お肌の保湿機能と美肌力アップのための保湿成分。あなたはどこまで知っている?

2017.08.04

お肌の保湿機能と美肌力アップのための保湿成分。あなたはどこまで知っている?

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NADECICA編集部
NADECICA編集部

乾燥肌やニキビ肌、シワやたるみなど、多くの肌トラブル改善のポイントが保湿です。保湿ケアをしている人とそうでない人では、10年後のお肌に違いが現れます。保湿成分について学び、効率良い保湿ケアによって、いつまでも健やかなお肌を保ちましょう。

INDEX

目次

    肌の保湿機能

    角質層の保湿機能

    表皮は、角質層(角質)、顆粒層、有棘層、基底層という4つの層から成り立っています。そのうち表皮の1番外側にあるのが角質層です。わずか0.02mm程度のとても薄い層ですが、角質細胞が10~20層も重なっており、NMF(天然保湿因子)や細胞間脂質などの成分によって、保湿機能を担っています。

    NMFは、角質細胞内の保湿成分です。アミノ酸を主成分としており、水分を保持しています。細胞間脂質やお肌の表面にある皮脂とともに、うるおいを保ち、バリア機能を高めているものです。

    細胞間脂質は、セラミドを主成分とする保湿成分で、角層細胞の間を埋めるように存在しています。角層細胞をレンガに例えるならば、細胞間脂質はセメントのような存在です。水になじむ親水基と油になじむ親油基が規則正しく並ぶラメラ構成となっており、水分の蒸発を防ぐ役割を果たしています。

    このように、お肌の潤いは角質層で守られているのです。

    真皮内の保湿機能

    真皮は、表皮の下にあり、皮膚の弾力やハリに影響するとても大切なものです。乳頭層と網状層の2層構造となっており、真皮のほとんどは網状層が占めています。

    この網状層の中では、コラーゲン線維(膠原繊維)が網目状になっていて、その継ぎ目部分を結合するようにエラスチン線維(弾性繊維)があります。どちらの線維もたんぱく質からできており、お肌を衝撃から守ったり、ハリや弾力を維持したりする役割を果たしています。また、コラーゲン線維の網目の中を満たしている基質もヒアルロン酸を多く含み、ふっくらハリのあるお肌を保っています。

    角質層の保湿成分

    保湿効果の高いセラミド

    保湿成分の代表ともいえるセラミド。先ほどお伝えしたようにお肌の角質層で、細胞と細胞の間を満たしている細胞間脂質の主成分です。細胞間脂質のおよそ5割をセラミドが占めています。

    セラミドには、すぐれた保湿効果があり、化粧水などによって補給された水分をしっかりと保持し続けます。アミノ酸などの保湿成分は、周囲の湿度の変化によって水分が蒸発してしまいますが、セラミドは水分を抱え込んだまま保持し続けてくれるのです。

    アミノ酸の一種の天然保温因子(NMF)

    NMFは、「Natural MoisturizingFactor (ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター)」の頭文字をとったもの。天然保湿因子とも呼ばれており、角質細胞の中に存在しています。主な成分はアミノ酸で、ほかにも乳酸ナトリウムや尿素、PCAなどの保湿成分が含まれています。化粧水などによって補給された水分をつかんで保持する役割を果たしているものです。

    抗酸化作用のあるステアリン酸コレステロール

    角質層の細胞間脂質にはセラミドが含まれていることをお伝えしましたが、ステアリン酸コレステロールも細胞間脂質に含まれている成分の1つです。飽和脂肪酸の1つであるステリアン酸と、肥満の大敵として知られているコレステロールの化学反応によって生成されています。

    脂質の膜によって水分をキープさせるエモリエント効果を持っており、セラミドと比較すると保湿力は劣るものの、保湿力の高い成分の1つです。また、油分と水分を溶かす乳化安定作用も持っています。
    ▼さらに詳しい解説はこちら
    年齢と共に減ってしまったセラミド。数を増やし乾燥知らずの潤い肌へ

    真皮内の保湿成分

    水分保持ができるヒアルロン酸

    ヒアルロン酸は、セラミドやコラーゲンと並んで三大保湿成分と言われています。化粧品によって外側からチャージをするものだと思っている方もいると思いますが、体内でも生成されている成分です。コラーゲン線維やエラスチン線維の隙間を埋めている基質に含まれています。

    ヒアルロン酸は、たったの1gで6リットルもの水分を保持することのできる高い保水力を持つ成分です。お肌の真皮層のほかにも脳や軟骨、関節など、体のさまざまな部分に含まれています。

    ハリや弾力成分のコラーゲン

    美肌効果があることで有名なコラーゲンも、わたしたちのお肌の真皮内で生成されています。コラーゲン線維は真皮内の大部分を占めており、網目状になって、バネやクッションのように、お肌を支えているのです。また、水分をキャッチしたら逃がさない親水性をもっており、お肌のうるおいを保つことにもつながっています。

    弾力アップに欠かせないエラスチン

    エラスチン線維は、コラーゲン線維の継ぎ目の部分を支えるようについている成分です。表皮の基底層にも伸びており、お肌を支えています。コラーゲン線維と同じように、表皮の下でハリや弾力を保つ役割をしています。

    コラーゲン線維やエラスチン線維は、真皮内にある線維芽細胞によって作られています。年齢を重ねるに連れて、線維芽細胞の働きが衰え、コラーゲン線維やエラスチン線維の働きもともに低下するようになります。年を取るとシワやたるみが増えるようになるのはそのためです。機能を維持するためには、血液の循環を促し、お肌に栄養をしっかりと届けてあげることが大切です。

    三大保湿成分とその種類

    細胞と細胞をつなぎ留めるコラーゲン

    コラーゲンは、お肌の真皮層でハリや弾力のために働いている成分です。コラーゲンとひと言で言っても、実はいくつかの種類があり、その数およそ30種類と言われています。19の型に分類されており、わたしたちの体の中にもっとも多く含まれているのが、コラーゲン?型です。真皮で働いているコラーゲンや化粧品に含まれているコラーゲンのほとんどが?型だと言われています。

    また、体内で作られるコラーゲン以外にも、ゼラチンやコラーゲンペプチド、アミノ酸混合物、トリペプチドコラーゲンなどがあり、用途に応じて使い分けがされています。

    水を保持する能力が高いヒアルロン酸

    ヒアルロン酸もコラーゲンと同じく、真皮層で働いている保湿成分です。分子の大きさの違いによって、高分子ヒアルロン酸と低分子ヒアルロン酸に分かれています。

    高分子ヒアルロン酸は、低分子のものと比較すると浸透力は劣りますが、保湿持続力が高く、しっとりとしたテクスチャーが特徴です。それに対して低分子ヒアルロン酸は、浸透力が高く、お肌の奥まで入り込みます。サラッとしたテクスチャーが特徴です。

    外側からの刺激を守るセラミド

    お肌のうるおいやバリア機能を高めるために働いているセラミド。化粧品に含まれているセラミドには、抽出される方法の違いによって、天然セラミド、ヒト型セラミド、植物性セラミド、合成セラミドといった4つの種類があります。

    どのセラミドも保湿力のとても高い成分ですが、人間のお肌と似た化学構造で作られているヒト型セラミドがおすすめです。「セラミド1」「セラミド2」といったように、セラミド後に数字がついているのが、ヒト型セラミドです。セラミド配合化粧品を見つけた際には、ヒト型なのかそれ以外なのかもチェックしてみてくださいね。

    その他の保湿成分

    肌に密着しやすいレシチン

    レシチンは、さまざまな動植物の細胞に含まれる天然由来成分です。セラミドと同じように、水分を挟み込み、周囲の湿度が下がっても逃がさないような高い保水力・保湿力を持っています。また、浸透性が高いので、レシチンを含む化粧品をお肌に塗ることで奥まで浸透してくれます。

    レシチン入りの化粧品を使うことで、細胞間脂質のラメラ構造を維持することにもつながり、お肌のバリア機能を高めてくれます。

    ヒルドイドでおなじみヘパリン類似物質

    ヘパリン類似物質という言葉になじみがない方もいるかもしれませんが、皮膚科に行くと処方されることの多い「ヒルロイドローション」または「ヒルロイドクリーム」の成分名のことです。1度は使ったことがある方もいるのではないでしょうか。

    ヘパリンとは、わたしたちの体内でみずみずしさを保つ働きをするムコ多糖類の1つで、お肌に水分を蓄えたり、老配分を運搬したりする働きをしています。そんなヘパリンに似せて作られたのがヘパリン類似物質。保湿作用や血行促進作用、抗炎症作用などを持っており、ひどい乾燥肌やアトピー肌の型の治療にも使われています。

    石油から不純物を取り除いた鉱物油

    鉱物油とは、石油を元に作られた油のことです。石油というとお肌に悪いようなイメージを抱きがちですが、最近の鉱物油からは必要のない不純物はしっかりと取り除かれており、安全に使うことができます。有名なワセリンも鉱物油の1つです。

    ワセリンを思い浮かべていただくとイメージしやすいと思いますが、鉱物油はお肌には浸透しません。お肌の表面塗ることで蓋をし、水分の蒸発を防いだり、外の刺激からお肌を守ったりしてくれます。

    植物から採取された自然油

    自然油は、植物から抽出された油分のことです。ホホバ油やスクワラン、オリーブ油といった名前を1度は聞いたことがあるかと思います。ひと言で植物油と言っても、その種類はさまざまなのですが、ワセリンなどの鉱物油と同じように、お肌の表面に蓋をして水分を閉じ込める役割を果たしてくれるものです。

    正しいクレンジング

    効果のある保湿化粧品の選び方

    セラミドが配合されたものを選ぶ

    さまざまな保湿成分があり、どれを選んで良いのか分からないという方もいるのではないでしょうか。そんな迷いのある方には、セラミド配合の化粧品がおすすめです。既にお伝えしているようにセラミドは、お肌のうるおいとバリア機能を高めてくれる細胞間脂質の成分です。現存する保湿成分の中でも、特に高い保湿力を持っています。

    美容液かほクリームタイプを選ぶ

    セラミドやヒアルロン酸が配合された化粧水も販売されていますが、保湿に着目したスキンケアを行いたいときは美容液を活用しましょう。そもそも、化粧水とは水分や栄養素をお肌に届けるためのものです。それに対して美容液は、保湿機能に加えてエモリエント機能を持つ化粧品のことを指しており、それぞれ別の目的があります。

    化粧水の上に美容液を重ねるか、または美容液のみを使うかは、専門家によって意見が分かれることがありますが、保湿効果を高めたい場合は、美容液またはクリームにこだわることがおすすめです。

    配合量の多いものを選ぶ

    化粧品を選ぶ際に、成分表をチェックしていますでしょうか。聞いたことのないカタカナの羅列に、見るのも億劫に感じるかもしれませんが、とても大切な情報ですので、チェックする癖をつけましょう。

    同じ「セラミド配合」を謳っている化粧品の中にも、多く含まれているものやほんの少量しか含まれていないものまでさまざまです。化粧品の裏やパッケージに書かれている成分表は、含有量の多い順番に記載する決まりがあります。一概には言えませんが、いくつかの化粧品で悩んだ際には、なるべく早い方に保湿成分の名前がある化粧品を選ぶことをおすすめします。

    また、配合量がしっかりと記載されている商品もありますので、パッケージをよく見たり公式HPをチェックしたりしてみましょう。
    ▼さらに詳しい解説はこちら
    美肌を保つために欠かせないセラミド。効果的な美容液の選び方は?

    保湿成分配合の化粧品を使いうるおいのある肌になろう

    保湿ケアのポイントは、お肌にうるおいを与え、蒸発させないように閉じ込めることです。そのため、お肌にうるおいを与えるタイプの化粧水の上に、保湿成分が豊富に含まれた美容液や乳液などを重ね、最後にしっかりと蓋をすることが大切です。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分の力を借りて、うるおいたっぷりの健やかなお肌を作っていきましょう。

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