目次
生命維持に大切な基礎代謝
動かなくても消費する
人は誰でも、生きている以上エネルギーを発して生活をしています。動かなくてもカロリーは消費するものなので、カロリーを摂取しないと生きていくことはできません。
成人の1日に必要なカロリーは、1300から1500キロカロリーで、この数値を大きく上回ると太りやすくなり、下回ると低血圧や貧血などの症状が現れてきます。1日に必要な摂取カロリーを守る事で、健康を維持しやすくなります。
エネルギー消費の70%を占める
消費エネルギーの70%は、生命維持に欠かせない大切な役割を果たしています。体温調節や何気なく行っている呼吸、体の臓器を動かし、脳や骨格筋を働かせるために大切なエネルギーとされています。
年齢や性別、体格や基礎代謝量は個人差があり、基礎代謝が低い人はこのような生命維持に欠かせない働きが弱まっている証拠でもあります。基礎代謝を上げることで身体が正常に働くようになるので、代謝が低くならないように生活を心がけましょう。
活動代謝と食事誘導性熱代謝について
生活活動代謝は、普段体を動かすために消費されるエネルギーのことで、食事誘導性体熱生産は、食べたものを消化吸収するときに消費されるエネルギーのことをいいます。
カロリーを気にされている方は、低カロリーのものを選んで食することも大切ですが、1日に必要な摂取カロリーより低くなると、ダイエット効果も薄く体調を崩しやすくなるのです。
基礎代謝の上げ方
筋トレなどの運動
筋肉は、脂肪がないと作り出すことができません。筋トレを行うことで脂肪燃焼率を上げることができ、血行が促進されていきます。呼吸をしながら行うことで、血行促進効果がより活性化され、新陳代謝が促されます。
適度に筋力をつけることで、体を支えやすくなり疲れにくい体へと導きます。適度な筋力があることで痩せやすくなり、冷え性やむくみ症状も改善され、健康維持のためにも筋トレを行うことをおすすめします。
食事による栄養摂取
バランスのよい食事を摂ることで新陳代謝を高めることができます。とくにビタミンB群が豊富に含まれる野菜や、豚肉、レバー、魚類は日ごろから摂りいれたい栄養素が含まれています。
体内にためておくことができないので、日々摂取することが大切になります。もちろん、他の食材や季節の旬な食材などを含め、栄養バランスを考えて飽きないように工夫しながら摂取していきましょう。
生活習慣の改善
生活習慣を見直し改善させることで、滞っていた代謝を高める効果があります。不規則な生活をしていると、睡眠をしっかりとることができず、ホルモンバランスも乱れる傾向があり、代謝は低くなりがちです。
規則正しい生活を意識することで、生活リズムが整い健康への意識も高めることができます。たばこはできるだけ吸わないようにして、お酒もたしなむ程度にしましょう。生活習慣が改善することで、代謝アップへとつながります。
内臓機能の改善
代謝を上げるためには、腸内環境が正常でなければなりません。腸内環境を整えることで、体に溜められた毒素を排泄することができます。腸内環境が正常でないと、宿便が溜まり体中に老廃物が蓄積されやすくなります。
腸内環境を改善させるには、発酵食品を摂取し、体を冷やさず温めることも対策になります。普段の飲み物も冷たく糖質のあるものではなく、温かい飲み物が理想的です。暑い季節には、冷たくても身体を温める作用があるほうじ茶などがおすすめです。
体を温める
冷えは、体の代謝を低下させるだけではなく、健康的な体本来の機能も低下させてしまいます。冷えやむくみの症状が現れやすく、血行が悪くなるので疲れやすく老化が進みます。
体を温めることで、血行が促進されて疲れにくく、体の機能も正常に働くようになるのです。体を温める方法はいろいろありますが、体の外側からと内側から温める方法を知っておくと、季節に応じで対策を取ることができます。
睡眠時間をしっかりとる
睡眠をしっかりとることで、身体本来の機能を維持し、体のめぐりや循環機能を安定させることができます。自律神経を安定させ、脳を休ませることができるので、仮眠ではなく深い睡眠状態ができるように、まとまった時間、睡眠をとるようにしましょう。
日中寝るのではなく、夜眠ることで交感神経と副交感神経のメリハリも正常になり、疲れにくい体へと導き代謝もアップしていきます。
▼さらに詳しい解説はこちら
基礎代謝を上げるダイエット。食事法と運動を組合わせて結果を出す
基礎代謝を上げる効果の高い筋肉
胸の上部分の大胸筋
胸の大胸筋を鍛えると、基礎代謝を上がりやすくなるだけではなく、バストアップにもつながります。心臓部分に近いため、呼吸を止めずに行うとやわらかい筋肉をつけることができ、比較的すぐに筋力アップできる部分です。
両手を胸の前に合わせワキを高く上げて、両手を強く押し合う動作をするだけでも、筋力アップをすることができます。上半身を美しく見せるために必要な筋肉でもあるので、代謝とスタイルの改善がしたい方におすすめです。
背中にある広背筋
背中の広背筋は、よい姿勢を保つために必要な筋肉です。背骨を正しい位置に支えるために大切な筋肉でもあり、衰えてしまうと姿勢が悪くなり、内臓機能の低下につながり代謝も悪くなります。
背中は内臓を支えている部分でもあり、広い背中筋は背骨と内臓を安定させる大切な筋力です。広背筋を鍛えることで背筋がよくなり、代謝アップ効果が高まることで内臓の働きもよくなります。
腰を支える腹筋
腰を支える腹筋を鍛えることで、骨盤を正しい位置へと導き安定させ、腸内環境が改善されやすくなります。腹筋を鍛えるとウエストがほっそりとして、代謝アップだけではなく美しいボディラインをキープできることにつながります。
また、おなか周りに脂肪がつきにくく、動きやすくなるので疲れにくくなります。腹筋は鍛えやすい部分ですが、一気に鍛えるのではなく少しずつ筋力アップをしていきましょう。
お尻の大部分の大殿筋
お尻の大殿筋は脂肪がつきやすい部分で、普段から表面が冷たくなっている方は多いです。大殿筋を鍛えることで、脂肪がつきにくくヒップラインを美しく見せることができます。
パンツもスタイルよく履きこなすことができるので、大殿筋の筋力アップも大切です。代謝も改善されやすく、後ろから子宮を守る筋肉でもあるので、婦人科系の病気予防にもつながります。
太ももの大腿四頭筋とハムストリングス
太ももの大腿四頭筋は、筋肉が重なり合うハムストリングスになっています。太ももを鍛えると、筋肉が発達して太く見えてしまうと感じる方は多いですが、筋肉が重なり合っている部分で、筋力アップをすると足に加わる負担を軽減させる効果があります。
この部分が細い方は足が細く見えますが、鍛えないとケガをしやすくなり、下半身のむくみにもつながります。鍛えすぎに注意をして、適度な筋力アップをおすすめします。
ふくらはぎのヒフク筋とヒラメ筋
ふくらはぎにはヒフク筋とヒラメ筋があり、筋力アップを行うことで代謝アップにつながる部分です。足は血流が悪くなりやすく、特に心臓へ戻る血行が悪くなりやすいです。
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで、循環機能が活性化され血行促進効果が高まります。発達しやすい部分ですが、鍛えすぎに注意をすることで、老廃物を溜め込みにくいスッキリとした下半身へと導くことができます。
筋トレのポイント
長期間筋トレを行う必要がある
筋トレは、長時間ではなく長期間に渡りトレーニングをすることが大切で、途中で止めてしまうと再び元の状態に戻りやすくなるのです。短時間であっても、筋肉にしっかりとアプローチできる時間を作ることが大切です。
また、長期間に渡り筋トレを行うことで、筋肉が衰えにくく代謝アップの状態をキープすることができるので、太りにくく健康と美容を維持することができます。
筋肉を休める日を作る
筋トレは積み重ねによるものなので、毎日続けないと意味がないと思いがちですが、筋肉を休める日を作ることも大切です。筋肉を休める日を作ることで、さらにやわらかく質のよい筋肉を作り出すことができます。
毎日続けると効果が薄くなり、ケガの原因にもなります。筋トレの度合いにもよりますが、軽く行う程度であれば毎日続けてもよいでしょう。しっかり本格的な筋トレを行う場合は、休む日を作ることで効率よくトレーニングを進めることができます。
負荷より正しいフォーム
筋トレをして、早く効果を実感するために、負荷を重視してしまう方も多いですが、実は負荷より正しいフォームを意識することが大切なのです。正しいフォームを意識することで、つけるべき筋肉をしっかり鍛えることができ、バランスよく筋力アップを行うことができます。
負荷が掛かっている時に、どの筋肉に力が加わっているかを意識すると、より一層効果が現れやすくなります。大切なことは、負荷より正しいフォームなのです。
筋トレ後にストレッチを実施
筋トレを行った後にストレッチを行うと、基礎代謝が上がりやすくなります。筋トレを行うと、筋肉は血液や酸素を必要とします。筋トレを行っている時も呼吸を意識して行い、終わった後も深呼吸をしながらストレッチを行うと血行が促進され、筋肉に新鮮な血液と酸素を送ることができます。
筋トレを行うだけでも代謝が改善され、最後にストレッチを行うことで、さらに血行促進効果が高まり、基礎代謝をアップさせることにつながるのです。ですから、筋トレとストレッチは、セットにして実施していきましょう。
身体全体の筋肉を鍛える
筋トレは、部分的に行うこともよいのですが、身体全体のバランスを考えるのであれば、全体的に行うことをおすすめします。全体的に鍛えることで、スタイルがスッキリとして基礎代謝効果が実感しやすくなります。
身体全体を鍛えることで、1か所の筋肉に集中することなくトレーニングができ、ケガの防止にもつながります。体幹を鍛えるトレーニングを組み合わせることで、バランスよく筋力アップを行うことができます。
呼吸をしながら筋トレ
重く負荷のかかる筋トレをしていると、息を止めて全力で力を入れてしまいます。息を止めると瞬発性が高まりますが、筋トレには不向きです。息を止めたまま筋トレをすると硬い筋肉が作られてしまい、体も硬くケガをしやすくなってしまい、全身のコリ症状が出てきます。
筋トレは、呼吸ができる程度の負荷で行い、呼吸をしながら行いましょう。やわらかい筋肉をつけることで、代謝がよくなり美容と健康を維持することができるのです。
筋トレの後に有酸素運動でダイエット効果
筋トレの後にストレッチをすると、基礎代謝アップ効果が出やすくなりますが、有酸素運動を行うことでダイエット効果も発揮されやすくなります。軽いジョギングもよいですが、ウォーキングでも効果は発揮されます。
ストレッチだけでもよいのですが、余裕が出てきたら筋トレ後の有酸素運動にも挑戦してみるとよいでしょう。自分に無理なく、楽しく行うことが継続につながります。
筋肉によい食事を摂る
効果的に筋トレを進めていくためにも、筋肉によい食べ物を摂取することが大切です。筋トレをしているので、カロリーを必要とするため、ハンバーガーやフライドポテトなどの高カロリー食品を食べる方も多いです。
筋肉によい食事は、バランスの取れた食事であり、野菜を中心としたヘルシーメニューが一般的です。タンパク質である鶏肉や玉子、そしてレバーなども大切な栄養素が含まれているので、バランスよく取り入れたいです。高カロリー食材が筋肉によいわけではないので、毎日の食事も改善していきましょう。
基礎代謝を上げる筋トレ
大胸筋を鍛える腕立て伏せ
1.床に膝をついて四つん這いになる
大胸筋を鍛えるには、地面に手を付いたときの幅と位置がポイントになります。手幅は上体をおろしたときに肘が90度になる位置が理想的です。広すぎても狭すぎても、腕に力が逃げてしまいます。
2.肘の角度を90度にできるように手を床につく
肘の角度は90度にできるように、手を置く位置を考えて行いましょう。手は横に置かず、まっすぐ置き少し手のひらを開き気味の方が支えやすくなります。
3.背筋を伸ばしたまま肘の曲げ伸ばしをする
両腕が胸のラインより前に出ないようにして、背筋を伸ばし肘の曲げ伸ばしをして腕立て伏せを行います。動作中は常に、手が胸のラインの延長線にくるようにして、上半身を調節しながら行いましょう。
鍛えるコツをつかみたい広背筋
1.うつぶせになり、両腕を前方へ伸ばす
ヨガマットなどを利用して、うつぶせになり両腕を前に伸ばします。リラックスした状態で、体を曲げずまっすぐなよい姿勢になるようにします。
2.上体を少し浮かせ、両腕を横へ引き寄せる
上体を少し浮かせ、両腕を横へ引き寄せます。上体を浮かせたままの状態をキープする方法もありますが、リズミカルに何度も背筋を行う方法もあります。やりすぎてしまうと腰痛の原因になるので、無理なく行いましょう。
3.上体を浮かせたまま1.2.を繰り返す
1と2を繰り返し、広背筋を鍛えていきます。広背筋を鍛えることでよい姿勢を保つことができ、代謝を高めることができます。背筋を行う場合は、腹筋も行うようにしましょう。
女性が頑張りたい腹筋
1.うつ伏せ姿勢で、両肘を床につける
うつぶせの体制になり、両肘を床につけます。両肘の幅は特に決められていませんが、横ではなく体と平行になるようにすると、体を支えやすくなります。
2.つま先を床につけそのまま姿勢をキープ
つま先を床につけ、そのままの姿勢をキープします。体全体バランスよく筋肉を使い、体幹を鍛える方法としてもっとも効果的な筋トレ法です。
3.腰が上下反らないようにまっすぐキープ
疲れてくると腰が上下になり、姿勢が崩れてしまいます。まっすぐな状態をキープし、キープできなくなるまで行わないようにしましょう。
大殿筋とハムストリングスを同時に筋トレ
1.うつ伏せになり、鍛える足の膝を直角に曲げる
うつ伏せになり、片方の足の膝を90度に曲げます。顔や手は楽な位置におき、力を入れずリラックスした状態から始めます。呼吸は止めないように意識して行いましょう。
2.曲げた足裏とかかとが常に天井を向いた状態で、足を上げ下げする
曲げた足の裏とかかとが天井に向いた状態で、足を上げ下げします。回数をこなすより、ゆっくりとどこの筋肉が動いているのか、意識しながら行うのがポイントです。
3.膝から先は常に天井と垂直になった状態を保つ
膝から先の部分は、天井と垂直の状態を保つことを意識しましょう。この部分を鍛えることで、ヒップアップ効果が期待でき、下半身の血行を改善させることができます。
大腿四頭筋を鍛えるスクワット
1.足を肩幅に広げ、膝を曲げる
足を肩幅に広げ、よい姿勢を保ちそのまま膝を曲げます。目線は遠くを見るようにして、手は頭の裏や手で勢いをつけてもOKです。どの部分に力が加わっているのか意識して行いましょう。
2.膝とつま先は横から見たときに同じ縦ライン位置
膝とつま先は横から見たときに、同じ縦ラインになるように行います。正しい姿勢を保つことで、綺麗なフォームを維持しながら行うことができます。綺麗なフォームで身体が慣れてくると、疲れにくくゆっくりでも回数をこなせるようになっていきます。
3.2.の高さまで立ったりかがんだりを繰り返す
スクワットでおなじみの、立ったりかがんだりする動作を続けていきます。慣れてくるとリズミカルに行うことができますが、最初は回数を少なめにしてゆっくり行うとよいでしょう。
日常生活で鍛える腓腹筋をヒラメ筋
1.直立姿勢から、かかとを上げてつま先立ちする
よい姿勢を保ち、かかとを上げてつま先立ちするだけの筋トレです。いつでもどこでも行うことができるので、仕事中や家事など料理を作っているときでも気軽に行えます。
2.1.の上げ下げを繰り返す
かかとを上げ下げする運動を繰り返し行います。どの筋肉を使っているのかを意識すると、筋肉がつきやすく代謝も上がりやすいです。呼吸を止めず、ふくらはぎですが体全体の血液が流れていることを意識しながら行いましょう。
筋トレによる基礎代謝上昇のメリット
太りにくい身体
筋トレを行うことで、痩せやすく太りにくい体へと改善させることができます。基礎代謝が上がり、美容や健康によい体を維持することができます。
筋トレは部分的でもよいのですが、基礎代謝を確実にアップさせたい方は、全体的にバランスよく筋トレを行うことをおすすめします。全体的に行うことで、美しいスタイル維持やよい姿勢を保つことができます。
身体の引き締め
筋トレを行うことで、見た目がほっそりと引き締まり、体のゆがみが改善され姿勢もよくなります。過剰に筋トレを行うと、筋肉が膨れ上がってしまい太って見えてしまうので、やりすぎには注意して取り組みましょう。
回数は少なめに設定し、ゆっくりと呼吸を止めないで行うことを意識し、よい姿勢やフォームを保って行うことで効果が高まり、代謝をアップできます。
気持ちと身体が若返る
筋肉を動かし血行が促進されることで、血管年齢が若くなり筋萎縮の改善にも効果的です。体に新鮮な酸素をおくることができるので、気持ちもイキイキとしてモチベーションを高めることができます。
基礎代謝が上がることで、美容と健康、心も美しく保つことができるので、バランスよく筋トレを行っていきましょう。無理せず楽しく行うことがポイントです。
肩こりや腰痛の改善
血行が促進され、よい姿勢を保つことができるようになるので、肩こりや腰痛の改善にも効果があります。肩こりや腰痛は、動かすと悪化してしまう場合もありますが、運動不足で血行が悪くなっている場合が多いのです。
筋トレはもちろん、ストレッチだけでも効果的なので、呼吸を止めず血液が流れているイメージをしながら取り組むことで改善へとつなげることができます。
筋トレを続けることによって基礎代謝アップ
筋トレを行うことで、基礎代謝をアップさせることができますが、やりすぎに注意して続けていきましょう。部分的に行う方法もよいですが、バランスよく筋トレを行うことで代謝アップ効果は高まり、美しいボディラインへと導きます。
筋トレのポイントは、回数よりもどの筋肉を動かしているか意識することです。呼吸を止めずに行うことで、硬くならずやわらかい筋肉を作り出すことができます。