目次

ハリがなくなる原因
加齢によるコラーゲンなどの減少
実感として分かりやすい原因に、加齢があります。年齢を重ねるほどにターンオーバーが乱れやすくなり、肌のハリを保つコラーゲンや潤いを保持するセラミドなどの生成機能が衰えてしまいます。すると肌細胞が収縮し、細胞同士に隙間ができて、肌が痩せてしまうのです。こうしてハリの足りない肌になり、シワやたるみが発生します。
紫外線によるダメージ
紫外線は、肌のバリア機能を担う皮脂膜、表皮の肌細胞、真皮のコラーゲンやエラスチンを攻撃し、破壊します。バリア機能が低下すると肌の保水力が下がり、乾燥肌につながります。
傷付いた肌細胞はターンオーバーを正常に行えなくなり、ハリを生み出すセラミドを作る働きも低下します。紫外線は日焼けやシミだけでなく、ハリ不足の原因にもなるのです。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少すると、あらゆる肌トラブルの原因に。ハリに不可欠なコラーゲンとエラスチンの生成を促すエストロゲンが減ることで、肌のうるおいとハリを維持する力が損なわれます。ホルモンバランスは、美肌の維持に深く関わるのです。
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エストロゲン・プロゲステロンのことを知って、女性ホルモンを整えよう
生活習慣が乱れている
ハリのある肌を生み出す正常なターンオーバーを維持するには、規則正しい生活が重要です。寝不足、暴飲暴食、運動不足、喫煙などにより生活習慣が乱れると、肌へ栄養と水分がうまく行き渡らず、新しい肌細胞も保湿成分も生成できなくなってしまいます。ハリのある美肌を手に入れるために、普段の生活を見直してみましょう。
血行が悪くて冷え性
身体が冷えて血の巡りが悪いと、肌のハリに悪影響を与えます。水分も栄養も血液が正常に流れることで肌に届きます。ターンオーバーをきちんと繰り返すには、身体の冷えは極力避けるべきなのです。顔の毛細血管の血行が滞ると「顔冷え」が起こります。すると水分と栄養不足により、肌のハリは減少してしまいます。
姿勢が悪くて筋肉が衰えている
姿勢を維持する筋肉が弱ると、顔だけでなく全身の皮膚のハリが失われます。姿勢が悪い=本来の位置に骨や筋肉がないということなので、血行が悪く栄養も酸素も身体中に行き渡りません。
とくに猫背は関節を歪め、神経を圧迫し、血流を悪化させます。筋力不足による血行不良は全身の下垂を招きますが、それは皮膚のつながる顔も例外ではないのです。
スキンケアが負担になっている
スキンケアは美肌のために必要ですが、やり過ぎは肌へのダメージになります。過度なスキンケアの例としては、刺激の強いクレンジング・洗顔料の使用や、洗顔のやり過ぎ、こすり過ぎなど。これらは肌を保護する皮脂膜を傷付け、保水力を落とす要因になります。適度かつ適切なケアを心がけましょう。
過度なダイエット
極端な食事制限や激しすぎる運動で、急激に体重を搾ろうとすると、身体に必要な栄養素が不足する恐れがあります。とくにタンパク質が減ってしまうと、コラーゲンの合成に影響が出ます。ビタミンCが足りないと活性酸素退治の効率が下がり、肌の老化を早めてしまいます。
ダイエットは、しっかりと栄養管理をしたうえで、無理のない計画を立てたいものです。

ハリに効果的なおすすめの化粧水
SK-II フェイシャル トリートメント エッセンス
50種類以上の栄養素を凝縮した天然成分「ピテラ」が肌にうるおいを与えて、表皮の最上層である角質層を整え、ピンと引き締まったハリを実現。さらに乾燥によるダメージから肌を守り、透明感のある素肌を作ります。
アクセーヌ モイストバランスローション
驚きの浸透力で、乾燥から肌を守ってくれる化粧水です。香料・着色料・アルコールフリーで低刺激。ニキビのもとができにくい処方もうれしい。潤いの持続力にも自信ありで、乾燥知らずのハリ肌に。
イプサ ザ・タイムR アクア
乾いたときに乾いたぶんだけ。ヒアルロン酸由来の独自の保湿成分「アクアプレゼンター?」は、肌表面に水の層を作り、肌に水分を与え続けます。乾燥肌も皮脂過剰な肌もたっぷりのうるおいで包み、キメの整ったハリ肌に仕上げる薬用化粧水です。
ディオール スノー ブライトニング エッセンスローション
抗酸化作用の高いビタミンEをマイクロカプセルに閉じ込め、フレッシュなまま肌へ。コラーゲンを攻撃する活性酸素を抑え、なじませるほどにハリが生まれます。肌を最適な状態に整えるアイスランドの氷河水を使用し、肌荒れや日焼け後のほてり、シミ予防にも効果的なローションです。
リッツ シェイプモイスト ローション
うるおいを与える保湿力だけでなく、うるおいを維持する保水力にもこだわったローション。つけたての瑞々しさが持続し、ハリ感あふれるなめらかな肌があなたのものに。さらに角質層まで深く浸透し、肌をぐいっと引き締めて、毛穴の開きを改善します。
クリニーク イーブン ベター エッセンス ローション VD/DC
うるおいを保持する肌の水分保持能力に着目した「高機能 潤い化粧水」です。乾燥肌と脂性肌のタイプ別に2種類のテクスチャーを用意するこだわりぶり。保湿成分「NMF複合体」が持続的な保湿効果をもたらし、透き通るような輝きに満ちたハリ肌へ導きます。
ポーラ B.A ローション
しっとりとした使い心地に定評のある、ポーラ最高峰ブランドのローション。保湿効果はもちろんのこと、肌になじみやすく、痩せてしまった肌をふっくらとよみがえらせる濃密なテクスチャ―です。フローラルウッディの香りに包まれて、優雅なハリのある肌を。
エリクシール シュペリエル リフトモイスト ローション W II
頬の高い位置にいつも輝く「つや玉」を目指す、エリクシールの化粧水。しっとり感は肌の状態に合わせて3段階から選択可能。内側から湧き上がるようなハリを、あなたの頬にもぜひ。m-トラネキサム酸配合で肌荒れによる炎症にも効きます。アクアフローラルの香りでリラックス効果も。
クレ・ド・ポー ボーテ ローションイドロA
独自の保湿・整肌成分「イルミネイティングコンプレックスEX」が濃密なうるおいを肌の隅々まで届け、肌荒れや乾燥を防ぎます。年齢肌にありがちなゴワつきを改善し、見た目にもハリ感があふれ、触れても気持ちいい、なめらかな肌質へ。

スキンケア以外で心がけたいこと
紫外線対策をしっかり行う
日焼け後のケアも大切ですが、紫外線を浴びる前の対策も万全に。日焼け止めはもちろん、帽子やサングラス、日傘、アームカバー、長袖など、できる限りの紫外線対策を行いましょう。化粧品も紫外線を防ぐ成分が入ったものを選びます。
紫外線は、肌のハリそのものを直接壊してしまう美肌の大敵です。対策はやり過ぎくらいがちょうどいいかもしれません。
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紫外線は曇りの日でも降り注ぐ。季節や天気に関わらず対策をしよう
生活習慣を整える
日頃の生活を振り返り、乱れを正して、刺激や乾燥に負けない強い肌を作りましょう。規則正しい生活のおかげで正常なターンオーバーが行われている肌は、うるおいとハリが自然と生まれ、バリア機能も高いものです。とくに夜更かしは、肌細胞の生まれ変わりに必要な成長ホルモンの分泌を阻害してしまうので、なるべく22時までには就寝するようにしてください。
水分をこまめに補給する
肌細胞へ十分な水分を届けるために、こまめに水分を摂取しましょう。肌に必要な栄養や水分は血液に乗って運ばれます。水分が足りないと血中の水分量が減少し、身体中の細胞から血液へ、逆に水分が流れ出てしまいます。うるおいのある肌のために、1日2Lの水分補給を心がけてください。
ただし、一気に大量の水分を摂るのはNGです。血液中の水分量が急激に増え、むくみやすくなります。コップ1杯ずつを目安に、こまめに飲む習慣をつけましょう。
よく噛んで食べる
食事中、よく噛んで食べれば食べるほど、たるみの改善効果がアップします。噛む回数が増えることで顔の皮膚を支える表情筋が鍛えられ、たるみやシワ、やほうれい線の予防になるのです。よく噛んで唾液分泌が盛んになると消化吸収もよくなり、肌へ栄養が届きやすくなります。
具材を大きめに切る、少し硬めに調理する、薄味にするなどの工夫をして、一口30回の咀嚼を目安に頑張ってみましょう。
顔のマッサージやトレーニングをする
顔の筋肉=表情筋を強くすれば、肌にハリが生まれます。ハリがなくなりシワやたるみができる原因のひとつは、顔の筋力の低下です。表情筋が衰えると重力に耐えられず、皮膚を支えられなくなるのです。
表情筋があまり動いていない状態では血行も悪くなっているので、毎日のスキンケアに簡単なフェイスマッサージを取り入れてみましょう。表情筋のトレーニングは、口を大げさに動かして「あ・い・う・え・お」を言う方法がやりやすいです。1日に10回ほどで構いません。一気にやろうとせず、少しずつでも毎日積み重ねることが大事です。
表情豊かに過ごす
顔の皮膚や脂肪を支えている表情筋を鍛えるには、泣いたり怒ったり笑ったり、感情を顔に出していくことが効果的です。トレーニングで集中的に筋力アップを目指すのもよいですが、普段から当たり前のように表情筋を使うことで、いつの間にか自然なハリ感が出てきます。まずは手始めに、口角を上げていきましょう。
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手軽で簡単な「小顔エクササイズ」。表情筋を鍛えて心まで明るく
脂質と糖質を控える
脂質と糖質の摂り過ぎは、肌のハリを損ねます。脂質は肌の老化を早め、糖質は肌の糖化を招きます。糖化とは、余分な糖がタンパク質と合わさることで劣化し、老化物質を生成してしまう反応のことです。肌だけでなく全身の老化を進めてしまう、とても恐ろしい現象です。
脂質の多い揚げ物や脂身の多い肉、糖質の多い白米やジャンクフードなどの食べ過ぎには注意してください。ただ、皮膚のうるおいを守る脂質とエネルギーになる糖質を、完全に断つのはダメです。何事もバランスです。

ハリのために摂取したい栄養素
弾力の元のコラーゲン
肌のコラーゲンは、加齢とともに減少していきます。ピンとハリのある肌に必要不可欠なコラーゲンを、食品やサプリで補給するのは、すでにおなじみの美容法です。「コラーゲンを口から摂取しても体内でアミノ酸に分解されてしまい、美肌にはつながらない」という話も有名ですが、アミノ酸がコラーゲンに再合成されるよう促すことはできます。
ハリ肌のためには、コラーゲンの生成を助けるタンパク質を同時に摂取するようにしてください。サプリ単体では効果が薄く、栄養のバランスが重要だということです。コラーゲンが豊富に含まれる食品は、鶏の皮、軟骨、牛筋、豚肉、魚などです。
老化を遅らせる抗酸化成分
ストレスや紫外線、喫煙、過剰なアルコールなど、さまざまな要因で体内に発生する活性酸素。老化の原因だとされる活性酸素は、あらゆる細胞を攻撃し、酸化させてしまいます。肌細胞が酸化すると肌が衰え、ハリを失いシワやシミができます。この活性酸素の働きを抑制するのが、抗酸化成分です。
抗酸化成分を含む食品には、バナナ、カボチャ、ニンジン、キャベツ、ニンニク、ショウガ、トマト、ナス、ホウレン草、ブロッコリーなどがあります。野菜を食べましょう。
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コラーゲンとは?肌も髪も綺麗になれる効果が高いコラーゲンのとり方
コラーゲン生成に必要なビタミンC
肌表面の表皮を下から支える真皮のコラーゲンを合成するためには、ビタミンCが必須です。コラーゲンを攻撃する活性酸素を撃退する抗酸化作用もあるので、ハリのためには積極的に摂取したい栄養素のひとつとされています。
ビタミンCは、イチゴ、オレンジやレモンなどの柑橘類、イモ類、野菜全般に豊富に含まれています。熱に弱く水に溶け出す性質があるので、できるだけ新鮮な生の状態で食べるのが理想です。
ホルモンバランスを整えるイソフラボン
大豆などに豊富に含まれる「イソフラボン」は、女性ホルモン「エストロゲン」と似た構造をしており、働きも似ていることから、乱れたホルモンバランスを整える効果が期待できます。エストロゲンは、ハリ肌を保つ大事なホルモンです。
イソフラボンが豊富な食品は、納豆、豆腐、豆乳、油揚げ、きな粉などの大豆食品です。ただし、イソフラボンの過剰摂取は、女性ホルモンの過剰分泌とほぼ同じになってしまうので、それはそれで身体に不調が生じます。?国が推奨する70~75mg/日の摂取上限を守りましょう。

ハリを取り戻すその他の方法
サプリメントを利用する
リフトアップに効果があるとされるサプリメントは、コラーゲンやプラセンタを含むものが代表的です。効く効かないの情報がネット上に溢れていますが、足りない栄養素を補うのは間違いとはいえません。誤解があるのは、サプリメントだけに頼った結果、思うような効果が得られないことです。
サプリメントはあくまで補助。栄養バランスのとれた食事を一日三食しっかり摂って、年齢や肌質に応じてサプリメントを活用していくとよいでしょう。
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コラーゲンサプリで美肌効果を実感。飲み比べて悩みを解消しよう
エステや美容皮膚科に行く
肌の調子が落ちてきたと感じたとき、フェイシャルエステの利用を思い浮かべる人は多いでしょう。しかしいざ思い立つと、エステと美容皮膚科、どちらに行くべきか迷います。
エステは、エステティシャンのハンドケアと最新設備によるケアはもちろん、店内の雰囲気も含めリラックスを求めて利用する人が多いようです。一方クリニックでは、医療機関ならではの薬剤や機械を使って、医師が施術してくれます。エステでは解消しない悩みを相談しに行くのもおすすめです。どちらもメリット・デメリット、向き・不向きがあるので、自分が行きやすいほうを一度試してみてはどうでしょうか。

ハリはスキンケアと毎日の生活から取り戻そう
年齢に負けないハリ肌は、丁寧なスキンケアと日々の積み重ねから手に入れることができます。いろいろな美容法を手当たり次第に試すよりも、まずは自分の肌と向き合って、何が足りないのかを把握してみてください。そうすれば、ハリを取り戻すために本当に必要なケアは何なのか、見えてくるはずです。