目次

コラーゲンの正体と役割を知る
体を構成するタンパク質の一種
コラーゲンは、体を構成するタンパク質の一種です。体内にあるコラーゲンのうち約40%は皮膚、約20%は骨などに存在しています。その他は、内臓などに分布していて体を形成する重要な役割を担っている成分です。
コラーゲンは体内に取り込まれても、分子構造が大きいのでそのまま吸収されにくい性質があります。体内に取り込まれたコラーゲンは、アミノ酸に分解されてから再合成されます。そのため、コラーゲンの生成を促して増加させるには、吸収率を上げることがポイントになります。
細胞同士を結びつけている
コラーゲンは、細胞同士を結びつける働きがあります。細胞と細胞の間にコラーゲンを主成分とする細胞外マトリックスが存在しており、外部からの刺激を受けにくくします。
細胞外マトリックスとは体内のさまざまな組織を支えており、それらを結びつけるために多く存在している成分です。これがあることで外部からの刺激を受けにくくし、うるおいのある肌に仕上がります。

体内におけるコラーゲンの減少と質の低下が招くこと
コラーゲンが減少すれば肌に影響する
コラーゲンが減少すると、肌に悪影響を与えてしまいます。肌は20歳前後を機にコラーゲンの量が減り、肌のハリやツヤを失っていきます。
コラーゲンは皮膚の真皮で、肌のうるおいを守る役割を担っています。真皮は細い繊維の束が絡み合い網目状になっており、この網目がネットの役割を果たし、肌のうるおいを保っているのです。
しかし、年齢を重ねるごとにコラーゲンの生成が低下し、ハリやツヤのない肌になってしまいます。そのため、コラーゲンを意識的に取り入れることが重要になります。
コラーゲンの質が衰えれば骨に影響する
コラーゲンの質が衰えることにより、骨に影響が出て身体の悩みが増えてしまいます。コラーゲンと骨には深いかかわりがあります。骨の70%はカルシウムなどの皮膚骨や海綿骨に詰まっており、コラーゲンはそれらの中に20%存在して弾力のある組織を形成しているのです。
しかし、加齢によりコラーゲンの質が低下することで、弾力のある組織の形成が困難になり、骨密度が大きく変化してしまいます。すると、骨粗しょう症を発症しやすくなってしまう可能性があります。
骨粗しょう症とは骨が弱くなってしまった状態で、骨折しやすくなったり、背骨が変形したりする病気です。骨粗しょう症を発症してしまうと生活に支障をきたしてしまいます。そのため、骨に必要なコラーゲンを毎日の生活の中で取り入れることを心がけましょう。

コラーゲンを多く含む食材
コラーゲンの王道フカヒレ
フカヒレは、サメの背びれ、胸びれ、腹びれ、尾びれを乾燥させて作られた食品です。コラーゲンを多く含む食材の中でも代表的な食材で、コラーゲンの塊と言われているくらい、たっぷりと含まれています。また、皮膚の乾燥やシワを防ぐコンドロイチンも含まれており、肌のうるおいを保つ効果が期待できる食材です。
コンドロイチンとは、細胞と細胞の間を構成している粘着性のある物質で、軟骨や関節、皮膚などに存在しています。肌へ保水性や弾力を与える作用があり、さらに新陳代謝の促進、骨のサポートをして体の健康を守ってくれる働きがあります。
コラーゲンサプリの原料にも多いすっぽん
高級食材のすっぽんは、コラーゲンの原材料となっているだけあって、コラーゲンを豊富に含んでいます。甲羅の縁の部分にコラーゲンがたっぷりと含まれており、ゼリー状のプルプルした感触です。この部分が健康や美容に効果的に作用すると期待されています。
また、すっぽんには血行をよくし、冷えを防ぐ働きが期待できるリノール酸、健康に欠かせないビタミンBも多く含まれています。
リノール酸
リノール酸は必須脂肪酸の一つで、摂取することでしか補えない栄養素です。リノール酸は体の新陳代謝を高めて、ドロドロの血液をサラサラにする効果が期待できます。血行が良くなることで体の代謝が上がり、冷えを防ぎやすくなります。
ビタミンB群
ビタミンB群は、体の健康を保つために重要な栄養素です。ビタミンB群には、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸など種類が豊富です。
ビタミンB群はさまざまな種類の酵素の補酵素として作用しており、体に必要なエネルギーをつくりだしています。エネルギーをつくりだすことで、体全体の代謝が活発化し、さまざまな体の部分の働きを高める効果が期待できます。
美容と健康に良い栄養素をもつうなぎ
スタミナがアップすると言われている食材のうなぎには、肌の弾力を保つコラーゲンはもちろん、皮膚の粘膜に良いビタミンA、代謝を促すビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、青魚の血液をサラサラにする成分であるDHAやEPA、肌に良い亜鉛など、美容と健康に良い栄養素が豊富に含まれています。
ビタミンA
ビタミンA(レチノール)とは脂溶性のビタミンで、主に動物性の食材に含まれています。ビタミンAは皮膚の粘膜を正常に機能させる作用があります。そのため、不足してしまうと肌が乾燥してしまう可能性があります。
ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムを吸収するサポートを行ない、骨の健康を保つ働きがあります。また、ビタミンDは、免疫力が上がったり、ガンや糖尿病を予防したりする効果が得られやすいのも特徴です。
DHA
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、主に青魚に豊富に含まれている栄養素です。血液をサラサラする効果が期待できます。血液がサラサラになることで、体全体の血の巡りが良くなり、新陳代謝を向上させやすくします。
EPA
EPA(エイコサペンタエン酸)は、DHAと同様に青魚に含まれている栄養素のひとつです。必須脂肪酸の一種で、体内で生成することができません。EPAは血管を柔軟にし、血液をサラサラにする効果が期待できます。
肌のシワやたるみに良い豚足
プルプルしていてトロっとした食感の豚足には、コラーゲンはもちろん、肌の弾力を保つエラスチンが多く含まれているため、肌のシワやたるみを改善させる効果が期待できます。
エラスチンは、コラーゲンと共に真皮で網目状にネットワークを構成し、コラーゲンの繊維を繋ぎとめる役割を担っている繊維です。ゴムのように伸び縮みする性質があり、肌に柔軟性を与えています。エラスチンが不足してしまうと、コラーゲンを支えきれなくなり、肌は弾力を失いシワやたるみを起こしやすくします。
真皮を構成している、コラーゲンとエラスチンを保つためにも豚足料理を食べることがおすすめです。豚足は、焼肉店やホルモン店でメニューとしてあります。
また、沖縄の名物料理「てびち」という煮つけがあり、ネットショップで販売されています。コラーゲンとエラスチンを同時に摂取したいという方は、一度購入してみてプルプルでトロッとした食感を味わってみてはいかがでしょうか。
肌のハリや弾力を与える牛スジ
牛スジ煮込みに使われている牛スジは、肌のハリや弾力を与えてくれる食材です。牛スジは、牛肉の硬く筋張った部分の総称のことで、牛が体を動かす場合によく動かす部分なのでうまみがあり、体に良い栄養成分が含まれています。
牛スジには、コラーゲンはもちろん、肌のハリや弾力を与えるコンドロイチンが多く含まれています。コンドロイチンは骨や軟骨、皮膚などに存在しており、保水性と弾力性を与えてくる働きがある成分です。中でも、軟骨に存在するコンドロイチンは、軟骨に適切な水分を運び水分量のバランスをとるなどの重要な役割を担っています。水分量が適切に保たれることで、ハリのある肌を維持することができます。
肌荒れを防ぐ手羽先
揚げ物や煮込み料理で使われる鶏の手羽先は、肌荒れを防ぐ効果が得られます。手羽先とは、鶏の羽根の先の部位のことです。
他の部位よりも、コラーゲンはもちろん、肌荒れや乾燥を防ぐビタミンAが多く含まれています。ビタミンAには皮膚の粘膜を正常に機能させる作用があり、乾燥などの肌トラブルを起こしにくくしてくれます。

?おすすめのコラーゲン食品
アース・バイオケミカル 1か月もっちりうるおうコラーゲンCゼリー
コラーゲンペプチドやグルコサミン、コンドロイチン硫酸など、7種類の成分が配合されたゼリーです。7種類の美感成分が、肌をうるおしたり、外からの刺激から守ったりとしっかりサポートしてくれます。
また、普段摂取しにくいコラーゲンを一気に摂ることができ、肌を弾力のあるもっちりとした肌に仕上げます。スティックタイプで、いつでもどこでも気軽に摂取できて便利です。
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コラーゲンサプリの効果を上げるコツとは。選び方と飲み方のポイント
チョコラBB 美 チョコラ コラーゲン
低分子コラーゲンペプチド、グルセリンなどの7種の美容成分が配合されたサプリメントです。通常のコラーゲンよりも分子量が小さい低分子コラーゲンは、小さいので吸収までの時間が短く、体内への素早く吸収します。また、低分子コラーゲンは皮膚の角質層への効果が期待されており、肌トラブルを起こしにくくしてくれます。
▼さらに詳しい解説はこちら
コラーゲンサプリおすすめ6選。効果を高める栄養素で美肌を目指す
DHC コラーゲン
海洋性コラーゲンペプチド、ビタミンB1、B2などが配合されたサプリメントです。これらの成分が、肌の働きを強化し、弾力のある若々しい肌へと導きます。また、消化吸収が良く、ニオイの少ない海洋性コラーゲンが、肌をみずみずしくうるおわせてくれます。
常盤薬品工業 BEAUPOWERプラセンタ・コラーゲン<ゼリー> アサイー風味
人気の3大成分であるコラーゲンやヒアルロン酸、ビタミンCが配合されたサプリメントです。コラーゲンとヒアルロン酸が肌にうるおし、肌にハリやツヤを与えます。また、ビタミンCがメラニンの生成を抑えて、コラーゲンの働きを促します。みずみずしく潤いのある肌へと導きます。
?華舞の食べるコラーゲン
豚皮原料100%のコラーゲン粉末のサプリメントです。脂肪分が取り除かれておりニオイが少なく、クセのない顆粒状タイプ。味噌汁やジュース、ヨーグルトなどに溶かして、手軽にコラーゲンを摂取できます。コラーゲンを摂取することで肌が弾力を保ち、ハリとツヤのある肌を目指せます。

コラーゲン摂取の注意点
ビタミンを一緒に摂るようにする
コラーゲンを摂取するときは、ビタミンを一緒に摂るようにしましょう。コラーゲンを構成するアミノ酸の生成には、ビタミンのサポートが必要です。コラーゲンはアミノ酸からつくられており、体内でアミノ酸と合成しなければ生成されません。
その合成に必要不可欠なのがビタミンCです。ビタミンCの力をかりることにより、コラーゲンに合成され、肌のうるおいを維持する効果が期待できます。
脂と糖分は摂りすぎない
コラーゲンを摂取する際には、脂と糖分の摂りすぎに注意することが大切です。これらを摂りすぎると、せっかくのコラーゲンの有効成分の効果が半減されてしまいます。脂っぽいものを摂りすぎてしまうと、コラーゲンの合成を低下させます。合成されなくなると、肌の弾力が失われ、ハリのないたるんだ肌になりやすいです。
一方、糖分を摂りすぎるとコラーゲンと結びつき、体に蓄積される可能性があります。そのため、体に脂肪がついてしまい、体重が増加してしまいます。コラーゲンの効果を引き出すためにも、脂や糖分の摂りすぎには十分注意しましょう。
毎日継続して摂取する
コラーゲンは口から摂取しても分解されてアミノ酸として吸収され、コラーゲンとしての働きが期待できないと言われています。いろいろな説がありますが、摂取するなら毎日摂ることが大切だと言われています。コラーゲンを毎日摂取することで、コラーゲンを作り出す繊維芽細胞が活性化する可能性があるからです。
繊維芽細胞は、肌のハリや弾力のもととなるコラーゲンやエラスチンをつくり出しています。繊維細胞が活発化すると、コラーゲンなどの保湿成分の新陳代謝がスムーズに行われて、肌がハリや弾力を保ちやすくしてくれます。繊維細胞を活発化させハリのある肌を保つためにも、コラーゲンを毎日摂取するようにしましょう。
健康食品で補う場合は摂り過ぎない
コラーゲンを健康食品で補う場合は、摂りすぎないことが大切です。サプリメントなどの健康食品には、保存料などの添加物も含まれています。
添加物を摂取し続けていると、体に悪い影響を与えてしまう可能性があります。そのため、コラーゲンを摂取する際には、自然の食材を調理して、食事に取り入れることがおすすめです。
また、自然な食材を使用したものは、ビタミンやミネラルなども含まれており、体を健康に保ちやすくする利点があります。コラーゲンを健康食品で摂取するのであれば、食生活の不足を補うものとして目安量を参考にし、摂りすぎには十分気をつけましょう。

食品で摂取して美肌や健康を目指そう
コラーゲンは、肌のハリやツヤを保つのに重要な成分です。コラーゲンが不足してしまうと、肌の弾力が失われ老けた印象につながります。
コラーゲンはサプリメントなどの健康食品で摂取することもいいですが、できるだけ自然の食品から摂るようにしましょう。自然な食材から摂取することで、体の健康も保つことができます。食品で毎日継続的にコラーゲンを摂取して、美肌や健康を目指しましょう。