目次

ほうれい線が出来てしまう理由
浅いほうれい線
ほうれい線にも浅いほうれい線と深いほうれい線の2種類があります。浅いほうれい線は“表皮のしわです。また、痩せている太っているというのも関係ありません。
浅いほうれい線は、1本の線に見えるのが特徴。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸を配合した化粧品を使って肌を保湿しましょう。舌を左右20回ずつまわすエクササイズを行うと、顔のむくみが解消されます。
深いほうれい線
深いほうれい線は“真皮性”と呼ばれ、加齢とともに顔に表れる目立つタイプ。コラーゲンやエラスチンが減少し、重力の関係で口元の皮膚がたるんでしまいます。コラーゲンの減少を抑えるには、バランスの取れた食事と質のよい睡眠です。
化粧品は「レチノール」や「ビタミンC誘導体」が配合されたものを選ぶようにするとよいでしょう。クリームを塗るときは、同時にリンパマッサージを行うのがおすすめ。表情筋が鍛えられます。
循環不良による顔のむくみ
血液やリンパの循環不良により、余分な水分や老廃物が外に排出されなくなります。それは、肌の内部に水分が滞りスムーズに流れないため。アルコールの過剰摂取や塩分の摂り過ぎ、運動不足もむくみの原因です。
むくみを繰り返していると肌にハリが失われ、溜まった老廃物がその重みで下がりほうれい線が目立つように。1度できてしまったほうれい線は化粧品でカバーするのは難しいため、日頃から予防することが大切です。
乾燥による肌のハリの低下
紫外線やクーラー、冬の乾いた空気が原因で乾燥すると、肌にうるおいがなくなります。うるおいが不足した肌はハリを失いやすくなり、一時的にたるんでしまうことでほうれい線ができます。また、間違ったスキンケアも肌のハリを低下させます。
化粧水のみや化粧水の分量が足りないと、肌に十分な保湿ができません。クレンジングや洗顔で、余分な油分や皮脂汚れがきちんと落とせていないなどのお手入れ不足も、ほうれい線ができる理由です。
表情筋の衰えによるたるみ
顔には50種類の筋肉があり、表皮や脂肪を支えています。「表情筋」は皮膚に直接ついている筋肉です。いつも同じような表情ばかり続けていると、皮膚の表面が形状記憶され、表情筋が衰えてしまいます。
人とあまり会話をしなかったり、やわらかいものを好んで食べている人も筋肉が衰えやすくなります。硬いものを食べてしっかり噛むことや、声を出して笑ったり、鏡の前でふだんから意識をして表情筋を動かすことも重要なポイントです。
目の疲れはほうれい線を作り出す
私たちはパソコンやスマホで、目を毎日酷使しています。まばたきもせず画面をじっと見続けていると、目の周りの筋肉もこわばって肩こりのような状態に。疲労が蓄積されると、目の筋肉と口の筋肉をつないでいる「上唇挙筋」も凝り固まってしまいます。
その結果、ほうれい線ができてしまうのです。長時間座ってパソコンをしている人は、時々目を休めてあげましょう。目をギュッと閉じたり、開いたり、目の疲れを解消する運動も効果的です。

ツボ押しによるほうれい線への効果
顔の循環をよくしてむくみを軽減する
疲れてくると目の下にクマができたり、顔がむくんでしまいます。これは血行不良によるもの。睡眠不足や疲労で血流が悪くなると、必要な酸素や栄養が十分に届きません。また、体内に余分な水分や老廃物がたまり代謝も悪くなります。
代謝が悪い状態を放置したままでいると、シミやしわの原因に。ツボ押しで血流を改善し、顔の循環をスムーズにするとむくみも解消。目の下のクマや疲れ目、しわに効果的なツボを押してみましょう。
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皮膚の乾燥を予防してたるみを軽減する
加齢によって、肌の角質層にある「セラミド」や天然保湿因子(NMF)の量が少なくなります。そうすると、角質層の中の水分を保つ働きも低下し、肌の弾力も失うことに。乾燥は肌にとって天敵なのです。
また、顔のリンパの流れが悪くなり水分がたまるとむくみ、そのむくんでいる皮膚の下に水分がたまると、その重さによってたるみが生じます。ツボを押してリンパの流れをよくし、皮膚の乾燥を防ぎましょう。肌のたるみも軽減されます。
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表情筋を刺激してハリやつやを取り戻す
意外かもしれませんが、肩こりと同じように顔もこります。これは顔と肩の筋肉がつながっているためです。そんなときは、肩だけではなく、顔のコリをほぐさなくてはなりません。顔のツボを刺激して表情筋をやわらげましょう。
表情筋がやわらぐと、自然に体もリラックスします。リラックス効果で顔の表情も明るくなり、ハリやつやも取り戻すことができます。筋肉は鍛えるだけじゃダメで、ほぐしてみることも大事です。
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むくみを改善するツボは下関(げかん)
下関の場所
むくみを改善するツボ「下関」は、耳の付け根から頬に向かって頬骨の少し下にあります。場所がわかりにくいときは、口を閉じたときにくぼみができるのを確認してください。口を開けるとそのくぼみが消えるところが下関のツボです。
下関は“若返りのツボ”とも呼ばれていて、左右対象にあります。疲れやストレスが溜まっているときや、眉間にしわを寄せながらデスクワークをしている、気がつかないうちに歯を食いしばっている、目元や頬が浮いているときなどに押すとよいでしょう。
下関の押し方
ツボを刺激する前に緊張していると体に力が入ってしまうので、まずは深呼吸をしてリラックスしましょう。始めに、両手の人差し指、中指、薬指の3本の腹を使って下関のツボに当てます。
頬の皮膚を押し上げるようにしながら、やさしくツボを刺激。5秒かけて押したり離したりを繰り返しましょう。ツボを押す回数は5~10回程度。右側を押したら、今度は左側を同じように押してみましょう。押すときは口を閉じた状態で行ってください。
下関を押して得られる効果
下関は顔全体に効果的なツボで、顔のむくみやたるみを改善します。小顔効果が期待されるため、エラが張っていて小顔になりたい人や、ベース型や四角い顔をしている人にも向いています。また、ニキビや吹き出物、目や口のゆがみ、しわにもよいとされています。
さらに美容だけではなく、片頭痛や耳鳴りを抑える力もあり、「キーン」という耳鳴りがする人は試してみてください。他にも歯の痛みをやわらげる効果も期待できます。

たるみを改善するツボは巨りょう(こりょう)
巨りょうの場所
巨りょうは、別名“笑顔のツボ”と呼ばれています。上唇を引き上げる頬の筋肉をアップする働きがあり、リフトアップやほうれい線の予防に役立ちます。
鼻の脇から左右横に引いた線と、頬骨の最も高い位置から真下におろした線が交わるところが「巨りょう」。頬骨の高くなっているところより少し下で、くぼみがある部分と覚えておくとよいでしょう。指で触っただけではわかりにくい人は、鏡を見ながらツボの位置を確かめてみましょう。
巨りょうの押し方
巨りょうを刺激するには、人差し指の腹を使い、指を垂直に軽く押していきます。ゆっくり息を吐きながら左右同時に押したら、今度は息を吸いながら離していきます。この動作を5回繰り返します。
力を入れすぎたり、指でこするようにすると、肌を痛めてしまうので要注意。痛いけれど気持ちいいと感じるくらいがよいでしょう。毎日続けるためには、洗顔後のスキンケアの後や家事の合間、仕事の休憩時間など気づいたときに行うのがよいですね。
巨りょうを押して得られる効果
巨りょうは、目の周りのクマや目の下のたるみ、頬のたるみを防ぐリフトアップ効果に役立つツボです。顔のむくみを軽減することで、口や目のゆがみを整える作用もあります。皮脂の分泌を正常化し肌の乾燥を防ぐため、乾燥肌にもおすすめ。
巨りょうは、“肌をきれいにするツボ”ともいわれています。鼻水や鼻づまりにも効果があります。風邪や季節の変わりめ、花粉症などで、鼻水が出たり、鼻が詰まって辛いときにも試してみてください。

ハリを取り戻すツボは地倉(ちそう)
地倉の場所
口角の外側、口のすぐ横にあるツボを「地倉」といいます。頬を「地」、頬と歯の間に食べ物がたまった様子を「倉」と例えたところから「地倉」といわれているようです。地倉はほうれい線に近いツボなので、ここを押すと血の巡りもよくなります。
ニコッと笑顔を作ったときに、口角のくぼみにできるのが「地倉」です。口角が下がったままでは、見た目がより老けた印象に。口角を上げて笑顔を作れば、周りに与える印象もぐっとよくなります。
地倉の押し方
地倉は人差し指と中指の腹を使って、口角を少し持ち上げるようにしながら押します。ギュツと押しつけるのではなく、心地よいくらいの力加減でゆっくり押していきましょう。左右同時に5秒くらい押して、ゆっくり離します。これを1セットとして5回繰り返してください。
顔のたるみを予防するのですから、くれぐれも皮膚を押し下げないように気をつけましょう。予防するどころか、逆にたるんでしまうことになりかねません。
地倉を押して得られる効果
地倉には、肌のつややハリを取り戻す効果が期待できます。また、地倉は胃の温度を下げるツボでもあり、胃のバロメーターともいわれ、胃の調子が悪いと、肌荒れの原因にもなります。
ここを押すと余分な食欲を抑えてくれるので、食べ過ぎを予防することができます。押すタイミングは食べたくなったり、食事の合い間がよいでしょう。口の周りにできた肌のトラブルにも。口の周りが荒れると、胃腸が疲れて弱くなっている証拠です。

目の疲れを軽減するツボは四白(しはく)
四白の場所
黒目の真下にあるくぼみから約1センチ下、骨があたるところにあるのが「四白」。押すと痛みを感じることもあります。また、目の下は皮膚がとても薄いので、むくみが出やすい場所でもあります。ツボを押すと血流がよくなり、むくみも解消されます。
顔がもっともむくみやすいのは朝起きたとき。睡眠中は体がほぼ水平状態になるので、下半身の水分が移動して顔がむくみやすくなるのです。顔を洗って、化粧水や乳液をつけたあとに押すのが効果的です。
四白の押し方
人差し指の腹を左右同時にツボに当て、円を描くように指圧します。下に押すとたるみの原因になるので注意してください。あまり力を入れずゆっくり5秒間押して、離します。これを5回繰り返しましょう。
目の周りがむくむと、腫れぼったくなってたるみができてしまいます。このツボを押して痛みを感じる人は、むくんでいるのかもしれません。目の周りだけではなく、顔全体の血行もよくなるので、顔がキュッと引き締まって見えます。
四白を押して得られる効果
朝、鏡を見て目の下のクマを見つけると疲れた表情に。目の下のクマができる原因は血行不良によるものです。四白を押すと、目の疲れや充血、目の下のたるみやクマを改善します。パソコンやスマホで眼精疲労を感じている人にもおすすめです。
目が疲れると頭も痛くなりますが、頭痛や片頭痛にも効果があります。また、目だけではなく、しわやニキビ、吹き出物にもよいツボです。頬の血行がよくなり、顔のむくみも解消してくれますよ。

ほうれい線のツボは綿棒を使うのもおすすめ
綿棒でツボを押すと肌への負担が少ない
ツボは指の腹を使って押していきますが、強く押したり、こすったり、爪を立てると、肌に負担がかかってしまいます。そのため、ツボを刺激するときには注意が必要です。指の代わりに綿棒を利用する方法もあります。
物足りなさを感じるかもしれませんが、綿棒であれば、余分な力が入らなくてすみます。化粧ポーチに入るので、どこでも使えて便利。手で直接肌に触れると油分や汚れが気になってしまいますが、綿棒を使えば清潔です。
少ない面積で効果的に脳に刺激を与える
綿棒を使うと、少ない面積でピンポイントに顔のツボを押すことができます。ツボからの刺激が脳に伝わり、筋肉をつかさどっている脳神経が活発に働くことで、イキイキとした肌にしてくれます。顔のツボは敏感なので、綿棒のほんの少しの刺激でもその効果を最大限に引きだすことができるのです。
メイク中に使用したものをそのまま使うと、細菌が肌に付着してしまいます。肌トラブルを避けるためにも、新しいものを使うようにしましょう。
綿棒を使ったツボの押し方
1.綿棒を短く持つ
用意するものは、綿棒と鏡、ホットタオル。綿棒は100円ショップで販売しているもので大丈夫です。鏡は両手が使える卓上式のものがよいでしょう。ホットタオルはなくてもいいのですが、綿棒で指圧をしたあと、ホットタオルで温めると、効果がアップします。
綿棒を親指と人差し指、中指の3本でしっかり支え、先を短く持ちます。このとき、力を入れすぎないように注意しましょう。
2.ツボに垂直に綿棒を当てる
ツボの位置を鏡で確認してから、綿棒を斜め上に押し上げるようにします。強めに刺激したい場合は、綿棒を垂直に押し当てましょう。ただし、目の周りにあるツボを押すときは、強く押しすぎて目を傷つけないように気をつけましょう。
フレンチネイルやジェルネイルなど爪のおしゃれを楽しむために、爪を長く伸ばしている人は指でツボを押すのは困難で、肌を傷つける危険性も。先の丸い綿棒であれば、そのような心配もありません。
3.1回だけ約10秒程ツボを押す
綿棒でツボを刺激する所要時間は、1回約10秒くらいです。長く押しはいけません。同じところを何回も押さえたり、ずっと押し続けるのはかえって逆効果です。たった10秒押すだけですから、毎日続けることができますね。
ツボによる刺激は、すぐに効果を実感できるのものではないので続けることが重要です。しかし、肌にトラブルがあるときは、ツボを押すのは控えてください。肌荒れを悪化させるのことになるので、気をつけましょう。
4.強さは痛いが気持ちい程度にする
指の腹で押さえる指圧を綿棒でやるにしても、同じように強い刺激は禁物です。それぞれ痛みを感じる強さは異なりますが、ツボを押す力加減は“痛い”ではなく“痛気持ちいい”がべスト。指圧よりも綿棒の方がより強く刺激が伝わるので、力加減が重要になってきます。
また、先が丸くなっている綿棒なら、肌を傷つけないから安心、安全。100円ショップで購入すればコストもあまりかからずにすむので、お財布にやさしい美容法だといえます。

ツボ押しでほうれい線を目立たなくしよう
年齢を重ねるごとに気になるほうれい線。エステに通うのは時間もお金もかかるので大変です。ツボ押しならコストもかからずに、自宅で簡単にできますね。
ツボを刺激したあとは、マッサージをしたり、コップ1杯の水を飲んでください。水を飲むことで、体に溜まった老廃物を外に出すことができます。プラスアルファー規則正しい食生活や良質の睡眠も取るようにすると、もっと効果を実感することができます。