NADECICA編集部

スマートフォンやパソコンは、私たちの生活に欠かせないものになりました。長時間画面を見続けている生活で、疲れ目や、目が乾燥などの悩みを持つ方も多いです。目の乾燥にはヒアルロン酸目薬がよいとされます。正しく使用してドライアイを防ぎましょう。

INDEX

目次

     

    ヒアルロン酸の目に与える役割と特徴

    保湿力が高く目に潤いを与える

    目の大部分を形成している「硝子体(しょうしたい)」はヒアルロン酸でできています。硝子体は水晶体の後ろにあるゼリー状の組織。網膜を衝撃から守るクッションの役割や、眼球の形もヒアルロン酸のおかげで保つことができます。目に潤いを与え乾燥から守り、目の表面の汚れを落とし、細菌から目を守る役割もあります。

    年齢を重ねるごとに減少していく

    ヒアルロン酸は、私たちの体の関節や目、脳や血管などに存在します。そのほかに、ヒアルロン酸は1gで水6Lをためるほどの水分保持力があります。また、粘性の高い成分で細胞同士を結び付ける役割を果たしています。体内にあるヒアルロン酸は年齢とともに減少。ヒアルロン酸は分子が大きく、体に吸収されにくく、熱にも弱い性質があります。

    乾燥対策に有効な目薬の機能

    保湿力の高いヒアルロン酸を配合

    ヒアルロン酸1gで6Lの水をためることができるほど保湿力が高いヒアルロン酸。粘性もあるので、涙液を保持する作用もあります。目薬の主成分としてヒアルロン酸を配合することで、ドライアイの対策として効果に期待。ヒアルロン酸はもともと、人が持っている物質なので、副作用の心配もほぼありません。ヒアルロン酸を配合した目薬を点眼することで、目の表面の乾燥が改善され、傷ついた目の表面が修復されます。

    涙に近い人口涙液を成分にしている

    人の涙に似せて作られている人工涙液タイプ。涙が少ない、目が乾燥するなどの症状の緩和に有効です。防腐剤は無添加なのでコンタクトレンズ装用時の異物感にも使用できます。

    目が疲れて充血している時は、血管がいつもよりも太く流れている状態です。体の自然治癒力で、血管を太くし充血させることにより、目の疲労回復をさせます。血管収縮剤は血管を一時的に細くするので、充血は改善します。しかし、疲れた目には栄養として血液が必要なので血管が太くなります。これを繰り返していると、充血したままの目になります。

    できれば防腐剤が入っていない

    目薬の防腐剤として使われるのは、ホウ酸、パラベン、ベンザルコニウム塩化物など。防腐剤フリーと記載されていてもホウ酸などはごく微量ですが使用されています。

    涙は油層、涙液層、ムチン層の3層構造。防腐剤には、洗剤の界面活性剤と同じ作用があり、外側の油層を防腐剤は壊してしまいます。油層は涙の蒸発を防ぐ働きをしますが、防腐剤が付着することで油層が破壊され、涙が蒸発しドライアイに。そのほか、細胞がこわれやすくなり、防腐剤が目に残っている状態でまばたきをすると角膜を傷つけることもあります。できれば防腐剤フリーの目薬を使用しましょう。

    ヒアルロン酸目薬の特徴と効果

    角膜の傷を修復して乾燥を和らげる

    ヒアルロン酸目薬は主成分のヒアルロン酸が水分を保つことで乾燥を改善し、目の表面を保護し、乾燥することによりできた細かい角膜の傷を修復する作用があります。ヒアルロン酸に涙を出す効果はありませんが、目の水分を保つことができるので、ドライアイの症状の改善に効果が期待できます。

    涙を吸収して目の潤いを保つ

    ドライアイは目全体が、乾燥するわけではありません。「ドライスポット」という点がいくつか現れることで乾燥します。ヒアルロン酸目薬を点すと、ヒアルロン酸が涙を吸収することで、ドライスポットへ水分が送り込まれ目の潤いが保たれます。涙が目の表面にあることで、水分が維持され目の表面が傷つかなくなり、細菌やごみも付着しなくなります。そのほかに角膜の傷の修復する作用もあります。

    人工涙液より潤いが約3時間持続する

    ヒアルロン酸の目薬はうるおいが約3時間持続します。人口涙液は涙に近い成分で、不足している涙液を補充するためのもの。軽度のドライアイには効果があります。一方、ヒアルロン酸は、角膜の涙を安定化させることで涙を目の表面に保ち、うるおいが持続します

    ヒアルロン酸目薬の副作用と対処

    目がかゆくなることがある

    目薬に使用されるのはヒアルロン酸ナトリウム。副作用はほとんどありません。ごくまれに目がかゆくなる副作用がでることがあります。一時的な場合が多く、長期間続くものではありません。しかしごくまれに、ヒアルロン酸にアレルギー反応を起こしている可能性が考えられます。ただちに、使用を中止し医療機関の診察を受けましょう。

    目が赤くなり結膜の炎症を起こす

    ドライアイの方は、角膜の表面に細かい傷があります。この傷があることで点眼すると目が赤くなる場合があります。そのほかに、アレルギー反応で目が赤くなり、まぶたが腫れるなどの炎症を起こす場合があります。この場合は、使用を中止し、炎症を抑えるための治療をします。

    成分に反応して目が刺激を感じる

    目の表面に傷や炎症を起こしていたりすると、目薬がしみる場合があります。時間がたてば収まるので、気にせずに使用する方もいますが、しみることで涙が流れドライアイを悪化させる可能性があります。

    ドライアイの状態の場合、目の表面には細かい傷がついています。目薬を点すことにより、細かい傷に目薬がはいるのでしみてしまいます。また、防腐剤を配合した目薬は、目の表面にある油層を洗い流すので角膜が傷つき、目薬がしみるようになります。

    まぶたの皮膚がはれる眼瞼炎を起こす

    目薬の成分に反応し、かぶれてしまうことがあります。アレルギー反応と考えられるので、使用を中止します。そのほかに、目薬でまぶたが濡れてしまい、細菌が増殖。まぶたの皮膚がはれてしまうことがあります。このような症状がでたらすぐに医療機関に相談しましょう。

    違和感を感じたら使用を中止して様子を見る

    人の体にある物質なので、副作用はほとんどありません。しみる、かゆみがあるなどの症状は、一時的なものがほとんどです。しかし、ヒアルロン酸目薬を使用することで、強く痛む、かゆみがひどいなどの違和感が長期間続く場合は、すぐに使用を中止して医療機関で相談することをおすすめします。目薬を変える必要があるかも知れません。診察の際は、必ず使用している目薬を持参しましょう。

    ヒアルロン酸目薬で効果が出ない可能性と対応

    ヒアルロン酸が捕まえる涙がない

    ドライアイで涙の量が少ない方は、ヒアルロン酸の目薬を点しても効果をあまり期待できません。ヒアルロン酸目薬は、涙などの水分を捕まえて潤いを保つ効果があります。ドライアイの場合、ヒアルロン酸目薬が、少ない水分を捕まえ奪ってしまうので、かえって目は乾燥してしまいます。

    ヒアルロン酸が涙を吸い込み乾燥を感じてしまう

    ドライアイの症状がひどい方は、目に涙などの水分がない状態です。ただでさえ涙の量が少ないのに、ヒアルロン酸の目薬を使用することで、ヒアルロン酸が涙などの水分を吸い込んでしまいます。その結果、さらに乾燥を感じてしまい、悪化することもあるので注意しましょう。

    ヒアルロン酸の濃度を高いものに変える

    ヒアルロン酸の濃度が0.1%の点眼薬を使用していても、ドライアイの症状が重い場合は効き目が期待できません。ヒアルロン酸の濃度が濃い0.3%の点眼薬に変更することをおすすめします。0.3%の点眼薬は、ヒアルロン酸の量が多いのでドライアイの改善に効果を期待できます。

    乾燥対策に特化した目薬を使用する

    複数の目薬を使用する場合、点す順番を確認することが必要です。点眼剤は5種類あり、順番としては、水性点眼薬、懸濁性点眼薬、油性点眼薬、ゲル化する点眼薬、眼軟膏。

    水性点眼薬

    水に溶けやすい、水溶液のなかで安定性の高い目薬。ヒアルロン酸の目薬は水溶性点眼薬になります。

    懸濁性眼薬

    水に溶けにくく、水溶液の中で安定の目薬。吸収が遅いので、水性点眼薬の後に点します。

    油性点眼薬

    水に溶けにくく、水溶液の中で溶けにくい目薬。水をはじく性質があるので、ほかの目薬の後に点します。

    ゲル化する点眼薬

    しばらく眼の表面に留まることで作用が持続。

    眼軟膏

    長い時間留まり、水をはじく性質があるので最後に使用します.

    同じタイプの目薬を処方されているのなら、一番効果がでて欲しい目薬を最後に点します。ほかの目薬で、眼から目薬が流れ、効果が薄まらないようにします。

     

    ヒアルロン酸目薬を使用の際理解しておくポイント

    レンズの上から点眼するときは防腐剤フリーを使用する

    ヒアルロン酸そのものは配合されていても、コンタクトレンズに悪影響は与えません。問題なのは防腐剤。とくにソフトコンタクトは防腐剤に弱く、ベンザルコニウム塩化物はレンズを変形させ、角膜を傷つけるなどの悪影響を及ぼすことも。防腐剤フリーの目薬も多く市販されているので、できれば防腐剤フリーの目薬を選ぶようにしましょう。

    目にヒアルロン酸の効果が得られるのは目薬のみである

    化粧品に含まれることが多い、ヒアルロン酸。食事からの摂取となりますが、ヒアルロン酸を含む食品は、ニワトリのトサカ、ニワトリの軟骨、手羽、魚の目、豚足など日常的に食べることが難しい食品が多く、サプリメントで補給。サプリメントを選ぶときは、加工方法も確認しましょう。加熱している場合、大量に安く生産できますが保湿効果は期待できません。

    ただし、食事からの摂取で効果が得られるのは肌や関節。目に効果があらわれることはなく、目薬での摂取以外の代用はできません。

     

     

    ヒアルロン酸目薬の主な種類

    涙を保持し安定させて乾燥を防ぐヒアレイン点眼液

    1ml1g入ったヒアルロン酸ナトリウム0.1%のタイプと、1ml3g入った0.3%タイプがあります。目の傷を治す効果と目の水分を保持し、ドライアイの改善に効果が期待できます。防腐剤にベンザルコニウム塩化剤が使われているので、ソフトコンタクトレンズ使用時の点眼は避けましょう。

    ?1回使い切りタイプのヒアレインミニ点眼液

    1回分の薬液を詰めたタイプの点眼液。0.1%と0.3%の2種類があります。防腐剤であるベンザルコニウム塩化剤を含んでいないので、ソフトコンタクトレンズを装用しているときでも点眼できます。ヒアレイン点眼液との違いは、使用する際は開封したとき、容器の破片が薬剤に入る可能性があるため最初に1滴2滴は捨てなければならないことと、1回使い切りなので使ったら、残りがあっても捨てること。

    防腐剤不使用のヒアルロン酸ナトリウムPF点眼液0.1%

    角膜の傷を治す効果とともに、目の乾燥を防止します。ヒアレイン点眼液のジェネリック医薬品。PFデラミ容器という特殊な硬い容器に入っているため防腐剤無添加。製造メーカーの株式会社日本点眼薬研究所によると、コンタクトレンズを使用したまま点眼するのではなく、基本的にはコンタクトレンズを外してからの点眼を推奨しています。

    しかし、医師によってはコンタクトレンズをしたままの使用を、認める場合もあるので、使用方法について医師に確認する必要があります。

    市販で購入できるティアーレw

    防腐剤不使用で人工涙液タイプです。1回使い切りタイプで、使用する際は容器の上部を切って使用します。眼科で処方されるヒアルロン酸目薬を市販の製品にしました。ヒアルロン酸ナトリウムのほかに、ヒプロメロースを配合しています。防腐剤フリーなので、コンタクトレンズの装着液としても、ドライアイ対策としても使用できます。

     

    眼科処方と市販で買えるヒアルロン酸目薬の違い

    眼科の目薬は有効成分としてヒアルロン酸の表記がある

    医療機関では、主成分の名前を一般名とよび、ヒアルロン酸を配合した点眼液の主成分の名前は「ヒアルロン酸ナトリウム」。眼科で、ドライアイに処方される目薬の一般名は「ヒアルロン酸ナトリウム液」と有効成分として表記されています。市販のヒアルロン酸目薬とは違い、ヒアルロン酸の配合量が多くドライアイの改善、角膜の傷の修復を促すために処方されます。

    また、ドライアイにもタイプがあり、それぞれ使用される薬が違う場合があります。ヒアルロン酸配合の目薬でも改善されない場合は、目の粘膜を保護する「ムチン」を分泌するための目薬、ムコスタ点眼液とジクアス点眼液のどちらかが処方されます。

    市販の目薬は添加物としてヒアルロン酸が含まれる

    市販のヒアルロン酸を含む目薬は、配合量が眼科で処方される目薬よりも少なく、目薬の液剤にとろみをつけるための添加剤として含まれています。眼科で処方される目薬と違い、有効成分として配合されているわけではないので効果は期待できません。

    目薬の正しい点し方と使用ポイント

    小見出し:目薬を点す

    1.手を洗って清潔な状態にする

    目薬を手についている雑菌から守るため、必ず石鹸で手や爪を洗い清潔な状態にしましょう。容器や容器の先端に、手で触ってしまうと目薬が細菌で汚染されてしまいます。目の周りも、きれいにしておくとさらによいでしょう。

    2.下まぶたを軽く引いてそこに目薬を落とす感覚で点す

    目薬の容器を持たない手で下まぶたを軽く引き、下まぶたに点す感覚で目薬を点します。まつげや目に目薬の先端を付けないように注意が必要です。まつげや涙液も雑菌が付着されていることもあるので、目薬を清潔に保つためにも気をつけてください。

    3.目を軽く閉じて目頭を押さえる

    目薬を点した後、パチパチとまばたきはしません。まばたきをすると、目の表面の涙と混じり目頭の奥から鼻を通って、のどに流れ体内に吸収されてしまいます。体内に吸収された薬剤は体に悪影響を及ぼすこともあります。軽く目頭を押さえ、目薬の成分を浸透させます。押さえる時間は1分から5分間くらいがいいでしょう。

    目薬の先端部に触れないよう使用する

    開封前の目薬は無菌の状態です。目薬の容器内の細菌の増殖を防止するためにも、目薬の先端部分は手で触れないようにします。そのほか、まつ毛や角膜そのものに容器の先端が触れないようにします。まつ毛や角膜に、細菌やごみが付着していることがあり、薬液が汚染されるのを防ぐためです。

    目薬は繰り返し使用することが多いため取扱いには注意が必要です。特に容器の先端は清潔に保ち、キャップから細菌が容器に移ることがないよう、点眼時のキャップの置き場所にも注意をしましょう。

    開封後の使用期間は1か月程度にとどめる

    目薬の使用期限は、開封前のものです。開封後の使用は1か月で使い切るようにします。薬剤の中ににごりや浮遊物がある場合、細菌に汚染されていますので使用はすぐに中止しましょう。防腐剤の入った目薬も、開封した後は効果を保つことは難しいです。

    防腐剤は開封する前の保存期間を長くするために含まれているものです。目薬は、使用上の用法と用量を守れば市販の目薬でも、1か月で使い切ることができるように計算された用量で販売されています。

    1回の点眼では一滴0.05ml程度にする

    目薬の1回の点眼量は一滴で充分です。二滴以上は点しても効果がありません。目薬を点した後、口の中を目薬の成分が流れていくような経験があるかもしれません。目薬は一滴以上点しても、眼の外に流れるか、鼻の鼻涙管を通り消火器官に流れてしまいます。

    強い作用を持つ目薬の場合、全身に副作用がでてしまうことがあるからです。目に入ったごみを洗い流す目薬は、たくさん点眼してもいいですが、通常の目薬は一滴で効果があります。

    目薬を複数使用する時点す間隔を5分以上あける

    ヒアルロン酸の配合された目薬とほかの目薬を使用する場合、間隔は5分以上あけましょう。点眼後、ほかの目薬をすぐに使用すると薬の成分が流されてしまいます。また、目薬は点してから5分ぐらいで目に浸透します。これは、涙が5分から6分で入れ替わるからです。

    また、就寝前に目薬を点すことも避けましょう。横になることで起きている時より、涙がとどまる時間が長くなります。薬の成分も目の中で長くとどまることで、目への刺激になる可能性があります。

    ヒアルロン酸目薬の効果をうまく利用して乾燥を防ぐ

    ヒアルロン酸目薬は副作用も少なく、ドライアイ対策には効果が期待できます。ドライアイのタイプも数種類あり、医師の診断を受けて、治療薬としてのヒアルロン酸目薬を使用することが、ドライアイの軽減には一番よい方法です。しかし、なかなかその時間が取れない方は、市販の目薬でも防腐剤フリーの目薬などを選び、正しい点眼方法で使用すれば目の不快感、ドライアイも軽減される事でしょう。

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