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ニキビに運動が効果的な理由
汗をかくことによりデトックス効果が得られる
適度に運動をして汗をかくと、体の老廃物が汗と混じって外に排出されます。毎日運動を続けることで定期的に老廃物や毒素が出て行くので毒素がたまりにくい体になり、体は毒素と戦う必要がなくなっていきます。
毒素と戦う必要が少なくなった体は、本来の「体を美しく保つ機能」を存分に発揮。ニキビを改善したり美肌に保つ機能を十分に働かせることができるようになります。
また、冷暖房設備が整った現代社会では体温調節機能の衰えが問題とされています。運動で汗をかくことで、体温調節機能も少しずつ回復していきましょう。
血行が良くなり肌が活性化する
運動をすると今まで動かなかった部分が動いて刺激を受けるので血流がよくなります。血流が良くなると毛細血管の隅々にまで血液が行きわたり、十分な栄養や酸素が細胞へ。
今まで運動不足で栄養や酸素不足になっていた細胞は必要な栄養が運ばれるようになり、肌が活性化していきます。運動をすると体は肌の細胞を早く生まれ変わらそうとしてターンオーバーを促進。肌にたまっていた老廃物もはやく取り除かれるので、ニキビが発生するのを防ぐことができます。
ストレス解消になる
軽い運動は気分転換にとてもよいものです。仕事でデスクワークが多かったり、人間関係での悩みがあるなどストレスを抱えがちな現代人。たまには景色のいい場所で軽くウォーキングをしてみてはいかがでしょうか。
運動は気分的にスッキリするだけでなく、自律神経を安定させてくれます。自律神経が安定すると体の中に発生したストレスホルモンが減少。ストレスホルモンは活性酸素を分泌してニキビの原因にもなるもので肌にとっては大敵です。運動によってストレスを解消することは、ニキビ予防にも役立つのです。
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ランニングは美容、健康、ストレスに効果的で疲れ知らずの体になれる
便秘が解消される
運動をすることで便秘も解消されていきます。便秘の原因は様々ですが、腸内に便がたまると毒素が排出される出口が塞がれてしまいます。そのため、体は毒素を出そうと血液の中に毒素を溶け込ませ、全身の毛穴へと運ぶのです。
毛穴に集められた毒素は汗や皮脂と混じって毛穴から排出されますが、やはり毒素ですのでニキビの大きな原因に。運動をして便秘を解消することは、そんな悪循環から肌を解放させてあげることにも繋がります。
良質な睡眠を得られる
睡眠不足と言われても良く眠れない…という方は運動をすることで改善しましょう。
早めに寝室に入っても目が冴えてしまって寝付くのが結局遅くなってしまったり、早い時間に寝付くことができても夜中になんども目が覚めて熟睡できない、などの心当たりがあったらそれは「良質な睡眠」が取れていない証拠。
とくに、現代人は仕事で忙しく運動不足になりがちで、体が疲れきっていないため寝たくても寝られない症状が起きやすいのです。適度に運動することで体が疲れるので、入眠しやすく、熟睡できるようになります。
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ニキビと睡眠の関係。質のいい睡眠でニキビレスな肌へ
ニキビ跡にも運動は効果的
運動をすることはニキビ跡の改善にも効果があります。運動をすると血行がよくなり肌の毛細血管すみずみにまで栄養や酸素を運ぶので、肌は新しい細胞を次々と生成します。そしてターンオーバーも促されるので、運動をすると通常よりはやく、古い角質や老廃物から新しい細胞へ交換されるのです。
ニキビ跡はなかなか消えない赤みや、凹凸などがしつこく残って悩みのタネになりますが、運動はそんな悩みを改善してくれるでしょう。
生理前ニキビにも効果的
軽い運動で新陳代謝を整えることは、生理前にできやすいニキビにも効果的です。
生理前にニキビができやすい原因はホルモンが関係しています。高温期には黄体ホルモンが分泌されますが、この黄体ホルモンは皮脂の分泌を促す働きが。ホルモンバランスが乱れて黄体ホルモンが過剰に分泌されていると、皮脂も過剰に分泌されてしまい、ニキビの原因になってしまうのです。
軽い運動で自律神経のバランスを整え、崩れがちなホルモンバランスを整えることで、生理前のニキビも改善していくことが期待できます。

ニキビに効果的な運動
20分程の有酸素運動
有酸素運動が体にいいことは多くの人が知っていますが、「なぜいいのか」ということまでは知らないことも多いのではないでしょうか。
有酸素運動をするとSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)という活性酸素を消してくれる酵素が元気に働きだします。活性酸素は肌を酸化させてニキビの原因になりますが、SODが活性酸素を取り除いてくれることでニキビ予防やできてしまったニキビを改善することに役立つのです。
それではどのような運動が有酸素運動なのでしょうか。有酸素運動は息切れをせずに苦しいと感じずに続けられる運動のことをいいます。体力があったり運動に慣れている人であればジョギングなども有酸素運動に含まれますが、運動不足でこれから運動を初めていく場合はウォーキングやサイクリング、ヨガなどがおすすめです。
お風呂上りのストレッチ
何も外に出て運動をすることが全てではありません。お風呂上がりに行うストレッチも肌にとってはとても効果的。ストレッチをすることでも血行がよくなり、毛細血管の隅々まで栄養が運ばれます。また老廃物を除去し、副交感神経を働かせることで、質の良い睡眠をとることができます。
普段何気なくストレッチをしても効果はありますが、夜寝る前のお風呂上がりが一番血行が良くなっている時なので、その時にストレッチを行うと相乗効果でさらに効果が高まります。
軽い筋トレもおすすめ
軽い筋トレもニキビに効果的です。筋トレをすると成長ホルモンが分泌され、肌のターンオーバーが活性化されます。この成長ホルモンは若返りのホルモンとも呼ばれますが、通常は22時から午前2時ごろに活躍しているものです。
しかし、筋トレをした後は成長ホルモンがすごい勢いで分泌され、脂肪を燃焼したり痛めた筋肉を修復、増強したり、肌のターンオーバーを促して細胞の生まれ変わりを早まらせてくれます。
また、筋トレで疲れることで良く眠れるようになり、睡眠不足解消にも一役かってくれるのです。
楽しくダンスでストレス発散
ダンスをするとストレスも発散し、美肌効果も期待できます。
ダンスはランニングやサイクリングなどの運動とは違い、普段動かさない部分の筋肉を伸ばしたりリズムに合わせて体を動かします。
そういった動きは脳を活性化させてストレスが発散され、うつ病予防にもなるとされているのです。
もちろん、血行もよくなりニキビにはとても効果的です。何より楽しいので、長く続けられるのもポイントの一つですね。
継続して行える運動を選ぶ
運動はニキビだけでなく体のあらゆることにメリットがありますが、一番大切なのは途中で辞めてしまわないで、長く続けていくことです。いくら肌に効果的な運動をやろうと思っても、途中で辞めてしまっては効果は出ません。運動の効果は続けて行くことで現れてくるからです。
有酸素運動やストレッチ、ダンスや筋トレなどではなくても、自分で長く続けていけるものであればそれに越したことはありません。
普段の生活リズムや仕事との兼ね合いを見ながら、自分にあった運動を見つけましょう。

運動する際の注意点
こまめな水分補給
運動をする際には水分補給をこまめに行いましょう。運動中は汗によって体の水分が失われていきます。汗をかくことは体の老廃物を排出するために大切なことですが、汗をかいた分、きちんと補給しなければなりません。脱水症を引き起こしてしまうと肌も乾燥して皮膚のトラブルの原因にもなりますし、とても危険です。
しかし、急激にゴクゴクと飲んでしまうと腹痛を起こすこともあるので、少量ずつをこまめにとることが大切です。その際、ジュースなど甘いものはニキビには良くないので注意しましょう。
肌への刺激となる紫外線対策
屋外で運動をする場合、紫外線対策にも気をつけましょう。紫外線対策をすることは日焼けを防止するだけでなく、紫外線による活性酸素を防ぎ体の酸化を防いでくれます。
日中の一番紫外線が強い時間帯を避けるだけでも効果的。日焼け止めは汗で流れてしまうと効果がなくなるので、塗り直しが難しい運動中はウォータープルーフを使うと便利です。また、紫外線を遮断する帽子やサングラスを着用し、長袖や長ズボンなど肌を出さないようにするのが理想的。日差しがどうしても強すぎるときは無理をせず、屋内で軽くできる運動にとどめておきましょう。
綿素材のTシャツは肌荒れの原因になる
綿素材のTシャツは肌触りがいいので好んで着る人も多いですがあまりおすすめはできません。綿素材のTシャツは汗を吸いやすく、乾きにくい素材です。そのため背中などに濡れたままの布が付きやすく、汗や外部の汚れに含まれる雑菌がたまりやすくなってしまいます。
雑菌などが肌についたままだと肌荒れやニキビの原因にも。
そうなることを防ぐために、運動時は綿素材のTシャツはなるべく避け、肌に優しく、乾きやすいものを選びましょう。
運動中は髪が肌に触れないようにする
外で運動をするときなど、ウェアやシューズ、そしてヘアスタイルなど何かとお洒落をしたくなるかもしれません。それは気分転換するうえでも良いことですが、ヘアスタイルによっては肌のトラブルを起こす原因になります。
運動中のヘアスタイルは、髪が肌に触れないように上げておくことが基本。毛髪に残ったシャンプーやクリームなどが汗で肌に付き、刺激を与えるためです。ショートやミディアムの場合はヘアバンドやハードワックスなど、ロングの場合は一つにまとめ上げるなどして髪が肌に触れないように固定しましょう。
汗をかいたら清潔なタオルで拭く
そのうち乾くだろうと汗をかいてそのまま放置する人もいますが、汗の放置は肌トラブルの元。
汗には雑菌や汚れ、老廃物が混じっているので乾くのを待って放置しておくと、肌荒れを起こしニキビの原因になります。
汗をかいたら、こまめにきちんと拭きましょう。その際に使うタオルは清潔なものを数枚用意し、汚れた場合は清潔なものに取り替えます。
運動前後のストレッチを忘れずに
突然運動を始めると怪我をしやすくなるだけでなく、肌への効果も半減してしまいます。運動後も同様で、きちんとストレッチを行うことが大切。
運動前のウォーミングアップは、体の各部を刺激して滞った血液を流れさせ、副交感神経から交感神経へ切り替えることで体を運動ができる状態にするため。反対に運動後のクールダウンは、交感神経から副交感神経へ切り替え、運動で酷使した筋肉の疲れをとるために行います。
運動の効果をより高めるために、運動前後のストレッチは忘れずに行いましょう。
筋肉が疲れたら軽くマッサージ
これまでは「乳酸」が有名でしたが最近では、FF(ファイティングファクター)が疲労の原因であるということがわかってきました。
特に普段運動をしていない場合、健康や美容のためにと突然運動を始めると柔軟性がない筋肉が急激に動かされ、筋肉の疲れを感じやすくなります。筋肉の疲れはマッサージでほぐすことが可能。強い力でマッサージしてしまうと筋肉に負担がかかり炎症を起こしたりもみ返しが怒るので、軽くマッサージをしてあげましょう。
食生活にも気をつける
せっかく運動をするのですから、食生活にも気を配りましょう。
運動をすると新しい細胞がどんどん生成され、ターンオーバーによって古い細胞と交代しますが、ジャンクフードや健康に悪い食生活をしていると、栄養が偏ります。栄養が偏ってしまうと健康的な新しい細胞を作ることができなくなってしまうので、せっかく生み出された新しい肌も不健康な肌に。
運動の肌への効果を残念な結果にしないためにも、バランスの良い食事を心がけることが大切です。

運動後はシャワーなどで汗を流す
お湯の温度は38度くらいのぬるめ
美肌以外に、運動にダイエット効果を求めている人は多くいらっしゃいます。運動のあとは体がポカポカしているので、冬はいいかもしれませんが夏は暑くて、冷水でシャワーを浴びてサッパリしたいものです。
しかし、脂肪燃焼を狙うなら運動直後の冷水シャワーはご法度。
運動直後の30分はまだまだ脂肪が燃えている最中ですが、その時に冷水などで急激に冷やしてしまうと、せっかく行われている脂肪燃焼が止まってしまうのです。
暑くてもお湯の温度は人間の体温に近い38度程度のぬるま湯にしましょう。
直接シャワーを顔にかけない
よくテレビのCMで顔にシャワーをかけているシーンを見かけます。しかしこれは、実はニキビの原因になる行為。
肌の手入れは「やさしく」が基本ですが、シャワーの圧力は顔の皮膚にとっては強すぎるもの。シャワーの圧力だけで肌を痛めてしまいます。さらにシャワーの温度が高い場合、熱すぎて皮脂を取り除きすぎ、乾燥肌、そして乾燥肌からくる皮脂の過剰分泌につながります。
気持ちがよくても顔に直接シャワーをかけるのはやめた方がよいでしょう。
背中の汗もしっかり流す
背中も思ったよりニキビができやすいところです。運動をすると汗をかき、汗に含まれる老廃物や雑菌、汚れなどが背中に付着。きちんとシャワーで洗い流さないと老廃物や汚れが背中の毛穴を詰まらせ、そこに雑菌が繁殖することによってニキビの炎症が起きてしまいます。
運動後は汗をしっかりとシャワーで流し、清潔な服に着替えることが大切。背中は洗いにくく、髪が触れる場所でもあるので、残った洗浄成分がニキビの原因とならないようにすすぎもしっかりと行いましょう。

運動後の洗顔方法
シャワーを浴びることが出来なくても洗顔はする
運動後にシャワーを浴びることができない場合があるかもしれません。そういった場合でも、洗顔だけはきちんとする必要があります。
運動をすると顔も汗をかいて老廃物がたまったり、雑菌が繁殖しやすくなります。また、屋外での運動は砂埃や排気ガスなどに晒されるので思ったより汚れが付着しているもの。シャワーができないからといって洗顔まで放置してしまうと、老廃物や汚れがニキビの原因になってしまいます。
運動後は水洗顔がおすすめ
屋外での運動で日焼け止めなどを使用している場合は、はじめに洗顔料、クレンジングを行なって洗顔だけでは洗いきれない成分を洗い流します。
運動をすると毛穴が開くので、運動後に洗顔をするときは水洗顔がおすすめ。肌をごしごし擦らずに水で流すように、10回ほど水を手のひらにためて顔にかけるようにしましょう。そうすることで開ききった毛穴が閉じ、引き締まります。
洗顔後は保湿を忘れない
水洗顔の前にクレンジングや洗顔料を使用している場合は、肌を乾燥から守るための皮脂が洗い流されて、肌のバリアがない状態になっています。そのため乾燥しやすく、乾燥からくる皮脂の過剰分泌の恐れも。
また水洗顔だけの場合も、洗い終わって水分が蒸発する時に肌の水分も一緒に蒸発して乾燥してしまいます。水洗顔で皮脂を洗い流していないと思っていても、意外と乾燥してしまうものなのです。洗顔後は肌にあったもので保湿をしっかりと行いましょう。

運動でニキビが増えることも
運動する際にメイクをしている
特に屋外で運動をする場合は、周りの目も気になってしまい、メイクをした状態で運動をする人も見受けられます。しかし、運動時にするメイクは逆にニキビの元。
運動をするときは毛穴が開くので、メイクをしている場合は汗によってメイクの成分が流れ、開いた毛穴に入り込んでしまいます。さらにそこに老廃物や雑菌が入り込むことで毛穴が詰まり、炎症を起こしてしまうのです。周りの目は気になりますが、運動時のメイクは控えましょう。
汗をこするように拭いている
運動で毛穴が開き汗を大量にかくと、タオルでゴシゴシこすって気分をさっぱりさせたい気持ちにもなりますね。しかしニキビには摩擦は大敵。肌はデリケートなので、ゴシゴシと摩擦するとすぐに細胞が傷つき、そこから水分が蒸発して乾燥状態に。
肌が乾燥すると、細胞間に隙間ができてキメが荒くなり、外部刺激からうまく肌を守ることができなくなります。さらに体は肌を守るために過剰に皮脂を分泌。ダメージを受けた肌は皮脂の過剰分泌によってニキビの原因になってしまいます。
あせをかいたら清潔なタオルで、ゴシゴシこすらず押し当てるように丁寧に汗をぬぐいます。
体力がない
運動不足で極端に体力がない人は、20分のウォーキングでも大変でストレスになってしまう場合があります。そういった場合はストレスによって自律神経のバランスが崩れ、ホルモンバランスの崩れも引き起こします。
特にストレスがかかると男性ホルモンが活発になり、男性ホルモンは皮脂の分泌を促すので、脂性肌になってしまいがち。
健康によかれと思っても逆に体に負担をかけてしまうのです。自分の体力をしっかり把握して、体力がない場合は屋内でストレッチ等からはじめるのがおすすめです。
激しすぎる運動は良くない
運動といっても激しすぎる運動はかえってニキビを増やす原因になってしまいます。
激しい運動では活性酸素が発生。活性酸素によって攻撃を受けると皮脂が酸化して過酸化脂質に変化します。過酸化脂質は肌を炎症させ、どんどんとニキビができやすい環境にしてしまうのです。
また激しい運動をするとストレスがかかるので、自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れてしまい、ニキビができやすくなってしまいます。
ニキビに良い運動は、激しいものではなく本当に軽いウォーキングなどで十分なのです。

運動で新陳代謝を上げてニキビを減らす
ニキビには運動がとても大切です。
軽い運動はニキビだけでなく、健康にも良いことはみなさんご存知の通りです。現代社会は運動不足に陥りやすい環境が揃っていて、気を抜くとついつい不健康な生活になりがち。
健康的で美しい肌を手に入れるためにも、普段から意識して体を動かしたいものです。運動によって新陳代謝を上げて肌のターンオーバーを促し、キレイ肌を目指しましょう。